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2022年9月

レコードプレーヤー探訪 DP-31F

こちらもモーターが見たくてヤフオクで落札しました。
今度はDENONレコードプレーヤーの最後のモーター?

DENONレコードプレーヤーの用モーターは、
DP-47Fなどに使われているものがラストだと思ったのですが、
平行してこのモーターもあったようです。

落札したものは汚れてはいますが動作しました。
カートリッジも付属していて針も問題なしでした。

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DENONならではのデザインは踏襲。
一目でDENONと分かるデザインを使い続けたのはアッパレ。
実物は写真でみるより安っぽさがないです。

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プラッターを外すとこんな感じです。
DENONなので磁気ヘッドが付いています。
これも最後まで方式を変えることはなく筋が通っていました。

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前の記事のテクニクスと同じでトーンアームはローマスストレート。
ハイコンプライアンスカートリッジ対応のためです。
見るからに華奢ですよね。
可動部は金属ですからまあよしとしまよしょう。

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脚は底板直付けで小さなゴムカップ。オマケレベルです。

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底板自体は薄めでリブも入っていませんが、
キャビネットに固定する3本の柱があってかろうじて剛性を確保。

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中身は大きな制御基板とごついトーンアーム駆動メカが目立ちます。
モーターはプラカバーの安っぽいもの。

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トーンアームの水平方向駆動はサーボモーターになっています。
電子制御アームの水平駆動のみが採用されている感じです。
ですのでインサイドフォースキャンセラーは電子式。
ごついメカですね~。

低価格のレコードプレーヤーは、垂直方向の電子制御までは
お金が回らないのです。

凝っているのはこのメカ部全体を板バネでフローティングしているところ。
音声信号の忠実な変換のために、
トーンアームをリジッドに固定するメーカーが多い中、
DENONはトーンアームの根元にゴムを入れるなどして振動遮断を優先しています。
私はリジッド固定派なのでDENONのやり方には納得していません。

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垂直の動作は写真下の方のモーター。
コイルがたくさん巻いてあってこちらもかなりごつい。
スマートさに欠けるのがDENON設計のダサさか。

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こちらはモーター制御とトーンアーム制御の基板。
回転数制御はカスタムIC化していたり、
フルオート動作にマイコン制御を採用していたりするのにこの大きさ。
ICを自社生産していないメーカーの弱みなんでしょうね。

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いよいよメインディッシュのモーター紹介。
「オーディオの足跡」に「リニアドライブMF(マグネフロート)モーター」と
書かれているモーターです。
DENONお得意のこのスポンジ。経年劣化でもろくなっています。
モーターカバーと底板との間で振動を抑制するためのものですが、
上記の通り劣化により機能していません。

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カバーを外して見ると、普通のモーターとはローターとステーターが天地逆です。
ステーターの鉄板が上にあるので、ローター磁石が吸引力で上に引っ張られ、
軸受にかかる荷重が減る構造。
マグネフロートとはそのことです。

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リニアドライブとか言っているけれど4つの丸いコイルからして、
駆動方法はDP-47FなどのDCサーボモーターと同じだと思います。

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いくら軸受にかかる荷重が小さいからとは言え、
薄手のプラスチックカバーのこれが軸受とは・・・。
ここもにもDENONのリジッド固定軽視の姿勢
が見て取れます。

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プラッターは軽量で慣性質量はほどほど。
がしかしマグネフロート効果は抜群で、
回転中に電源を切るとプラッターはかなり長く回転しています。
扁平モーターの軸受への荷重がいかに多かったかを実感できます。

ちなみに回転制御は両方向サーボの電子ブレーキ付きなので、
STOPボタンを押すとプラッターはすぐに停止します。

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DENONの設計思想には賛同しがたいところがいくつかあるけれど、
デザインや使いやすさを含め、必要十分なレコードプレーヤーだと思います。
マグネフロートを生かすためには、
重いディスクスタビライザーの使用は避けた方が良いでしょう。

