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じっくり聴きたいフリージャズ。

久しぶりのジャズアルバム紹介です。何か月ぶりでしたっけ? 新譜と呼ぶにはもう遅すぎるアルバムばかりなので、”ジャズアルバム紹介”ということで書いていきます。10枚くらい溜まっています。トニー・マラビーからいってみましょう。昨年出たアルバムですが今年に入ってから買いました。マラビーの新譜はフォローするようにしています。

P173トニー・マラビー・タマリンド『SOMOS AGUA』(2013年rec. clean feed)です。メンバーは、トニー・マラビー(ss,ts)、ウィリアム・パーカー(b)、ナシート・ウェイツ(ds)です。タマリンドと名乗るグループの3作目でサックストリオによるフリージャズ。

1作目が気に入ったので2作目も買いました。それはトランペッターのワダダ・レオスミスが加わったカルテットによるライブ録音アルバムで、私にはどこか散漫な演奏に聴こえてしまったので、聴く機会はほとんどなく結局売ってしまいました。今回は1作目と同じトリオなので大丈夫だろうと思って購入。

想像どおりの演奏が展開されていました。フリージャズとは言っても、全くのフリーインプロビゼーションというわけではないので、メロディーや展開を感じながら聴いていくことができます。マラビーらしい爆発もありますが、全体的には繊細な部分が多く、3人の緻密なインタープレイを聴けるアルバムになっていると思います。

マラビーはいつものらしいフレージングを繰り広げ、そこにどっしり絡んでいくパーカーのベースが演奏に安定感を与えます。私はそんなパーカーのベースが好きで、このトリオを気に入っている理由の多くはそこにあります。ベースが頑張っちゃってアルコ(弓弾き)”ギーギー”とかやり出すのは苦手な私です。

ウェイツのドラムは”ドシャメシャ”にやる(そういうのも好きですが)わけではなく、全体的なバランスを考慮しつつ、機敏に必要十分な音数で反応していきます。フリージャズとは言いながら、バランスや秩序を重視する方向でやっているところが、このトリオを好きな理由です。マラビーの秩序と自由のバランス感覚には共感できるところが多いです。

クリポタと並んで好きなサックス奏者がこのマラビーなのですが、パット・メセニーのグループに加わったクリポタが一挙にメジャーな存在になったのに対し、マラビーは相変わらずニューヨークのアンダーグラウンド的存在。まあ私は知名度だけで聴くわけではないので、これからもマラビーを聴いていきます。今年ギターとのデュオアルバムが出たのでチェックしないといけないですね。

このアルバムはじっくり腰を据えて聴いてほしいです。

アルバム名:『SOMOS AGUA』
メンバー:
Tonny Malaby(ss, ts)
William Parker(b)
Nasheet Waits(ds)

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