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2015年4月

再び購入しました。

1年ほど前、オーディオテクニカAT150Tiの針折れ品を入手して、現行交換針ATN100Eを付けてしばらく楽しんでいました。その時ブログにこんなことを書いています。

これで十分な気がします。

その後、AT150TiとATN100Eはヤフオクでリサイクルしましたが、AT150E本体を入手して交換針ATN-150MLXを付け、このシリーズ最上位の音も聴くことができました。聴きたかったAT150Eの音も聴けました。オーディオテクニカAT100シリーズの音はだいたい把握することができたのではないかと思っています。

しかしここでまた交換針ATN100Eを購入。なぜ購入したかというと、最近入手したシュアーM44-7とオルトフォン2M Red、リファレンスのビクターZ-1E(針:アーピスDT-Z1E)の音の共通性を聴き、以前聴いたオーディオテクニカAT-150Ti(針:ATN100E)の音にも共通性があったことを思い出したからです。上記の記事を読めばそのあたりは分かりますよね。

ここで再度その音の共通性を確認すると共に、2M Redと似た音ならば、コストパフォーマンスを考慮して、カートリッジAT100Eがお薦めできるのではないかと考えたからです。

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値上がりしましたが実売価格ではまだお買い得品であることは間違いないでしょう。今回この針を取付けるカートリッジは少し前に入手したAT120Eaです。

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このシリーズはどれでも針に互換性があるので便利です。互換性というのは物理的に取付け可能という意味で、針を変えれば当然音質は異なってしまいます。音質において針が如何に大きな比重を占めているかは交換して聴けば分かります。

私はオルトフォンのヘッドシェルに取付けたこのカートリッジの見た目が気に入っています。慣らし運転中。

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前は当時のリファレンスZ-1S(JICO針)との比較試聴でしたが、今回はその後のリファレンスZ-1E(アーピス針)との比較試聴になります。2M Redとの比較試聴もする予定です。それは次回報告します。

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オルトフォン2M Redの比較試聴

本当は2M Blueの方が聴きたいのですが、2M Redも聴いてみたくなりヤフオクにて手頃な価格のものを落札。50時間ほど使用したらしいです。箱こそありませんがきれいな物。スタイラスカバーも付いていました。

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特別色ヘッドシェルに取付けられたオルトフォン95周年記念500台限定セット。ワインレッドのヘッドシェルは少し派手ですがそれほど悪くありません。取付けビスに噛ましてあるプラスチックワッシャが大きいのが難。せっかくモダンなデザインなのですからワッシャにも気を配ってほしかったです。

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写真のとおり発電機構が入ったシールドケース部はコンコルド系と共通の物です。コンパクトな発電系に対してベース部分とスタイラスノブがやたら大きくなっています。まあこれは機能美ではなく外観美を重視したデザイン故でしょう。スタイラスノブが先細りで掴み辛く、針交換がやり辛いという意見がありますが全くそのとおりでした。これも機能美より外観美重視の結果。まあそれでも実際に使用してみるとなかなか良いデザインなので私は気に入りました。

比較試聴の結果は如何に? 2枚のリー・リトナー『オン・ザ・ライン』(ダイレクトカットディスク)を2台のレコードプレーヤーで同時にかけて、自作フォノイコライザーの入力セレクタで瞬時切替試聴。比較の相手はリファレンスZ-1E。

左 : ビクター Z-1E(針:アーピス現行楕円針DT-Z1E)
右 : オルトフォン 2M Red(針:純正現行楕円針2M Red)

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出力レベルは両者ほぼ同じなのでフォノイコライザーの入力セレクタだけ操作して比較できます。これは聴いて少し驚きました。聴き始めてしばらくは音の違いが分からなかったからです。でも1曲目の途中から違いが見えてきました。2M Redの方がほんの少し高音が強いです。帯域バランスがほんの少し違う以外は、明るく元気でカラッとした音色は共通。些細な違いを言うと、Z-1Eにほのかな色気を感じます。

これまでZ-1E(アーピス現行針)をリファレンスとしてきた私としては、このクラス(接合ダイヤにアルミパイプ゚カンチレバー)のオルトフォンカートリッジの音作りに我が意を得たりという気分です。先日報告したとおりM44-7とも共通の音色であり、カートリッジ老舗2メーカーの音作りに大いに共感できます。またCDのメリハリが効いた音も好きな私としては、こういう現代的な音のカートリッジに魅力を感じます。

