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2022年1月

レコードプレーヤー探訪 PS-33 PS-313

SONYのクリスタルロックモーターでレコードプレーヤーを
再構築するために入手したものを解説します。

前に紹介しているPS-X6やPS-X50は
プラッター形状が特殊(PS-X6)だったり、
ストロボがプラッター淵の下部(PS-X50)だったりと、
普通のキャビネットで使うには不便だったので、
別なものにしました。

まずはヤフオクでジャンク落札したPS-33
大型プラッター搭載のオートリターン機。
しっかりしたものだけれどトーンアームの高さ調整なしが
私にとってはN.G.。

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トーンアームメカ駆動のギヤはプラッター側に付いています。
キャビネットはSONYお得意のSBMC材なので強度あり。

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底板はプラスチックで薄いけれど、
脚はキャビネットに取付けているので問題なし。

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オートリターン機ですけれどメカも洗練されてきて、
すっきりしています。

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モーター制御基板も小型化されてきました。
クリスタルロックOFFもできます。

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オートリターンメカのパーツも減っていて、
これなら壊れにくいでしょう。

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モーターは扁平型でベースが鉄板1枚なのは少し不満ですが、
強度不足ということではないので良しとします。

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モーターの基本的な構造はPS-X~のものと同じです。
軸はこちらの方が太いのにプラッターは軽量になっています。
このバージョンのみコイルの巻き枠につばがあります。

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プラッター側にメカ駆動ギヤがあり約1kg強と軽量。
外周を厚くして慣性モーメントを稼いでもいません。

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基本的にSONYは一貫してこの方式を採用しています。
扁平型のモーターは鉄のベースにローターマグネットが強く引き付けられ、
プラッターの重さ以上に軸受に荷重がかかっています。
なので、プラッターを重くすると摩耗が問題になるのです。

それを嫌ってTRIO/KENWOODは扁平モーターを採用してから、
プラッターを2.6kgから1.9kgまで軽量化したり、
油圧で荷重を受けるDLモーターを開発したりと対策をしています。
そういう理由で、
扁平モーターのものに2.6kgのプラッターを載せるのは、
エンジニアリング的に言えば愚の骨頂。

またVictorはベースとローターの位置を逆転させ、
その吸引力を浮力として利用したモーターに切り替えました。
そうして浮力の分プラッターを重くしています。

もう一つ軽量プラッターにする理由があると思います。
マグネディスクサーボ方式は高い周波数で回転数を検出して、
回転変動への反応を速くしているのが特徴。
その特徴を生かすためにはプラッターが軽量で
慣性モーメントは少ない方が良いとも言えます。

同じような回転制御方式のDENONのプラッターが
軽量で慣性モーメントも少ないのは同様の理由と思われます。

モーターがACかDCかの違いはありますが、
トルク変動が少ないモーターに磁気パルス速度検出という組み合わせ、
回転制御方式で言えばSONYとDENONは近いです。

最終的にACモーターからDCモーターに切り替えたDENONは
SONY方式になってしまったわけで、
来るCD時代も見据えたレコードプレーヤーに関してのエンジニアリングは
SONYに先見の明があったと言えるでしょう。

話は戻りまして、
ターンテーブル関連部分を残して他は処分。
必要なものだけで動作確認。

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こちらはPS-33のモーター制御基板にPS-X50のモーターをつなぎ、
PS-X50のプラッターを回して遊んでいるところです。
プラッターはこちらの方がかなり重いです。

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まだ続きます。

PS-33のプラッター形状が気に入らず、
ハードオフでジャンクのPS-313(550円)を入手しました。
ダストカバーなし。
クリスタルロックはありません。
ゴムシートとトーンアームのバランスウェイトは外した写真。

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廉価品なので底板は安物。
脚はご覧のとおりで欠損あり。
脚はキャビネットに取付けています。

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上記PS-33に類似の中身でオートリターン機。
型式が2桁から3桁になったので後継シリーズと思われます。
SBMCキャビネットは同じ鋳型の小変更版で作っているようです。
プラッターが軽いのでモーターのトルクもいらず、
小型電源トランスの採用となっています。

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クリスタルロックがないのでモーター制御基板は小型で、
部品数も少ないです。

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オートリターンメカはPS-33とほぼ同じですが、
金属部品をプラスチックに変えたり部品数を減らしたりと、
地道にコストダウンを進めています。
エンジニアの皆さんお疲れ様。

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モーターも少し変更。
ベース部のディンプル加工は強度UPのため?
線がモーターの片側からのみ出ていて基板との接続はコネクタへ。
組み立て工数をしっかり減らしています。
物作りは原価低減の時代へ突入。
量産品は薄利多売なのでとにかく少しでも安く作りたい。

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ホール素子が変更になって取付け位置も変更。
基板が小型になりここでもコストダウン。
コイル巻き枠は内側のみ。