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動作は特に問題ないのでハードオフへリサイクルしました。
ハードオフの買い取り額は安いので儲けとかはないです。
私としては十分楽しめたのでそれでO.K.。

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レコードプレーヤー探訪 SL-D30PMK2

モーターが見たくて落札しました。
テクニクスのSL-D30PMK2です。
レコードがメインの時代、
テクニクス最後のモーターが多分これだからです。

ダストカバーはありません。
当時の流行りの一つ、ローマスストレートトーンアーム。
カートリッジはT4Pタイプを直接取り付けられます。
テクニクスが開発した画期的なジャケットサイズレコートプレーヤー。
それ用のカートリッジをT4Pタイプと言います。

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メカ式のレコードサイズ検出機構付き。

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プラッターを外すと、扁平プレーヤーのステーターが現れます。
こういう形状のモーターだと、
加工に融通が利くプラスチックキャビネットしかありませんね。

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外周の折り返しパターンは回転周波数発生器(FG)。
表面に付いていたヒュミシールは汚いので拭き取りました。

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テクニクスの伝統でローターはプラッター裏に取付け。
外周部が薄いので慣性質量は小さいです。
軽量ペラペラなプラッター。

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円盤磁石は油か何かで汚れていたのでエタノールで拭きました。

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テクニクス最後期のモーターが扁平型と知ったのは昨年。
ネット検索していて見つけました。

このレコードプレーヤーが発売した当時、
私はジャケットサイズプレーヤーに興味はなかったし、
モーターにも興味はなかったので、最近まで知らずにきたのです。

ジャケットサイズプレーヤーも初期は例のモーターでしたが、
途中からこっちになっていたんですね。
扁平モーターのほうが薄型レコードプレーヤーに実装しやすいですから、
当然と言えば当然の流れなのでしょう。
そういうモーターを通常のレコードプレーヤーにも使っていたということ。
SL-Q202、SL-Q300、SL-Q303、SL-QD3、SL-QD33、SL-QX300も
このモーターでしょう。

トーンアームのベースはキャビネット一体のプラスチックですが、
可動部分はしっかり金属でできています。
バランスウェイトはテクニクス特有の構造。

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脚は底板に直付けです。
音声出力はRCA端子でGND端子付き。

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底板は薄めのプラスチックで強度はそこそこ。
トーンアームメカにかなり注油したんでしょうね。
その下部に油がかなり垂れています。

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フルオートプレーヤーなので複雑なメカがあります。
モーターは制御基板も含めコンパクトな仕上がりです。
キャビネットは薄いプラスチックで剛性はなさそう。

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テクニクスは電子制御によるトーンアーム駆動や
トーンアームのダンピングには消極的でした。
ジャケットサイズプレーヤーのリニアトラッキングは電子制御ですが。
鉄板とプラスチック部品が混然一体化されているのは当時の新技術。

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モーター軸からトーンアーム駆動力を得るためのギヤがあり、
モーター軸受は華奢なものになってしまっています。

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トーンアームの駆動メカが一体化したまま外せます。
モーター全体像と実装状態がこれ。

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さすがテクニクス、モーター制御のIC化が進み、
クォーツロック制御とモーター駆動の2個のICと、
10個ほどの部品でモーターを制御しています。
これなら安く組み立てられるでしょう。

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このプリント基板の裏側にモーター駆動コイルが貼り付けられています。

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電気配線(ハーネス)もこんなに簡略化。
製造コストを抑えることが大事な時代ならではのアセンブリ。

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いつものパターンでモーターを外して回して遊んでます。
きちんとクォーツロックします。

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駆動コイルが見たくて更にモーターを分解。
とにかくパーツは少なくて作りやすそうになっています。

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薄い鉄板ですけれど、プレス成型によって形状効果で剛性は確保しています。
プラッターが軽いから必要十分なのでしょうけれど、
軸受がこれではちょっとねーっ。

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テクニクス特有のコイル形状です。
コイルを2個にしてトルクを増やしているとか。
2相全波駆動方式と言うらしいです。
これってスロットに巻いていたコイルを平面化しただけじゃないの?
コイルが重なるところのみに絶縁シートを入れてショート防止。
このケチケチ設計はさすがテクニクス。

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時代を象徴するような合理化設計モーターにある意味感動っ!
いかに安く作るか。それがこのモーターの使命!

