レコードプレーヤー探訪 SL-71D
前から使ってみたかったレコードプレーヤーをヤフオクで入手しました。
DENONのSL-71Dです。
DPシリーズの下に位置する普及価格品(¥42,800)。
落札価格は安かったのですが、
遠方からの出品なので送料が高くなってしまいました。
状態はあまり良くなく、電源スイッチが押されたまま戻らないということで安値。
付属していたアーピスのカートリッジを売れば元は取れるという目論み。
そこそこ厚みがある鉄板にモーターを取り付けているので強度的に有利です。
こういうところで手抜きをしないのはさすがDENON。
裏返すと突き出るモーター部にカバーがあります。
底板は薄く、脚は木枠取付ですが価格なりのゴム製で高さ調整はできません。
マニュアル機なので中身はスカスカ。
この回転制御基板と電源トランスレスから分かると思いますが、
DENON主流機とは異なる例のACサーボモーターです。
このモーターに興味があっての入手です。
押されたまま戻らかったスイッチ、
いまいちアクションが分からなかったのですが、
CRC5-56を吹き付けたらあっさり戻るようになりました。
前の所有者はスイッチノブを無理やり引っ張って戻そうとしたみたいで、
上面のスイッチノブに傷がありました。
トーンアームコード接続部分には気持ち程度のシールド板。
トーンアームは化粧も兼ねたアルミプレートにしっかり固定されています。
そしてこれがACサーボモーター。
ビクターJL-B31、マイクロDD-5などと同じアウターローター型。
軸受け部分の構造は少し異なっています。
LUXのPD282はこれとほぼ同型のモーターです。
銘板に書いてあるフジヤ・エレクトってどんな会社なのか不明です。
TOAのDD100の扁平モーターに書いてあったフジヤ・オーディオと同じ会社?
この会社がモーターを製造して、
色々なオーディオメーカーへ供給していたということだと思うのですが・・・。
回転制御基板はJL-B31などと類似のものです。
トルクが少ないACサーボモーターなので、
プラッターは外周部に厚みを持たせること(慣性質量の増加)もなく軽量。
トルク変動が少ないモーターなのでこれでも十分滑らかに回ります。
ストロボパターンが水平になっているこの形状は結構好きです。
回転数調整ボリュームの接触不良は変動に直結するので接点復活材処理。
45回転はなぜか回転が少し不安定。
トーンアームにがたつきはなく、黒色のスマートな形状がカッコイイです。
ただし高さ調整ができないのが残念。
トーンアーム軸のネジを緩めれば少し調整可能ですけれど、
多分これは分解用のネジです。
いつもながら思うのですが音楽を楽しむにはこれで十分です。
これを常用機にしても良いと思いつつも、微妙に納得できないところがあり、
全体的なデザインがちょっとダサイのが気に入らずリサイクルとなりました。
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コメント
はじめまして。
広島県からです。
いつも楽しく読ませていただきありがとうございます。
教えていただきたいのですが・・・。
LPとCDで同じ曲を再生すると、明らかにLPのほうが低音不足です。
低音トーンコントロールを3時の方向まで回さないと、CDと同じ量感になりません。
考えうる原因について、ご教示願えますか?
投稿: おとも | 2018年4月14日 (土) 15時31分
おともさん
はじめまして。こんばんは。
拙ブログをお読みいただきどうもありがとうございます。
ご質問の件ですが、私も同様に感じます。
というのもLPにはCDのような低音が入っていないのです。
これはレコードという方式とCDという方式の根本的な違いに由来するものです。
CDは超低音というか直流まで入れられます。
それに対して機械変換式のレコードは大振幅となる低音はきちんと入れられません。
RIAA周波数特性など工夫はしていますが限界があります。
あまり言われないのですが、低音に関してはCDでないと実物に近い音(耳では聴き取れない領域も含む)は再生できません。
投稿: いっき | 2018年4月14日 (土) 23時05分