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プラッターはこちらも軽量で外周部は厚くしていません。
外側の形状は異なるのに内側はPS-33と同じ。
ということは外側の斜めカット分軽量。

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ここでPS-X~のモーターと比較をしてみます。
PS-X~のモーター再登場。
ここから色々コストダウンするわけです。

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ローターの軸は逆に太くなり、
単にコストダウンするのではなく、
強化すべきは強化するといったところでしょうか。
プラッターが軽い分トルクは不要なのでしょう。
コイルも巻き数が減っています。

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同メーカーの世代違い機種を見るのは面白いですね。
エンジニアリングの歴史が刻まれています。

こちらはプラッターとモーター以外は処分。

取った部品を違うキャビネットに移植して再構築。
それが前の記事のレコードプレーヤー。

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少し上の方に書いてあるように、
DENONとSONYのレコードプレーヤーは最後には
同じところにたどり着いたわけでして、
この再構築レコードプレーヤーも実は正当派なのですw。

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レコードプレーヤー再構築

気に入ったモーターを使ってレコードプレーヤーを再構築しました。
お気に入りのモーターというのはソニーのモーターです。

前は嫌いだった扁平モーター。
ソニーのレコードプレーヤーをいくつか触ってみて、
マグネディスクサーボのクリスタルロックに惚れたのです。

モーターはソニーのPS-33から取りました。
ヤフオクで安く落札したものです。
ダストカバーなし。

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最初からモーター取るのが目的だったので速攻分解。
もちろんモーターが回ることを確認したうえのこと。
モーターと制御基板などだけで遊びました。

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プラッター形状が少し気に入らなかったので、
プラッターだけ取るためにソニーのPS-313をハードオフジャンクで入手。
モーターが回らずダストカバーなしということで550円。
ありがちなのですが、持ち帰ったらモーターは回転しました。

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ソニーのレコードプレーヤーについては後程まとめて紹介します。

これらを乗せるキャビネットを探していました。
プラッター径が大きいのでなかなか合うものがありません。

これなら良いだろうということでDENONの最下位機種SL-71Dに決定。
ヤフオクのジャンクで入手。
SL-71Dは以前紹介しているので今回は細かいことは書きません。

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フジヤエレクトロのACサーボモーターです。

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ゴムだけの脚は例によってもげたり経年劣化でつぶれたりしてます。

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マニュアル機なので中はガラガラ。
キャビネット自体の作りは悪くないと思います。

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ACサーボで電源トランスレス。

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モーターは回転して使えたのですが乗せ換えます。
このACサーボモーターは安定性がいまいち。
それは回転周波数検出部の周波数が低いためと思います。
たくさんのレコードプレーヤーモーターを見ての感触です。

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ビクターJL-B31のモーターカバーを使ってモーターを取付けます。

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うまい具合にキャビネットにはまりました。
マグネディスクサーボ用の磁気でヘッドも取付けています。

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制御基板なども比較的上手く収まりました。
回転数切替スイッチを上手く置き換えられないので、
キャビネットの中に入れています。
私はLPしか聴かないので使用上は問題なし。
SL-71Dのスイッチは電源ON/OFFスイッチのみ使用。

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プラッターが厚いためトーンアームを上げなければならず、
それに合わせてアームレストの高さを変えられるよう、
アームレストのホルダー部分を変更。

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アーム下部にこれもJL-B31から外したシールドケースを使用。

P208

脚もJL-B31から外したものに変更。
電源トランスが大きいので、底板に穴を開けています。

P209

ちなみにJL-B31はトーンアームを取るために入手したものです。

ということで完成。
プラッターの見た目からDJ仕様っぽくなっています。
トーンアームは特に問題ないのでそのまま使用。
常用機としてオーディオラックに乗せました。

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X TAL-LOCKの回転安定性は素晴らしい。

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音楽がその名の通り楽しく聴けます。

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今日はこんなの聴きました。

明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

のんびりした新年を迎えています。
おせち料理を食べて初詣にも行ってきました。
世の中なかなか大変だったりするのですが、
普通に新年を迎えていることに感謝です。

今日はこんなの聴きました。
私が聴いたのは全てレコード。

マイルス・デイビス『ソーサラー』
A面1曲目《プリンス・オブ・ダークネス》が大好きです。
オリジナル盤を持っています。

 

『バリー・ハリス・アット・ザ・ジャス・ワークショップ』
この人のグルーヴ感が好き。
OJC盤ですけれど、音に元気があって私は好きです。

 

ルネ・トーマ・クインテット『ギター・グルーヴ』
トーマのホットなグルーヴにJRモンテローズのサックスが花を添えます。
こちらもOJC盤。OJC盤は人気がないけれどざっくり「素」な音が良。

 

今年もジャスレコードを聴く1年になりそうです。

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