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2015年5月

今手元にあるカートリッジはこの3個

生活パターンが変化したので今後の更新は週1回くらいになると思います。

さて、手元にあるカートリッジをまた整理しました。似たような音の物をいくつも持っていてもどうせ使わないからです。

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写真左から
1.オーレックス C-500M (針:オーレックス N-550Ⅱ 無垢特殊楕円)
2.ビクター Z-1E (針:アーピス DT-Z1E 接合楕円)
3.オーディオテクニカ AT120Ea(針:オーディオテクニカ ATN120Ea 無垢楕円)

カートリッジは3個ですが、針はオーレックスN-500M-Ⅱ、 サウンドジュエルDT-Z1E、オーディオテクニカATN100Eがありますから6種類の音が楽しめます。N-500M-Ⅱについては念のため保管している程度、音の魅力は薄いので聴かないと思います。

現行接合ダイヤ+アルミカンチレバーの音は、アーピスDT-Z1EとオーディオテクニカATN100Eで、昔の接合ダイヤ+アルミカンチレバーの音は、オーレックスN-500MⅡとサウンドジュエルDT-Z1Eで聴くことができます。

私の手元を過ぎていったカートリッジは以下のとおり。

ヤマハCG-6500(JICOシバタ針) : 音は気に入っていたけれど他のカートリッジより背が高く、トーンアームの高さ調整が面倒でした。シバタ針の音の傾向が分かったのでもういいかなと思いました。

オルトORT-1D : 純正ヘッドシェルは安物ですしデザインがどうも・・・。PH針は前に聴いてソフトめの音だったので、新品針を買ってまで持っていようとする気持ちが萎えました。

テクニクスEPC-205C-Ⅱ : ドッシリした音は私の好みに合いませんでした。私は軽やかに鳴るカートリッジが好きです。落札価格より高く売れました。

シュアーM44-7 : 好きな音です。良いMM型カートリッジだと思います。ジャズ/ロック/ポップスを楽しむならこれで十分だと思います。私にはこの手の鳴り方ではZ-1Eがあるので他は不要。

オルトフォン2M Red : 好きな音です。M44-7と共通の鳴り方(バランス的には高域寄り)でZ-1Eにかなり近い音でした。現行の中では廉価なMM型のシュアーとオルトフォンの音作りに共感しました。デザインも気に入りましたが、結局私にはZ-1Eがあるのでリサイクルすることに。これも落札価格より高く売れました。

ソニーXL-15 : 好きな音です。私にはZ-1Eがあるのでこの手の音のカートリッジはもういらないです。どういう鳴り方か検証したかっただけなので任務完了。

国産の廉価MM型カートリッジについてはほぼ分かったのでこれ以上いらない感じです。エンパイア4000シリーズとオルトフォンVMS-20EⅡが聴きたいけれど、ヤフオクでは相変わらずの高値推移。そのうち聴ければ良いでしょう。オルトフォン現行2M Blueもそのうちヤフオクでリーズナブルにゲットしたいです。

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空や雲の写真

久々のこのタイトル。

1年8ヶ月ぶりの登場です。

オーディオネタもなく新譜紹介もめんどくさい。

ということでこれ。

写真をクリックすると少し大きくなります。

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いろいろな表情を見せてくれる空を見上げるのが好きです。

何か気分がスッキリします。

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このヘッドシェルがほしかったのです。

ヤフオクでカートリッジZ-1Eに似合うヘッドシェルを狙っていました。
今回やっと安く入手することができました。
オーディオテクニカAT10G付です。

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本体はAT10Gなのですが交換針の型式は不明。
型式不明なので適当な針圧2gで聴いたら特に問題なく鳴りました。
でも私にとってカートリッジはオマケです。
ほしいのはこのヘッドシェル。
カートリッジをリサイクルすればヘッドシェル価格は実質1000円以下(笑)。

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印字は国内ブランド名「Victor」ではなく海外ブランド名「JVC」。
PH-8として単体販売されていたヘッドシェルと同等品でしょう。
このヘッドシェルはヤフオクでは結構人気があって、
バカみたいな落札価格になることがあります。

<余談>
ヤフオクは2人で競る展開になる時は要注意。
意地の張り合いでとんでもない価格になります。
私はそうなったら早めにあきらめます。
直後に高値落札になると思って同じものを出品する人がいたりしますしね(笑)。
でも次は高値にならない場合が多いような気がします。
昔、からかって競って冷や冷やしたこともあります(笑)。

