動画

今日も適当に

パット・メセニー・ユニティ・グループの動画がもうひとつありました。
《ついておいで》。

クリポタってフルートも上手。
このギターシンセ用ギターって、
前回貼った1992年の《サード・ウィンド》で使っているギターと同じもの?
それともその後新しく作ったものでしょうか。
オーケストリオニクスも動いてますね~。
ランプが点滅してヴィジュアル的にも分かるようになってます。

少し戻ってオーケストリオン演奏。
これ凄いですよね。
《インプロビゼーション#2》。

タイトルどおり即興演奏でこんな風にできてしまうとは!
もちろん完全即興というのではなく曲構成は事前に考えてあるのでしょう。
オーケストリオンをコントロールしながらループで音をサンプリング。
テクノロジーを駆使していながらこのナチュラルサウンドは素敵。
メセニーにしか創れない楽園サウンドです。

ほんと、メセニーは他のジャズギタリストとはスケールが違いますね。
メセニーを越えるジャズギタリストは今いないでしょうし。
今後出て来るのかも疑問です。

ところでメセニーのバンド/グループに参加したクリス・ポッターは、
ダウンビート誌の読者投票でテナーサックス部門1位になったらしいですね。
ウェイン・ショーターを抜いての1位だから凄い!
メセニー効果てきめんです。

ユニティ・バンドにクリポタが加入した時、
日本の中には新進気鋭のサックス奏者みたいな論調もちらほらあり、
いい加減ベテランなクリポタを捕まえてそれはないだろうと、
昔からのクリポタファンの私は呆れたものです。
まっ、今や実力と知名度が1位と認められたのであればファンとしては嬉しい!

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これは生でライブを観たかった。

ブログを更新するのがめんどうなので適当にお茶を濁します。

これはライブを観に行きたかったです。
ライブ・アンダー・ザ・スカイ1992。
これが最後の開催になってしまいました。バブル景気崩壊・・・。
前年は観にいったんですけど、この年は仕事の都合がつかなったのでしょう。
テレビ放送も録画してから観たかもしれません。当時激務でしたから。
今でもこのビデオは持っています。
私はこの時初めてメセニーグループのライブ映像を観たので感動しました。

《ミヌワノ(シックス・エイト)》、好きな曲です。
ドラマティックな展開の曲はメセニーグループならでは。
アルバム収録のサウンドをかなり忠実に再現。
ペドロ・アズナールのマルチ楽器演奏がポイント。
マリンバはず~っと後のオーケストリオンテイストにも反映されます。
にしてもメセニーのギターソロが凄い!
やっぱジャズはこうでなくちゃ。
メセニーのファッションセンスのダサさがまたイイ(笑)。
ボサボサヘアーにボーダー柄のTシャツはメセニーのトレードマーク。

《サード・ウィンド》、この曲も好きです。
この頃のブラジリアンフレーバーは大好き。
なんじゃっ、この変なギターは?!と当時思いました。
メセニー、只者じゃないです。
こういう発想がその後オーケストリオンへと暴走(笑)?
メセニーのギターテクって一体・・・。
でもそのテクニックはメセニーの楽園サウンドの極一部に過ぎません。
ここが単なるテクニカルフュージョンとの違い。
ギターをかなり上に抱えて弾くのがジャズ。

メセニーグループは今こんな具合に進化しました。

《ハヴ・ユー・ハード》、もちろん好きな曲。
まあそのサウンドは今も基本的には変わっていないと思いますけどね。
そこに+αはあると思います。クリポタの存在とか。
オーケストリオニクスも使っています。
メセニーの技は一向に衰える気配なく。
そしてクリポタのソロ、かっけーっ! でも短い(涙)。
マルチ楽器のジュリオ・カルマッシ、独りP.M.G.ができるメセニーオタクだとか。
昨年の来日ライブを観た人が羨ましい。

やっぱ2014年のベストアルバムはメセニーなのですよ。

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「音楽の正体」ふたたび

だいぶ前に「音楽の正体」という番組について書きました。

こちら⇒ 「音楽の正体」は最高です!

