ジャズ喫茶訪問

久しぶりのジャズ喫茶「いーぐる」連続講演

先週は久しぶりに上京しました。ジャズ喫茶「いーぐる」で行われた高野雲さんの本『ビジネスマンのための(こっそり)ジャズ入門』の出版記念イヴェントに参加したためです。いつものように(と言っても何年かぶりですが)昼頃新宿に到着。今回高速バスで行ったのですがバズターミナルが新宿駅の南口側に新設されていたとは知りませんでした。

新宿で昼ご飯を食べてからまずはディスクユニオン新宿ジャズ館のレコード売り場へ行きました。 エレベーターを降りて目の前の新着箱をチェック。レコードの値段が以前より安くなっていますね。レコードを詰める箱には余裕があります。以前のようにギッシリ詰め込まれていないので取り出しやすかったです。中身もいまいちな感じ。

これらをもって判断するのは安易なのかもしれませんが、世間で言われるレコード人気は下火になっているのではないかという気がしました。お客さんも少なく何より売り場に以前の活気が感じられないのです。何度目になるか分かりませんが今回のレコードブームも一段落したのではないでしょうか。レコードを5枚買って10%引きでジャスト5000円。

ディスクユニオンを出て次はどこに行こうかとしばし悩んで秋葉原へ行くことにしました。ちなみにディスクユニオンのCD売り場には行きませんでした。新譜はAmazonで買った方が安いし中古CDは今特にほしい物がないからです。いつものように御茶ノ水駅で降りて歩いて秋葉へ。以前よく買い物をした電気パーツ店がなくなっていました。電気パーツ店は「秋葉原神社」という新種のメイドカフェ?に衣替え。変化し続ける秋葉原です。

まずは秋月電子でトランジスタを購入。DENONレコードプレーヤーの修理に大活躍する2SC1815(GRランク)です。続いて千石電商ではんだ吸い取り線とはんだごてのこて先を購入。最近こて先が折れてしまったので丁度良いタイミングでした。ほしいものは買ったのであとはいつもの秋葉原パトロール。

電気デパートへ。ここも電気パーツ店が減っていました。地下のノグチトランスにはいつものおじさんではなくおばさんがいました。3階の真空管販売店サンエイ電機が開いていて一安心。今は真空管アンプを作りませんがここはつい覗きたくなるお店。2階の真空管販売店キョードーのお兄さんがおじさん化していてビックリ。いつも混雑していた電気パーツ店海神無線にお客さんが一人もいないのは初めて見ました。寂しい・・・。

次はラジオセンター。南隣にあったラジオストアーがなくなってから初めて行きました。今は別のお店が営業中で昔の面影はありません。寂しいです。2階の内田ラジオのおばさんはさすがにいませんでした。かなり高齢だったのでもう引退したのでしょう。陳列具合が以前と異なっているし、ラジオセンターのホームページを見ると池之谷ラジオとなっていることから経営者が変わって引き継いでいるのかもしれません。ニュー秋葉原センターにある春日無線変圧器は相変わらず健在。

昔ながらの電気街のお店をパトロールするのは楽しいです。変化する秋葉原。それはそれで良いと思いますが、変わらない部分も残っていてほしいと願う私です。

でっ、やっとジャズ喫茶「いーぐる」へ。約3年ぶりです。

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地下への階段を下りてお店の中へ。ここは全然変わりませんね。マスター後藤雅洋さんと高野雲さんがお話し中でした。「超お久しぶりです。」と挨拶。お二人ともお変わりなく笑顔で迎えてくださいました。ここへ初めてきた時は凄く緊張しましたし、その後しばらくは緊張が続いていたのが今は嘘のよう。

まずは雲さんに長い間借りっぱなしだった立花ハジメのCDをお返ししました。ホント申し訳ありませんでした。ここでもう一度お詫び致します。このCDの高橋幸宏のドラム、お薦めのとおり最高のグルーヴでした。何でY.M.O.だとあんなにイモっぽく聴こえるのか今はそれが謎? 理由がよく分かりません。

いよいよ本の出版記念イヴェントの始まり。村井康司さんと高野雲さんのトーク形式で進みました。今回は全くメモしていないので一週間後のあやふやな記憶で書きますので誤りがあるかもしれません。ご容赦願います。またここに書く内容はイヴェントの一部分で全てではありません。

この本を書くことになった経緯などから話が始まりました。その後は面白い喩えのジャズマンをピックアップして曲をかけながら紹介。かなり話をしてから最初にかけたのがビル・エヴァンスの『枯葉』だったはず。久しぶりにちゃんと聴きました。テーマを演奏した後、ラファロのベースソロから入って、そこにエヴァンスが絡み、次にモチアンが絡んで盛り上がりを見せたところで、エヴァンスのソロが登場するというアレンジの上手さに改めて気付きました。インタープレイもさることながらアレンジをきちんとしているエヴァンス。今は特にどうということがないこんなアレンジも当時は斬新だったことでしょう。

営業マン対決コルトレーン対ロリンズ。彼らの営業トークの特徴を解説。コルトレーンの《ジャイアント・ステップス》とロリンズの『コンテンポラリー・リーダーズ』収録曲(曲名忘れました)を聴きました。

『ビジネスマンのための(こっそり)ジャズ入門』を読んでいて思ったのですが、コルトレーンの高い音で速く大量の音を吹くというのは「デジタル」と同じじゃないかということ。高周波クロックで高速に大量の演算を行うという「デジタル(処理)」の特徴に通じますよね。私がコルトレーンに感じる現代感覚はそのデジタル感にあったのではないかと今は思っています。一方のロリンズ。私はこの人のタンギングに他のサック奏者と違う独特の物を感じていて、それによって生み出される小気味よい間合いこそが聴くものを魅了しているのだと思っています。

村井さんが雲さんに「どちらが好きか?」と聞いたら、雲さんは「ロリンズ。」と答えたので、村井さんは「コルトレーンじゃないの?」と聞き直していました。私もコルトレーンの方が好きだと思っていたので少々ビックリ。でもそれは昔ネットにあったジャズマン占いで雲さんがコルトレーンだったというのと、雲さん自身がコルトレーンに似ているところがあると言っていたのを、コルトレーンの方が好きだと私が勘違いしていたのだろうと思います。

パウエルのピアノの良さを聴くということで、秋吉敏子のピアノと《クレオパトラの夢》の比較試聴。最初に秋吉敏子を聴いて続けてパウエルを聴きました。秋吉敏子のアレンジを駆使した演奏を聴いていたら私の頭には山中千尋が浮かんできて、秋吉敏子という人が正に日本人ジャズピアニストの元祖という思いを強くしました。

雲さんが言っていた秋吉敏子のつながりを欠くばらばらな演奏に対してパウエルの一つのまとまりとして聴ける演奏というのはソロの展開のことだろう理解。秋吉敏子の毛色を変えながらフレーズをつなぐソロに対し、パウエルの一貫したストーリー性のあるフレーズ展開力はさすがだと改めて思いました。このように言葉として聞いたことが演奏の理解度を深めるのはままあることでして得した気分になりました。

他ではあまり取り上げないジャズマンとしてロイ・ヘインズの話がありました。かけた曲はパット・メセニー・トリオの《オール・ザ・シングス・ユー・アー》で、この時70代のヘインズの凄まじくキレの良いダイナミックなドラミングには一同「凄いよね。」という驚嘆の言葉しかありませんでした。