Z-1EにはヘッドシェルPH-6と組み合わせたモデルZ-1E/Dがありました。
なのでZ-1Eとの純正組み合わせはPH-6になります。
しかし私のレコードプレーヤーのトーンアームにとってPH-6は少々重い。
水平バランスは取れるのですがバランスウェイトが後退することで、
慣性モーメントを減らす質量集中型トーンアームの効果が半減してしまいます。
なので重量が軽いPH-8を選択。

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ビクターのカートリッジにはやはりビクターのヘッドシェルが似合いますよね。
私としてはカートリッジに覆いかぶさる部分の長さがもう少し短い方が好きです。
音についてはこれまで使っていたピカリングのヘッドシェルと有意差なし。
見た目が良ければそれで良いのです。

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ソニーXL-15の比較試聴

ソニーXL-15の比較試聴をしました。シェルリード線はPCOCCに変更。2枚のリー・リトナー『オン・ザ・ライン』(ダイレクトカットディスク)を2台のレコードプレーヤーで同時にかけて、自作フォノイコライザーの入力セレクタで瞬時切替試聴。比較の相手はリファレンスZ-1E。

左 : ビクター Z-1E(針:アーピス現行楕円針DT-Z1E)
右 : ソニー XL-15(針:純正丸針ND-15G)

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出力レベルはXL-15の方がかなり小さいです。音量を合わせながら比較すれば、鳴り方は両者良く似ていて明るくて元気でカラッとした音。XL-15は丸針なのでZ-1Eより高音が少し弱いです。低音の出方は同じくらい。そしてXL-15の方がほんの少し元気さ控えめで、これは経年劣化を考慮すべきものだろうと思います。新しければZ-1E、M44-7/M44G、2M Redとほぼ同じ元気さで鳴ることでしょう。私が好きな音です。松田聖子のサ行はほどほどに良好。チェックレコードのトレースは問題ありませんでした。

疑ってごめんなさい。例のサイトに書いてある「明るく、朗らか、高らかに鳴る音が特徴。しかし、深みに欠けるきらいがあるにしてもアメリカンサウンドと言ってしまえば、それはそれなりに聴かせるものを持っている。」のとおりの音でした。そうだとすれば(私が聴く限り)同じような音のM44G(ただしサ行歪が気になる)を褒めておいて、XL-15を同等に扱わないのは不公平。そこにブランド崇拝の影が見え隠れします。出力レベルについては、M44G/M44-7とXL-15は大きく違うので注意が必要。

XL-15は上位機種XL-25Aと鳴り方を変えていたことが分かりました。私はXL-25Aのような”なんちゃってハイファイな音”(笑)より、XL-15のような元気な鳴り方の方が好きです。こういう音でレコードを聴くと楽しいですから。まあ、私の場合はクラシックの弦の繊細な響きを聴くわけではないのでそうなるわけで、クラシックをハイファイに聴きたい人にこのカートリッジをお薦めしません。

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さて、XL-15がZ-1Eと似た音色ということになると、持っていても仕方がないことになりますね。出力レベルが低いことも私にとっては不利に働きます。このカートリッジのヘッドシェルを含めたデザインは、メタリックなデザインのPL-380Aにお似合いなんですけれど、そのうちリサイクルでしょうかね。

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この手のカートリッジはもういらないはずなのに・・・。

この手のカートリッジはもういらないはずなのに、ヤフオクで落札してしまいました。ソニーのXL-15です。ジャンク扱い現状品でしたが、カンチレバーに変形はないようだったので大丈夫だろうと判断。針がダメだったとしても、価格が高くなかったのでヘッドシェル代くらいにはなるだろうということで落札。

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なぜこれを入手したかったかというと、いつもの好奇心であるのは言うまでもありません。興味があるのはその音質です。例のあてにならないサイト(笑)で、アメリカンサウンドと書いてあるのは本当なのか確かめたくなったのです。私はこの手のカートリッジの普通の音なのではないかと疑っています。

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特に問題はなく音が出るので一安心。いい感じに鳴っているように聴こえます。私はこのカートリッジのオーソドックスなデザインが結構好きです。前に上級機XL-25Aを入手していますが、赤色のベース部とノブに黒色のシールドケースのこちらの方が好きです。