YouTubeにアップされている2回分を貼りました。

あと数回分がアップされているので、今回は別の回を貼ります。

この番組、私の妹に見せたらNHKの「歴史秘話ヒストリア」に似ているとの指摘。

確かに似ています。NHKがパクッたのかも?(笑)

時々鋭い指摘をする妹なのでした。

「根音と転回形」

ベース弾きの人には当たり前のことだと思いますが、

私にとっては「なるほどな。」と。

竹内まりやの《夢の続き》、好きです。

ベースと言えば、今日からシーズン3が始まった「スコラ」の以前の放送で、

細野さんがベースについて語っています。

細野さんが好きなチャック・レイニーのこのベース、

ヒップホップではこんな具合にカッコ良くなります。

EPMDの《I'm Housin'》は大好きです。

で、細野さんの超カッコ良いベースはこちら。

この《コバルト・アワー》がテーマ曲となっている回の「音楽の正体」が見たい!

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今年はクリポタ観られて幸せでした。

今日は適当に更新。

YouTubeの動画にこんなのがありました。
クリス・ポッター・アンダーグラウンド。

この動画のような感じのステージで、
クリポタのマイクの下、ほんの少し斜め辺りの正にかぶりつき。
そこでクリポタのサックスを浴びてきてしまったのですよ。
幸せや~っ!
渋格好いい演奏ですな~っ。

来年はメセニー&クリポタにウェイン・ショーターが来日。
やっぱ両方観ておくべきですよね。

大事なことを書き忘れてました!
来年、クリポタの新譜が出ます。
何とECMレーベルからでるんですよね。
他人名義のアルバムに参加したことはあるけれど、
今回は自分のリーダーアルバムですからね。

「ギリシャの詩人ホメーロスが残した叙事詩『オデュッセイア』に
インスパイアされて制作したという作品」なんだとか。
《Nausikaa》という曲が気になってます。
ホメーロスとナウシカの関係や如何に??

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エロ目線も入ってます。m(_ _)m

今日はYouTubeの動画から適当に。

まずはイリアーヌ・イリアス。
美人ピアニストと言えば私はこの人。
1990年のマウント・フジ・ジャズ・フェスティバルの映像です。

風に舞う金髪が麗し過ぎます。
恍惚の表情にクラクラきます。
当時この放送を見て一発でイリアーヌに惚れました(笑)。
音楽がルックスに負けず麗しい。
木住野佳子さんがデビュー・アルバムで
マーク・ジョンソンのベースとピーター・アースキンのドラムを
ロースルロイス(自動車)の如き乗り心地だと言っていました。
ロールスロイス・リズムに乗ったイリアーヌ。カッコイイ!

今度発売になるマーク・ジョンソンとイリアーヌの新譜。
買おうかな~。

お次はがらりと変わりまして大西順子。
1993年のマウント・フジ・ジャズ・フェスティバルの映像です。
前に一度ブログに貼ってます。

ことらは風に舞うソバージュヘアー。
ソロ後半ではこのヘアーが嵐の様相を呈します。荒れ狂う大西順子?
ミニのボディコンスーツが時代を感じさせますよね。
当時この放送を見て、いやはや凄い女性が出てきたものだと思いました。
このツッパリと尖がり具合に惚れました。
私、浮気性なのでこういうタイプも好きです(笑)。
当時正に売込み中でした。
この人がいなければ今日の日本人女性ジャズ・ピアニストの隆盛はないはず。

これがラスト・アルバムになってしまいました。
今度のツアーを最後に引退するなんて勿体ない。

お次は山中千尋。
何年の動画なんでしょう。

ここは正直に言いますが、私、エロ目線入ってます(笑)。
オレンジ色のボディコンミニドレスですよ。
絶対エロ狙ってますよね(笑)。確信犯です。
この方は背中と前腕の逞しい筋肉がエロティシズムを発してます。
ミニスカから露わになる太ももが眩しい。
重ね重ねすみません。
完全スケベオヤジモードです。m(_ _)m
シンセが組み込まれたピアノって初めてみました。
私、この曲がかなり気に入ってます。
リズム・チェンジや変な転調はこの人らしいアレンジです。
J-POP的胸キュンメロディーが私のツボです。

ビートルズの曲をやったこのアルバム。
久しぶりに買ってみようかと思案中。

ラストはこの人でしょう。上原ひろみ。
今年のフジロックのスカパー放送がもう上がってます!

こんなに楽しそうにピアノを弾く人は見たことがありません。
ピアノが好きで好きでしょうがないんでしょうね。
相変わらず時々表情がいっちゃってます(笑)。
この人にエロティシズムは感じません。
可愛くていたずらなピアノの妖精。
鍵盤の上に蛾が舞い降りてきます(笑)。潰しちゃいそう。
エキサイティングな演奏です。
この人は意外と大胆に引用(チュニジアの夜)しますよね。

あなた!もう聴きました?
これ聴かないとまずいですからっ!

