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予想を裏切る音でした。

音を表現しづらいと書いたシュアーのカートリッジVSTⅢを比較視聴して特徴が分かりましたので報告します。

2枚のリー・リトナー『オン・ザ・ライン』(ダイレクトカットディスク)を2台のレコードプレーヤーで同時にかけて、自作フォノイコライザーの入力セレクタで瞬時切替試聴。比較の相手はリファレンスZ-1E。レコードプレーヤーはトリオKP-700DとデンオンDP-2500です。

左 : ビクター Z-1E(針:アーピス現行楕円針DT-Z1E)
右 : シュアー VSTⅢ(針:シュアー VNSE3HE)

P191

まずVSTⅢの出力はかなり小さいです。カタログ値3mVどおりだと思います。結構カタログ値と本当の出力は違って感じたりするのですが今回それはなし。出力が小さいと元気がないように錯覚しがちなので、音量を同じじくらいにして比較するのが肝心。私はギターやサックスの音(中音)が同じくらいになるようにボリュームを素早くひねりながらスイッチで切り替えています。

ベリリウムパイプカンチレバーは繊細な音だと思い込んでいた(以前所有していたML140HEがそう聴こえた)私は予想を裏切られました。両者の音の傾向はかなり近かったのです。それは高音の鳴り方によるもので、Z-1Eのような接合ダイヤの持つ濁り(ざらつき)はないものの、VSTⅢの高音はシャリ感があって元気に聴こえるのです。よく聴けば高音は伸びていて繊細な方なのですが、適度な勢いがあるためにか弱く聴こえないのです。前回書いたように一聴して凄く良い音が出た感じがしなかったのはそのためです。やはりこれは独特な高音だと思います。

こういうところがシュアーなのでしょうね。高級なベリリウムカンチレバーを使いながら元気が良い音を出しています。高音に元気があると言ってもがさつなところはないので、低音が良く出ているのと相まって、中音が少しひっこみ加減に聴こえるところがあります。何か中途半端な音という気がしないでもないです。元気な音ならM44Gクラスのカートリッジに任せれば良いのに・・・。こういう音だったので表現しづらかったのです。

松田聖子のサ行は優秀。チェックレコードのトレースはシュアーだけになんの不安感もなくトレースしてくれます。ちなみにダイナミックスタビライザー(ブラシの部分)の有り/無しで音を比較(Z-1Eと比較視聴)してみましたが、私にはよく分かりませんでした。ということは波打ったレコードを聴くときにはダイナミックスタビライザーを有効に活用すべきだと思います。

参考までにオルトフォンの530MkⅡとの比較もしましたので報告します。老舗カートリッジメーカーの中堅クラス対決ですね(笑)。

左 : オルトフォン 530MkⅡ(針:オルトフォン Stylas 530MkⅡ)
右 : シュアー VSTⅢ(針:シュアー VNSE3HE)

P192

両者高いクラスに入るカートリッジでありながら元気な音を出すのは共通しています。530MkⅡはきれいな高音でありながら良く出るので元気に感じられます。方やVSTⅢは独特な高音で元気を演出すると言った感じです。パワフルな低音を出すVSTⅢは若干中音が引っ込み加減。高音の元気良さが中音まで続く530MkⅡは帯域バランス的に少し高音寄りで鮮やかな音です。どちらの音が好きかと聞かれれば、私は鮮やかな音の530MkⅡの方が好きです。

ポジションが曖昧なVSTⅢはリサイクルか?とも思ったのですが、これはこれで持っていても良いかなと考えを修正しつつあります。ちなみにVSTⅢのデザインは結構カッコイイと思います。

いろいろな音に出会えて本当に楽しいです。

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コメント

こんにちは。「予想を裏切る」とあったので全然ダメだったのかと思ったのですが、そうではないのですね。
先日、青色のカートリッジが欲しくなって、オルトフォンのM15superなるものを落としてしまいましたが、失敗でした。リード線の青と重なって格好悪いのです。もっと濃い青なら良かったかもしれませんが、水色に近いので、おもいっきりリード線とかぶってしまいました。シェルが黒い方が似合ったかもしれません。
音は最初ダンパーが硬かったみたいで、変でしたが徐々になじんできたようです。
昨日は雷鳴下の蒸気機関車というレコードを聴いていました。凄い雷が入っていたり有名なレコードです。

投稿: サンセバスチャン | 2016年7月10日 (日) 12時19分

サンセバスチャンさん
こんばんは。
いつもコメントありがとうございます。
VSTⅢはちょっと癖がある音だと思いますが、まあこれはこれで良いのではないかと。
M15superは一度くらいは聴いてみたいと思っています。
M15superは本体が金色なので暖色の赤色との組み合わせは良いのですが、寒色の青色との組み合わせは色彩的にはちぐはぐになる気がします。
私は音色判断も全て音楽を聴いてやりますので、その手の音を聴くレコードは聴ききませんし持っていません。
私にとってオーディオは音楽を聴く手段であり、目的になっているところがあっても音楽を離れて存在はしません。
あと私はエンジニアなので、技術的な目線は絶えず持っていますし、技術的に?なオーディオ論は相手にしません。

投稿: いっき | 2016年7月10日 (日) 20時11分

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