松田聖子のサ行はまあまあ良好で、こういう音作りが元気の良さに繋がっているのだと思います。チェックレコードのトレースは大振幅の方で少し悪いです。これまでConcord 20とOmegaを聴いて、それぞれ経年劣化と廉価品故にトレース能力が良くないと思っていました。しかし今回2M Redを聴いて、オルトフォンのミディアムコンプライアンスのものはトレース性能を程々に設計しているのだろうと解釈しました。物理性能より音を重視する辺りが日本メーカーとの差なのでしょうね。あっ、でもオーディオテクニカのAT100Eもトレース性能はあまり良くなかったですね。

ついでにシュアーM44-7と比較試聴しました。

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予想どおりで音色的には共通で、帯域バランスは低音寄りのM44-7と高音寄りの2M Redということになります。M44-7の比較試聴の時に書いたとおり私の好きな音色。どちらの方が好きかと聞かれれば、高音がしっかり出る2M Redと答えます。

Omegaを聴いた時、これより少し上のランクの音を聴きたければビクターZ-1Eを聴けば良いと書きました。今回2M Redを聴いてそのとおりだったのだと納得。これまでの流れでは、Z-1Eがあれば2M Redはいらないということになってしまいますよね。でもデザインが気に入ったので手元に置いておこうと思います。

2M Blueの交換針を買ってこれに付けて楽しむこともできるでしょう。2M Blueは本体の「2m」印字の色が異なるので中身も異なるという意見があります。でも仕様を見る限りインピーダンスとインダクタンスが同じなので、私は中身(発電コイル)は同じで印字の色だけ変えているものと考えます。針は互換性があるとの表記もありますしね。

2M Redの交換針は高いですね。実売価格約8000円ですから。この価格を出せばM44-7やAT100Eの本体が買えてしまいます。2M Redの交換針価格は明らかにデザイン料。まあそれも趣味の世界ならアリ。実質を取るならZ-1Eに限らず国産の昔のカートリッジをヤフオクで入手して、アーピス針またはJICO針を付ければ良いでしょう。

う~む、AT100Eの音が気になってきました。確か同じような音作りだった気がします。ここで再度AT100Eの比較試聴をした方が良いかも? 交換針ATN100Eを買って、今あるAT120Eaの本体に取付けて聴いてみるという手がありますよね。

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予告編 ゲットしてしまいました。

ヤフオクでオルトフォンの2M Redをゲットしてしまいました。
特別色ヘッドシェルとセットの限定モデルです。
送料も含めて5000円しなかったのでお買い得でしょう。
傷と汚れはほとんどなし。

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写真だとデザインがいまいちに見えるのですが実物は結構カッコいいです。
後ほど詳しく紹介します。
今日はここまで。

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シュアーM44-7は良いカートリッジです。

レコードプレーヤーXL-500ⅡについていたシュアーM44-7の比較試聴をしました。2枚のリー・リトナー『オン・ザ・ライン』(ダイレクトカットディスク)を2台のレコードプレーヤーで同時にかけて、自作フォノイコライザーの入力セレクタで瞬時切替試聴。比較の相手はリファレンスZ-1E。

左 : ビクター Z-1E(針:アーピス現行楕円針DT-Z1E)
右 : シュアー M44-7(針:純正現行丸針N44-7)

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出力はM44-7の方が当然大きいです。Z-1EとM44-7の音質は良く似ていて、明るく元気でカラッとした音。帯域バランスは僅かに異なり、M44-7の方が丸針故に少し高音が弱く、そのため低音寄りの音に聴こえます。M44-7は高出力カートリッジにありがちなハイ上がりにならないところが良いです。細かいことが気にならず聴いていて楽しくなる音です。私はこういう音が好き。

これまでこのクラスの国産カートリッジをたくさん聴きましたが、新古針や中古針だとなぜかこういう音にならず、どこか明るさや楽しさに欠ける音になりがちでした。少し前にZ-1Eのサウンド・ジュエル新古針を聴いて、アーピス現行針のように鳴らないことも書きました。まただいぶ前にZ-1S(JICO現行丸針)とM44G現行品の音質の共通性についても書きました。今頃になってやっと現行針のありがたさが分かった気がします。

