心地良いラテンフュージョン
前回のアルバムが気に入ったので、今回の新譜も買ってみました。
スティーヴ・カーンの『サブテクスト』(2014年rec. TONE CENTER)です。メンバーは、スティーヴ・カーン(g)、リューベン・ロジャース(el-b,baby-b)、デニス・チェンバース(ds)、マーク・キニョーネス(timbal,bongo,per)、ボビー・アジェンデ(conga,bongo)(1)、ゲスト:ランディー・ブレッカー(flh)(1)、ロブ・マウンジー(key(2)(5),orchestrations(3)~(7)(9),coro(7))、ギル・ゴールドスタイン(acc)(7)、マリアナ・インゴールド(voice)(7)です。今回も国内盤と輸入盤のジャケットが異なります。わざわざジャケットを変える必要があるのでしょうか? 日本盤を買いたくなるほど日本盤ジャケットが良いとは思えません。私が買ったのはもちろん安い輸入盤。
※ tommyさんからのコメントで気付きました。昔カーンがジャン・ミッシェル・フォロンの絵に拘ったように、今はMicdhel Grangerの絵に拘っているから、輸入盤と日本盤のジャケットをわざわざ変えて、この人の絵をたくさんお披露目しているのでしょう。
前アルバム『パーティング・ショット』から3年ぶりとなりますが、内容的には同じでラテンフュージョンです。コアメンバーの中ではベースがアンソニー・ジャクソンからリューベン・ロジャースに変わりました。録音が今年の1月ということは、この頃アンソニーは上原ひろみの新譜録音のために強化合宿中だったのではないかと推測します。ベースはロジャースでも問題なし。
前回と同様今回も初夏にリリース。紹介するのは少し遅くなってしまいました。夏はラテンフュージョンの季節! 左右に広がるパーカッション群を前に、ちょっとレイジーな気分も交えながらカーンが悠々とギターソロを披露していきます。基本はカーンのギターソロを聴かせるもので、曲によってはゲストメンバーがソロをとります。カーンのギターは特徴があるけれど、私にはその特徴を上手く言い表すことができません。
前回同様に今回もオープニングがオーネット・コールマンの曲。ラテンリズムにオーネットのメロディーが良くマッチするから面白いです。カーンのオリジナル曲の他に、前回同様のモンクの曲に加え、今回はフレディ・ハバード、ウェイン・ショーター、グレッグ・オズビーの曲をやっているのが興味深いところ。いずれの曲も上手くラテンフュージョン化されています。スタンダード《ネヴァー・レット・ミー・ゴー》まであります。
ジャズマンオリジナルの中ではやはりショーターの曲が好きです。ショーターって良い曲を作りますよね。オズビーの曲ではカーンのギターとハモるゴールドスタインのシンセが不穏な空気感を出していて面白いです。オズビーの一癖ある面を演出しているのでしょうか。カーンとインゴールドの共作曲は歌が入ってトロピカルな雰囲気。ゴールドスタインのアコーディオンが程よい哀愁を醸し出しています。
このアルバムはいつ聴くのがいいんでしょうか? 今でしょ!(もう古い、笑)
暑い夏の昼下がりにトロピカルジュースでも飲みながら聴けば最高の気分。
アルバ名:『SUBTEXT』
メンアバー:
Steve Khan(g)
Ruben Rodriguez(electric bass, baby bass)
Dennis Chambers(ds)
Marc Quinones(timbal, bongo, per)
Bobby Allende(conga, bongo) (1)
ゲスト:
Randy Brecker: flh (1)
Rob Mounsey: key (2, 5), orchestrations (3, 4, 6, 7), coro (7)
Gil Goldstein: accordion (7)
Mariana Ingold: voies (7)
| 固定リンク
| コメント (4)
| トラックバック (0)
最近のコメント