小学生の頃に仲が良かった友達と、中学生の頃に仲が良かった友達の、それぞれの家にあったのがなぜかソニーのシステム・コンポーネント・ステレオ。どちらのレコードプレーヤーにもこのXL-15が付いていました。私の家にはシステムコンポがなかったので、この赤色のカートリッジに凄く憧れました。懐かしい思い出を持ったカートリッジなのです。

XL-15の音の詳細についてはいつもの比較試聴でハッキリさせます。後日報告。

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《天使の絵の具》再び

以前ブログにコメントをいただいて思い出した《天使の絵の具》。
この曲のせつね~メロディーが好きです。

YouTubeにTV番組で飯島真理が歌うバージョンがありました。1982年か?
《天使の絵の具》はアニメ「超時空要塞マクロス」のエンディング曲。
飯島真理はマクロスのリン・ミンメイ役の声優もしていました。

アイドルしてますね~。たまに音程が微妙に怪しいような?
国立音大出(ピアノ科)です。

こちらは1997年、マクロス放送15周年バージョン。

テンポを少し落として大人っぽくなっています。
ギター中心のロックっぽいアレンジになっていますね。
サビの途中に入る東洋風メロディーのピアノがいい味を出してると思います。
旦那のアレンジか? 旦那はアメリカ人で2人はロス在住。

オリジナルバージョンは清水信之の80年代”チャラチャラ”シンセアレンジ。
私はあの頃の”チャラチャラ”シンセが好きです(笑)。
ちなみに清水信之は平松愛理と結婚して今は離婚しています。

こちらはライブの模様。
歌う前のトークがいかにもアニメアイドルです。
当時のアイドルライブの典型。

この歌《まりん》も好きです。
イントロのシンセフレーズは松田聖子《夏の扉》のイントロに似ています。
こちらも80年代”チャラチャラ”シンセが活躍。

「泣き虫 毛虫 はさんで捨てた いじけ虫ともさようなら」
このフレーズが耳にこびり付いています。
私の場合上記の頃から数年後にレンタルCDをカセットにダビングして
カーオーディオでよく聴きました。

で、時代変わって2008年。
その後のマクロスヒロイン中島愛で《星間飛行》。
この曲については何度も書いていますのでもう書きません。

このライブの雰囲気が上の飯島真理のライブとクリソツ。
このような文化は80年頃に確立していたというのを実感します。
私のようなアラフィフ世代は懐かしい青春とオーバラップするはず。

80年代と言えば、
”オールナイトフジ”などにより女子大生が注目されるようになった頃。
飯島真理もデビュー当時は女子大生でした。
その妹分的な女子高生の”おニャン子クラブ”なんてのもありました。
ご存知のように”おニャン子クラブ”は”AKB48”の元ネタです。

それから80年頃というのは、ウォークマン、レンタルレコードの登場を機に、
音楽を携帯し、レコード/CDを買わない文化が世の中にもたらされた頃です。
その後音楽のB.G.M.化が進みレコードを聴く時代から活用する時代になります。
私がフュージョンという言葉を否定的に使う時はそういう音楽を指します。
家庭用テレビゲーム機が登場したのもこの頃。
テクノポップ(打込み音楽)が最初に流行ったのもこの頃。

(注)
その数年前からその頃まで
”FMエアチェック”というのが若者の間に流行っていました。
それはFMラジオ番組(音楽番組)をカセットテープに録音することで、
つまり音楽を無料で手に入れる行為です。
それは今ネットから音楽を無料でダウンロードするという行為と同等の発想。
この手の文化もその頃生まれていたのです。

私が就職して社会人になった86年頃、
私達が”新人類”と言われたことは何度か書きました。
ウィキペディアによるとその”新人類”として、
芸能界では泉麻人、秋元康、石橋貴明、松田聖子、小泉今日子などを例示。
”おたく”と最初に呼ばれたのも私達の世代です。
ウィキペディアによると”新人類”≒”おたく”なんて意見もあります。

80年頃は人々の中に大きな意識変化があったのだと思います。
今の若者文化はあの頃の意識変化の延長線上に位置するものと考えます。
今「変わった変わった」と言われることも、
私に言わせれば80年頃に起こった変化に比べれば小さいように思えます。
とは言いながら、SNSの存在は大きな違いだと思います。
ここ数年言われる80年代リバイバルについては「何を今更」という感じ。

