オーディオ小ねた
ジャズ新譜を紹介するはずだったのですが・・・。今日はオーディオの小ねたを書きます。覚書的内容です。
夏頃のことですが、パイオニアのレコードプレーヤーXL-1650をヤフオクで入手してメンテナンスして使おうと思いました。私が徘徊するオーディオ系のブログでこのレコードプレーヤーを見て、しっかりした作りのトーンアームと全体のデザインが気に入ったからです。ヤフオクで入手したものは通電してターンテーブルが回ってアームが上下したという半ジャンク品。
カートリッジPC-400が付いていたのでこれを売れば元が取れるという魂胆で落札しました。そのPC-400はヤフオクの出品写真のとおり針はついていて音も問題なく出ました。
レコードプレーヤーの動作はというと、電源をONしただけでターンテーブルが回転してしまうような状態。何度か確認すると場合によっては電源ONしてもターンテーブルが回転しない時がありました。回転はクオーツロックモードでは問題なく、可変モードでは不安定でした。上下するはずのリフターは動かず、オートリターン機能は当然ダメ、例によって駆動ベルトが伸びていました。
ちなみにこのレコードプレーヤーもPL-380と同様で、ターンテーブルとトーンアームを載せたベースを4本の脚で懸架するフローティングサスペンション方式です。メンテナンスしようと分解してみると、PL-380のような合理設計にはなっておらず、アーム駆動回路基板とモーター駆動回路基板と電源トランスがフローティングベースの方にあったりして分解しづらいものでした。アーム駆動ベルトを交換するところまで分解するのもかなり面倒。振動する電源トランスをモーターとトーンアームと同じベースに乗せるのは無神経。
今回の挙動不審はアーム駆動系の回路の不備だと思うのですが、ここがディスクリート部品で組んであってチェックが面倒なのと、アームの位置検出の不良だとするとフォトトランジスタの不良等が考えられるため部品の入手が厄介など、メンテナンスする気力がすっかり削がれてしまいました。
XL-1650とPL-380を並べて比較してみました。XL-1650のほうが少し大きいです。メカメカしたデザインは結構好きです。比較のために並べたPL-380は部品取りしたもので当時は使っていませんでした。
PL-380とXL-1650の2台体制にしようかと思ったのですが・・・。上記のとおりメンテナンスが厄介そうでしたし、製品としての出来栄えがPL-380ほど洗練されていないことを知って恋心がすっかり冷めてしまいました。XL-1650系の未熟な部分を物量を落さずスマートに設計しなおしたのがPL-380系です。エンジニアとしての視点ではPL-380を選びます。よってXL-1650はそのままヤフオクでリサイクル。その後部品取りしたPL-380の方を復活させて今のPL-380の2台体制になります。
付属していたカートリッジPC-400について書きます。純正ヘッドシェルがカッコイイと思ったのですが、実物を見ると意外と幅が広くてサイズバランスが悪いです。私の美意識からするといまいちのデザイン。カートリッジの色も微妙に垢抜けないと思いました。下位機種PC-200の鮮やかな緑の方が好きです。
物はご覧のとおりきれいでしたが、交換針のスリーブ部分が少し錆びていました。接合ダイヤ針の接着材の状態はちょっと怪しげですが、レコード溝に接触するダイヤ部分は特に問題なし。
このカートリッジはカンチレバーに特色があります。ベリリウム蒸着カンチレバーです。写真のとおりアルミパイプの表面が独特の質感になっています。どこかのサイトに楕円針と書いてありましたが丸針のようでした。下位機種PC-200との値段の差はこのカンチレバーの材質の違いです。
サードパーティーの交換針は純正交換針と同様で高いのですが、私が以前入手してPC-200に付けて聴いたものは、普通のアルミパイプカンチレバーのようだったので、あの定価は単に純正品に合わせただけのものなのかと思いました。ボロ儲け? サードパーティーの針ではPC-400本来の音は出ないはず。なぜならカンチレバーの材質は音質の大きな部分を占めるからです。
音はこのクラスの標準的なもので、カンチレバーにベリリウムを蒸着したからといって特に魅力が増すような音にはなっていないと思いました。またサスペンションワイヤーによる1点支持だからと言って格段に高音質になるようなことはありません。持っていたいとも思えなかったので当然ヤフオクでリサイクル。PC-200とPC-400はどこかで言っているほど良い音なのでしょうか? 私には理解できません。
実はカートリッジとレコードプレヤーを別のタイミングで出品したら、それぞれ同じくらいの価格がつきました。つまり私が落札した金額の約2倍で売れたってことです。落札時の送料を引いてもおつりが来ました。少しですけれど儲かっちゃった(笑)。
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