村井さんがヘインズにインタビューした時、ヘインズが「昔はダメだと言われたリズム感が時代が経つにつれて合うようになってきた。」と言っていたことに触れ、時代の遥か先を行っていたヘインズのリズム感は凄いという話には、私も大いに頷けるものがありました。私がヘインズのドラムの面白さに気づいたのはチックの『ナウ・ヒー・シングス・ナウ・ヒー・ソブス』を聴いた時です。

村井さんから『フリーダム・ジャズ・ダンス ブートレグ・シリーズVol.5』(だろうと思う)にはリハーサルの会話が録音されていてその会話が面白いという話があり大いに盛り上がりました。日本盤は会話の訳もあるそうなので日本盤を買うようにとのことでした。かけた曲は『ネフェルティティ』から時間が短い曲の《ピノキオ》 。講演の時間が押していたのでタイトル曲はかけられませんでした。私は《ピノキオ》が好きです。

最後にかけた曲はマイルスの『フォア・アンド・モア』から《ソー・ホワット》。村井さんからこのライブにまつわるエピソードの話があり、トニーが何であんなに叩きまくるのか分かったりして面白かったです。疾走するマイルス・クインテットは最高のカッコ良さ。トニーの凄まじいドラミング、文句なく最高っ! ジャズバンサイ!

とても楽しい講演でした。雲さんと村井さんが事前打ち合わせをほとんどしていないことは分かりました。それをトークで上手くまとめ上げていく村井さんの手腕。敏腕編集者村井さんの面目躍如といったところだと思いました。拍手!

関係者の皆様、楽しい講演をどうもありがとうございました。

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ジャズ喫茶「グラウアーズ」閉店・・・。

1ヵ月程前、ブログのアクセス解析の「検索キーワードランキング」を見ていると、「grauers 閉店」の文字が・・・。まさかと思って「grauers 閉店」で検索すると、1件だけ「4月に閉店することになった」という記事が出てきました。その時は本当なのかな?と半信半疑。でもその後何回か同じ検索キーワードが出るようになったので、これは本当なのだろうと信じることになりました。

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上京の際、ジャズ喫茶「GRAUERS(グラウアーズ)」の入口の前までは何度かいったのですが、クローズになっていることが度々で、とうとう1回しか行くことができませんでした。「コットンクラブ」にクリス・ポッターのライブを観に行く前に寄った時です。マスターの古庄さんとオーディオやクリス・ポッターのことを話して楽しい時間を過ごしました。マッキンのアンプにドライブされたJBL4333Aが良い音で鳴っていました。

ジャズ喫茶「GRAUERS」へ行ってきました。

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最近は東京まで行くこともなく(多分1年半くらい行っていません)、すっかりご無沙汰だったのですがこういうことになってしまうとは・・・。本当に残念です。

で、こんなことを書いていいのかとも思ったのですが、こんなものがヒットしたので貼っておきます。何でもインターネットで検索できてしまう昨今。ちょっと怖いところがありますよね。

http://kano-ya.biz/bukken/chiyodaku/jinbocho/ogawamachi/14/Hibibiru/Hibibiru1.html

一度は東京でジャズ喫茶をやってみたいと思った私としてはとても興味深い内容です。賃料はなるほどと思いました。「居抜き」という言葉は知っていましたが、こういうことなのかと思いました。成約済ですね。できればジャズ喫茶としてまた営業してもらえたら良いのですが・・・、無理でしょうね。

あ~ぁ、悲しいなぁ~。これがジャズの現実なんでしょうね~。厳し~ぃ。

話は変わりまして、最近「com-post」にアクセスできなくなりました。こちらは一部の記事を除いて更新されないような状況だったので、まあそうなんだろうという感じです。長く継続するということは難しいものです。アーカイブとしても見られなくなってしまうのはどうなんでしょうね?

(注)単にシステムダウンだったようです。またアクセスできるようになりました。読者に心配させないようしっかり情報発信し続けて下さいませ。2014/7/19

私のブログは更新頻度を落したりしていますが、まあ何とか10年くらいは継続したいと思っています。

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「益子博之=多田雅範 四谷音盤茶会」後編

先日の日曜日に 「綜合藝術茶房 喫茶茶会記」 で行われた「益子博之=多田雅範 四谷音盤茶会 vol.08」で紹介されたアルバムの続きです。

かかった曲のリストは tadamasu-連載 を参照願います。

*以下の解説は当日喋った全てのことではなく、誤解している箇所がある可能性もありますので、ご了承下さい。

6.ジェレミー・ユーディーンの『フォーク・アート』から《プロスペクト-パート1》

フォーク・タッチの演奏。ユーディーンはポール・デスモンドみたいに柔らかく吹く人ですが、このアルバムでは変わってきています。ブランドン・シーブルックはアメリカでバンジョー界のスティーヴ・ヴァイと言われる人。このアルバムでもバンジョーしかやっていません。ヴァイオリンみたいな持続音は弓弾き。バンジョーは余計な音がいっぱい鳴ってしまうところがエレクトロニカっぽいです。違う音が鳴ってしまうところは日本の三味線の「サワリ」にも通じアンチ西洋的。織原さんは、レベルが高い演奏で、併走はラインだけれどこの演奏は面でくるモヤモヤがあって凄いし、サックスとバンジョーのユニゾンが良いとのことでした。多田さんは、自分は音色フェチで、音程とか反応とかリズムではなく、どういう音を合わせていくかに興味があるそうです。スローだから良いのではなく、このタイミングでこの音を出してくるというような部分に惹かれるとか。益子さんは、定型リズムでなく伸びたり縮んだりするところが面白いそうです。

ここでは多田さんの音楽的嗜好が分かって面白かったです。こういうサウンドは益子さんがこれまで主張してきた現代ジャズ(所謂ジャズではないかも?)の面白さでしょう。

ここまでかけて休憩。B.G.M.は垣谷明日香のビッグバンド。
柳樂光隆さんがいらしていたのでお話しました。

7.ダヴィ・ヴィレージェスの『コンティニューム』から《El Brujo and the Pyramid》と《Unseen Mother》

ヴィレージェスはキューバ出身。昨年マーク・ターナーのバンドでピアノを弾いていたそうです。アメリカでは評価が高く、今売れっ子なんだとか。クリス・ポッターの新譜にも参加。クリポタの新譜ではほとんど弾いていないけれど、弾いていることには意味があります。益子さんは、アルバム全体は面白くないけれどパートパートは面白いとのことでした。ヴィレージェスのこのアルバムにはアンドリュー・シリルが参加。シリルはアメリカでは最近凄いと言われているそうです。このアルバムは全体を聴くとあまり面白くないけれど、サウンドの使い方を聴いてほしいとのことでした。かけた曲ではシリルはほとんど叩いておらず、空間の開いたところにオルガンとか入ってくるのが面白いところです。キューバの民話を題材にしたアルバム。

このアルバム、実は私も買ってます。ヴィレルスが『BRO/KNAK』に参加していて気になったからです。確かに全体を聴くとあまり面白くなくて、ブログに紹介文を書くのをやめようと思っていたアルバムです。言われてみれば確かに面白いところもありますよね。

