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レコードプレーヤー探訪 SR-F430

またしてもハードオフでジャンクレコードプレーヤーを入手しました。
オーレックス(東芝)のSR-F430という珍品です。540円!
ターンテーブルシートだけでも使えればいいやという感じ(笑)。

ダストカバーを開けやすくするつもりだったのか?吸盤と輪がついていました。
接着剤で付けてあったのでそれを外してもご覧のとおりの惨状。

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本体は意外ときれいでした。

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モーターが下に飛び出しているので脚はかなり大きいものになっています。

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メカ式フルオートなのでトーンアームの動きと共にスライドする金具があり、
これでレコードのエンドを検出しています。

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脚は大きいけれどプラスチックとゴムの安物。
薄い底板に取付てあり高さ調整はできません。

P185

開けてビックリ! これも電源トランスレスのACサーボモーターでした。
ACサーボモーターのダイレクトドライブはDENONくらいだと思っていましたが、
ビクター、ラックスマンなど多くの機種に採用されていたことが分かってきました。

P186

なかなか複雑なギヤとカムによるフルオート機構です。

P187

モーターが大きいのかと思ったらそうではなく、
トーンアームを駆動するメカの駆動力を得るギヤがあり、
その分モーターを脚で浮かせて取付けてあったのです。

P188

回転制御基板はビクター系搭載のものと似ていますが少し異なっています。

P189

モーターを外してたらフジヤ・オーディオと書いてありました。
TOAのDD-100に搭載されていたモーター(DCサーボ)と同じメーカーです。
前の記事で紹介したSL-71Dのモーターに書いてあったフジヤ・エレクトとの
関係が気になります。社名を変更したのでしょうか?

モーターケースの一部が開いて中身がむき出しになっている構造は謎です。
アルミダイキャスト製の堅牢な作りが良いです。

P190

ACサーボモーターはトルクが弱いのでプラッターは軽く、
これはベルトドライブ用のものが流用されています。

P191_2

モーターもばらしてみました。
モーターの裏蓋をはずしたところです。
ローターのカップが通常とはひっくり返った珍しい構造。
回転数検出用のマグネットが貼り付けてあります。
モーターケースの3ヶ所にあるマグネットは回転数抑制のためか?

P192_2

そして裏蓋には回転数検出用の電極があり、
この方式はDD-100のモーターと同じものになっています。
軸受けは金属板なので粘度が高いグリスを塗るしかないでしょう。

P193_2

ローターを抜くには軸上部のギヤと止め金具を外す必要があります。

P194

ステーターにはコイルが緻密に巻かれています。
こういうモーターを見るとワクワクする私って変でしょうか(笑)。

P195

ローターカップの取付位置やトーンアーム駆動ギヤ取付位置のせいもあり、
軸が異様に長いです。
プラッターが軽く、ステーター貫通部は長いので細くても大丈夫でしょう。
モーターケースの一部が開いているので水がここに入って腐食したようです。

P196

軸受けにはアームリフター用に買って効果がなかった
モリブデン入りグリスを塗りました。
軸の方にはいつものテクニクスのメンテナンス用オイルを塗りました。

P197

残念ながらフルオート機構は上手く動かず、
原因が分からなかったので主なところは外してしまいました。
モーターが気に入ったのでマニュアル機として使おうという魂胆。

P198_2

電源ON/OFF用のマイクロスイッチは外してトグルスイッチに交換。
穴を開けやすいところがあったのでそこにスイッチを取付けました。

P199

パイオニアのPL-1250Sに替えてこれをオーディオラックに据え付けました。

P200

しばらく使わないでいて電源を入れると、
回路が温まるまで回転数が若干遅いですが安定はしています。
トーンアームの高さ調整ができないので、普通の高さのカートリッジでは
前下がりになってしまいますがそのままでも問題ありません。
トーンアームにがたつきはありませんでした。

アームベースがプラスチックだったり、
エンド検出メカがトーンアームの負荷になっていたりしますが、
特に不満なく音楽を楽しめます。
レコードプレーヤー本体よりカートリッジが大事です。
写真のカートリッジはオルトフォン520、結構気に入っています。

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