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2021年12月

今年もありがとうございました。

今年もあと数時間。
拙ブログをお読みいただいた皆様、
1年間どうもありがとうございました。
これからも細々と続けて行きますので、
よろしくお願い致します。

 

 

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レコードプレーヤー探訪 FR-D4

SL-2000用の脚を確保するためにサンスイのFR-D4を入手。
ハードオフジャンクで550円。
脚だけ取って捨てるので紹介する気はなかったのですが、
面白いところがあるので紹介。

コンピューターライズド・フル・オートマチック。
フルオート動作をコンピューターで制御しています。
ダストカバーなし。

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単なる電子制御をコンピューター制御と言っているのかと思ったら、
本当にマイコンが実装されていました。
マイコンはMB8844。
ネット検索したら富士通のNMOSシングルチップ4ビットマイコンでした。
マイコン実装によりきめ細かい動きの管理と
より安全な動作インターロックが可能になっています。

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サンスイロゴはサンスイプレーヤー用にカスタマイズ
されているということを表しているのでしょう。

話は横道にそれますが、
学生時代のマイコンボードを使った機械語プログラミング授業を思い出し、
何とも懐かしい気分です。
ちなみに今はGUIツールでシーケンサ(PLC)のプログラミングをやっていて、
この間30数年の電子技術の進歩は恐るべきものだと感じます。

筐体は薄いプラスチック。
定価37,500円なので、コンピューター制御にお金がかかり、
筐体剛性など物量投入すべき部分はコストカットされています。

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脚は底板ではなく筐体の方に取付けられていて、
ある意味ではパイオニアの低重心構造と同じ。
本当のところは低い(薄い)筐体の中に脚を収める工夫。

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底板も薄いプラスチックで補強リブも必要最小限。

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筐体はお粗末としか言いようがありません。

中身は写真左下のフルオート制御基板が目立ちます。
弱い筐体が割れないよう、電源トランスはブラケットを介して
取付けネジを増やし分散配置して筐体に直取付け。

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トーンアームは専用モーターで駆動。
ゴムベルトは溶けて切れていました。
ゴムベルトを新しくすればトーンアームは動くと思います。
アームとメカを切り離す円盤クラッチ機構などがあるので、
意外と複雑な構造になっています。
信号線のシールドカバーも省略してコストカット。

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これがコンピューター制御基板。
面積の半分くらいは定電圧電源回路なので、
コンピューター実装の効果により、
トーンアーム制御回路の規模と素子数は少なくなっています。
水晶振動子が実装されていますが、
それはモーター回転制御用ではなくマイコンのクロック用。

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モーターは小型で回転制御基板と一体化。
ここもコストカットのしわよせが・・・。

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20極30スロットモーターはKP-M350のものと似ていますが、
スロット、マグネット共により小型です。

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廉価モーターではありますが、何か気になる存在。
当時サンスイはトリオなどいくつかのメーカーが採用した
20極30スロットモーターでレコードプレーヤーを作っていたみたい。
前に紹介したSR-525もこのバリエーションのように思います。

SR-525のモーター。
コイルの巻き方が少し異なっています。

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KP-M350のモーター。

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FR-D4のモーターはこんなところまでコストカット。
ローターがはみ出していますw。

P188_20211227170001

プラッターは外周を厚くせず慣性モーメントはそこそこ。

P189_20211227170201

本体他はガレキ処分。
モーターとプラッタで遊んでみました。
トーンアーム制御基板にあった定電圧電源に変えて、
秋月電子の定電圧電源基板で回しています。

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プラッターとモータ軸の勘合部分が同じなので、
こんなこともできます。

P191_20211227170801

KP-M350のプラッターと交換できます。
下に行くほど細くなるプラッターはカッコ悪いかな?
気分チェンジにはなるかも。

FR-D4を使う気にはなれないけれど、
色々面白いことが分かりました。

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レコードプレーヤー探訪 SL-2000

1年半ぶりのレコードプレーヤー探訪です。
今回のお題はテクニクスのSL-2000

昔、甲府市の岡島百貨店の家電売り場で、
このプレーヤーのストロボスコープを眺めて楽しんだ記憶があります。
テクニクスの安いシスコンとして展示されていました。
アンプSU-2400のレベルメーターの振れを眺めるのも好きでした。

まあそれもありますが、モーターの詳細が気になっての入手です。
ハードオフジャンク¥1,100。
あくまで中身の確認レベルなのでとにかく安く入手したかった。
大したプレーヤーではないのになぜかヤフオクではそこそこ人気があり高値推移。
何がいいんだろう?