8.ジョバンニ・ディ・ドメニコ/アルヴェ・ヘンリクセン/山本達久の『Distare Sonanati』から《Alma Venus》

ドメニコはイタリア人でベルギーに住んでいます。山本達久は凄いドラマー。ジャズ畑での演奏は少なく、ノイジーな演奏や歌もので叩いています。即興系で叩くことが多く、ジム・オルークがベストと言っているそうです。このアルバムではほとんど集団即興で曲はありません。同メンバーの前作はリズミックだったけれど今回のは空間的。益子さんは、パーカッションの金属音が気持ち良いそう。織原さんは、連帯感が凄く、一人一人が音を作っているような感じが良いとのことでした。多田さんは、鳴っているサウンドのバラエティーが凄く、不意にやって来る「これは何?」的なものや、タイム的メリハリから、アトラクションに乗せられているように感じたそうです。段取りの良いデートに誘われているみたいで、音楽的には良いけれど、トゥー・マッチとのこと。

私はこのサウンドが気に入りました。パーカッションの金属音は確かに快感。このアルバムは買って聴いてみたいです。

9.ラフィーク・バーティアの『イエス・イット・ウィル』から《ワンス》

バーティアはインド系のギタリスト。彼のサイトによるとイースト・アフリカン・インディアンだとか。借金の形としてインドからアフリカに渡った人の末裔らしいです。曲調は所謂インド系ではありません。基本的にギター/ベース/ドラムのトリオで演奏。最終的には編集しているようだけれど取って付けたような感じはありません。曲によってはM-BASEっぽいものもあります。益子さんは、単純にカッコいいそう。ギター・ソロはロバート・フリップっぽいとのことでした。織原さんは、最近のギター・トリオだけれどちょっと変で凄く良いとのこと。織原さんは講演後に早速Amazonで”ポチッ”としていました。LPレコードでも出ています。

ドラムのミニマル/ヒップホップっぽいところに、私は大谷さんの『ジャズ・アブストラクション』の雰囲気を感じました。益子さんがおっしゃるとおり単純にカッコいい。帰ってから私もすぐに注文しました。輸入盤を買ったので届くまでにはちょっと時間がかかります。

10・マルク・デュクレの『タワー,Vol.4』から《フロム・ア・ディスタント・ランド》

デュクレのギター・ソロ。益子さん、多田さん共に、デュクレがこんなアルバムを出すと思っていなかったそうです。多田さんはヘヴィー・ローテーション中だとか。益子さんもお気に入りのようです。よく聴くと後ろで鳥が鳴いているのが入っているそうで、そういう環境で録音されているのが面白いところです。多田さんは、相当な技量で反イデオマティックとおっしゃっていました。韓国の音楽に似ているものがあるということでかけたのですが、確かに雰囲気が似ていました。私は”和”テイストを感じました。織原さんによると、アコギを使っている場合、普通は響きを聴かせるのに、これはミュートしてこういう音を出しているのが面白いとのことでした。

確かにヘンテコ面白サウンドにしてアートでした。

以上で第4四半期のアルバム紹介は終了。

こういうアルバムをまとめて紹介しているのは、多分日本中でここしかないと思われます。濃くてディープな世界。

続いて2012年の年間ベスト10。時間が押していたので急ぎ足の紹介でした。

1.Henry Threadgill Zooid 『Tomorrow Sunny/The Revelry,Spp』
 音楽の構造を別なものにしちゃってる。個性をそれぞれが発揮しているわけではない。ルールらしきものが分からない。筋書はない。禁則として出してはいけない音とかある。楽譜はある。Sppは学術的に名前が決まっていない場合に取り敢えず付ける名。そういう感じの音楽。

2.Rafiq Bhatia 『Yes It Will』
 今日9番目にかけたアルバム。ニューヨークにはインド系が多くインドっぽさを出す場合が多いが、バーティアはインドっぽさがなく今の若者が聴いてきた音楽。音楽が自然でロジックがある。考えているというより鳴っている感じ。バーティア個人だけでなく、周りにいる人も面白い。

3.橋爪亮督グループ 『Acoustic Fluid』
 空いている感じがいい。次のアルバムはライブ録音にしたいと言っているそう。

4.Jeremy Udden 『Folk Art』
 今日6番目にかけたアルバム。

5.Eivind Opsvic 『Overseas Ⅳ』
 アイヴィン・オプスヴィークはノルウェー出身でニューヨーク在住。自主制作盤。やっている音楽に必然性がある。人為的なものと勝手に鳴ってしまうサウンドの両方を感覚として持っている。益子さんは、こういうサウンドはポップ・ミュージックの再構築であり、ポップ・ミュージックに繋がるものとおっしゃっていました。織原さんは、最近はより個人的な音楽を作るようになっていて、大きくジャズとかの括りではなくなっているとおっしゃっていました。私もこのアルバムは今年のベスト10に入ると思いますが、そのことはどこにも書いていませんでした。

6.Tomas Fujiwara & The Hook UP 『The Air is Different』
 2管クインテット。やっている音楽は比較的オーソドックス。自分のアルバムでは一本調子っぽいギタリストのメアリー・ハルヴァーソンが、”キュンキュン”変な音を弾いている。ジャケットはお祖父さん。

7.Tim Berne 『Snakeoil』
8.Masabumi Kikuchi Trio 『Sunrise』
 多田さんによるとこの年間ベスト10は、「大物3人の中でなぜこの2人が7、8位でヘンリー・スレッギルが1位なのか?」という疑問を抱かせるようなあざとさがあるとのことでした。この2人はECMに飲み込まれていない。元ECMファンクラブ会長の多田さんがおっしゃっているところが重要。

9.Colin Stetson 『New History Warfare Vol.2 - Judge』
 やっている質感が今までにない感じ。多重録音なしの独奏。これはジャズ喫茶「いーぐる」の「年末ベスト盤大会」で益子さんがかけたアルバム。今度マッツ・グスタフソンとのデュオ・アルバムが出た。

10.Becca Stevens Band 『Weightless』
 ベッカ・スティーヴンスはバークリー出。バックはジャズ畑。女性ボーカルでフォークに分類。結構難しいことをやっている。上手いのは当たり前だが、益子さんは生で観てぶっ飛ばされたそう。

最後にミュージシャン・オブ・ジ・イヤー。
ブランドン・シーブルック、メアリー・ハルヴァーソン、トーマス・モーガン、橋本学、チェス・スミス。ライジング・スター:ラフィーク・バーティア。

以上で全プログラムは終了。

音を聴いて言葉にして会話するって大切だと思います。新たに見えてくるものがあります。そして益子さん、多田さん、織原さんというユニークな感性に出会える面白さを再認識。特にミュージシャンである織原さんのご意見には興味深いところがありました。多田さんも面白くて魅力的な方ですよね。益子さんとはもう長い付き合いですが、ユニークな活動をされていて、このイベントは正にそれです。都合が合えばまた参加したいです。