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《帰ってくれたら嬉しいわ》

八代亜紀が本格的ジャズ・アルバムを出すらしいですね。
『夜のアルバム』。
ジャケットがちゃんとエマーシー路線を踏襲してます(笑)。
右はヘレン・メリルの有名アルバム。

私は八代亜紀の味のある歌い方はジャズに合っていると思います。
演歌界もなかなか大変なんでしょうし、いいんじゃないでしょうか。
YouTubeにこんな映像がありました。
《帰ってくれたら嬉しいわ》を歌ってます。

雰囲気は良いと思います。
ヒノテルも頑張って応援してますね(笑)。
残念ながらこの曲はアルバムに入っていません。

この動画の類似動画の一番上にこんなものが来ていました。
キャロル・スローンが歌う同曲です。

八代亜紀には申し訳ないけれどジャズはやっぱりこれですよね。
最初のテンポだしからめちゃくちゃかっこいいじゃないですか。
バックのトリオとは初顔合わせでこのレベル。ディス・イズ・ジャズ!
キャロル・スローンってかわいいおばちゃんです(笑)。

当時55歳にしては老けて見えるような・・・。m(_ _)m
上記映像における八代亜紀のほうが年上ですからね。

1992年のコンコード・ジャズ・フェスティバルの映像です。
バブル末期でしょうか。
今にして思えばまともなジャズがたくさん見られました。
金にものをいわせてあちらから大御所をたくさん呼んできていました。
あれから20年経った今。
大御所は少なくなり、この手のジャズの人気にも陰りが出て・・・。
正統派ジャズ・フェスが懐かしい。

こんな演奏も見つけました。
アニタ・オデイが歌う同曲です。

こちらは1963年。
日本人ジャズマンをバックに余裕の歌唱。
かっこ良すぎますよね。
終り方が最高です。

そしてこちらはちょっと衝撃的なチェット・ベイカー晩年(1987年東京)の同曲。

スキャットなんか微妙な感じですがこれはこれでジャズ。
それよりピアノ・ソロのあとに出てくるトランペット・ソロが良いです。
なんてことはないけれど、クールの中にある種の達した境地があります。
ジャズに自分の人生をかけてしまった男の慣れの果て・・・。

この1985年のライブ・アルバムが気になります。

ジャズって凄く面白いと思うんですよ。

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パット・メセニー・ユニティ・バンドの映像!

はやくもパット・メセニー・ユニティ・バンドの映像がたくさんYouTubeにUPされてます。

懐かしい《Are You Going With Me?》。
クリポタがフルートを吹いていますね。
なんでも吹けるのね。
シンセ音はシーケンサーか?

こちらはメセニーのソロを抜き出したもの。
きてます。きてます。ギターシンセ!

これは冒頭ピカソギターが登場。
メインは《New Year》。後半セミアコに持ち替えていますね。
会場のモニターを撮影したもの?

こちらも懐かしの《Two Folk Songs 1st》。
クリポタのテナー・ソロが炸裂。
カッコイイー! が、短いのが残念。
『80/81』のマイケル・ブレッカーとの比較ができますね。

いい時代になりました。
世界中のジャズ祭の音がこうして聴けるわけですから。

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面白い動画がありました。

kimtさんから面白い動画を教えていただきました。
リンダ・オーがクリス・ポッターとカート・ローゼンウィンケルとやっている動画です。何とクリポタがピアノを弾いていて、カートがドラムを叩いているんです。それがこれ。携帯で撮っているんでしょうかね?

何なんでしょうね。この人達、ピアノもドラムも上手過ぎでしょ!オーソドックスなバップは難なくこなせて、その上で新しいことをやっているという。ニューヨークってこういうジャズマンがしのぎを削っているから凄いのでしょう。いや~っ、怖い世界です。

日本のジャズファンがどうのこうのとか、ジャズ批評がうんぬんとか言っていたとしても、結局は彼らや彼女らのようなジャズマンやジャズウーマンがジャズを継承して、少しずつでもジャズを進めていってくれるということなのでしょう。私はそれを見守っていけたらいいのかなと思います。

さて、リンダ・オーの動画もありました。まずはインタビュー。

前記事でビジュアルが地味なんて書いたけれど、ファッションとルックスはクラシックの人みたいですね。ジャズっぽくないのが逆にいい感じかもしれません。
こちらはモンク・コンペのセミ・ファイナル。

私的には腰のフリ具合がかなりカワイイ!(笑) ださい髪飾りがまたいい(笑)。

そして今年の1月のライブ。

ニューヨークいいな~っ、こういうのが観られて。
こういうリアルタイムのジャズを知らない日本人達(涙)。
坂道のアポロンね~っ、所詮アニメでしょ(笑)。

いつものことですがYouTube恐るべし!
あ~あっ、また愚痴書いちゃったし(笑)。

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この娘がお気に入り!ワッハッハッ。

最初に、私は ”ジャズはカッコイイしお利口” なんて発想が嫌いです。
だから私のブログのコンセプトは、”ジャズ=ダサイ&おパカ”(笑)。
”こいつダサイね。”とか”こいつバカだね”と言われれば本望です。

さて、今日はそんなネタを全開!