松田聖子のサ行はほぼザラつかず、チェックレコードのトレースは問題ありません。音質傾向はM44Gとほとんど変わらずに、サ行の歪があまり気にならないのは私にとって朗報。ちなみに針圧は2.5gに設定しています。針圧範囲は1.5~3gなので高めに設定しました。

M44Gでサ行の歪が気になるからと、針圧を上限以上に設定するという話もありますが、それなら初めからM44-7にすれば良いのではないかと思います。私にはスタイラス径0.6milと0.7milの音質上の違いがよく分かりません。丸針なので針圧高めでも音溝を痛めることはほとんどないでしょう。デノンDL-103の針圧も2.5gです。これくらいかけたほうがトレースは安定し、かえって音溝は傷めません。

ということで、M44Gは普通のリスニング用に使えるけれどM44-7はDJ用という、私の勝手なイメージは払拭されました。M44-7は普通のリスニングにも好ましい音です。接合ダイヤにアルミパイプカンチレバーのMM型カートリッジの定番としての良さがあると思います。ただし繊細でハイファイな音ではありませんし、音に情緒を求める方にも向きませんので、そのあたりは了解願います。

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シュアーM44-7は楽しく音楽を聴くのに良いカートリッジだと思います。

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こんなものを格安ゲット

ヤフオクでゲットした送料無料1000円のレコードプレーヤー、ジェミナイXL-500Ⅱ。カートリッジもついていたけれど、動作未確認ジャンクのうえ不人気DJ用なので競合者なし。カートリッジは取付けネジがなくヘッドシェルから外れて宙ぶらりんでした。1000円ならヘッドシェルの価格より安いので元は十分取れると思い落札。この手のDJ用レコードプレーヤーに触ってみたかったというのもあります。見てのとおりでテクニクスのOEM品です。

届いたものを見ると宙ぶらりんのカートリッジに異常はありませんでした。カートリッジをヘッドシェルに取付けなおしたのが下の写真。まだクリーニングしていない状態です。

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DJ用に使っていたのでしょう。ゴムマットはなくペラペラのスリップマットのみ。それほどひどい汚れはありません。付属していたカートリッジはシュアーM44-7。カンチレバーの変形はなくスタイラスも問題なしです。

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動作未確認のレコードプレーヤーはと言うと、33回転、45回転共に正常です。ランプは全て点灯します。各種スイッチも問題なく動作。トーンアームのガタは少しありますがこの程度なら許容範囲内でしょう。前に入手したジャンクレコードプレーヤーから確保しておいたテクニクスのゴムマットを乗せてみました。なぜか電源コードが2本付属。RCAコードとアース線は手持ちのものを使用。

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筐体やトーンアームベース部はプラスチックですが重量は10kg(実測したら仕様どおり)。なので中に重量をかせぐ部材が入っていると思います。プラッターの外周は肉厚になっておらず全体的に薄いもの。プラッターが外せないのですが、この軽量プラッターなら外さず移動してもモーター軸への負担は少ないと思います。内部にベルトをかけるリムがあるので、ベルトドライブプレーヤー用プラッターと共用しているのだと思います。ブレーキはメカ式。

トーンアームのバランスウェイトが軽すぎて水平バランスがとれないので、バランスウェイトに鉛シートを巻きました。またバランスウェイトが軽く回り過ぎて、針圧調整用目盛を回すとバランスウェイトが一緒に回ってしまいます。針圧調整にはシュアーの針圧計を使用。アンチスケーティングの目盛が7gまであるのはDJ用ならでは。

トーンアームの高さ調整はできないのでM44-7では少し前下がりになります。多分この手の機種はオルトフォンのヘッドシェル一体型コンコルドに高さを合わせてあるのでしょう。DJ用カートリッジはシュアーではなくオルトフォンがスタンダードのようです。トーンアームを水平にしたいならば、ヘッドシェルとカートリッジの間にスペーサーを入れて調整するしかありません。気にする程ではないので私はこのまま使用。