「綜合藝術茶房 喫茶茶会記」2月9日(土)に関連したライブがあります。
「tactile sounds vol.10」

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「益子博之=多田雅範 四谷音盤茶会」前編

先日の日曜日は 「綜合藝術茶房 喫茶茶会記」 で行われた「益子博之=多田雅範 四谷音盤茶会 vol.08」へ行ってきました。

P167_2「喫茶茶会記」に来るのは今回が2度目です。1度目はフルート奏者 Miyaさん と雲さんと後藤さんとここで会談?をしたのでした。Miyaさんもここで定期的にライブを開催していて、2月10日(日)には「南無観 New Moon Improvisation Solo Perfomance Vol.16」があります。フルート・ソロによるインプロです。このライブは一度観に行こうと思いつつ、まだ実現していません。「喫茶茶会記」はちょっと奥まったところにある都会の隠れ家的なお店。写真の左側の扉が入口です。

中に入って最初に会計、ワンドリンク付きなのでビールをいただくことにしました。コーヒーにでもすべきところ、冬なのになぜかビールにしてしまったという(笑)。メニューの中でそこに目が行ってしまったのだからしょうがありません。

講演者の皆さんに一言挨拶して着席。開演までの間になぜか汽車の生録がかかったりしてました。今注目のビッグバンドDARCY JAMES ARGUE'S SECRET SOCIETY『INFERNAL MACHINES』もかかりました。デビュー作でグラミー賞を受賞しています。なかなか格好いいサウンドでした。3、4月にはセカンド・アルバムが出るそうです。

このイベントはニューヨーク・ダウンタウン・ジャズを中心とした新譜CD試聴会です。現在選盤は益子さん主体で行われているようで、益子さんがアルバムをかけて解説し、多田さんとゲスト(ベース奏者・作曲家の織原良次さん)がコメントをするような形で会は進行していきました。多田さんがユニークかつユーモア溢れるコメントをされていたのが印象的で、「いーぐる」でやっていたころの、原田正典さん的ポジションを担っている感じでした。

最初にゲストの 織原良治さん から自己紹介がありました。織原さんはサックス奏者橋爪亮督さんのグループでベースを弾いている他、「透明な家具」(ベース音をサンプリングして部屋に鳴らしっ放しにしておき途中音を引いていったりする)という面白いアンビエント/インスタレーションもしているそうです。

今回は2012年第4四半期(3ヵ月間)の新譜紹介です。
リストは tadamasu-連載 を参照願います。

*以下の解説は当日喋った全てのことではなく、誤解している箇所がある可能性もありますので、ご了承下さい。

いつもは厳しいものから始めるけれど、今回は逆に厳しくない歌ものから始めるとのことでした。

1.デイヴ・ダグラス・クインテットの『ビー・スティル』から《ビー・スティル・マイ・ソウル》

イーファ・オドノヴァンが歌っています。オリジナルはやっていません。ダグラスのお母さんがやってほしいと言っていた歌を、お母さんが亡くなった後にこのアルバムでやっているという、お涙ちょうだい的なもの。今回30代前後の若手を起用していて、その人種が様々。ジョン・イラバゴンはフィリピン系、リンダ・オーは中国系マレーシア人、ルディ・ロイストンは黒人といった具合。カントリー系のサウンド。今カントリー系はアメリカだけでなかく、日本でも人気があるとか。大和田俊之さんの話として、今の大学生はブルースのような癖の強いものは聴かず、フォーク・カントリーのような軽いものが好まれているという話がありました。多田さんは、「80年代ECMにあった?」という感じに聴いたそうです。

これはジャズ喫茶「いーぐる」の「年末ベスト盤大会」で田中ますみさんがかけずに紹介だけしたアルバム。私は買おうか迷っていて買わなかった1枚。普段ボーカルはあまり聴かない(J-POPは聴きますが)からです。聴いたらダグラスのトランペットもなかなか良い感じでした。

2.サニー・キムの『ペインターズ・アイ』から《ペインタース・アイ》と《イン・ビトゥイーン》

クリス・スピード、アンジェリカ・サンチェス、ベン・モンダーが入っているから購入したとのこと。サニー・キムは韓国人。ボーカルがちょっと変わっているから聴いてほしいとのことでした。私はスローな曲ではハミングみたいに感じたのですがハングル語でした。益子さんは、クリス・スピードのサックスが良く、多田さんは、アンジェリカ・サンチェスのピアノが良いとのこでした。織原さんは、盛り上がらす併走する感じ(私には”併走”という感覚が正確に把握できていません。この後も度々登場する言葉)が良いとのことでした。それから女子ボーカルが今たくさん出てきているそうです。最近は黒人が歌っていてもそれと気付かない場合が多く、北欧出身だたりするそうで、北欧は意外と黒人が多いとのことでした。サラ・セルパ、マリア・ネッカム、とか何人かあげていました。

これはまあこんなのもあるということで、共演メンバーは良いですけどね。

3.ヤコブ・アンデルシュコフ・ウィズ・アグノスティック・リヴェレーションの『グラウラ・アルケミー』から《メタル》

アンデルシュコフはデンマーク人のピアニスト。クリス・スピードとのカルテットです。アグノスティック・リヴェレーション・バンドはベテランを起用。ベースがマイケル・フォーマネクでドラムがジェラルド・クリーヴァー。マイケル・フォーマネクはECMからアルバムを出していて、ティム・バーンとクレイグ・テイボーンとのバンドだけれど腑抜けた感じ。しかしこのアルバムはだれない。さすがは益子さん、厳しぃー。ILKレーベルはエレクトロニカも出すレーベルで、このアルバムはそんなILKらしさがあります。多田さんは、クリス・スピードの冷やかで揺らぐ感じ、不安定だけれど揺らぎない世界が良いとのことでした。多田さんとしてはこのバンドの2010年のアルバムのほうが良いそう。織原さんは、バラバラなものを重ねていくサウンドが良いとのことでした。こういう演奏が出来るのは凄いとおっしゃっていました。

この手のサウンドは益子さんが前から推薦しているものですよね。そうか2010年のアルバムは、ディスクユニオン新宿ジャズ館でアウトレットになっているのを何度か見ながら買わなかったのは失敗だったか?私はこの手の緊張感溢れるものは今のところ控え気味。

4.オチコチの『Ochikochi』から《秋の歌》

サックスのかみむら泰一はクリス・スピードと同じ頃にバークリーにいて、NYにもいて影響を受けているとのこと。その後かみむらは日本に帰ってきます。かみむらはこれまで2枚のアルバムをイーストワークスから出していてニューヨークっぽいサウンドだそうです。ベーシストの是枝則克は一昨年急逝。かみむらは是枝と一緒に録音しようとしていたら是枝が亡くなったのでかなわなかったとのこと。このアルバムは是枝が存命中に競演したライブ音源をピックアップして収録。織原さんによると、かみむらさんの曲にコードはなく、西洋ルールではないとのこと。しかし決まっているところがあって演奏するのは難しいそう。並走することをテーマとしてやってきて、出すようで出さない音などは、長年かかって到達した深みがあるとのことでした。多田さんは、最初のサックス・トリオ部分はありがちで、ベース・ソロでアルコ奏法になるとサウンドが面白くなるとのことでした。益子さんは、音質がいまいちなのが残念とのことでした。

このアルバムについては益子さんが「com-post」に詳しく書いているので参照願います。http://com-post.jp/index.php?itemid=700

私はこのサックス・トリオが結構気に入りました。おおらかでスケールが大きいサックス、間を埋める逞しいベース、パルシブなドラミングの絡み具合が心地良く感じられました。比較的オーソドックスな感じは私にとって◎。