以前マクロスFのこの曲が好きだということを書きました。

ディープ・パープルの《スモーク・オン・ザ・ウォーター》のフレーズをまんま使ったり、ノーランズの《恋のハッピーデート》みたいなニュアンスがあったり、ハードロックとテクノの融合であったり、”胸キュン”メロディーがあったりと、このポップな曲が大好きなわけですが、YouTubeを見ていたらこれを歌っているご本人の映像がありまいした。

歌っているのは中島愛(なかじまめぐみ)さん。マクロスFのランカー・リー役でデビューした声優さんです。ウィキによると日本人の父とフィリピン人の母の間に生まれたそうです。うん?茨城出身。愛さんが生まれた年(1989年)、私も茨城に住んでいました。そういえばその頃ってフィリピン・パブが急増した頃です。バブルの日本にフィリピン人が稼ぎに来ていたんでしょう。時代性を感じる生い立ちです。

それはどうでもよくて、私はこの娘が気に入ってしまったのです。一目惚れ(笑)。顔が気に入ったのですが、そこでハタと考えました。なぜこの娘の顔が好きなのかと。思い当る節があります。この4人です。

P101_2

左から、元全日本バレーの杉山祥子、NHKの井上あさひアナ、中島愛、Perfumeのあーちゃん。皆さん似ていますよね? 口の大きさとかは左右の2人で違うんで、そっくりとは言いませんが、目元と鼻のあたりと全体の雰囲気は共通点があるように思います。

私は浮気性なので(笑)、好きなタイプがコロコロ変わるのですが、以前、杉山ブームというのがありました。数年前の全日本女子バレーボールの代表選手の中ではスピード&ビューティー杉山に惚れたわけです。あとは高橋とかもお気に入りでした。そして時は流れ、少し前にブログにも書いた井上アナが登場します。これはもう杉山系のクールビューティーなんで自分でも合点がいきました。

一方でPerfumeのあーちゃんも気に入っていたのですが、それは顔だけでなく、AKB48のリーダー格高橋みなみさんがお気に入りなように、リーダーの性格に惹かれるというのが加味されています。そして今回、中島愛さんの登場ということになります。写真を並べて笑ってしましました。井上アナとあーちゃんを足して2で割った感じではありませんか?もう完全にマイブームのど真ん中(笑)。

自分の好みの顔を分析する面白さ。私ってどこか自分を外から見ているところがあるので(それこそ2重人格なのか?)、時々こういう分析をして独り悦に入ってます。

それにしても今のアニソンのイヴェントって凄いですね。武道館にこれだけの人を呼べるわけですから。若者はジャズなんて聴かなくていいから、もっと他の面白い音楽を聴けばいいと思いますよ。ジャズはオジサン達が面倒みますから(笑)。

関連でもう一つUPします。これもマクロスFの歌です。

中島愛さんと一緒に歌っているのはマクロスFのシェリル・ノームの歌を担当していたMay'nさんです。シェリルの歌も前にアップしていますが、May'nさんが歌っていたんですね。この人も人気のアニソン歌手です。歌はMay'nさんの方が上手いですし、この手の歌の正統派路線。おっ、ギターを弾いているのは今堀恒雄(ウンベルティポ)さんですね。ピアノを弾いているのはもちろん菅野よう子さん。

で、またまた気付きがあるのです。May'nさんって見た目がなんとなく平原綾香さんに似ていると思います。と思いながら聴くと、声や音程の揺らし具合が似ているように聴こえます。

ジャズを神妙に聴いているだけじゃ面白くない。
今回のネタ、ほとんどの人にとってはくだらないでしょうけれど、
絶対頷いて共感してくれている人がいるはずです。
これからもこの手のネタを恥を捨てて開陳していきますのでよろしく!

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映像を見て色々考えてしまった&問題発言もアリ?

