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2023年10月

チューナー交換

今日は珍しいネタです。

長年使っていたチューナーが壊れてしまいました。
使っていたのはオーディオ評論家の故長岡鉄男さんが絶賛していた
KENWOODのKT-1010F。
20年くらい前にヤフオクで落札したもの。

カセットデッキがKX-880SRⅡなので、
デザイン的にはマッチしていました。
この頃のメカニカルなKENWOODデザインが好きです。
黒色フロントパネルの全盛期でしたね。

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ラジオはめったに聴かないので年に数回電源を入れる程度でした。
久しぶりに電源を入れたら表示が点灯しませんでした。
中身を開けてみたけれど、電源スイッチが壊れたのではなく、
故障を突き止めるのはめんどうだったので廃棄しました。

大きな基板に半導体がたくさん並んでいます。
TRIOのチューナー技術を結集したシンセサイザーチューナー。

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さて、もう一度KT-1010Fを買おうかとも考えましたが、
めったに使わないのチューナーにお金をかけるのもなんだか。
しばらくチューナー不在が続きました。

懐かしいデザインのアナログチューナーを買おうかとも考え、
ハードオフのジャンクその他もながめたりしつつ悩む日々。
悩むといっても基本ラジオは聴かないので気楽なものです。

アナログメーター付きの大きなチューナーも懐かしくて良いけれど、
ハードオフジャンクは動きそうなものがありません。
ジャンクでなくてもそれほど高くはないのですが、
年数回聴くのにやはりお金はかけたくありません。

で、気になるものがありました。
ハードオフジャンク¥1,100のYAMAHA T-5
「FM受信できました。」と書いてあるので、それを信じて購入。
おおげさでないのがいいのです。
この頃のヤマハのシンプルでクリーンなデザインも好きです。

ハードオフジャンクですので天板は傷だらけ。
フロントパネルにそれほど傷はありません。

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FMアンテナ端子が変な形状なのが気になったのですが、
まあ何とかなるだろうと。

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チューニングノブを回すと途中で異音があったけれど、
これも何度か回せばなじみそうだったので購入。

安いチューナーなので中身はスカスカ。

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買ってネット検索して分かったのですが、
周波数目盛りを上からほのかに照らすお洒落なランプがあります。
これが点灯しないとデザインの良さが半減。
ランプは点灯したので良かったです。

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で、チューニングノブを回すと途中で動かなくなる現象があり。
何が悪いのか悩みました。

糸が滑るのかと思ってアルコールで拭いたり、
ノブの回転を糸に伝える部分もアルコールで拭いたり。
可動する針部分にミシン油を軽く塗ったりもしました。
それでも治りません。

バリコンのプーリーが長年の糸のテンションにより曲がりぎみで、
それかとも思ったのですがそうではなく、
そのプーリーが挿してある軸が外側(写真の右側)に引き出されて、
負荷が増していることによるものでした。
左側一番奥まで挿しこんでギヤにミシン油を塗ったら、
スムーズに回るようになりました。

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アンテナの端子に普通の同軸コネクタが挿せません。
ネット検索すると専用の変換コネクタがあったようです。

¥1,100なので壊しても惜しくはありません。
挿せれば良いので強硬策に出ましたw。
端子周りのプラスチック部分を切り取り、
外周のコネクタは無理やり径を細くしました。
これで同軸線が挿せて接触も問題なし。

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オーディオラックにセットしました。
小型チューナーだと思たのですが、カセットデッキの上に載せると、
意外と大きいことが分かりました。
大きいチューナーを買わなくて良かったです。

周波数を指す赤色LEDの両側の緑色LEDがチューニング表示も兼ねていて、
チューニング周波数が低すぎると右が消灯し高すぎると左が消灯します。
チューニングが合うと両方のLEDが点灯。
写真はチューニングが合っている状態です。

電源スイッチのランプも点灯。
FM FUJIにチューニングすると、針が指す周波数は1目盛りずれています。
ですがLED表示でチューニングするので目盛りは大まかな目安に過ぎず、
使用するにあたっての不都合はありません。

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ランプ照明の感じも含めこのシンプルなデザインが気に入りました。
B.G.M.としてしか聴かないので音質はこれで十分。
FMラジオが聴けるようになって良かったです。
ちなみにアンテナはTV用の室内アンテナを使用しています。

ジャンクオーディオ満喫中!

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レコードプレーヤー探訪 JL-F44ZR

今回も廉価レコードプレーヤーの紹介になります。
ビクターのJL-F44ZRです。
モーターが見たくて衝動買い。
ヤフオクで¥500落札、ダストカバーなしのジャンク品です。

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QL-F5の弟機ですが¥10,000安いので、
色々コストカットされています。
キャビネとはQL-F5と一部異なるところはありますが、
同じ金型で作っていることは明らか。

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トーンアームはQL-F5のトーンアームからオイルダンプを省いたもの。

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脚は底板に直付けで高さ調節不可。

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底板はQL-F5のような重量があるものではなくペラペラ。
変形防止の鉄棒が2本付いているのは良心的。
メカが動くようにCRCか何かをたくさんかけたらしく、
底板にも油が残っています。

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メカ式フルオートなので複雑なトーンアーム駆動メカがあります。
キャビネットは薄いプラスチックで、リブはあるけれど強度不足。

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このメカ部分はQL-F5と同じものです。
こちらにはソレノイドが追加されています。
フルオート機構は機能していたか、いなかったか。
確認したはずですけれど忘れました。

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モーター駆動系はこんな感じ。
電源トランスを防振ゴム付きでキャビネットに直付け。

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モーターは扁平型で、軸受を構成する部分がプラスチック。
廉価便ならではのコストカットはやむを得ないか。
FGサーボでクォーツロックなし。

