EPC-270C-Ⅱの比較試聴
甲府は雪が降ってきました。かなり寒いです。
ダストカバーがほしくて入手したレコードプレーヤーに付いていたカートリッジEPC-270C-Ⅱの比較試聴をしましたので報告します。
いつものように2枚のリー・リトナー『オン・ザ・ライン』(ダイレクトカットディスク)を2台のレコードプレーヤーで同時にかけて、自作フォノイコライザーの入力セレクタで瞬時切替しながら比較する方法です。比較の相手は私のリファレンスZ-1E。レコードプレーヤーはテクニクスSL-1200とデンオンDP-2000モーター/ビクターUA-7045トーンアーム/デンオンDP-77キャビネットです。レコードプレーヤーの音質差は無視できます。
左 : ビクター Z-1E(針:アーピス現行楕円針DT-Z1E)
右 : テクニクスEPC-270C-Ⅱ(針:純正楕円針EPS-270ED)
出力はEPC-270C-Ⅱの方が少し小さいです。音質は両者同傾向というか同じと言って良いと思います。接合ダイヤの粗さ/濁りがあってそれが元気良さに聴こえます。ただし高音の出方はEPC-270C-Ⅱの方がやや控えめなので、Z-1Eの方が鮮やかに聴こえます。高音がやや控えめなのは経年なりの劣化なのではないかと思いますし、シェルリード線がごく普通のものだからかもしれません。松田聖子のサ行は楕円針なので良好。チェックレコードのトレースは標準針圧1.75gで大振幅はやや歪みますが、針圧を上限値2gにすればほぼ問題なくトレースします。
単品売りで\10,000くらいのカートリッジはビクターZ-1E、デンオンDL-108D、ソニーXL-15、そしてテクニクスEPC-270C-Ⅱを聴きましたが音質的には大差ないです。これ以下のプレーヤーに付属したような廉価品MM型(アルミパイプカンチレバーに接合ダイヤ)もたくさん聴きました。PC-200、Z-1S、DL-8、MT-24、・・・、特に音が良いというものはありませんでした。ドングリの背比べです。
また古い(新古品も)針は多かれ少なかれ劣化していて、昔の針だから音が良いというわけでもなく、私としてはナガオカ、JICO、A'pisなどの現行針で聴けば良いのではないかと思っています。音質的にはどれでも良くて、デザインが気に入ったものを1個か2個持っていれば十分です。まあこのレベルのカートリッジだけで音を云々言ってもしょうがないと思います。
注意点としては、このクラス~以下で出力がかなり大きい物の中には、ハイ上がりでやたら元気良く聴こえる物があるので、ハイファイを求める人には不向きだと思います。
私にはお気に入りのZ-1EがあるのでEPC-270C-Ⅱは手元に置いておく必要はないです。どういう音か分かったのでもう十分。なのでリサイクルします。
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コメント
こんにちは!260,270,280で数年前から聴いています。発売当初は廉価版と気にも留めず103やtypeⅢを追いかけていましたが、年を取ったのとある程度プレーヤーが良くなってくると不思議ですね、ウエルバランスで聴きやすくお気に入りになりました。当時のテクニクスは凄かったんだと改めて思う今日この頃です。
投稿: およよです。 | 2019年6月 3日 (月) 16時14分
およよさん
こんばんは。
返信が遅くなってしまいごめんなさい。
そうですね。
当時の廉価MM型カートリッジも良さはありますよね。
プレーヤーが良くなったというか、
私は力みがなくなって素直に評価できるようになったからだと思っています。
テクニクスも良いものを作っていたと思いますが、
私は今になってシュアーの凄さを再認識しています。
経年劣化があるにしてもいまだ針圧1gで難なくトレースするのは凄すぎます。
音もフラットで長く聴いても飽きない白飯的良さを持っています。
投稿: いっき | 2019年6月 9日 (日) 19時12分