それから、アラフィフ世代を更に上の世代と一緒にオジサンとして括り、
古い世代には若い世代の考えが分からないと言われると、
私は「それは違うなあ」と思えてなりません。
だってその若者達は”新人類”の2世だったりするのですから。

ウィキペディアによると”新人類”の親とその子供は
親子の葛藤が少なく親子間の文化の壁が小さいのだそうで、
”友達親子”(一卵性母娘)型家族が増えた世代とも書いてあります。
つまり私達は若者の考えが意外と分かっているのではないかということです。
そう言えば中島愛が”新人類”2世ですね。
それからNHK朝ドラ「あまちゃん」では新人類母とその子供を描いていました。

ちなみに私は飯島真理と同じ1963年生まれです。
ジャズサックス奏者の菊地成孔も1963年生まれ。
お笑いのダウン・タウンの2人も1963年生まれ。
DJのジャイルス・ピーターソンは一つ下の1964年生まれ。
《星間飛行》を作曲した菅野よう子も一つ下の1964年生まれ。
それまでと違った感覚を保有する世代だと思うのは私だけでしょうか?

最後に、「起動戦士ガンダム」に登場する”ニュータイプ”は正に私達です(笑)。

話がとんでもない方向に行ってしまいましたね。
まあそんなことを普段考えていたりするのです。

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ゴールデンウィークの昇仙峡へ行ってきました。

昨日新緑の昇仙峡をハイキングしてきました。
昨年も5月3日に行ったのでした。
昇仙峡と言えば紅葉の時期なのでしょうけれど私は新緑の今が好き。
昼ごはんを食べた後のんびり出かけました。
自宅から車で20分くらいで到着。

入口手前で昇仙峡は通行止めとか叫んでいる地元の人が居たので、
私はてっきり土砂崩れか何かかと思って説明を聞いたら、
単にこの時期の通行止めのことでした。
ややこしいことをしないでほしいです。
まあゴールデンウィークなので初めて来た人へのインフォなのでしょう。

「長とろ橋」を渡って三叉路を過ぎで少し行くと無料駐車場があります。
ここは駐車場待ちなどなく、空きがあるのですぐに駐車できます。
ただし「昇仙峡グリーンライン」の途中にある県営の無料駐車場は満車で、
空き待ちの行列ができますし、仙娥滝の上のお土産やの辺りは少々混雑します。

去年より今年の方が人は多かったです。
とは言えそこは昇仙峡、混雑とまでは言えない状況。
この時期混雑しない昇仙峡は穴場の観光地だと思います。
相変わらず一番下から徒歩で上って行く人は少ないです。

トテ馬車がいました。馬車で行くのも一興。

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ここから車両通行止めの遊歩道/ハイキングコース。
車でサラッと走ってしまたのでは大自然を満喫できません。
県営駐車場のあたりまで1時間くらいなので歩きましょう!

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多いと言ってもこのくらいしかいません。
平日は上りのみ一方通行なので車が通れる道幅です。

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天気が良く、緑の渓谷は気持ち良かったです。

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これはつつじなのでしょうか。赤い花がきれいでした。

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「愛のかけ橋」の上からの眺め。静かで良い感じです。

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「愛のかけ橋」の欄干。こういういたずら書きはいけません。

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これは藤なのでしょうか。薄紫色がきれいでした。

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県営駐車場から先の遊歩道(ここは徒歩のみ)の途中にある「覚円峰」。
昇仙峡と言えばこれなのですが、今回はその手前にある岩山を中心に撮影。
絶景かな。

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ここは下の河原まで10数メートルあるのですが写真では伝わりません。
撮影しているのは崖の上で迫力ある景色なのです。

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人が多いとは言ってもこんな状況にもなります。
こちらは道が細いので徒歩なのです。岩肌が凄い。

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緑色の「昇仙橋」の上はビューポイント。多くの人が足を止めて記念撮影をします。

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「昇仙橋」の上から渓谷を見たところ。
ここも川まで10メートルくらいあってちょっと怖いのですが写真では伝わりません。

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そして「仙娥滝」。浸食でどんどん奥へ引っ込んでます。
マイナスイオンが気持ち良いです。日陰なので涼しいです。

