ELAC STS455Eを入手しました。
一時期手元にあったけれど手放してしまったカートリッジELAC STS455Eをヤフオクで入手しました。シュアーに比べると野暮ったい音だったような記憶があるのですが、本当にそういう音なのか確認したかったからです。
カートリッジのみ、ヘッドシェルなしで入手。本体に錆が目立ったからかこのカートリッジにしてはお手頃価格だったように思います。市場では人気が高いカートリッジのひとつです。
大きな無垢ダイヤが付いています。マグネットは角柱でシュアーと同じ。カンチレバーは何の変哲もないアルミパイプです。
慣らし運転はもう終わっているのでいつもの比較視聴結果を報告してしまいます。2枚のリー・リトナー『オン・ザ・ライン』(ダイレクトカットディスク)を2台のレコードプレーヤーで同時にかけて、自作フォノイコライザーの入力セレクタで瞬時切替試聴。比較の相手は私のリファレンスZ-1E。
今回からレコードプレーヤーはデンオンDP-1200とデンオンDP-2000モーター/DP-2500トーンアーム/DP-77キャビネットになっています。
左 : ビクター Z-1E(針:アーピス現行楕円針DT-Z1E)
右 : ELAC STS455E(針:純正ELAC D455-E)
STS455Eの方が出力は少し小さいです。STS455Eの高音は無垢ダイヤならではの濁りがないもので少し大人しく控えめです。低音は良く出るのでピラミッドバランスの安定した音になります。高音が控えめということでそれが中音にまで影響を与えていて、Z-1Eと比べると鮮やかさや元気良さがありません。この感じが私には野暮ったさという記憶になっていたようです。野暮ったいというと悪いイメージになってしまいますが、聴き疲れせず安心して聴いていられる音だと思っていただければ良いと思います。
松田聖子のサ行は普通の楕円針にしては優秀。高音が控えめなのでサ行の粗さが目立たないのでしょう。チェックレコードのトレースは針圧1.25gで大振幅の方が上手くトレースできませんでした。針圧を最大値1.5gにすれば問題なくトレースできます。シュアーに比べるとトレース性能はほどほどということになります。
私は鮮やかに鳴る方が好きでなので、STS455Eは今後手元に残して置くかどうか微妙な感じです。デザインは野暮ったいですしね(笑)。 その後手放しました。
その後冬になって室温が下がったらまともにトレースできませんでした。ダンパが劣化しているようです。なので暖かくなってからヤフオクでリサイクルしました。夏専用カートリッジですね。私には合わない音でした。音に冴えがなく聴いているうちに眠くなってしまうのです。実力と人気が不一致のカートリッジの代表格がこれ。
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コメント
お久しぶりです。
今週はずっと暑くて、音楽どころではありませんでした。
455E入手されたのですね。
私は不燃ゴミに出してしまいました。出力ピンが中空になっていて、ハムが出ていたのでリード線をしっかり装着しようと、ラジオペンチに力を加えたら、潰れてしまい、だましだまし使っていました。ピンの一本が、おつまみのイカみたいになっていました。
トレース能力が今一つで、なんだか埃っぽい音に感じました。
相場が高いのが不思議です。ドイツ製だからでしょうか。デザインでもシュアーがはるかに上だと思います。
投稿: サンセバスチャン | 2016年8月 6日 (土) 23時12分
サンセバスチャンさん
こんにちは。
甲府は毎度全国屈指の暑さなので大変です。
はい、455Eを入手しました。
なかなか無茶なことをされますね~(笑)。
ピンの太さがカートリッジによってばらばらなので、私はシェルリードのピンの開き具合を必ず調整します。
トレース性能がいまいちとは言っても悪くはない部類だと思います。
相場が高いのは昔人気があったからだと思います。
そういうことが分かる年代の人達が今余裕やお金があって、ヤフオク相場を作っているのだと思います。
音云々ではなく世間の人気度が大事(笑)。
投稿: いっき | 2016年8月 7日 (日) 12時12分