ジュエルトーンMP-20Jの比較試聴
昨日書いたジュエルトーンMP-20Jの比較試聴をしましたので結果を報告します。
2枚のリー・リトナー『オン・ザ・ライン』(ダイレクトカットディスク)を2台のレコードプレーヤーで同時にかけて、自作フォノイコライザーの入力セレクタで瞬時切替試聴。比較の相手はリファレンスZ-1E。
左 : ビクター Z-1E(針:アーピス現行楕円針DT-Z1E)
右 : ジュエルトーン MP-20J(針:純正楕円針JN-P20)
MP-20Jの方が出力は小さく、私のフォノイコライザーのSN比ではぎりぎりノイズが気にならないくらいです。音量を合わせながら比較をしました。比較の始めは違いがよくわからなかったくらい帯域的なバランスは似ていて、MP-20Jは意外と低音が出ます。高音はMP-20Jの方がきめ細やかで無垢ダイヤの特徴が出ていますが、その割には意外と元気がありZ-1Eに近い鳴りの良さです。
質感としてはMP-20JはZ-1Eにある濁りや余分な響きがなく無駄な音が出ない感じで、以前聴いたオーディオテクニカAT150MLXに共通したものを感じます。MP-20JもAT150MLXもボロンカンチレバーなので、無駄な音が出ず音溝に忠実に再生する感じがボロンカンチレバーの特徴なのかもしれません。こういう音がハイファイなのだろうと私は思います。まじめな音ですが面白みがない音というのではなく、安心して音楽に浸れます。
チェックレコードのトレースは優良。松田聖子のサ行も優良です。普通の楕円針なのでマイクロリッジ針やシバタ針ほどサ行は優秀ではありませんが、返ってそれがハイファイな割には元気良さも失っていないことにつながっていると思います。私としてはMP-150の高音寄りなパワフルサウンドより、MP-20J(MP-200)のバランスが取れつつ元気良さもある音の方が好きです。
AT150MLXがかなり値上げされてしまった今、MP-200(MP-20の後継機)も値上げされたとは言え、この音ならまだリーズナブルな気がします。交換針はMP-200用JN-P200の方がATN-150MLXより8千円くらい安い(ヨドバシ)のでお買い得でしょう。MP-20JはハイファイMM型カートリッジとして手元に残しておこうと思います。
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コメント
こんばんは。
昨日、フィリップスGP412のシェルをテクニクスから、ヤマハGT1000付属のものに替えたところ、ぐっと重心の下がった音になり驚いています。カートリッジが長いので、シェルからはみ出していてルックスは今一つですが、やっと実力発揮です。VMS20は音が後ろに引っ込んで広がりますが、GP412は前に出てきて、表情豊かです。
投稿: サンセバスチャン | 2016年2月10日 (水) 00時05分
サンセバスチャンさん
こんばんは。
GP412が実力を発揮して良かったですね。
投稿: いっき | 2016年2月12日 (金) 23時05分