がしかし、正直に言ってしまえば、
このモーターのレコードプレーヤーは使う気になれません。
ピュアオーディオではなくカジュアルオーディオ用です。

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モーターを交換しました。

DD-32のダメモーターを交換しました。
これがそのダメなやつです。

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プラカバーを外すと中身が現れます。
プラカバーの方に回転周波数発生器があり、
この検出周波数が低いのが問題だろうと私は思います。

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トルクが少ないのは電源トランスが小型なことと、
ローター磁石とコイルが離れていて、
磁力を効率良く伝えられていないことによるものと思います。

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乗せ替えるSONYのモーター(PS-434用)と並べてみました。
ローターの磁石はSONYの方が大きくコイルも大きいです。

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DD-32のキャビネットからモーターと周辺機器を全部外した状態。

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キャビネットの穴が大きいので板でふさいでモーターを取付けました。
外からは見えないので板の塗装は超いい加減。
トランスとの干渉を避ける穴はふさがずそのままです。

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SONYのモーター制御基板が小さめなので中はスカスカ。
補強しても良いけれど今はこのままです。
回転数切替スイッチは流用。
電源トランスはゴムで浮かしています。

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電源トランスはこちらの方が大きいので底板に穴を開けました。

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プラッターはSONYのPS-X30Aから外したものです。
モーター軸との篏合形状は異なりますが、
プラッターのサイズはPS-X2と同じです。
プラッターの上面が平なので、乗せるゴムシートを選びません。
SONYモータは抜群の安定性。

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更に、モーターを見るために買ったハードオフの500円ジャンク、
SONYのPS-X45から外したプラッターを乗せて衣替え。

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クリスタルロックなのでストロパターンを見る必要はなく、
この方がスッキリした見た目になり気に入っています。
最近はこういうサイズ感のレコードプレーヤーにLOVE!
安物で満足できる体質になってしまいましたw。

PS-X30AとPS-X45の探訪は気が向いたらやります。

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レコードプレーヤー探訪 DD-32

今回はヤフオク100円落札のレア品。
マイクロのDD-32です。
ヤフオクにも滅多に出品されない機種です。
当然ネット上にもほとんど情報なし。

マイクロはこんなレコードプレーヤーも作っていたんですね~。
トーンアームのバランスウェイトなし。
ダストカバーにも目立つ傷あり。
モーターは回転します。
細いトーンアームが当時の事情を物語っています。
ローマス・ハイコンプライアンスカートリッジ全盛期です。

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木目調でないとヤフオクは人気がないんですよね。
競合なしで落札できました。

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プラッターを外してみると。
どこかで見た気がします。

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いかにも華奢なトーンアーム。
私この手のトーンアームが嫌いです。
専用ヘッドシェルもないのでカートリッジは取付けられません。

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底板は薄い板で、そこに脚が直付けされています。
脚が1個破損しているので使うなら脚交換が必要です。

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フルオート機なのでトーンアーム駆動機構があります。
さっき見たことがあると言ったのはこのモーターでした。
TOAのDD-100と同じモーターです。
このモーターがねっ~。大問題!