5.ハン・ベニンク・トリオの『ベニンク #Co.』から《Klein Gebrek Geen Bezwaar》

サックス/クラリネットのヨアヒム・バーデンホルストはニューヨークと行ったり来たりしているそうです。ベニンクはスネアだけ叩いています。トラディショナルな感じ(私には《イン・ザ・ムード》っぽいメロディーに感じられた)が出たり、今風だったりするのが面白いところ。3人の即興と思われます。ミニマルっぽいところがエレクトロニクスを使った感じに似ていて今時。プリペアド・ピアノがギシギシ鳴ったり、ベニンクが鈴を持ちながらやったり、ノイズが鳴っている中の演奏が面白い。織原さんによると、違ったことをやり続けられる記録を残すというような側面があるとのことでした。益子さんは、振り幅がある演奏を若手と年寄りが一緒にやっているのが面白いそう。多田さんは、これのような反応し合う演奏より、動かないで多層に演奏しているものが面白いとか(”併走”と同じことを意味する感覚のようです)。なるほどなるほど。

これは買って聴いてみるところまではいかないかな?

ということで今日は全10枚中の前半5枚で終了します。続きは次回。

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明日はジャズ喫茶「いーぐる」へ

明日は約6ヵ月半ぶりに ジャズ喫茶「いーぐる」 へ行きます。
明日のイベントは「com-postが選ぶ90年代ベストアルバム」

私、90年代ってジャズを熱心に追いかけて聴いていなかったので、
当時の状況が少しでも俯瞰できればいいと思っています。
私はやっぱり連続性を持ってジャズという音楽を知りたいのです。

90年代は多様化したので全貌は掴めずとも、
com-post のメンバーが聴いていたジャズが分かれば
また解説を聞けば、雰囲気は察せられるのではないかと思います。

私は90年代ジャズを全く知らないかというとそうでもなく、
この本を参考にして当時の状況を掴もうとしたりして来ました。
「ジャズ批評 No.100 90年代のジャズ

P14

ここに200枚の90年代ジャズが掲載されているのですが、
私はまだ1/5くらいしか持っていません。
聴いてみたいと思ったものはチェックしていますが、
全部聴く気にはなれません。
だって私にとっては明らかに面白くなさそうなものが多々ありますから。
90年代ってそういう時代です。

面白い記事があります。

特別激論 90年代のジャズは面白い!
~ベテラン・ファンが語る現代ジャズの魅力~
[寺島靖国&安原顕]

実は私、2000年代に入ってからこの本を買い、
この記事を真に受けてしまったのです(笑)。
今ではちょっと誤ったなと思いますが、これはこれで一側面でした。

今この本をパラパラめくって気が付いたのですが、
こんな記事もありました。

ジャズファンにおくる 90年代ダンス&クラブ・ミュージック総括
~アシッド・ジャズからエレクトロニクス・ジャズまで~
[宅間安次郎]

もう一度読んで頭に入れておこうと思います。
まっ、私、クラブジャズは大して面白いと思わないからな~(笑)。
別に分かる必要性も感じません。キッパリ!

こちらの記事は参考にさせていただきました。

90年代の活性に貢献した欧米の新進ジャズ専門レーベル
[杉田宏樹]

とくにヨーロッパのジャズに興味が湧きました。
杉田さん著「ヨーロッパのJAZZレーベル」も買いました。

そしてこれはなかなか興味深く読みました。

★90年代にジャズファンになった男たちの熱き語らい★
どうして僕らはこんなにジャズが好きなのか
菅井茂 村上浩次郎
 山野井尚也 司会進行:原田和典

この3人、私からすれば話が微妙に噛みあっていません。
そこが90年代なのです。
最早それぞれのジャズのバックグラウンドが少しずれています。
面白いです。

この記事も興味深く読みました。

[ディスカッション]
日本ジャズ界の90年代
[出席]瀬川昌久氏 岩波洋三氏

日本ジャズにも最早シーンはありません。
トピックスはあります。

ということで、明日はジャズ喫茶「いーぐる」へ。

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ジャズ喫茶「GRAUERS」へ行ってきました。

クリス・ポッターを観るための上京ですが他にも色々寄ってきました。4か月ぶりの東京ですからね。

まずはディスクユニオン新宿ジャズ館でいらないCDを処分。査定をしてもらっている間に中古CDを物色。私が気に入っているNY先端ジャズ系のアルバムが安めの値段でチラホラ見つかり、今時ジャズ需要の実態をなんとなく察することができました。レア盤のセールもやっていましたが、最近値崩れしつつあり、その棚を見ている人はあまりいませんでした。今の私はレア盤CDに全く意味を感じなくなしました。ほとんどのものが高いお金を払ってまで聴く価値はないんですよね。

ということでマニアックな2枚を購入しました。アラン・ホールズワース『i.o.u.』MSG『Tasty!』です。我ながら”よくもまあ。”と思う2枚(笑)。

1階の新品売り場もサラッと見渡して、”そうだ!あれを買わなきゃ。”ということで、橋爪亮督グループ『アコースティック・フルード』を買いました。ウェブマガジン 「com-post」 のクロスレビューで取り上げられている1枚です。Amazonで買っても良いのですが、たまにはユニオンにお金を落としてあげましょう(笑)。

クロスレビューを読むとつい聴いてみたくなるんですよね。私にとっての興味はどのアルバムをレビューするとかしないとかではなく、アルバムの中身ですね。それがジャズ聴きってもんでしょう。帰って聴いてみたらとても心地良く聴けるアルバムだったので意外でした。レビューを読んでいるとお堅い物に感じられちゃうんですよね~。

ここではかさ張るレコードは買いませんでした。1泊するので翌日買うことに。

次は御茶ノ水のGRAUERSへ向かいました。これまで2回行ったんですがお店が開いていなかったので、今回こそはという気持ちでお店へ。開いていました!三度目の正直です。

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いい雰囲気のお店です。お客さんもたくさんいました。で、一番奥のスピーカー前へ。マスター古庄さんの姿が見えないと思ったら、奥の厨房にいたようでしばらくすると出てきました。ご挨拶してコーヒーを注文。かかっていたのはソニー・クラークの『クール・ストラッティン』

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レンガが積んであるしっかりした土台(外がレンガで中身はコンクリートとのことでした)の上にJBL4333Aが鎮座。低音がしっかり良い感じに鳴っています。スピーカーの上にはJBLの最近のスパーツイーターが乗せられていて高域を伸長。こういう使いこなしがオーディオマニアならではなのですよね。中域重視の濃い音が鳴り響きます。これぞジャズの音です。古めかしい音ではなく適度に新しい響きがブレンドされた音。いい感じです。音量は大き過ぎない程度。

コーヒーが美味しかったです。コーヒーと一緒にフランスパンを切ってシナモン薫るジャムを塗ったお菓子が付いてくるのがお洒落。次にかかったのがナット・アダレイの『リトル・ビッグ・ホーン!』。これは同じステレオ・オリジナル盤を持っています。前にブログで紹介しましたよね。日本放送(AMラジオ)でやっていた「夜のドラマハウス」のテーマ曲が入ったやつです。お気に入りのこれがかかって私の気分は上々。レコードはやっぱりいいな~。