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アームリフターは速く下降してしまいます。テクニクスのレコードプレーヤーも同じだと思いますが、クオーツロックにもかかわらずストロボパターンがピタリと静止せず僅かに流れます。まあ気にすることではありません。特に問題なくレコードが聴けました。十分実用機です。これで1000円はお得過ぎます(笑)。

いや~、M44-7は良いカートリッジですね。私が好きな音を出します。以前聴いたM44Gと同じでやはりこれは定番でありスタンダードと言えるものだと思います。サ行の歪が気にならないし、私としてはM44GよりM44-7にスタンダードの称号を与えたいです。後程いつもの比較試聴をした結果を報告します。

クリーニングしたらそこそこきれいになりました。写真では分かりにくいですがプラッターの腐食は結構あります。ダストカバーにもとれない傷があります。

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これからレコードを聴いてみようと思っている人にはこれで十分な気がします。その後何度が聴いて高音に変な華やぎがある音だと分かりました。トーンアームのガタのせいなのか? こういう音作りなのか? 私が常用するには向かないレコードプレーヤーでした。

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このジャケットでは買いたいと思えない

たまにはジャズについて書かないとジャズブログであることを忘れられてしまいますよね。でも内容はかなりお気楽なものです(笑)。

最近出たイリアーヌ・イリアスのアルバムジャケットを見てがっかりしました。

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お歳をめした豊満なお姿にダサイセンスの衣装にこの露出度。
う~む、こういう熟女がお好きな方はいらっしゃるでしょう(笑)。
でも私は勘弁願いたいです。
このジャケットではアルバムを買う気になりません。ゴメンナサイ。

この頃は許せたんですけどね。お色気ジャケットでも。

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麗しいではありませんか。
時の流れは過酷です。
でもメイキングビデオを見ると、歳を重ねた上での麗しさはあると思います。
ミュージックも良いです。

良い感じですよね。
ジャケット写真が悪すぎるのです。
でもやっぱり私としては、前にも貼った25年前のこれが良いです。
スタイルも良かったです。

湖畔に吹く優しい風とミュージックのマッチングが素晴らしい。
演奏中の優しい笑顔が堪りませんな~(笑)。

これも最近出たカサンドラ・ウィルソンのアルバム。
ジャケット写真はこういうのが良いです。
カサンドラの姉御、カッコイイな~。ブラックビューティー。
このジャケットなら買いたい。

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昨年夏のライブ映像を見ると。
やっぱり豊満になっちゃってます。
姉御というよりは、気さくな下町オバチャン(笑)?

柔らかい表情が良い感じですよね。
親しみが湧きました。

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EPC-205C-Ⅱの比較試聴

EPC-205C-Ⅱの比較試聴をしたので報告します。ヘッドシェルはベスタクス、シェルリード線はPCOCCに交換しました。慣性モーメントが小さくなるこのくらいの重さのヘッドシェルの方がPL-380Aのトーンアームにはマッチすると思うからです。

2枚のリー・リトナー『オン・ザ・ライン』(ダイレクトカットディスク)を2台のレコードプレーヤーで同時にかけて、自作フォノイコライザーの入力セレクタで瞬時切替試聴。比較の相手はリファレンスZ-1E。

左 : ビクター Z-1E(針:アーピス現行楕円針DT-Z1E)
右 : テクニクス EPC-205C-Ⅱ(針:純正楕円針EPS-205ED

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出力はEPC-205C-Ⅱの方が少し小さくAT120Eaと同じくらいか。Z-1Eが明るくカラッとした音なのに対し、EPC-205C-Ⅱは中低音がよく出る安定した帯域バランスのドッシリした音。EPC-205C-Ⅱの高音は無垢ダイヤならではの滑らかさを持ちつつしっかり鳴って厚みがあります。こういう鳴り方なので解像度云々という感じではありません。私が勝手に想像していたテクニクスならではの淡白なフラットバランスの音とは異なる音でした。

この音味はチタンパイプカンチレバーの特徴なのかもしれません。以前聴いたチタンパイプカンチレバーのパイオニアPC-330Ⅱがマッタリした音だったのと共通しているように感じるからです。たった2個のカートリッジを聴いただけでそう決めてしまうのは早いのかもしれませんけれど・・・。ベリリウムカンチレバーの華やかな高音と対極にある音のように思います。その後カンチレバーにチタンが採用されなくなるのは重い音色故かも? マークⅢ以降はボロンカンチレバーなのでまた違った音がするでしょう。

