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レコードプレーヤー探訪 PS-3750

私としては珍しいメーカーのレコードプレーヤーを入手しました。
ソニーのPS-3750です。
ソニーのレコードプレーヤーはマニュアル機よりオート機がメインで、
外観はメカニカルなものが多いので、
私の趣味に合わず、これまで積極的に入手しませんでした。
でもここらでソニーのレコードプレーヤーも見ておきたくて入手。

動作未確認のジャンクで¥1,200。
動かなくても付属カートリッジをリサイクルすれば元は取れるという魂胆(笑)。
外観は意外ときれいでした。

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ソニー自慢の音響素材SBMCで一体成型したキャビネット。
木製キャビネットが好みの人はこの素材に抵抗感があったりします。

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今回この素材に触れてみて、剛性が高くなかなか良い物だと分かりました。
ターンテーブル(プラッター)を外すとキャビネットの複雑な形状が見えます。

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プラスチックのカバーの下に回転制御基板とトランスがあります。
マニュアル機なのでシンプル。
トランスは防振ゴムを介して載せてあるだけです。

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モーターは黒いカバーの下にあります。
しっかりしたケースに入ったなかなか大型のモーターです。

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ソニー自慢のブラシ・アンド・スロットレス(BSL)モーター。
コギングによるトルクのむらを抑えるために、
原理的にスロットが存在しない構造になっています。

P30

他とは違うモーターを採用する辺りが「技術のソニー」なのでしょう。
「技術のソニー」、昔はそんな風に言われていたのですが・・・。
軸はかなり太くてしっかりしたローター。

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モーターカバーの裏にこんなものが付いています。
軽く回転し過ぎないように適度な負荷をかけるようになっています。
DENONのモーターも初期は同じ機能の物がモーター上部に付いています。

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トルクむらが少ないモーターなのでプラッターの外周部は薄くなっていて、
慣性質量を稼ぐ(フライホイール効果を得る)ようなことはしていません。

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そしてこれもソニー自慢のマグネディスク・サーボ方式。
プラッター外周付近に着磁してそれを磁気ヘッドで検出して速度制御します。
DENONと似たような方式で検出周波数が高く、
サーボ補償周波数帯域を広くでき、速い応答性により微妙な変動を抑えます。

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裏返して見てもキャビネットの複雑な構造が分かります。
こういう物を作るには精密な金型が必要になり、金型の金額はかなり高価。
たくさん作って売らないと金型費用が償却できません。
これは大量生産していた昔だからできたことです。
脚は高さ調整ができるしっかりした物。

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マニュアル機なので裏のカバーの中はスカスカ。
同じキャビネットを使ったフルオート機PS-4300があるので、
ここはフルオートのメカや電子回路を入れるためのスペースでしょう。
裏から見ると分かるのですがアームベース部分は残念ながら
プラスチックでした。

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動作未確認ジャンク品ですが問題なく使えました。
モーターの回転は安定しているし、キャビネットもしっかりしているし、
良いレコードプレーヤーだと思うのですが難点が・・・(涙)。

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多分モーターからだと思いますが、回転を制御する高周波音が聞こえます。
静かなところではレコードプレーヤーの手前にいても僅かに聞こえるレベル。
ただしMMカートリッジの再生音にこの音は入りません。
(MCカートリッジは所有していないのでどうなるか不明)
経年劣化でコイルなどが緩んで共振しているのでしょうか?

このレコードプレーヤー単体の不具合なのか、
これと同じソニーのBSLモーターに内在する不具合なのか、
1台の状態だけでは判定できません。
まあ一応経年品は注意しておいた方が良いように思います。

レコードは問題なく聴けるので捨てるのはもったいないと思い、
ハードオフでリサイクルしました。

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