レコードプレーヤー探訪 XL-1550
お久しぶりです。生きています(笑)。
ネタは相変わらずです。
前から欲しかったパイオニアのXL-1550をヤフオクで落札しました。
音が鳴らないのとダストカバーがないことで競合者なしの¥1,000。
音が鳴らないのは出力ケーブルの断線で容易に修理可能と判断。
ダストカバーは廃棄したPL-1250から外したものがあります。
届いたものは回転は正常でしたがストロボランプが点滅していました。
出力ケーブルは導通があるので音が鳴らないというのは?
写真は軽く掃除した後のもので、掃除の時にアームリフターのバーを折ってしまいました。
底板はプラスチックになり、PL-1250と比べるとコストダウンされた感じ。
キャビネットは厚みがそこそこある板でしっかり作られています。
トーンアーム下部は6mm厚の鉄板がスタビライザーとして取付てあります。
同じものはPL-1250にもありました(途中仕様変更があったのかこれがないバージョンもあり)。
ゴッキュウパのクオーツロックレコードプレーヤーとしてはコスト度外視でしょう。
モーターはアルミケースに入った堅牢なものです。
回転数制御回路がシールドケースに入っているという丁寧な作り。
クオーツロック初期なので、高周波ノイズが外に出るのを嫌ったのでしょう。
既にIC化が進みモータードライブもIC(ヒートシンク付き)で行っています。
当時のパイオニアはモーター制御に関して他社より進んでいたようです。
電源基板の一番手前にある電解コンデンサーが液漏れを起こしていて、
このためストロボランプが点滅していました。
電解コンデンサーに半田くずが付着しているのが気になるところです。
素人が修理した経歴があるのかも?
この電解コンデンサーの規格がDP-2000と同じなので、
DP-2000を修理した時に買っておいた新品に交換して修理完了。
モーターの内部を確認すると、それまでの各社使用OEM品と異なり独自のものになっています。
これはステーターがPL-380などと共通の構造でクオーツロック時代初期の主力モーター。
私はこのモーターが好きです。
極性の切り替えはモーター根元に3個ある赤いホール素子で行っています。
古いオイルは拭き取って、テクニクスモーター用のオイルを再注油。
音が鳴らないということだったので、出力ケーブルの接続を確認しました。
アース処理が一般的なものと異なっていて、
トーンアーム系のアースは右チャンネルのマイナスに接続し、
モーター系のアースは出力ケーブルのアース線に接続していました。
これで特に問題はないのですが、一般的なアース処理に変えました。
トーンアーム・モーター系のアースを出力ケーブルのアース線にまとめて接続。
プラッターは外径が大きめで慣性質量も大きめのもの。
リブが太くしっかりしたものです。
このレコードプレーヤーのメカニカルなデザインが好きなので、
JL-B41改に変えてこれをオーディオラックに据え付けました。
折れたアームリフターのバーは無事接着修理できました。
回転数制御は加速/減速の両方向サーボなのに電子ブレーキはありません。
なのでOFFしてもプラッターは回転し続けます。
磁極があるDCモーターにしては30秒くらい停止しないので優秀だと思います。
トーンアームにがたつきもなく安心して使えます。
優れたレコードプレーヤーだと思います。
| 固定リンク
「レコードプレーヤー探訪」カテゴリの記事
- レコードプレーヤー探訪 QL-F55(2024.08.18)
- レコードプレーヤー探訪 P-650(2024.08.12)
- レコードプレーヤー探訪 SR-Q55(2024.07.28)
- レコードプレーヤー探訪 PS-2500(2024.07.07)
- レコードプレーヤー探訪 JL-B37R(2024.05.06)
コメント