松田聖子のサ行は良好。チェックレコードのトレースは、最初適正針圧範囲の中間値で大振幅の方をトレース中に針が飛んでしまいました。しかし最大針圧でトレースすると針飛びはなくなったので、最大針圧で使用することにしました。今回再度トレースチェックすると、針圧の中間値でも針が飛ばなくなったので、慣らすうちに硬化ぎみのダンパーが柔らかくなってきたのだろうと思います。

ドッシリした音なので、軽やかな音が好みの人や音のキレを重視する人にこのカートリッジは合わないでしょう。一方古いジャズの高音優勢録音や低音が薄いロックのレコードは、しっかり鳴らしてくれるので良い感じです。どちらかと言えば高音が出る方が好みの私ですが、これはこれでありかなと思います。

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まあでも私には凄く惚れ込むような音とは思えないので、ヤフオクの人気は単にEPC-205Cというブランド名に対するものだろうと納得しました。今回のようにダンパーが経年劣化しつつあったりする(未使用品でも劣化します)ので、やはりこれに大金を払うのはばからしいように思います。

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とうとうEPC-205C-Ⅱを入手。

本題に入る前に。

祝、100万アクセス突破!

とうとうアクセスカウンターが100万を越えました。

カウンターの文字サイズはとても小さいけれど数はとても大きいです。

たくさんの皆様に拙ブログを訪問していただき感謝です。

どうもありがとうございます!

そしてこれからもよろしくお願いします。

さて本題。とうとうテクニクスのEPC-205C-Ⅱを入手することができました。廉価MM型カートリッジ探究を続けてきましたが、テクニクスのカートリッジを紹介するのは今回が初めてです。

私が入手できたのはリーズナブルな落札価格だったからです。送料も合わせて4800円。安くはないと思いますが無茶な価格ではないでしょう。動作に関する表示がなかったので高くならなかったのかもしれません。出品写真の状態とスタイラスカバー付から大丈夫だろうと判断しました。ヘッドシェルが良いものなのでこれを売ればカートリッジそのものは安くつくという魂胆も(笑)。

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届いたものは動作品でした。カンチレバーに変形はなくスタイラスも問題なし。ヘッドシェルはオーディオテクニカのLT-13。アルミブロック削り出しの重厚なものです。外観はシールドケース部分に少々錆が目立ちますが私は気にしません。

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無垢ダイヤにチタンパイプカンチレバー。チタンが独特の光沢を放っていて渋いです。金属スリーブが肉厚でしっかりしています。サスペンションワイヤーによるワンポイントサポート方式。廉価カートリッジとは一味違うのがこのクラス。

テクニクスはこの前にEPC-270C系列がありますが、こちらは廉価カートリッジの範疇で、これまで散々聴いてきた音と大差ないことは想像に難くないのでパス。テクニクスのカートリッジはEPC-205C系列を聴かないと意味がないと思っていました。その系列を代表するのがこのEPC-205C-Ⅱだと思います。やっと音を聴くことができて嬉しい。

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いつも最初に聴くG.J.T.の『チャプターⅡ』を聴くと、低音がよく出るというのが第一印象。高音もきれいに出ていて楽しく鳴ってくれます。さすがに廉価カートリッジとは一味違う音です。これはなかなか良いかもしれません。

写真の状態はクリーニング前なのでヘッドシェルがくすんでいますがクリーニングしたら美品でした。このままでトーンアームの水平バランスはとれるので問題ないけれど、今の私はこういう重量級ヘッドシェルはいらない気分。EPC-205C-Ⅱのデザインは入手するまで大きくて野暮ったいと思っていました。でも実物を見ると存在感があって良い感じです。

しばらく聴いていつもの比較試聴をします。次回はその報告です。

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軽いお遊び気分で入手。

特に必要だったわけではありませんが、軽いお遊び気分で入手してみました。ビクターZ-1E用交換針DT-Z1Eです。サウンド・ジュエル製の未開封新古品。現在使っているのはアーピスの針なので当時物の音を確認してみようと思いました。