レコードプレーヤー探訪 DD-100: ”いっき”のJAZZあれこれブログ (cocolog-nifty.com)

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こちらTOAのDD-100です。
トーンアーム駆動メカがないのとフロントパネルは異なりますが、
キャビネットの作り方は同じように見えます。
モーターも含め同じメーカー製のOEM品なのでしょう。

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DD-32のトーンアーム駆動メカ部。
専用モーターで駆動しているとはいえ、かなり簡単になっています。
レコードエンド検出は光センサー方式です。

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トーンアーム制御回路もこんなにコンパクト。
オートリターンなのでこの程度で良いのでしょう。

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モーターはしっかり固定されています。
モーターメーカーはフジヤオーディオ。
このメーカーのモーターにはいくつか遭遇しています。
これはDCモーターですが、ACモーターもありました。

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モーター制御基板はDD-100と同じです。

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プラッターは軽量で、外周はそれほど厚くなく慣性質量はそこそこ。

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回転数調整可変抵抗にいつもの接点復活剤を吹きかけると、
安定して回転するのでトーンアームを交換して使ってみることに。
アームベースが大きく薄いプラスチックなので剛性不足です。

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アームベースを外すとキャビネットの取付け穴も大きめ。
キャビネットに貼ってあるシートを切ったのは、
そこに木ネジをねじ込むとシートが盛り上がって、
後から取付けるアルミ板が密着しないからです。
ねじ込んだ時に出る木かすも除去します。

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SONYのPS-X2に取付けていたトーンアームをこちらに移植。
とりあえずシールドケーをを取付けずこのまま使用します。

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DD-100に似た見た目になりました。

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壊れた脚に替え、TRIOのKP-M350から外した脚を取付けました。

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一応つかえるんですけどね~っ、う~んトルクが弱すぎて、
レコードに針を落としただけで回転数が遅くなります。
レコードに針を乗せた状態でスピードを合わせます。

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DD-100の時もそうでしたけれど、
このモーターはトルクが弱すぎます。
申し訳ないけれどフジヤオーディオのモーターはダメだと思います。
ですのでモーターを交換します。

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カテゴリー追加しました。

「レコードプレーヤー探訪」というカテゴリーを追加しました。
これに伴いレコードプレーヤーに関する記事は、
過去にかなりさかのぼって同カテゴリーに変更しました。
レコードプレーヤーに興味がある方は、
「カテゴリー」一覧の「レコードプレーヤー探訪」をポチッと押せば、
レコードプレーヤーに関する記事がずらりと表示されます。
引き続きごひいきのほどお願い申し上げます。

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レコードプレーヤー探訪 PS-434

本ブログの記事はこれが2001回目です。
そんなに書いていたとは本人もビックリ!

ということでいつものやついってみよう。
今回はSONYのPS-434です。
またSONYですかっw。
SONYのクリスタルロックモーターが欲しかったんです。

ヤフオクのジャンク品を入手。
ダストカバーがないものをラフ梱包したので、
盤面を照らすランプとトーンアームが輸送中に折れてました。
いくらボロボロとは言え少しは真面目に梱包しましょう。
輸送中に天地反転していたみたい。
ヤフオクのダメストアーの典型梱包。
欲しいのはモーターだからどうでもいいんですけれど。

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フルオートの廉価品。
SONYはこのクラスのレコードプレーヤをたくさん作っていますね。
システムコンポ用なのでしょうか?
システムコンポのラインナップが豊富だったのでしょう。
当時私はシスコンに興味がなかったのでその辺りの事情は知りません。
トーンアームの動力はモーター軸から得ています。
モーター軸にギヤはなくプラッターの方に付いてます。

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底板は薄い板。
SONYらしく脚は薄い底板でなくキャビネットに取付け。
前方の脚が取付けられているプラ板は外せるけれど、
キャビネットの一部と考えて良いでしょう。

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フルオート機なのでトーンアーム駆動メカがあります。
キャビネットは薄いプラスチック。
シスコン用に作らているならばこういうところはほどほどに。
シスコンユーザーが求めるものに合わせてコストを使えば良いのです。
消費者の懐を考えれば低コストは大事ですし。

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SONYのトーンアーム駆動メカはたくさん見たけれど、
どれも無骨で壊れやすそうです。
SONYのメカ設計はいまいちだと思います。

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モーターは当時のSONYの標準品。
嫌いだった扁平モーターですが、最近は好きになりつつあります。

