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2016年8月

ML120HEの比較試聴結果を報告します。

お盆休み前に入手したシュアーML120HEの比較試聴をしましたので報告します。最近は比較視聴をしなくても音の傾向は分かるのですが、念のために比較視聴をして、できるだけ正確に音色を(自分なりではありますが)お伝えしたいと思っています。

比較視聴の方法は、2枚のリー・リトナー『オン・ザ・ライン』(ダイレクトカットディスク)を2台のレコードプレーヤーで同時にかけて、自作フォノイコライザーの入力セレクタで瞬時切替しながら比較する方法です。比較の相手は私のリファレンスZ-1E。レコードプレーヤーはデンオンDP-1200とデンオンDP-2000モーター/DP-2500トーンアーム/DP-77キャビネットです。

左 : ビクター Z-1E(針:アーピス現行楕円針DT-Z1E)
右 : シュアー ML120HE(針:純正N120HE)

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出力はML120HEの方が小さいです。いつものように音量を合わせながら比較しています。なるほどやはりシュアーは上級機も明るく元気な音です。Z-1Eの鳴り方に似ています。でもそこは無垢ダイヤならではの澄んだ高音でZ-1E接合ダイヤの濁りはありません。こうなると高音が大人しくなりそうなのですが、高音は良く出て上記のとおり元気に聴こえます。低音も良く出て極僅かに中音が引っ込み加減かも?一方空間は静かになっていて無駄な音が出ておらず上級機を感じさせます。明るく元気な持ち味を維持しつつ、上級機なりの音質を盛り込むのはシュアーならではのような気がします。

松田聖子のサ行はハイパーエリプティカル針の効用で優秀。ボーカルの繊細な部分をきちんと表現します。トレース性能はもちろん優秀で、ダイナミックスタビライザーなし針圧1gでチェックレコードを難なくトレース。トラッカビリティ(トラッキング・アビリティの造語)という言葉まで作ったシュアーなので当然と言えば当然の結果。

ちなみにネット上にはV15TypeⅣの振動系(ML120HEも同じ)はダンパーゴムが硬化しやすいという情報がありました。実は私、10数年くらい前に当時持っていたV15TypeⅣ(秋葉原ハイファイ堂で中古品を25000円くらいで買った物)をある日使おうとしたらゴムが硬化していて、突然レコードの上を針がスーッと流れてしまうようになったのを経験しています。その時は代替針としてJICOのHE針を買いました。

私としてはダンパーゴムの硬化には思い当たる節があるのでその後注意しています。思い当たる節というのは、カートリッジを逆さまに置いてスタイラスをクリーニングした時に、アルコール分を含むクリーニング液が微量ながらカンチレバーを伝わってダンパーゴムにかかって、そのために硬化したのではないかということです。明確な根拠はないのですが、それ以降カートリッジを逆さに置いてクリーニング液を使うことはしていません。

今回改めてML120HEの音を確認したわけですが、明るく元気な音が好きな私としては、シュアーカートリッジの音は好みだと再認識しました。私はこういう音がMM型カートリッジのスタンダード(標準)なのではないかと思っています。ML120HEは前回入手したVSTⅢのような独特な高音ではないのでこちらの方が好きです。スタイラスがダメになるまで聴いてあげようと思います。当然手元に残しておくということです。

15年ほど前、秋葉原にあった平方電気でML120HEとML140HEの針を買った後で再訪問した時、店長の中村さんに良い音でしたと報告したのですが、私がML140HLの方が良いと言ったら、中村さんはML120HEの方が良いと言っていました。その時私はそうだと思わなかったのですが、今になってML120HEとVSTⅢ(ML140HEに近い)を聴いてみてなるほどと納得した次第。さすがだと思います。

下記リンクはいまだに残っている平方電気のページ。懐かしいです。
http://www.asahi-net.or.jp/~zh7y-tkyn/hirakata.htm

(注)平方電気は既に閉店していて秋葉原にお店はありません。
   と書いたのですが、たきじんさんからコメントをいただきました。

   現在別な場所で「サウンズ・ナカムラ」というお店をやっているそうです。
   今度秋葉原へ行ったら寄ってみようと思います。

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シュアーML120HEを入手しました。

これも以前持っていたカートリッジです。今更ですけれどやはりシュアーのカートリッジをきちんと音質確認しておきたいということで入手しました。そこは私のことですからレア物のML120HEです。振動系はV15typeⅣと同等。アルミパイプカンチレバーにハイパーエリプティカル針仕様の到達点。更にこの上を目指して登場するのがベリリウムカンチレバーにマイクロリッジ針になります。

