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2020年4月

レコードプレーヤー探訪 QL-F5

使う気にはなれなかったけれど、実態調査は行っていた物が続きます。
ビクターのQL-F5、付いていたカートリッジか何かが欲しくて落札したジャンク。
全体的に状態は悪く、回転はロックがかかったりかからなかったりでした。

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これはオイルダンプトーンアームが売り。
ビクターの上位機種は電子制御アームを搭載してダンピング(Q)を制御したいたので、
お金をかけられない下位機種にもというのがこのオイルダンプだろうと思います。

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ハイコンプライアンスMM型カートリッジ全盛の末期、
トーンアームの共振周波数Qが下がってトレースが不安定になるのを防ぐのがこの機能。
しかしこのクラスのレコードプレーヤーを使う人は、
そんなハイコンプライアンスの高価なカートリッジを使うとは思えず、
人寄せのギミックだと私は思う次第です。
メーカーの人もも分かっていただろうけれど売るためにはね~。
差別化が必要です!

筐体は薄いプラスチックで強度はありません。

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脚は底板に直付けで高さ調整不可。

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テクニクスの下位機種にも見られた厚くて重めの底板です。
これに関しては評価できるところもあるけれど、
カタログの重量を重く(筐体はしっかりしているように)見せるための
偽装という見方もできます。
筐体と底板の違い → 複合素材、物は言いようです(笑)。

と書きましたが、ハウリング対策のための重量増加であろうと思います。

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再度言いますが、筐体は薄いプラスチック。
複雑なフルオートメカです。

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回転制御はIC3個にトランジスタ1個。
日本の半導体開発は当時絶好調!
ある程度数もさばけたので、設計費はかかっても、
組み立て費(人件費)を減らせるカスタムIC化の方がメリットはあったのでしょう。
モーターと制御回路は一体型(配線不要)で製造コストは相当安いでしょう。
信頼性向上と言うけれど・・・。

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電源トランスは筐体に直付けで防振対策なし。

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このメカを組み立てるだけでも相当な工数。
ここに費用がかかるので、廉価品では他が疎かになってしまうのです。

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モーターは製造コストが安い扁平型。
コアレス、スロットレスでトルク変動が少ないから採用というけれど、
安く作れるということの方が重要だろうというのは明白。
オート機能の駆動力を得るギヤを取り付けるためには、
軸受け部の強度を多少犠牲にせざるを得ないという選択。

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ダブルサーボのクォーツロックなので、
プラッターの外周を厚くして慣性質量を稼ぐようなことはしていません。
アルミの量は減らせるし、強度低めのモーターとキャビネットへの負担も減るし、
安く作るための努力は惜しみません(笑)。

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音質に拘るのではなく、ギミックで物を売る。
オーディオ機器にも色々な方向性があるのです。

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レコードプレーヤー探訪 HT-352

Lo-Dの廉価品HT-352を紹介します。
確かユニトルクモーターが見たくて、
ハードオフのジャンク品を買ったと思います。
かなり前のことなので忘れました。
ちょっとお粗末だったので既に廃棄済みです。

ここのところ安物が続いていますが、
そういう物の作り方を見るのも面白いかなっと?

外観はそれなりに安っぽく(笑)。

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まあこんなものでしょう。

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オートリターンの動力はモーターから取っています。

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底板が厚紙です!!

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厚紙に脚を取り付けていて強度など考慮していません。
まあ脚のところはキャピネットの柱で受けるようにはなっていますけど。

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キャビネットもペラペラのプラスチック。
こういうところを削ってまでオートリターンにお金をかけるという。

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メカは強度がないと故障の原因となるので薄い鉄板に取付。

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ユニトルクモーターの制御回路。

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電源トランスは小型で、一応ゴムを介して固定。

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いかにもひ弱なモーター。
ベースの鉄板は薄く、軸受けはプラスチックのキャップ。

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扁平モーター共通の周波数発生パターン基盤と一体です。

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磁石も薄くトルクはあまりないことが分かります。
コイルも超薄く、こんなのでプラッターを回せるの?という感じ。

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軸受けも細く短め。

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その後HT-400、HT-500を入手して分かりましたが、
ユニトルクモーターもピンからキリまで色々あるようです。

プラッターはもちろん軽量。
ユニトルク(一定トルク)なので、
外周を厚くして慣性質量を稼ぐようなことはしていません。
外周が厚く見えますが、渕の平たい部分(デザイン)です。

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当時の一家に1台(ステイタスとして持つ)オーディオの廉価品なので、
音質よりは使い勝手優先ということになります。
レコードの音質ではなく入っている音楽を容易に聴ければ良い人用。
ちなみに当時のオーディオは部屋のインテリアと化していた例が多々あり(笑)。

今不便でもレコードを聴こうという人は音質を意識するでしょうから、
上記の意図で作られた物を買うことにはならないはずです。
一つ前に紹介したSL-26も同種のレコードプレーヤーです。

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レコードプレーヤー探訪 SL-26

以前ダストカバーがほしくて落札したテクニクスのSL-26を紹介。
本体は既にガレキとして処分済み。

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FGサーボモーターのベルトドライブです。
オートリターン機能があります。

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スイッチ類取付部と一体化した薄でのプラスチック製ベースに
トーンアームが取り付けてあり強度不足。
トーンアームは感度云々と言うレベルのものではありません。
何でモーターがカートリッジのトレース側にあるのか?
モーターはノイズ源なので反対側にあるのが普通なのだけれど?

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底板は薄いプラスチックで脚は申し訳程度。

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リブは入っていますが強度は低いです。
低コストがこういうところに出ます。

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キャビネットの側板は飾り程度。
補強付き一枚板キャビネットと言っても良いでしょう。

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オートリターンメカは音質が云々される以前のもの。
強度を得るためメカ部は薄い鉄板に取り付けられています。
音質のためではなく故障しにくくするためです。

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トーンアームにオートリターンメカがつながっているので、
水平方向の動きの負荷になります。

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電源トランスは直付け、防振ゴムで浮かしていません。

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華奢なキャビネットです。

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モータートルクが小さいのでプラッターは軽量。

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廉価品の物作りがよく分かります。
価格なりの出来ではありますが、
ある程度レコードの音質を気にする人にはお勧めしません。

他メーカーの廉価品には、
便利なオート機能は付いているけれど、
薄いプラスチックキャビネットに
紙製底板何てシロモノもあるので、
それらよりはましだと思います。

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