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滝の上にあるお店。昇仙峡のお土産と言えばアメジスト(紫水晶)でしょう。
数年前にここで1050円のやつを買いました。

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ロープウェイのりばまで行って折り返しました。
ハイキングが目的なのでロープウェイには乗りません。
ローカルな雰囲気満載(笑)。

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帰りに気付いた滝のところにある道祖神?
1円をお供えして安全を祈願。

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これも名物の「石門」。
前に書いたけれど右側の上の岩と下の岩の間に少し隙間あり。

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昨年も書きました。
店先に居たこの犬は昨年同様行きには立っていたけれど帰りには寝てました。

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緑と水の渓谷に心癒されます。

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人が大勢来ていた頃にやっていたお店は今シャッターが閉まったままです。
店の前に無造作におかれたままのタヌキ石造とアメジスト原石。
都会に住んでいる人には分からない地方の現状の一端。

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岩と白い水しぶきの妙。

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昨年報告が抜けていた「ふぐ石」。

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昇仙峡入口に戻るとちょうど5時。
防災無線から「故郷」のメロディーが流れてきました。
左に見えるのが「長とろ橋」、右に行けば昇仙峡入口です。
5時なのにもうこの閑散さ。

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ということで往復約10kmをほぼ3時間かけてハイキングしました。
普段これほど歩かないので左足の薬指にマメができました。情けない。

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オーディオテクニカATN100Eの比較試聴

先日入手したオーディオテクニカ交換針ATN100Eの比較試聴をしたので報告します。2枚のリー・リトナー『オン・ザ・ライン』(ダイレクトカットディスク)を2台のレコードプレーヤーで同時にかけて、自作フォノイコライザーの入力セレクタで瞬時切替試聴。比較の相手はリファレンスZ-1E。

左 : ビクター Z-1E(針:アーピス現行楕円針DT-Z1E)
右 : オーディオテクニカ AT120Ea(針:現行楕円針ATN100E)

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出力はAT100E(本体はAT120Eaですがほとんど針の音だと思いますのでAT100Eと表記)の方が少し小さいです。この2者は帯域バランスの違いだけではなく質感が少し異なります。AT100EはZ-1Eより更に高音が出てきめ細やかではあるものの僅かにシャリ感があります。この高音のために音場が広く感じます。そしてAT100EはZ-1Eより低音の押し出しが少し弱く、全体的には爽やかな印象。この音は前に聴いたAT-E30と似たところがあるように思います。

松田聖子のサ行は良好でチェックレコードのトレースは問題なし。前回と異なり今回トレースがそれほど悪くないのは気温が高いせいなのでしょうか? そのせいなのか前回聴いた時の明るくて元気溌剌というよりは少し品がある鳴り方に聴こえます。AT100Eは活発なのだけれどどこか品が漂う育ちの良い御嬢さんという感じ(笑)。Z-1Eの方が庶民的。前回聴いた時と若干印象が異なるのは、本体がAT150TiからAT120Eaに変わったせいもあるのでしょうか?

では続けて似ているかもしれないと思った2M Redとの直接比較です。

左 : オルトフォン 2M Red(針:純正現行楕円針2M Red)
右 : オーディオテクニカ AT120Ea(針:現行楕円針ATN100E)

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出力はAT100Eの方が少し小さいです。これはZ-1Eと2M Redがほぼ同じ出力レベルだったので当然の結果。この2者の帯域バランスはかなり似ていてZ-1Eよりは高音寄り。ただし2者の質感は異なります。きめ細やかな高音と少し押し出しが弱い低音と僅かに大人し目の中音のAT100E。Z-1Eと比較した時と同じ結果で、やはりAT100Eは品が良くてハイファイ寄りの音です。元気溌剌でちょっぴりがさつな部分がある2M Redに対して、活発なのだけれど品が漂うAT100E。

残念ながら2M Redの代わりに安いAT100Eをお薦めするということにはなりませんでした。キャラクターが少し異なるので、良い悪いではなく好みで選択することになると思います。AT100Eの音の方が好みと言う人は意外と多いんじゃないでしょうか? 皆さんはもうお分かりでしょうけれど、私は2M Redの方が好みです。

今回再度聴き直して良かったです。比較してみないと違いは分からないものですね。これで私の好奇心は満たされました(笑)。

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