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御覧のとおり元箱入りで一式揃った希少品です。数回使用して保管していた物とのこと。これで9000円ならお買い得でしょう。

独特なデザイン。磁気回路の配置/形状はそれまでの物と違ってエンパイアやオルトフォンに近くなっています。外観もそれに沿っているのです。

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ネジ類一式は御覧のとおりで、専用の取付け金具(ナット)を使えばヘッドシェルにスマートに取り付けられます。

ヘッドシェルがないので新規購入。カートリッジ本体が軽いので重量がそれなりにあって、このカートリッジに見合うものを選択。私にしては少し高めのシェルターMODEL1011です。

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このヘッドシェルは取付け方法が選択でき、指かけプレートにはバカ穴とネジを切った穴が開いています。オーバーハングの関係からネジを切った穴を使わざるを得ない状況。で取付けようとしたらネジが上手く入らなくて四苦八苦。原因は写真左のとおりで片方のネジが斜めに切られていました。明らかに不良品でしょう。

返品するのも面倒なので写真右のようにネジを切ってある穴をドリルでバカ穴にしてしまいました(笑)。こうすれば付属している取付け金具を使用できるのでかえってスマートに取付けられます。シェルリード線を買い忘れたので付属品を使っています。音質的にはこれで何の不満もありません。どうです。なかなかカッコイイですよね。

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重量はちょうど良い感じです。ダイナミックスタビライザーを使わない場合かなり上に固定されるので、デザイン上その選択肢はありません。ダイナミックスタビライザーを常時使うことにします。やはりシュアーのカートリッジは良いですね~。いつもの比較視聴は後ほど報告します。ただいま慣らし運転中。

参考として取扱説明書の一部を張っておきます。

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ELAC STS455Eを入手しました。

一時期手元にあったけれど手放してしまったカートリッジELAC STS455Eをヤフオクで入手しました。シュアーに比べると野暮ったい音だったような記憶があるのですが、本当にそういう音なのか確認したかったからです。

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カートリッジのみ、ヘッドシェルなしで入手。本体に錆が目立ったからかこのカートリッジにしてはお手頃価格だったように思います。市場では人気が高いカートリッジのひとつです。

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大きな無垢ダイヤが付いています。マグネットは角柱でシュアーと同じ。カンチレバーは何の変哲もないアルミパイプです。

慣らし運転はもう終わっているのでいつもの比較視聴結果を報告してしまいます。2枚のリー・リトナー『オン・ザ・ライン』(ダイレクトカットディスク)を2台のレコードプレーヤーで同時にかけて、自作フォノイコライザーの入力セレクタで瞬時切替試聴。比較の相手は私のリファレンスZ-1E。

今回からレコードプレーヤーはデンオンDP-1200とデンオンDP-2000モーター/DP-2500トーンアーム/DP-77キャビネットになっています。

左 : ビクター Z-1E(針:アーピス現行楕円針DT-Z1E)
右 : ELAC STS455E(針:純正ELAC D455-E)

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STS455Eの方が出力は少し小さいです。STS455Eの高音は無垢ダイヤならではの濁りがないもので少し大人しく控えめです。低音は良く出るのでピラミッドバランスの安定した音になります。高音が控えめということでそれが中音にまで影響を与えていて、Z-1Eと比べると鮮やかさや元気良さがありません。この感じが私には野暮ったさという記憶になっていたようです。野暮ったいというと悪いイメージになってしまいますが、聴き疲れせず安心して聴いていられる音だと思っていただければ良いと思います。

松田聖子のサ行は普通の楕円針にしては優秀。高音が控えめなのでサ行の粗さが目立たないのでしょう。チェックレコードのトレースは針圧1.25gで大振幅の方が上手くトレースできませんでした。針圧を最大値1.5gにすれば問題なくトレースできます。シュアーに比べるとトレース性能はほどほどということになります。

私は鮮やかに鳴る方が好きでなので、STS455Eは今後手元に残して置くかどうか微妙な感じです。デザインは野暮ったいですしね(笑)。 

その後冬になって温度が下がったらまともにトレースできませんでした。ダンパがダメ劣化しているようです。なので暖かくなってからヤフオクでリサイクルしました。夏専用カートリッジですね。私には合わない音でした。音に冴えがなく聴いているうちに眠くなってしまうのです。実力と人気が不一致のカートリッジの代表格がこれ。

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