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ちなみに下のQL-F5のモーターは軸受部分も金属製です。
ダブルサーボのクォーツロックでモーター駆動素子もIC化。

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このモーターには興味が持てません。

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コイルも磁石もQL-F5より小型かも。
QL-F5のコイルとローターの写真を撮っていなかったので推定です。

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いつものようにモーター回転系部品を取り外してお遊び。

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40年くらい経ってもメンテなしで回転するんだから大したもの。
回転数調整ボリュームだけは接点復活剤を吹きかけています。

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QL-A2のモーターを使った自作レコードプレーヤに
このプラッターを乗せてみました。
プラッターとモーター軸の勘合部はピッタリはまります。
ストロボランプは50Hzで点滅しているので、
33回転で50Hz33回転のストロボが止まって見えます。

(注)ストロボランプのカバーは別のレコードプレーヤーのものなので、
ストロボ縞の表記はプラッターのストロボ縞位置とは異なっています。

P173_20231016100101

プラッターの外周部は薄く軽量です。
写真はJL-F44Rのもので、中心部周辺の形状が異なります。

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この頃の廉価レコードプレーヤーのプラッターは1kg以下のもの多数。

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ということで特に使える部分も見いだせず、
このレコードプレーヤーはガレキとなりました。
ヤフオクで買って壊して捨てるというのは申し訳ないけれど、
中身をこうやってアーカイブとして残すので許してください。

最後に、
JL-F44ZRは価格相応のレコードプレーヤーだと思いました。

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三栄無線の真空管アンプ

三栄無線の真空管アンプSA-6302の記事に、
「すけ」さんからコメントがありました。
10年以上前の記事ですね。
懐かしいです。

回路図がないかとの問い合わせがあったのでここに貼ります。

Sa6302_20231008193301

トランスの仕様については記載されていません。
組み立ての取説にも記載されていません。
特注出力トランスということです。

私はタンゴのシングルトランスU708に交換したので、
そのメモ書きもそのままにしました。
見ずらいかもしれませんが代替トランスの参考にどうぞ。

実体図もありましたので貼ります。

Sa6302_20231008193302

当時、実体図を見てワクワクしたのが懐かしいです。
ブログを通じて同好の士とコミュニケーションできるのは楽しい。

動作するようになると良いのですが。

(注)回路図と実体図の著作権は三栄無線にあるので個人利用に留めてください。

ビックリしました。

ネットで「三栄無線」を検索したら。
復活していました!
ファンクラブの皆様による限定的なものではあるようですが。
こういった形でも嬉しいです。

ホームページURLは以下

ホーム | 三栄無線~REVIVE~ (saneimusen.wixsite.com)

興味がある方はどうぞ。

回路図アーカイブを見たら、
上記アンプの後継機SA-6302Aがありました!

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レコードプレーヤー探訪 FR-Q5

これはプラッターがほしくてヤフオクで1円落札。
サンスイのFR-Q5です。
ほとんどネットで話題にならないサンスイのレコードプレーヤーを
紹介するのは私くらいでしょう。

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カートリッジが付属していたので、
これをヤフオクで売れば送料くらいにはなるでしょう。
ご存じのとおりエンパイアのOEMカートリッジです。
ヘッドシェルもなかなかしっかりしています。

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主にシスコン用のフルオートプレーヤーです。

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プラッター外周に着磁した磁気パルスで回転速度を検出。
DENONやソニーと同じ方式です。

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磁気パルスを検出する磁気ヘッドがこちら。

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プラッター外周内側に磁気パルスを着磁。
外周部が厚くなっていてそこそこの慣性質量があります。
このプラッターを今持っている他のレコードプレーヤーで利用します。

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脚は本体に付いています。

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底板は薄いプラスチックで軽量。

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キャビネットはプラスチックで厚めではありますが、
強度はそれほどないように思います。
トーンアームをマイコンで制御しているので、
大きな制御基板があります。

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トーンアームは専用モーターで駆動します。
サンスイ独自の凝ったメカになっています。

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コンパクトで精密ですが、壊れやすそうな気もします。

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トーンアームがマイコン制御だと基板が大きくなってしまいます。
回転制御の一部機能(回転速度検出、水晶発振など)も
この基板に実装されています。

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電源トランスは重いので鉄板を介してキャビネットに取付け。
キャビネットの強度がないことの証明でもあります。

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トーンアームから出た信号線は金属メッシュでシールドしていますが、
アームコードへの接続部分にシールドケースはありません。

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モーターは例の20極30スロット。
軸受がモーターベース板になっている初期型。

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これだけで回転制御もしている優れもの。
このモーターは水晶発振と回転速度検出はこの基板外。

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ストロボの点灯が面白いです。
回転していない時もストロボランプが点灯しているので、
回転していることを見分けるために、
倍の周波数でストロボを照射して、
ストロボパターンの間にもストロボパターンがあるように見せています。
クォーツロックだと回転時もストロボが停止して見えるので、
こうしたのでしょう。
上が停止時。下が回転時。

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失敗しました。
ストロボパターンがありがちな50Hz点滅用ではありません。
なので電源周波数で照射してもストロボが止まりません。
どうしようかと悩み、秋月電子で売っている発振器を使って、
ストロボランプを点灯することにしました。
その基板用に簡易定電圧回路も製作。
上側の汎用基板に組んだのが定電圧回路で、
下側にあるのが購入した発振器の基板。
80Hzで点灯すればストロボは停止するみたい。
水晶発振ではないのでストロボは少しづつ流れます。

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このレコードプレーヤーにプラッターを実装。
精悍なルックスになると思います。

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カートリッジを売ればですが、
ほとんどただみたいなものでプラッターを入手できました。
中身も解析できたし、十分楽しめています。

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