次がデイブ・ブルーベックの『デイブ・ディグズ・ディズニー』。ちょっとバカにしていた1枚なのですが、これがいい。ポール・デスモンドのアルトが心地いいんです。これはオリジナル盤を持っていたいところですね。そしてG.J.T.の『ラブ・フォー・セール』。これってやっぱりトニーのドラムは凄い音で入っているんですね。ここで聴くとそれがよく分かりました。ハンクはちょっと気張り過ぎかな。コーヒーをお代わりしたら今度はカントリーマアムが付いてきました。このお菓子好きです。

次はレッド・ロドニーの『レッド・ロドニー・リターンズ』。私はこれもオリジナル盤を持っています。私がオリジナル盤を持ているのが2枚もかかるなんて奇遇です。何の細工もないストレートなハードバップ。カウンター席に移ってマスターとオーディオのことなどを歓談。次にかかったのはジョー・パスの『Tudo Bom』。ポーリニョ・ダコスタとやっているトロピカルな1枚。この軽い雰囲気もなかなか良いです。

レコードプレーヤーはバーコEMT948が2台、放送局の送り出し用に使われている機種。これ、オーディオ誌で読んだけれどダイレクトドライブです。ペナペナの軽いプラッターなのに生き生きと鳴ると書いてありました。正にそういう音で鳴っていました。カートリッジはモノ用とステレオ用がそれぞれ付いているそうです。もちろん両方EMT製。OFD25とTSD15かな?聞くのを忘れちゃいました。

CDプレーヤーはスチューダ。これも業務用。ドイツの業務用で入り口を固めているのが渋いです。予備も含めて3台ありました。古いので現代的ではないけれど聴きやすい音だとのことでしたが、それでもCDはあまりかけずほとんどレコードをかけているそうです。CDの音も聴かせていただきました。解像度はやはりレコードよりCDの方が良いと思いました。

アンプはマッキントッシュの比較的新しい機種。プリが電源部セパレートのフラグシップ機C200、パワーがMC402だと思います。出力メーターの振れを見ていたら最大でも4Wくらいでした。スピーカーの能率が良いし、アンプ出力は数Wもあればかなり大きい音が出るのです。アンプの最大出力は400Wなので使っているのは100分の1ですが、ピーク時でも10倍の40Wもあれば事足りるはずです。400Wは電源の余裕ということです。

これからクリス・ポッターを観に行くと話たら、マスターはアメリカでクリス・ポッターにサインをもらったことがあるんだそうです。羨ましい! などと話をしていると時間が迫ってきましたのでお店を出ることに。そういえばスピーカーがきちんと鳴るまでに半年くらいかかったなんておっしゃってました。私なんかは引っ越した後に音がしっくりくるまでに1年かかってますからね。不思議ですがそういうものです。

出るべき音はきちんと出ているけれど聴き心地の良い疲れない音でした。インテリアの雰囲気も良く居心地の良いお店です。東京に来た際にはまた寄りたいですね。

その後のクリス・ポッターのライブは昨日報告のとおり。とても楽しめました。

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ジャズ喫茶「GRAUERS」と「ジニアス」

日曜日の東京ブラリ散策の記事の続きです。

神田のジャズ喫茶「GRAUERS」は残念ながら閉まっていましたが、写真を撮ってきたので公開します。場所は神田の三省堂書店ビルの前から明治大学へショートカットする道の途中にあります。明治大学側からこの道に入って、最初の右に入る道の角のビルの2階にあります。
P50 目印は窓に貼られているリバーサイドのレーベル(ラベル)。モンクとウエスですね。右の『ウエス・モンゴメリー・トリオ』は渋谷の「discland JARO」の通販でオリジナル盤を買いました。このことについてはブログにUP済みです。写真左は入口のドア。渋い!
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次こそは中に潜入するぞっ!

ということで、「Jazz TOKYO」、「フラッシュディスクランチ」を経て、本日最後の訪問先「ジニアス」へ行くことになりました。「フラッシュディスクランチ」て思いのほか長くレコード漁りをしてしまったため、「ジニアス」に到着したのは8時過ぎです。
P52 入口のドアが開いていました。冷房せずに節電中?中に入るとマスター鈴木さんが優しく微笑みかけて迎えてくれます。和む瞬間です。私はいつも座るスピーカー前のテーブルへ。そしていつものようにエビピラフセットを注文。これがおいしくて好きなんですよね。

本日1発目は?マイク・メリロとマッシモ・ウルバニのデュオで『デュエット・フォー・ヤードバード』。2人がスタンダードを落ち着いた雰囲気で丁寧に演奏していきます。録音が優秀で楽器が良く鳴っているのがわかりました。いい感じの1枚目でした。マスターもかなり久しぶりに聴いたみたいです。マスターによるとお客さんを見てかけるからいつもはこういうのをかけないとか。私くらいですよね。80年代位のヨーロッパマイナーものを喜んで聴くような客は(笑)。

2枚目は『ポーズ、アイ・シンク・アゲイン』。これご存じの方いらっしゃいますか?
P53 この奇抜なジャケットが凄い!これは一度見たら忘れないでしょ。やっているジャズは60年代新主流派の80年前後版という感じでした。ピアノはハービー・ハンコックかも?なんて思いながら1曲聴いたあとでジャケットをチェック。なんと全員イギリス人。ピアノはジョン・テイラーでした。バリトン・サックスはジョン・サーマン。その周辺のイギリス・ジャズマンによる演奏だったのです。これが黒かったりするんですよ。イギリスのジャズマンがいかにアメリカのジャズマンに影響されていたかがハッキリ分かる1枚。何も情報なしにこれを聴いてイギリス人の演奏だと分かるような方は超凄耳!タイトルの哲学っぽさがイギリス?

3枚目は『アフロ・キューバン・バンド』。出だしを聴いたらパーカッションがノリノリでいい感じと思ったのもつかの間、これってひょっとしてクオシモード?とか思えてきて、ノリはいいんですけれど結局それだけっぽいかな・・・。でもマスターがそんなのかけるはずないですし??1994年録音でリーダーをチェックし忘れました。ソプラノ・サックスがデイブ・リーブマン。これはいまいちでした。m(_ _)m

4枚目はNORRIS TURNEY'S ウィス・ヒズ・カルテットの『ビッグ・スウィートン・ブルー』。1993年録音。王道テナー・ワン・ホーン・カルテット。こういうオーソドックスなジャズも悪くないですね。マスターが「これいいでしょう。メンバーがいいし、音もいいんですよ。」っと。「そうですね。いい感じです。」と私。マスターによると、ディスクユニオンで中古CDを時々みかけるらしいのですが安く売られているとかで、「これはいいですよ。」と薦めたいくらいだとのことでした。私が「テナーの人は知りません。」と言ったら、マスターは「70年くらいのエリントン・オーケストラにいたんですよ。」と教えてくれました。なかなか良いサックス奏者のようです。マスターはこの人とか、ハロルド・アシュビーなんかはチェックしているそうです。

こういうのをチェックできるのがマスター鈴木さんなのです。ここに来ると色々勉強になります。今度はノリス・ターネィやハロルド・アシュビーの名を覚えていて、CDハントに臨みたいと思います。