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定価は6000円で接合ダイヤに普通のアルミパイプカンチレバー。記述はありませんが100倍顕微鏡でスタイラスを見ると、円錐の前後を平らに削った楕円針でした。楕円針とサスペンションワイヤーによるワンポイントサポート方式は純正品と同じ。

現在使っているアーピスの針と比較してみました。左が今回入手したもので右がアーピスのものです。

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ノブはオレンジ色というより赤色で形状も少し異なります。金属スリープとノブの接続部分の形状が異なるため、アーピスのものより本体に深く挿入できます。その結果オーバーハングが1mmくらいずれてしまうので要注意。今回入手したものはサスペンションワイヤーのホールド部が後ろに長く突き出ています。

いつもの比較試聴の相手がZ-1Eなので今回は瞬時切替比較はできません。針を挿し替えての時間差比較をしてみました。アーピスの針が少し華やかな高音でカラッとした音なのに対し、今回入手したものは高音の華やかさが抑えられ僅かに大人しめになります。帯域バランス良好で明るく自然な音です。松田聖子のサ行は良好で、チェックレコードのトレースは問題なし。

※その後アーピス針とよく似た音のオルトフォン2M Redとこの針を比較したところ、出力レベルが少し小さいことが分かりました。この針の方が標準的な出力レベルだと思います。

P107

これまで当時の純正もしくはサードパーティーのこのクラス(接合ダイヤにアルミパイプカンチレバー)の、違う機種の新古針の音をいくつも聴きましたが、それらと同質の音でもうひとつ楽しさに欠けるもの。このクラスのカートリッジはZ-1Eがあれば私には十分。音に関してだけ言えば、このクラス(または以下)の国産カートリッジをいくつも持っていても意味はないと私は思います。

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こんなものを落札してしまいました。

ここのところジャズ新譜をしっかり聴き、紹介記事を書くのがすっかり億劫になってしまっています。レコード棚から適当にレコードを抜き、聴き流すくらいが今の気分に合っています。ジャズ新譜も買ってはいるんですけどね~。紹介記事を書かなければならないという衝動が起きないのです(涙)。

で、相変わらずヤフオクでジャンクを入手して遊んでいます(笑)。今回入手したのはオーディオテクニカのAT120Eaです。前にも入手して音が気に入らなかったはずなのに。入手しようと思ったのはタイトルがATN-120Eaにもかかわらず、写真がオーディオテクニカのヘッドシェルAT-MS11だったからです。本当はこのヘッドシェルがほしかったのです。

出品者のタイトルや商品説明はかなりいい加減。タイトルは”ATN-120Ea”となっていましたが、これって交換針の名前。まあオーディオに詳しくない出品者ということです。タイトル/商品説明の物が届くのか?写真の物が届くのか?楽しみでした(笑)。出品中に質問すれば良かったのですが、たまにはこういうの楽しみ方もありかなと思いそのまま。落札価格は510円でしたからどっちが届いてもO.K.だったのです。

届いたものは純正ヘッドシェル付のAT120Ea/Gでした。出品者によると写真を間違えていたとのこと。ヘッドシェルはコネクタ部のロックピンが抜けていたので使えません。スタイラスガードもありませんでした。ヘッドシェルがダメだったので手持ちのヘッドシェルに取付けてシェルリード線も交換。

P101

カンチレバーが僅かに偏っていますが問題ないレベル。スタイラスも問題なく、きちんと再生できています。

P102

レコードを数面かけて慣らした後で早速比較試聴。2枚のリー・リトナー『オン・ザ・ライン』(ダイレクトカットディスク)を2台のレコードプレーヤーで同時にかけて、自作フォノイコライザーの入力セレクタで瞬時切替試聴。比較の相手はリファレンスZ-1E。

左 : ビクター Z-1E(針:アーピス現行楕円針DT-Z1E)
右 : オーディオテクニカ AT120Ea(針:純正楕円針ATN-120Ea)

P103

AT120Eaの方が少し出力が小さいです。AT120Eaの高音は無垢ダイヤならではのきめ細やかさを持ちながら意外と元気に鳴ります。前に入手した時に感じた中音の張りの無さは今回感じません。中低音に厚みがあり少し緩いのですが、これも気にするほどではありません。Z-1Eの元気でカラッとした音と比較して、AT120Eaの少しふっくらした厚みがある音はそれほど悪くないです。う~む、前回聴いた時は少々辛口過ぎたかな~? 松田聖子のサ行は良好で、チェックレコードのトレースも問題なし。