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クリスタルロックでもモーター制御基板はだいぶ小型になりました。
IC化が進んだり表面実装部品が使われていたりするからです。
DIP部品と表面実装部品の混在は時代を良く表しています。
この時代としてはSONYは進んでいました。
エレキ設計はさすがSONY。
電源トランスが小型なのでモーターのトルクは大きくないはず。

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モーター比較。
左:PS-313実装品、右:本機実装品。
良く似ているけれどコイルの巻枠などが異なります。
コイルの巻枠は写真からは分かりません。
SONY扁平モーターの中では私はこのバージョンが好き。

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プラッターはSONYらしく軽量で慣性質量が少ないもの。
プラッター上面が真っ平ではなく、エッジ側が一段低くなっていて、
レコード面をエッジまで均等に接触させるには専用ゴムシートが必要。
SONYのレコードプレーヤはこの手のプラッタがあるので要注意。

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モーターと制御基板を外してバラックで動作確認中。
プラッターはPS-313の物を載せています。

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モーターを外したということは。
このモーターでレコードプレーヤーを再構築する企みがあるということです。
モーター制御基板が小型なのでキャビネットに実装しやすいです。

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レコードプレーヤー探訪 DP-84DA

今回はダイヤトーンのDP-84DAです。
モーターが見たくてハードオフのジャンクを購入。
実はモーターを見たかったのはDP-86DAの方でした。
外観がよく似ていたので間違えました。

ネットを見ていたら、
DP-86DAはビクターQL-5と同じようなモーターで、
それを確認したかったからです。
(FGの有無という部分では差異あり。)

ダストカバーもありません。
例によってモーターは回転するけれど、
回転は合わないというこの頃のありがちな症状。
フルオート動作も問題なさそうな感じでした。

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プラッターが薄いのはダイヤトーンレコードプレーヤーの特徴。
それに合わせてトーンアームの高さはかなり低いです。

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トーンアームの駆動力はモーター軸から得るタイプ。
モーター軸にギヤが付いています。

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底板は薄めのプラスチックで脚は底板に直付け。
モーターや電源トランスとの干渉を避ける部分が飛び出ていて、
脚がへたるとここが接触してしまいます。

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リブや形状の効果で強度はまあまあか。

P79_20220904091001

脚はゴム製で小型。

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キャビネットは薄いプラスチックですが、
パーツは広い鉄板の上に取付けてあるので剛性はあります。

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このモーター、インターネット上の情報を見ると、
どうやらビクターのJL-F45やJL-F55Rと同じ物のようです。

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モーター制御回路もこの頃よくあるタイプで、
ホール素子で極を切り替えて、4個のコイルで駆動しています。

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回転安定度がなかなか優秀でモーターが気に入ったので、
駆動系のみ外して再利用する気になりました。
2個のマイクロスイッチは電源ON/OFFと回転数切替です。
AC100V部分の線は絶縁体が厚いものを使っています。
理由を考えると、鉄板上に配線しているので、
漏電による感電を恐れての配慮なのでしょう。
電源フューズがないですしね。

この頃のレコードプレーヤーは電源フューズが入っていないものが多々あります。
SONYのレコードプレーヤーもそうです。
過電流対策はどうしているのでしょうね。

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12極24スロットモーターです。
これにFGを付けてアルミダイカストのケースに入れれば、
ビクターJL-B31やTT-71のモーターと同じになります。
前述したいくつかのモーターは同じメーカー製の物と思います。

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コイルの巻き方が整然としていて素敵w。

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プラッターは薄型ですが、厚みがかなりあって重く、
外周部も厚くしていて慣性質量もそこそこあります。

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SONYのモーターと並べてみました。
形状こそ異なりますが、規模としては同じくらいか?

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このモーターでレコードプレーヤーを再構築したいけれど、
プラッターが薄いので実装がやりにくいです。

※さっき気づいたけれど、この記事は何と2000件目みたい!!
 よくもまあこれだけ書いたもんだ。

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