アンプで遊んでいます。
1年ほど放ったままにしてあったアンプIntegra A-7で遊んでみることにしました。現在使っている物の他にもう1台持っているんです。このアンプを入手した時のお話は以下に書いてあります。
片チャンネルのオフセット電圧が調整できない(今回再確認したら両チャンネル調整できない)ので修理してみようかと。疑ったのは初段トランジスタのhFEのばらつき。まずはトランジスタを外して確認してみることにしました。今回は電源の大容量コンデンサーを外してからヒートシンクを外します。こうしないと基板にアクセスできないですからね。
初段は2SC872Aと2SC1775Aのコンプリメンタリペア。音が良いと言われているようですが既に生産終了品です。写真は上の2個を既に外した後の状態。脚は真っ黒けです。
外してhFEを測定します。hFEの測定に使うのは秋月電子通商で買った半導体アナライザ。テスターについているhFE測定機能でも良いのですが、性能はこちらの方が良さそうなので愛用しています。
結果hFEは400台のものと600台のものがあり大きくずれています。やはりこれが原因でしょう。さてと、トランジスタを交換したいところなのですが・・・、急に思い立った行動なのでトランジスタがありません。ちなみにDENONのターンテーブル修理のために持っている2SA1015と2SC1815は耐圧が足りないので使えません。
実は交代で使っているビクターのJA-S75を今回分解することにしました。このアンプは真空管アンプをやめてトランジスタアンプで行こうと考え始めた4年前、最初にヤフオクで入手したものです。
動作品だったのですが最初から若干ハム音があり、メインアンプ部の全コンデンサを交換したり、初段次段のトランジスタを交換したりとだいぶメンテナンスしました。ハム音は少なくなったものの取りきることはできず、更に電源トランンスがかなりうなるため夜間の視聴に支障があって、別のアンプから取り外した電源トランスに交換したりもしました。
音そのものは柔らかみがありつつ爽やかなものだったので結構気に入って使っていました。十分楽しませてもらったのでもういいかなと。色々手を加えているし外観は良くないし、ヤフオクで売ってもたいした値にはならないと思い分解を決意。交換した電解コンデンサやパワートランジスタなど使えそうな部品は一応取っておくことにしました。
このアンプでも2SA872Aと2SC1775Aを使っていたので、今回外したものも含めてhFEの近いものを探してみることにしました。結果2SA872A、2SC1775Aそれぞれにはペアになる物があったのですが、2SA872Aと2SC1775AはhFEがかなり異なってしまいました。取り敢えずその差は無視して組んでみることに。
ついでにJA-S75から外したパワートランジスタをこちらに付け替えてみました。実はこれがやりたかったことだったりして。JA-S75は2SA753Vと2SC898Vのペアでパラで使っています。型式末尾の「V」はVictor専用を意味するのではないかと思います。A-7はシングル使用なので、2組分が確保できたことになります。
それからスピーカー出力端子をJA-S75から外したバナナプラグ対応タイプの物に交換。取付けネジ穴間隔が少し違うだけなので、ヤスリで穴を広げるだけで取付け可能でした。
バイアス電流を調整してからオフセット電圧を調整してみるとやっぱり調整できませんでした。オフセット電圧は50mVくらいなのでスピーカーをつないでも大丈夫だろうと思い視聴してみました。最初は壊れても良いスピーカーで入り切りして「ボッ」音をチェック。軽微なので音を聴いてみました。中々良い感じです。ならばということで最近交換したスピーカーDS-200Zをつないで視聴。
ちなみにプリアンプは自作機を常用しているので、A-7のメイン(パワー)アンプ部しか使っていません。こんないい加減なセッティングですが私はこの音が気持ち良いです。こうなるとオフセット電圧を何とかしたいところです。
ということで若松通商のネット通販で代替トランジスタのペア組品を買おうと思ったのですが、システムが変わっているようでカートに入れることができません。これでは電話して確認したりちょっと面倒なことになりそうです。そこで秋月電子通商のホームページで扱っているトランジスタをチェックすると使えそうな物があることが分かりました。
定格としては2SA872Aと2SC1775Aとほぼ同じA992とC1845です。製造メーカーはフェアチャイルド・セミコンダクター社で型式はKSA992とKSC1845。日本製は高いですが海外現行品なら安くて済みます。hFEのランクは選べないようなのでとりあえず各20個ずつ買って選別することにしました。1個10円なので安いものです。
届いたトランジスタのhFEをチェックすると、KSA992は400より小さい方にばらつき、KSC1845は400から大きい方にばらついていました。それぞれ400にできるだけ近いものを選べばその差は20以内に収まり、このくらいなら可変抵抗で調整できそうです。
交換してオフセット電圧を調整してみると・・・。トランジスタを交換する前と全く状況は変わらず、可変抵抗を回してもオフセット電圧は変化しません! どうやら原因は別の所にあるようです。原因究明し直さないといけなくなりました。
※原因が分かりました。
オフセット電圧が調整できないのは意外な理由でした。
いい加減な私なのでこのままオーディオラックに入れてしばらく聴いてみることにしました(笑)。ビクター用パワートランジスタは軽やかな音がするように感じます。あくまで感じです。同パワートランジスタをシングルプッシュプルで搭載するビクターアンプはA-7より電源トランスが小ぶりなので、こっちの方がしっかり鳴っているのではないかと思います。
特に不満はないので当面Integra A-7の2台体制でアンプは落ち着きそうです。
| 固定リンク
「オーディオ」カテゴリの記事
- レコードプレーヤー探訪 PS-33 PS-313(2022.01.23)
- レコードプレーヤー再構築(2022.01.04)
- レコードプレーヤー探訪 FR-D4(2021.12.27)
- レコードプレーヤー探訪 SL-2000(2021.12.05)
- 懐かしのレコードプレーヤー(2021.09.26)
コメント