このCDの2曲目で帰りの電車の時刻が迫ってきました。なのでおいとますることに。「もっと聴いていたいのですがごめんなさい。次はもっと早い時間に来ます。」と挨拶して帰路につきました。「ジニアス」に来るとジャズの深さ/広さを痛感します。これだからジャズ聴きはやめられないのです。

楽しい1日でした。

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ジャズ喫茶「ジニアス」でジャズに和む。

週末東京ジャズ三昧のラストを飾るのはジャズ喫茶「ジニアス」です。

四谷のジャズ喫茶「いーぐる」を出た私、今度は中野新橋のジャズ喫茶「ジニアス」へと向かったのでありました。ジャズ喫茶のはしごです(笑)。四谷から中央快速で新宿へ、新宿からは地下鉄丸ノ内線に乗ります。中野坂上で方南町方面行きに乗り換えて次の駅が中野新橋。(tommyさんからご指摘が。四谷から地下鉄丸ノ内線に乗ったほうが良いです。)

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P132_2 駅の改札を出て目の前の通りを左手に進むとすぐに神田川が流れています。神田川にかかる橋は只今工事中。橋の手前の道を右に曲がって200mくらい進んで十字路を左に曲がれば神田川にかかる橋(桜橋)があり、橋の反対側のたもとが「ジニアス」です。

その橋の上からは左のような看板が見えます。

入り口は建物の反対側です。

P133 赤いドアが素敵でしょ。入り口にママチャリがとめてあったりするところが、近所のオバサマがくる「ジニアズ」らしいです(笑)。近所のオバサマの団欒の場であり、ジャズもしっかりかけているところが、今時の郊外のジャズ喫茶。

6か月ぶりくらいかな~。マスターの鈴木さんに軽く挨拶。マスターはいつも素敵な笑顔で「いらっしゃいませ。」と応えてくれます。かかっていたのはマイク・ロンゴのピアノ・トリオ。オーソドックスな今時マイナー・ピアノ・トリオで、私は結構好きです。

通常はピアノ・トリオがかかっていることが多いです。私が行くと私が喜びそうなものをセレクトしてかけてくれるんです。普段かけていないものをかなり久しぶりにレコード棚から出して聴かせてくれます。マスターも久々に聴くことが多く、「これ久々に聴いたんだけどなかなかいいよね。」なんて軽い会話を交わすのがここでの楽しみ。

私はお腹がすいていたので、いつものエビピラフセットを大盛りで注文(笑)。ここのエビピラフは私のお気に入りです。レタスがたくさん盛られていてコンソメスープと浅漬けがついてくるのがグッド。エビピラフが美味しいのです。

P135 次にかかったのがジャズ・クルセイダース『ライブ・アット・ライトハウス’66』。ジャズクルセイダースはほとんど初めてまともに聴いたんですが、アーシーな感じでなかなか良かったです。ジャケット写真はネットから。ジャケ違いでCDもありますが廃盤のようです。

その次にかかったのは多分常連のお客さんがマスターに渡したCDで『ザ・スーパー・プレミアム・バンド』ケニー・バロン(p)、ロン・カーター(b)、レニー・ホワイト(ds)の企画もの。無難なジャズです。

ネットで調べたらやっぱり日本企画。高音質CDです。80年頃にやり尽した感があるこの手の企画ですが、30年経ってもまだやっています(笑)。「東京JAZZ」に出ていましたね。プロデューサーはもちろん伊藤八十八さん。「PCMジャズ喫茶」で岩浪さんが「東京JAZZ」には伊藤さんの息のかかった人が出ていると言っていましたが、なるほどなのです。

次はマスター選曲に戻ってミルト・ジャクソンコールマン・ホーキンス『ビーン・バッグズ』。アトランティック盤のレコードでした。やっぱり黒いジャズはいいな~。

ジャケットが違っていて追加曲も収録されているけれどこのCDです。

P134 次がディープでした。Keno Duke(キノ・デューク)というドラマーのレコードで『クレスト・オブ・ザ・ウェイブ』。ドラマーは全く未知ですが、ジョージ・コールマン(ts)、フランク・ストロージャー(as)、ハロルド・メイバーン(p)が参加して熱いジャズをやっています。最初の曲はちょっとエスニックな感じもしました。マスターによるとかなり久しぶりに聴いたそうで、この人のピアノ・トリオは時々かけるとのことでした。ジャケット写真はネットから。

ディープな選曲に感謝して、ビールを注文。

次もディープでした。パリ・リユニオン・バンド『ホット・リックス』。メンバーが凄いです。ナット・アダレイ(tp)、ウディ・ショウ(tp)、ジョー・ヘンダーソン(ts)、ネイサン・デイヴィス(ss,as)、カーティス・フラー(tb)、ケニー・ドリュー(p)、ウォルター・ビショップ(p)、ジミー・ウッド(b)、アイドリス・ムハマド(ds)。「メンバーが凄いでしょ。」とマスター。なかなか濃いジャズを展開していました。

こんなDVDがありました。
ところでディープな選曲は私がディープだから(笑)?

そろそろ帰りの電車が気になったところで、意外や意外マイルスがかかりました。それも晩年の『マイルス&クインシー・ライブ・アット・モントルー』のレコード。これ、CDを持っていますが発売当時聴いて以来聴いたことがありません(笑)。

途中でお店を出ることに。帰る時にいつもマスターが「気を付けて帰って下さいね。」と声をかけてくれます。遠くから来ていると知っての一言。嬉しい気遣いです。というわけで、何がかかるかわからないハプニングありの選曲が「ジニアス」なのでした。

以上で東京ジャズ三昧は終了。濃い1日となりました。

ジャズ界の動向も気になりますが、色々言っているより楽しんじゃったほうが勝ちだと思う私。そして最近はネットショッピングばかりだったのですが、リアル店舗でのショッピングはやっぱり楽しいですね。たまにはネットから離れて外に出ましょう!

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ジャズ喫茶「いーぐる」でどっぷりジャズに浸る。

昨日の東京ジャズ三昧の続きです。

ディスクユニオンお茶の水ジャズ館で約2時間、獲物を漁って疲れた私は四谷のジャズ喫茶「いーぐる」へと向かいました。今までは連続講演にしか行かなかったのですが、この日は「いーぐる」の音が無性に聴きたかったのです。中央快速で御茶ノ水の次が四谷。「いーぐる」に着いたのは5時少し前。「いーぐる」ではまだおしゃべり禁止タイムです。

お店に入るとマスターの後藤さんがいました。挨拶すると「さあどうぞどうぞ」と。私はレコード室前の特等席に座りました。かかっていたのはバルネ・ウィラン『ワイルド・ドッグズ・オブ・ザ・ルエンゾリ』。後藤さんにお茶の水ジャズ館のセールに行ってきたことを伝えコーヒーを注文。おしゃべり禁止タイムなので、後藤さんとのおしゃべりはここまで。

このアルバム、廃盤として結構高値で販売されていたります。ウィランのテナーが心地よくちょっとポップな1枚です。後藤さんの本「ジャズ選曲指南」にも紹介されています。次にかかるのは何か?「ジャズ選曲指南」掲載アルバムを全て収集した私なので、どういう選曲で来るのか楽しみでした。

キターッ!デューク・ジョーダン『フライト・トゥ・ジョーダン』。後藤さんによると「これをかけるとジャズ喫茶として様になる。」という1枚。ディジー・リースとスタンリー・タレンタインという渋いフロントが最高のバップ・アルバムなのです。これぞジャズ喫茶なのだ!

