この1曲がお気に入り
今年発売されたジャズアルバムの紹介をちっとも書く気が起きません(涙)。困ったもんです。ということで適当にお茶を濁しておきましょう。週1回の定期更新です。
昔からジャズボーカルをあまり聴かない私。ジャズはやはりインストが良いのです。そんな私もオーディオチェック用を兼ねて、ジャズというよりフュージョンボーカルを買ったりしました。そんな2枚を紹介します。
まずはマリーンのアルバム。CBSソニーのデジタル録音のマスターサウンドシリーズのレコードが聴きたくて買った『イッツ・マジック』。これがかなり気に入ったので続いて買ったのがこれです。いよいよ普及し始めるかといった頃のCD。
この頃はレコードの音量に合わせたくらいのカッティングレベルなので、今のCDと比較するとかなり音が小さいです。今のようにコンプレッサーで平均音圧を上げて収録していないのでちょっと音が弱いですが、こちらの方が素直だと思います。今のようなメリハリを効かせた音ではなく、まだまだ巷に溢れていたレコードのような意外と滑らかな音です。
マリーンの『ルッキング・フォー・ラヴ』(1984年、CBSソニー)です。『イッツ・マジック』が日本のスタジオミュージシャンをバックに歌っていたのに対して、こちらはウエストコーストのスタジオミュージシャンを起用。プロデュースは伊藤八十八。音楽的なプロデュースはジェイ・グラスカ、ラリー・ウィリアムス、ロバート・クラフト。
マリーンのパンチの効いたハスキーボーカルがカッコイイです。日本のスタジオミュージシャンだと軽くなってしまいがちなグルーヴ。しかしこちらはあちらのミュージシャンだけあってグルーヴに粘りがあるように思います。ステディなリズムを刻んでいますが、ネイザン・イーストのエレベとジョン・ロビンソンのドラムがいい味出してますよ。
ブログのタイトルにあるお気に入りの1曲は《ロック・ステディ》。ミドルテンポで粘りのあるグルーヴ。メローで切なげなメロディーは私のお気に入りの定番。私の嫌いなレゲーのグルーヴを軽く伴っているにも関わらず、なぜかこれは気に入ってしまいました。ハモニカの雰囲気を出すシンセが切なさを演出。く~ぅ、堪らん(笑)。
この1曲だけでなく、他にもお気に入りの曲はあって、このアルバムそのものが好きです。You Tubeにアルバム1曲目の《クリーチャー・オブ・ザ・ナイト》がありましたので貼っておきます。
いい感じでしょ。
お次は笠井紀美子。ギル・エバンスとの共演アルバムがあったりして、この頃はもう重鎮の一人でした。
笠井紀美子の『ニュー・パステル』(1984年、CBSソニー)です。誰のプロデュースなのかよく分かりませんが、笹路正則が全曲編曲して音楽的なプロデュースもしていると思います。もちろん笹路は全曲でキーボードも演奏。こちらはネイザン・イーストのエレベとリッキー・ローソンのドラムがいい感じです。
笹路と言えば、今ではスピッツやコブクロのプロデュースをしていると言った方が分かってもらえるでしょうね。ちなみにマリーンの『イッツ・マジック』は笹路の編曲。数年前にはオーディオ雑誌に記事を書いたりしていて驚きました。日本の音楽界で幅広く活躍している人です。
笠井はちょっと癖がある歌い方で、英語のイントネーションは独特な感じです。私は笠井の歌そのものは凄く好きというわけではありませんが、入っている曲などアルバムトータルの雰囲気は気に入っています。打ち込みリズムにテクノのフィーリングが入った《ユー・テイク・マイ・ブリース・アウェイ》では、ヒノテルがヒップなトランペットを披露していてなかなか面白いです。
で、私のお気に入りの1曲は《アルフィー》。もうこれは切ね~メロディーに尽きますね(笑)。これを聴いていると胸がキュンとなります。ショービズ的オーケストラアレンジも好きです。バート・バカラックの作曲でした。バカラックメロディーっていいですよね。
私が子供の頃、初めて我が家で買ったポータブルレコードプレーヤーのオマケで付いてきたEPの中に《サンホセへの道》がありました。お気に入りの曲でよく聴いたのですが、これもバカラックの作曲だったんですね。
この曲はバネッサ・ウィリアムス・バージョンを聴いていただきましょう。
これいいですね~。胸キュンしまくりです。
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