レコードプレーヤー探訪 SR-255
お掃除したJL-B31はハードオフでリサイクルしました。
そこそこの値で買い取ってもらえました。
査定待ちの時、ジャンク売り場に気になるレコードプレーヤーが・・・。
もういい加減やめればいいのに(笑)。
1296円のオーレックスSR-255をお持ち帰りっ!
人口大理石のキャビネットがいい感じだったのです。
回転するけれどチェックの時片チャンネルの音が出ませんでしたというもの。
出力コードの断線だろうから楽勝修理だろうと思いました。
帰ってすぐに導通チェック。
トーンアームのコネクタと出力プラグを調べていくと・・・。
全て導通しているではありませんか?
この手の不具合は経験済み。
トーンアームのコネクタ部が接触不良を起こしているのです。
コネクタのピンを覗き込むと若干曲がっている感じもします。
でもほとんどの場合は表面の酸化膜が原因。
綿棒を使って無水エタノールで拭いてから乾拭きします。
修理完了。
このプレーヤーは人口大理石を使ったキャビネットが売りです。
デュポンコーリアンのような材質です。
オーレックスではこれのことをA・D・ソリッドと言っています。
脚は薄い底板に取付けてあります。
側面の板はペラペラ。
まあ上部のA・D・ソリッドで強度を確保しているので、
底板を取付ける角柱の柱とビーム以外は飾り程度で問題ないと思います。
中身はスカスカ(笑)。
速度切替スイッチは1個しか使っておらず1個はダミーです。
こういう無駄をやれたことに時代を感じます。
トーンアームの下部にはシールドケースもありません。
出力コードは意外と太くてしっかしりています。
モーターはこの当時の多くの機種に採用されていたものです。
ネット上で確認を取れただけでも7機種あります。
オーレックスSR-355、ビクターJL-B41、JL-B51、パイオニアPL-1200、
Lo-D PS-38、ヤマハYP-511、オンキョーCP-700M。
よく確認したら、Lo-D PS-38、ヤマハYP-511、オンキョーCP-700Mは
全く同じようですが、オーレックスSR-355、ビクターJL-B41、JL-B51、
パイオニアPL-1200とはモーターの形状が少し異なっているようです。
回転制御回路はモーター裏にあるたったこれだけです。
モータの電源コードが細くて心配になります。
普通のDCモーターという感じです。
可もなく不可もなし。
コイルの巻き方は雑然。
ローターもそれほど大きくありません。
オイル切れはありませんでした。
このレコードプレーヤーの特徴はプラッターにもあります。
キャビネットと同様A・D・ソリッドです。
アルミダイキャストにピアノブラック塗装してあるようにも見えます。
結構厚みがあります。
安価な製品ですが意外とチープ感はないように思います。
ただしゴムシートはペラペラなので交換した方が良いでしょう。
回転がちょっぴり不安定な感じ。
絶対音感があるわけではないので聴感では分かりませんが、
ストロボパターンが前後に少々揺れるのが気になります。
なので回転制御基板のトランジスタを交換してみることにしました。
放熱板付きのモータードライブトランジスタが怪しい。
小型ですが電流と電力の最大定格が大きいので注意が必要です。
ちょっとオーバースペックですが秋月電子に代替できそうなものがありました。
2SC2383です。10個で150円。
交換の作業性は意外と悪いです。
基板にはシルク印刷があるので向きを間違えることは少ないでしょう。
元々付いていたのは2SC1317です。
外したトランジスタのhFEを測ってみると115くらいあり、
壊れていたわけではありません。
交換する2SC2383(Yランク)はhFEが220くらいなのでかなり差があります。
ちょっと心配でしたが動作は問題ありませんでした。
交換するにあたりヒートシンク取付け用伝熱シートを使いました。
3相分3個のトランジスタを交換。
少しはましになったような感じですがまだ回転は不安定です。
だめ元でモーター軸のオイルを再塗布することにしました。
無水エタノールで古いオイルを拭き取って、
以前買ったテクニクスのオイルを塗布。
すると今度は安定しています。
回転が少々不安定だったのはオイルの劣化だったようです。
※その後いくつかこのモーターを見ましたが、
回転安定性という部分では性能が悪いです。
元々それほど汚れていませんでしが、クリーニングできれいになりました。
ダストカバーに少しひびが入っているのが残念です。
ゴムシートはパイオニアの厚手のものに交換。
トーンアームのガタは僅かで、アームリフターはゆっくり降下します。
プラッターの高さが低いこともあり、カートリッジが前下がりになりますが、
トレースに支障はないので特に問題はありません。
毎度のことですがレコードを楽しむにはこれで十分。
ストロボパターンがちょっと見ずらいのが残念。
眺めていて意外と楽しいレコードプレーヤーです。
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