以前怖い映像を見つけたということでこれをUPしました。

マルサリス兄弟をフロントに迎えたV.S.O.P.Ⅱです。
ここでのウイントンは凄いと思います。
私はこういうジャズの格好良さに惚れてジャズに嵌って行ったと書きました。

上の演奏の元になるものを見つけました。1967年のライブ。
映像があるとよく分かりますね。

これも怖い映像ですよね。この緊張感。
マイルス・クインテットのジャズ最高峰。
1967年には行き着くところまで行っちゃってたわけです。
マイルスのフレージングはウイントンにも確実に影響を与えてますね。
トニーのドラミングはここでも自由奔放。
ウェイン・ショーターはフリー・ジャズの領域にまで行っています。
ウェインを舞台袖から見守るマイルス。
このマイルスの目がこの演奏を生み出す根源なのです。
フリー・ジャズをやるというのではなく、
演奏を突き詰めていくとフリー・ジャズにまで至るというのが、
マイルスのフリー・ジャズ感なのだろうと思います。
しかも本人というよりグループとしてのフリー。

菊地成孔さんがこれに憧れるのはよく分かります。
でもこれにdub(編集目線)を加えたくらいでどうにかなる世界とは思えません。
ウイントンもここを超えようと正攻法で挑んだんですけれど・・・。
新伝承派(ニュー・トラディショナリスツ)も次々参戦したんですが・・・。
この路線において最早先はなかったという・・・。
ジャズを葬ってしまったのがウイントンという話を耳にしたことがあります。
分かる気がしますね。
日本では人気がなかったけれどこの時期M-BASEもトライしています。
今もM-BASEの流れは途絶えておらず、
こちらにはまだかすかに光が見えている気がします。

時代を戻して、1954年の《ウォーキン》をUPします。

ここからひとつ前の映像、1967年まで。
13年で行き着くところまで行っちゃったわけですよね。
マイルス恐るべし。

私が好きなのはこれ。
1967年、アルバム『ソーサラー』から《プリンス・オブ・ダークネス》。

何なんでしょ?この格好良さ。

でも更にこの先を考えてたんですよね。マイルスさん!
ということで1968年のこれ。
アルバム『マイルス・イン・ザ・スカイ』から《スタッフ》。

これはジャズ・ロックではなくファンクと理解すべきでしょう。
中山康樹さんも「ジャズ・ヒップホップ・マイルス」の中で、
70年代マイルスをファンクと捉え直すと書いていました。
ジャズを突き詰めたマイルスがファンクを導入。
ファンクは当時のブラックミュージックのメインストリームです。
最初はスタジオ録音ということもあってクールな演奏。

一挙に飛びます。わずか7年後ですよ。1975年の大阪ライブ。

ファンク路線では、《ウォーキン》の時の13年の約半分でここまで。
行き着くところまで行っちゃったんですよね。やっぱり。
バンドとしてのフリーはここにもあります。
この後引退するのは分かる気がします。
私はこれを聴いて幸か不幸かジャズに嵌ることに。

マイルス引退(休養?)中、フュージョンの嵐が吹き荒れ、
反動でメインストリーム回帰という現象が起こるわけです。
最初の映像のV.S.O.P.は正にその中心。
マイルス不在での1967年への回帰です。
80年代に入り、そこにウイントンが合流したのが最初の映像。
面白い巡り合わせですよね。

そんなウイントンを横目にマイルスが復帰。
ところが回帰しないのがマイルスです。
確かに復帰後のマイルスには引退直前の凄みはなかったけれど、
ファンクを進めつつ模索。
セレブとして世間の目にも応えつつ、
懐かしい同窓会もやってしまったけれど、
ヒップホップに着手していたというのがマイルスという男なのです。
あ~っ、ここまで来ていたのに、ジ・エンド。
私達はマイルスを失ってしまいました。合掌。

書いておきたいことがもう一つありました。

80年代中期のことです。
日本ではM.J.Q.(マンハッタン・ジャズ・クインテット)が大人気を博します。
このM.J.Q.というグループは、
メインストリーム回帰という点と
発想がフュージョン=売れ線狙いのアレンジ指向という点で
ジャズの形骸化の範となったグループだと私は思っています。
ある意味時代の申し子だったのです。

このM.J.Q.の売り出しにスイングジャーナル誌と中山康樹さんが
強く係っているという点は改めて指摘しておきます。
この辺りから日本のジャズジャーナリズムっておかしくなっていった気もします。
成れの果ての現在、中山さんが「かんちがい音楽評論」を出したのは、
過去の反省の上に立っているのかも?
と皮肉って本日の〆としましょう(笑)。

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