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シカゴの黒くて熱いジャズ

以前聴いて気に入ったグループのアルバムが久しぶりに出たので買いました。熱いグルーヴに熱いアドリブ、ジャズの基本はこれなのですよ。

P184エスニック・ヘリテイジ・アンサンブル『ブラック・イズ・バック』(2014年rec. Katalyst Entertainmennt)です。メンバーは、カヒル・エルザバー(ds,per)、アーネスト・カビーア・ドーキンス(as,per)、コーリー・ウィルクス(tp,per)です。パーカッションとトランペットとアルトサックスのシンプルなトリオで黒い~アフリカンなジャズをストレートに表現。シカゴの地に根付いたジャズを聴かせてくてます。

ジャズ喫茶「いーぐる」の年末ベスト盤大会でこのグループのファーストアルバムを聴いてすっかり気に入ってしまった私。その時の事は以下のとおりです。
これは黒いです。そしてシカゴは熱いのだ!

kenさんからコメントをいただいたのですが、81年にもこのグループがあってアルバムを出しているのだそうです。ビックリ!! ただしリーダーのエルザバー以外はメンバーが異なっています。そのアルバムについては kenさんのブログ をご覧下さい。

前アルバムはライブ録音でしたが今回もライブ的な録音です。ライブ的というのはスタジオではなくシカゴのCoLab Spaceでのセッションを録音しているから。ただしお客さんはいない模様。セッションの様子はジャケット内の写真のとおり。

P185

シカゴの日常の一部みたいな感じが良いです。この雰囲気がまんまCDにパッケージングされています。ニューヨークのジャズも良いのですが、シカゴの街のこんなジャズに私は惹かれます。

エルザバーは曲によって主に奏でる楽器を使い分けています。カリンバを弾いている曲ではエスニックな匂いを漂わせながらゆったりと時が流れていきます。カリンバを弾きながら口ずさむ鼻歌が何とも心地良いです。アースドラムを叩いている曲では広大なアフリカの大地が目の前いに広がります。素朴であるが故の力強さが良いです。ドラムスを叩いている曲ではモダンな熱いジャズがほとばしります。ザックリとラフなドラミングでフロント2人を煽るのが快感です。

ドーキンスとウィルクスはストレートにアドリブを展開。何の仕掛けもないアドリブですが、ジャズってそれで良いのではないでしょうか。理屈をこねなくても、聴けばジャズ好きには分かってもらえる良さがあるはず。曲によっては相手がアドリブしている時にさりげなくパーカッションを叩いていて隠し味になっています。エルザバーが歌い、それに合わせて2人の掛け声がある曲は楽しい雰囲気です。

ディジ・ガレスピーの《ビ・バップ》以外の曲はエルザバーの作曲で全7曲収録。どれもアフリカの匂いが漂う逞しさがある曲です。シンプルなグルーヴに乗ってフロント2人が力強いアドリブを繰り広げるだけ、それが何とも快感です。

シカゴに息づく黒くてアフリカンで素朴で力強いジャズ。カッコイイです。

アルバム名:『BLACK IS BACK』
メンバー:
Ethnic Heritage Ensemble:
Kahil Elzabar(ds, per)
Ernest Khabeer Dawkins(as, per)
Corey Wilkes(tp, per)

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ジャズ・アルバム紹介」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。
彼らは古くからあるグループで、1981年にMoers records(メルスのフリージャズ・フェスの記録レーベル)から出ていて、DIWがdistributeしています。ただメンバーはリーダのKahilのみ同じ。まだやってるんだ、って記事みてタマげました。息が長いですね。
http://www.discogs.com/Ethnic-Heritage-Ensemble-Three-Gentlemen-From-Chicago/release/1096174
最近はフリー系を聴かないのですが、これは大地に根を下ろしたしっかりとした民族音楽風で、今聴いてもとてもいいですね。お陰様で、いいアルバムを思い出しました。

投稿: ken | 2014年10月20日 (月) 07時39分

kenさん

こんばんは。
貴重な情報を教えていただきありがとうございます。

そんなに古くからあるとはビックリです。
本当に息が長いですね。
DIWって当時からコアなジャズを紹介しているんですよね。
黒人フリー系には特に力を入れていたと思います。
彼らの90年代のアルバムはAmazonにもありますね。

>これは大地に根を下ろしたしっかりとした民族音楽風で、今聴いてもとてもいいですね。

当時からそういうサウンドなんですね。
81年のそのアルバムも聴いてみたいです。
リーダーのエルザバーのリチュアル・トリオなんかも私は好きです。

投稿: いっき | 2014年10月20日 (月) 22時08分

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受信: 2014年10月21日 (火) 08時53分

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