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510円でこの音が出るのなら何の文句もありせん(笑)。見た目は悪いですが当分このまま楽しんで、その後は現行針ATN120Eb、ATN440MLbを付けて楽しむのもありかな。

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今手元にあるカートリッジはこの4個

最初にちょっと雑談。NHKニュースウォッチ9のキャスターが今期から変わってしまいました。お気に入りの井上あさひアナが交代。独特のキャラが大好きだったんですけどね。がっかりです(涙)。

さて本題。手元にあるカートリッジは相変わらず流動しています。前回の報告から半数をチェンジ。ということで今は以下の4つ。

P100

写真左から
1.オーレックス C-500M (針:オーレックス N-550Ⅱ 無垢特殊楕円)
2.ビクター Z-1E (針:アーピス DT-Z1E 接合楕円)
3.ヤマハ CG-6500 (針:JICO 88-100Q 接合シバタ)
4.オルト ORT-1D (現在針なし、PH針A-1PHを入手する予定)

今回は高価格のナガオカMP-150とオーディオテクニカAT150MLXを手放してしまいました。ハイファイ寄りの音質に振れつつあった私の好みが元の廉価品の音質に戻されたからです。手放した具体的な理由は以下のとおり。

MP-150は元気が良くて解像度も高めなのですが、高音寄りのバランスが気に入らなくなってしまいました。比較試聴をしたらオーディオテクニカのAT150Eに似たような帯域バランスでした。それ故宣伝文句の「広帯域のパワフルサウンド」なのです。まあそれでもAT150Eよりは耳障りな感じはなく色気があったので持っていたのですが・・・。とうとう手放すことに。ついでに交換針JN-P110も処分。

AT150MLX(本体はAT150E)はオーディオテクニカ現行MM型最上位機種だけあって、無駄な音が出ないモニター調の高解像度な鳴り方は気に入りました。でも普段聴くのには他のカートリッジになってしまうので、音が分かったからもういいかなということで手放しました。滞在期間3ヵ月。値上がり後の今なら高値で落札されるという魂胆もありました(笑)。結果は目論見どおり。m(_ _)m

オルトフォンのOmegaは出力低めでトレース性能少々不満ということで放出。私はこの手の仕様のカートリッジはZ-1Eがあればいいです。他にSV-40X、C-280M、C-210M(針はウルトラEX)、AT10G互換針が手元を過ぎて行きました。魅力不足ですね。

ハイファイ系はC-550Ⅱ(相当)だけになってしまいました。帯域バランスが程よく、適度にハイファイで適度にメリハリがあり、自然な音が気に入っています。私が好む中庸の魅力を備えたカートリッジで聴いていて安心感があります。なお他のカートリッジで東芝/ナガオカのウルトラC/EX針を聴きましたが、それほど魅力的な針ではないことが分かりました。このカートリッジは無垢ダイヤ針N-550Ⅱでないとだめでしょうね。

Z-1Eは接合ダイヤにアルミパイプカンチレバーの明るく元気な音が気に入っています。CG-6500(接合ダイヤシバタ針)は中低音がしっかりしたザックリ系の音でありながら、トレース性能が良いところが気に入っています。普段聴くにはこれら2個を気分次第で使い分ければ十分。ORT-1Dは現行唯一のPH針(A-1PH)が使えるカートリッジとして持っていようと思っています。

今後の展開として、テクニクスの205ファミリーのどれかが聴いてみたいのですが、ヤフオクで高値が続いているので入手する気が起きません。中古品にそこまで出す価値はないと思っています。後はオルトフォンの2M Blueが聴いてみたいです。ヤフオクで手頃な価格の物が出るのを待っています。

オルトフォンVMS-20EmkⅡ、エンパイア4000D/系も改めて聴きたいのですが、ヤフオクでは訳が分からない高値が続き落札する気が起きません。そんなに良い物なのでしょうか?まあ単に名前だけで高値なのです。音質が分かって聴いている人はほとんどいませんから(笑)。良く聴こえるのは先入観。カモメマークのM44(本体)と同じことです。

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