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レコードプレーヤーPS-X2をいたぶる。

お久しぶりです。
長らくブログを書く気がおきませんでした。
何か書かないと忘れ去られてしまいますよね。

今日はSONYのレコードプレーヤーPS-X2をいたぶった記事です。
SONYにしては珍しい木目調で、
定価が安い割にはそこそこの見た目ということで、
昔気になっていたレコードプレーヤーのうちの1台です。
ちなみに過去に言われたことも、そして今見ても、
これは「名機」ではありません。廉価品ですw。

どうせ大改造するつもりだったので、とにかく安いものを落札。
ダストカバーは曇っていたけれど他はまあまあ。

P119

モーターは回転しましたが、例によって回転数が合いません。
この手のやつは回転数調整ボリュームの接触不良なので修理は簡単。
フルオート動作もおかしいけれど、マニュアル操作するのでO.K.

ボリュームの接触不良を直すために底板を外そうとしたら、
脚が回転しないため外せません。

P120

色々やって分かったのは、脚が底板に固着していたこと。
無理して回したら脚のねじがとれてしまったものもあります。
接着剤で固定していたのかも?

P121

脚は壊れたので使えなくなりました。
底板は鉄板で重さも強度もそこそこあります。
防振材も貼り付けてあり良心的です。

P122

中は壊れやすくて複雑なオートメカとシンプルな回転制御基板です。
側板や上面の板厚は薄いけれど、
メカ固定の鉄板などによりそこそこ強度はありそう。

P123

このオートメカはPS-X6などと同じで複雑。
ブログに挙げていませんが、PS-X6の動作不良を経験しています。
こんなに複雑だと壊れやすいと思います。

はっきり言ってこのメカ設計はかなりダサい。
こんなメカ設計しかできなかったんで、
さっさと電子制御アームになったんではないかと、
勘ぐりたくなります。

P124

回転制御基板はシンプル。

P125

私、このSONYのリニアBSLモーターが好きです。
ベース部分が鉄板1枚になる前の世代で強度は確保されているからです。
この後DENONを除けば、各社ほぼこの構造の扁平モーターになります。
DENONも最後はこの手のモーターになっていました。
磁極切り替えは2個のホール素子でおこなっています。

P144_20210613190701

この回転数調整用ボリュームの接触不良をなくします。
毎度の接点復活材を活用。
回転数切替スイッチは何度も動かしているうちに接触不良は
なくなりました。

P126

SONYの場合、プラッターで慣性質量を稼がないので、
外周を厚くしていません。
またプラッターはとても軽量で単体では約0.8kgしかありません。
トルクがないACモーター採用のDENONより軽量。
私は個人的にプラッターは重ければ良いとは思っていません。

P127

メカはどうせまともに動かないので主要部品を除去。
マニュアル機としてしまいました。

P128

メカに連動していた回転(電源)ONスイッチは外したので、
REPEATスイッチのメカにマイクロスイッチを移設。
スイッチとメカに隙間があるのは、
そうしないとスイッチがOFF(解除)されないため。
左がOFFで右がON。
上手いこと考えたでしょ(笑)。

P129

脚はビクターのものに交換。
M6ネジなので、前方の鉄板のネジはタップを切り直しました。
後ろはM6ネジ用の金具を取付けしています。

P130

ということで、
無事マニュアルで使えることになったと思ったのですが、
ある程度進むとなぜかトーンアームが動かなくなり針飛び!
動かなくなる場所はまちまちです。
手で動かした時は抵抗なく動くんですけどね。
結局トーンアームがN.G.(涙)。

P131

ということで、前に入手していたPS-X6からトーンアームを移植。
アームベースはダイカストになって強度はアップ。
水平回転軸にちょっとガタがあるけれどまあ良いでしょう。