アームフォルダーが折れていて脚が1個ないのでジャンク。
軽く拭いてこの状態なので状態としては悪くありません。
ハードオフジャンクの常でダストカバー傷だらけというのが多々ありますが、
これはそうなる前に確保できたようです。

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付属ゴムシートは厚みがそこそこあります。
それを外すと。

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プラッターを外すと半分がかなり盛り上がっています。
あまりない作りです。その理由は後程。

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トーンアームは水平回転軸に少しがたつきあり。
アームベースはダイカストの大型◎。
これで高さ調整ができたら文句なかったのですが、
そういう人向けのプレーヤーではないですね。
アームリフターはゆっくり降下します。
EPアダプターの金文字が良いかも?

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このモーターの詳細が知りたかったのです。
当時たくさんのプレーヤーに実装されたモーターです。
この上のSL-1900からはテクニクス専用モーターになります。

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ひっくり返すと底板が木製であることが分かります。

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この底板は厚さ18mmで重量級。
キャビネットが薄くても底板取付けネジが16本と多いので、
キャビネット全体の強度UPに貢献していると思われます。

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キャビネットが薄いプラスチックで軽いので、
底板を重くしてハウリング対策をしているのです。
底板が重い樹脂になっているものもありますが、
効果は同じでハウリング対策のための重量増。

この厚い底板を薄いキャビネットに収めるために、
邪魔な電源基板とトランスを、
プラッター下のデッドスペースに入れているのです。
なかなか良い案だと思います。
マニュアル機なので中身はスカスカ。

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回転数切替スイッチ、回転数調整ボリューム、ネオンランプなど。

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モーターと電源回路。
トランスは防振対策なしのキャビネット直付け。

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銘板には松下電器と書いてありますがOEM品でしょう。

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このモーターはさんざん見ているけれどなんで気になるかって?
それはこのモーター駆動ICが見たかったのです。
進化最終形? モーター駆動ICは松下製かも?
これにより信頼性は数段上がっているはず。

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ネット検索で同型モーターはたくさん出てきますが、
IC実装はSL-2000しか出てきません。
モーターの磁気回路は他と一緒。

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プラッターは軽量で1kg。
外周部も厚くないので慣性モーメントは大きくありません。

P177_20211205192101

ヤフオクではSL-2000が高トルクモーターとか書いている人がいますが、
上記のとおりでそのモーターではありませんよ。

さあて、モーターは回転するけれど、
この頃のDDモーターの問題点がやっぱり気になります。
回転数変動に大きく関わるのが回転数調整ボリュームであることは周知のとおり、
ですが直列に入る回転数切替スイッチの接触不良も大問題。

ボリュームの方は接点復活剤で対策可能。
スライドスイッチも横の隙間から接点復活剤が入れられますが、
私はスイッチを分解して接点クリーニングしました。

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常用している33回転側は接触しているのでまだ良いですが、
普段使わず接触していない45回転側は接触不良がひどいです。
SL-2000を入手した人は要注意!
スイッチON後回転が安定するまでストロボが右往左往しますがご愛敬。

価格なりのプレーヤーではありますが、
難しいことを言わなければこれはこれでありかも?
ただし回転数問題に対してはメンテナンス必須。

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しばらく様子を見ましたが、
IC化したからと言って回転安定度(ドリフトなど)が向上した感じはなく、
回転安定度についてはいまひとつという感じがぬぐえません。
このモーターで慣性モーメントが少ない軽量プラッターはN.G.。

ただしこのモーターのFGサーボバージョンは安定度がましな感じです。
PL-1250、PD131、SL-55などに搭載されています。

DD初期、このモーターを多くのメーカーが採用したにもかかわらず、
長く使ったメーカーはなかったわけで、
「とりあえずDDプレーヤーを作って時流に乗っかろう。」
に重宝されただけのモーターと私は理解しました。

テクニクスはDD最下位機種(SL-2000)とSL-55のみに
このモーターを採用したという割り切りぶりでした。

今後私はこのモーターの同族を載せたレコードプレーヤーを
使用することはないと思います。

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