レコードプレーヤー探訪 TP-Q7
どんなモーターが使われているか見たくてヤフオクで落札。
ネット検索しても出てこない珍品、OTTOのTP-Q7。
ありきたりのレコードプレーヤーでは満足しない私。
ということでこんなものになってしまいます。
1200円でした。
汚いけれど中身が見たいだけなので問題ありません。
華奢なストレートアームは時代ですね。
軸受部分はプラスチック。
バランスウェイトとヘッドシェルはなし。
フローティングサスペンション方式です。
回転制御はクォーツロック。
フルオート機です。
プラッターを外すとトーンアームを駆動するギヤが見えます。
プラッターはベルトドライブ機と共用の軽量なもの。
クォーツロックでない場合の
回転数調整用ストロボパターンもあり、
キャビネットにもストロボ反射鏡を取付ける穴があります。
下位機種にFGサーボモーターのベルトドライブ機があったのでしょう。
底板全体がフローティングされているのは、
パイオニアのフローティング機などと同様。
脚を外すと底板が外せます。
脚の部分に同軸の懸架用バネがあります。
上部キャビネットは薄いプラスチック。
この部分に電源トランスなどが取付けられています。
これもパイオニアのフローティング機と類似構造。
底板にトーンアームとモーターとフルオート駆動機構が
取付けられています。
複雑なメカ式フルオート。
トーンアームベースは残念ながらプラスチック。
底板は鉄板で重たいです。
これもパイオニアのフローティング機と類似。
モーターはフルオートメカと一体化。
このモーターは見たことがあります。
そうです。オンキョーのPX-55Fと同種です。
PX-55Fの時は良く分からなかったのですが、
このモーター一体の回転制御基板だけでクォーツロック化。
小型ICは1個だけというシンプルさ。
精密加工のFGも内蔵。
扁平モーター全盛期に生き残っていた
この20極30スロットモーターは好きです。
モーター系はこれが全て。
いつものようにこれらでモーターを回して遊びました。
クォーツロックしたらロックランプが点灯します。
トリオに使われていた扁平モーターと並べて比較。
似たような規模ですが、トルクは20極30スロットの方が大。
問題のPX-55Fのモーターと並べてビックリ。
左が今回のモーターで右がPX-55Fのモーター。
この角度では分かりにくいのですが、
ローターの磁石の厚みがかなり違います。
角度を変えて横から見るとご覧のとおり。
PX-55Fの方はローターの鉄の部分から磁石がはみ出ています。
ローターだけではなく、ステーターコイルも厚くなっています。
磁石を内側から見比べます。かなり違います。
トルク差は1.5倍以上あるのではないでしょうか。
PX-55Fのプラッターは重いので、
トルクアップのためにこうしたんでしょうね。
この鉄カバーからはみ出た磁石が変だと思ったのですが、
要は既存パーツを使ったらからこうなったのでしょう。
このモーターだけで回るならということで、
PX-55Fのモーターと基板で作った自作レコードプレーヤーを
このTP-Q7のモーターに交換してみました。
直ぐに定速回転にならなくて良いので弱トルクモーターでO.K.
改造前。フルオート制御マイコン基板が大きい。
改造後。かなりスッキリしました。
ストロボランプ点灯用信号は基板から出力しないので、
電源周波数で点灯しています。
水晶振動子とは同期していないので、
ストロボパターンは少し流れます。
機能ではなく単なるデザインとしてのストロボです。
外見は変わりなし。
低トルクでも私としては特に不便はありません。
トーンアームのバランスウェイトはQL-F4のものに交換。
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