アンプのパワートランジスタを交換しました。
連休で時間があるので色々やっています。アンプのパワートランジスタを交換しました。交換したアンプはラック右下の(現在の)控え機、オンキョーのIntegra A-7です。
このA-7はヤフオクでジャンク品を落札して簡易メンテナンスして使っています。メンテナンスについては下記のとおり。その後プリアンプ部のトランジスタも交換してありますが、メインアンプ部しか使っていないので、プリアンプ部は音が出るようにしてあるだけです。
今回交換するトランジスタはオン・セミコンダクター社のMJ15022、MJ15023のコンプリメンタリペアです。以前サンスイAU-607の修理に使ったけれど音が合わなくて外して保管していたものです。保管しておいても宝の持ち腐れなので今回使うことにしました。ペア品のはずですがロットNo.は異なっています。
オン・セミコンダクター社というのは、モトローラ社のディスクリート・パワー半導体部門が分社したものなので、一応モトローラの遺伝子を引き継いでいると思われます。れっきとした現行品でメタルキャンパッケージで生産しているところが素晴らしい。若松通商の通販で買えます。1ペアの価格はこのアンプの落札価格と同じくらいなので安い物ではありません。
交換する前にアイドリング電流調整ボリュームをどちらに回せば電流が増えるか確認してから、アイドリング電流が流れないようにボリュームを絞りました。パワートランジスタを交換するためのばらし方はいくつかあります。私はパワーアンプブロックごと引き出す方法にしました。本体底部にあるヒートシンクを固定しているネジ6個を外します。
シャーシに固定しているアース銅板を外します。それからワイヤーラッピングされている赤色の線が短くて、パワーアンプブロックが引き出せないので外してしまいました。青色の線もワイヤーラッピングされていますが、こちらは比較的長いので外さずにおきました。
これだけでパワーアンプブロックは引き出せます。この基板の裏側にヒートシンクがあります。電解コンデンサーは片チャンネル4個しかありません。アンプ回路はトランジスタの配置と型番から、全段純コンプリメンタリープッシュプル方式ではないかと推測します。特別凝った回路ではないようですがそこが良いと思います。
ヒートシンクに取付けられているトランジスタは2SB557と2SD427のコンプリメンタリペア。Pc=80W、Ic=8Aの中出力タイプです。交換するMJ15022とMJ15023はPc=250W、Ic=16Aの大出力タイプなので定格的にはかなり余裕を持った使い方になります。大出力タイプは音がボケるなんて話もありますが気にしません。
トランジスタを固定している2本のネジを外してトランジスタを抜き取って交換します。絶縁マイカは外さすそのままの手抜きぶりです。交換するトランジスタに放熱用シリコンを塗って挿し込みネジで再固定しました。4つ交換して30分もかかりませんでした。日本製トランジスタのように型番からPNP、NPNが判別できないので、取付ける時は間違えないように注意が必要です。
1個だけマジックで型番を記入してありますが、それは以前放熱シリコンをふき取る時に無水エタノールを使ったため、型番の印字まで消えてしまったからです。こういういい加減なところがメキシコ製なのでしょう。上の方の写真のように印字が真ん中にないところなど、日本製では考えられないような品質です。
電源を入れて調整です。アイドリング電流は30mAくらいになるようにしました。ボリューム調整はかなりクリティカルなのでじっくりやりましたが、両チャンネルだいたい揃えば良しとします。オフセット電圧は難なく±1mV近辺にできました。
そして音出しです。先日報告したようにスピーカーをS-101に変えて数日。S-101は長い眠りから覚めいよいよ本調子なのですが、それに伴って高音が更に元気になり、ちょっときつめかと思い始めていたところです。メインアンプはビクターのJA-S75の小改造メンテナンス品(プリアンプ部は使用していません)でプリアンプは自作機。
A-7の方がJA-S75より低音が良く出て厚めの音調なので、S-101とのマッチングはこちらの方が良い感じです。パワートランジスタの交換がどう音に出ているかあまりよく分かりませんがクリアになったような気がします。AU-607に使った時のような違和感はないので一安心。特に不満なく聴けます。MJ15022とMJ15023が有効活用できて良かったです。
最近またいつもの浮気心でアンプを入手しようと思っていましたがそれは保留して、しばらくはこの状態で聴いていこうと思います。
| 固定リンク
「オーディオ」カテゴリの記事
- チューナー交換(2023.10.29)
- 三栄無線の真空管アンプ(2023.10.08)
- TA-3650のつづき(2023.03.25)
- ジャンクアンプの続き(2023.02.12)
- 久しぶりにジャンクアンプを買いました。(2023.02.05)
コメント