P133_20210613153201

同じシリーズなので、アーム実行長は同じで取付けネジ位置も同じ。
筐体の穴もきれいにふさげます。

P132_20210613153201

しかし高さが低いので、ベース部の固定ネジを緩め上限にしました。
高さ調整できないトーンアームなので、
固定ネジはベースの下にあり一度固定したら上からは変更不可。
出力配線は元と同じ位置に取付け。
シールドカバーは元からありません。

P135_20210613153201

見た目は違和感なく取付けられました。
まだ高さ不足だったので、平ワッシャーを1枚はさんであります。

P134_20210613153202

これで安心して聴けるようになったので、
オーディオラックの上に乗せ常用機に。
とうとう安いレコードプレーヤーを常用機にすることに(笑)。
このレコードプレーヤーはなぜか私を引き付けます。

P136_20210613153201

SONYのマグネディスクサーボは検出周波数が高いためか、
非常に安定度が良く私はこの方式が気に入っています。

で、しばらく使っていたのですが・・・。
更にいたずらしました。
前からやってみたかったクリスタルロック化!
再度登場のPS-X6の回転数制御基板を移植しました。
モーターが同じなのでいけるはず。

メイン基板にあったタッチセンサースイッチのFF回路は除去。
基板もカットしてしまいした。
FF回路が不安定で勝手に切り替わるなど問題があったからです。
電源スイッチだけで回転ON/OFF。
PS-X3みたいなものにしてしまったのです。
何とか実装できました。

P137_20210613192201

電源トランスが大きいので底板の通気口部分を切断。
鉄板なので苦労しました。
底板からはみ出てます。

P138_20210613153201

ストロボランプは水晶振動子の波形を分周していますが、
実はSONYの場合は60Hzで点滅しているらしく、
60Hのストロボパターンがきれいに静止して見えます。
33回転、45回転共にです。
ちなみにここは山梨県なので電源周波数は50Hzです。

P139_20210613153201

他社のように1本のストロボパターンにしていなかったのは、
こういうからくりだったのです。
クリスタルロック用に1本のストロボパターンにする必要がなく、
これまでの資産(ストロボパターン)が有効活用可能。

クリスタルロック化大成功!
これで安泰と思いきやっ・・・。
時々回転が変動します(ストロボパターンが1個ずれる)。
モーターとの相性があるかと思って,
PS-X6のモーターをこっちにつけたりしたのですが治らず。
(モーター軸のプラッター勘合位置が低いのでモーター取付け位置調整要)
定電圧電源の電圧を再調整したけれど治らず。
あきらめました。

実はハードオフで1650円で買ったPS-X50のジャンクから
取り外したモーター1式もあったので、この制御基板を移植することに。
もうめちゃくちゃやってます(笑)。

PS-X50のモーター軸はプラッターとの勘合形状が異なるので、
PS-X2に元々ついていたモーターに戻しました。
こちらの制御基板も何とか実装できました。

P140_20210613153201

フルオートメカのベースはとっぱらい、
モーターはスペーサーを介して取付け。
回転数は切り替えないのでスイッチは筐体内に入れてあります。
回転ON/OFFスイッチはマイクロスイッチにして、
今度はSTART/STOPスイッチのメカ部に取付け。
余っていた板でお気持ち程度の補強。

P141_20210613153301

上部も余った板を使って適当に補強。
スペーサーによるモーター取付けでプラッターを少し下げ、
トーンアームベースに入れていた平ワッシャーは無し。

P142_20210613153301

やっと、やっとです。
これで問題なく回転するようになりました。
結局PS-X6の回転制御基板の不具合だったようです。

プラッターが超軽いので、
1/4回転で定速になり、電子ブレーキは瞬停。
ブレーキが効きすぎて少し戻ります。

P143_20210613153301

ちなみに基板実装の邪魔になったので、
回転数調整ボリュームと切替スイッチが付いていた基板を除去。
なのでダミーのつまみを貼り付けてあります。
音質?良く分かりません。問題なく聴けます。

この難題をやり終えて、今私はハッピーです。
要は機械いじりができれば良いのですよ(笑)。

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