これを「いーぐる」で聴けるなんてちょっと感動もの(笑)。後藤さんありがとうございました。紙ジャケCDなのですが、ジャケットの周囲がかなり擦れていました。よくかけている感じで、それがまたいい雰囲気なのですよ。

で次は、4枚聴き起承転結の”転”かなと思ったので、ギターか何かジョー・パスの『サマー・ナイト』あたりかも?と予想したのですが予想は外れ。バリー・ハリス・トリオ『ブレイキン・イット・アップ』でした。これも激渋っす!私、バリー・ハリスも好きなので嬉しかったです。何の変哲もないピアノ・トリオですがこれぞジャズ!

今日はドップリとジャズに浸らせようという選曲?

お次は?ウェイン・ショーター『ナイト・ドリーマー』。これも好きなんですよね。ショーターのテナーがいいんですよ。エルビンの叩きだすリズムがうねって最高。マッコイ・タイナーのペンタトニックも気分よし。リー・モーガンのトランペットも上々です。気分が良いのでコーヒーお代わり(笑)。

ショーターの変なメロディー感覚が堪らないのです。美しいバラードの《ヴァーゴ》も最高でした。このアルバムの終わり間近に6時となり、音量が少し下げられてしまいました。残念!6時になると曲の途中でも音量を下げるんですね~。これも初体験。

次は何かな~。グレッグ・オズビー『シンボルズ・オブ・ライト』でした。これは意外と爽やかで聴き易いと思います。ここまでのドップリなバップから一挙に現代へと気分チェンジ。

このアルバムの途中でトイレに立ったら、後藤さんはもういませんでした。どこまで後藤さんの選曲だったのだろう?入り口のところにエアキャップシートに包まれた(たぶん)CDプレヤーがありました。修理にでも出すのかな~。

次がジョー・パス『サマー・ナイト』でした。先に予測していたのがこんな順番でかかるとは。家に帰って「ジャズ選曲指南」を見たら、ショーターからパスまでの流れってそのまま「ジャズ選曲指南」のパターンじゃないですか(笑)。ということは、ショーターからはアルバイト君の選曲だったのかもしれませんね。

1曲目の途中ではありましたがお店を出ることに。

P128 お店の外に出ると辺りはすっかり暗くなていました。そういえば夜の入り口写真を撮ったことがなかったので撮影しました。入り口隣の販売機が目立ちすぎ?「いーぐる」看板の黄色いランプが良いと思う私です。

「いーぐる」のおしゃべり禁止タイム。ジャズを落ち着いて聴くのにはいいですね。次はもう少し早い時間に来て2時間くらいドップリ浸りたいと思いました。

で、ジャズ喫茶のはしごです(笑)。
中野新橋の「ジニアス」へと向かいました。半年ぶりくらいかも?

今日はここまで、続きはまた明日。

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ジャズ喫茶「ジニアス」で寛ぐ。

おとといの日曜日、CD&レコードの買取り&ハント終了後、
中野新橋のジャズ喫茶「ジニアス」にて〆としました。

前はジャズ喫茶を何軒かハシゴしましたが、最近はちょっと面倒。
「ジニアス」にてマスター選曲のジャズを聴きながらのんびり飲み食いしました。
ショコラケーキ・セット+ビール+エビピラフで、約3時間。
「ジニアス」はこんな感じで楽しめるジャズ喫茶なのです。
あー極楽極楽(笑)!

ジャズ批評のブログ・ウォーキングに「ジニアス」のことを書かせていただいたことを事後報告(笑)。マスターも奥さんも喜んで下さったみたいなので一安心。

ジェリー・マリガン『ジェル』がかかっていました。もちろんレコード。マリガンのバリトンサックスがふくよかに鳴っていましたよ。既にここから寛ぎモードに突入です。

続いてバルネ・ウィラン『LA NOTE BLEUE』。これまた良い雰囲気でバルネのテナーが鳴っていました。マスターによると、新宿ディスクユニオンのジャズ・フロアーが、今のアクセサリーを売っている建物の地下にあった時、このアルバムなんかは安売りされていたとのことでした。今買えばそれなりの価格するんですよね、これ。

お次は”さすが!”のマスター選曲。アンソニー・ブラクストンの『セブン・スタンダーズ1985Vol.1』。あのブラクストンがスタンダードをやっています。何とこれ、ウィンダムヒル・レーベルなんです!バックは、ハンク・ジョーンズ(p)、ルーファス・リード(b)、ビクター・ルイス(ds)。ちょっと”ヒラホラ”上滑り気味なのがこの人なのですが、悪くはないです。

次がまた異色。エディ・ヒギンズ、ピート・ミンガー?、ジョン・スワナ『ワンス・イン・ア・ホワイル』。トランペット/フリューゲルホーンの3人(1人はテナーと持ち替え)によるバトルものライブ・アルバム。私はピート・ミンガーの柔らかく太いフリューゲルホーンの音色に参ってしまいました。ヒギンズのピアノもスインギーでした。

P156熱いのが来ました!ボビー・ワトソン『パーペチュアル・グルーヴ』。B面のアルト・ソロから入る方をかけてくれました。循環呼吸を使ってワトソンが吹きまくる強烈なアルト・ソロです。
このアルバムについては、以前ブログにUPしています。

http://ikki-ikki.cocolog-nifty.com/blog/2008/03/post_ece9.html

今度はちょっと落ち着かせてジョニー・グリフィン・カルテット・ライブ『ジャズ・Guhen・イン・ベルリン84’』。グリフィンのワン・ホーン・カルテット、やっぱりイイものはイイ、以上(笑)。

で、多分常連さんが持ってきたピアノ・トリオ。寛げました。ビールも飲んでいて気分が良かったせいか、ちょっと意識がもうろうと・・・(笑)。

これは新しめ。エリック・アレキサンダーが入った『タフ・ガイズ』。この手の安定したハード・バップものでした。

次はかなりの寛ぎ系。トーレ・ヨハンセン・フィーチャリング・カーリン・クローグ『ライク・ザット』。スムースジャズとも言えるかもしれません。でも、ピアノはラーシュ・ヤンソンだったりしますから、クオリティーは高いのです。何となく雰囲気はクリスマス(笑)。結構いい感じ、これはこれで良いです。マスターもお気に入りなんだとか。

アルバム途中でお店を後にすることにしました。
極楽なひとときでした。

今日はカッコいい紳士のお客さんが来ていました。マスターに棚からワインを出してもらい、おつまみを作ってもらいながら、ゆったり食事をしていたんです。煮物に始まり、最後はざるうどんが出てきたのには参りましたねっ。いや~っ、カッコいい!

ジャズ喫茶「ジニアス」恐るべし!

中野新橋駅から「ジニアス」への道と店内の様子
YouTubeにUPされています。ココ
http://www.youtube.com/watch?v=Yg8wrTswj-A

これを撮っている人が座る席、私がよく座るスピーカー前のテーブルです。
私はこの3席の真ん中に座ります。一応常連席?

チェックすべし!

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