今手元にあるカートリッジはこの5個
相変わらず廉価MM型カートリッジ探究は続いていて、今はこの5個が手元にあります。結局廉価品の上のクラスが残ったことになります。
写真前列左から
1.ナガオカ MP-150 (針:ナガオカ JN-P150 無垢楕円)
2.ビクター Z-1E (針:アーピス DT-Z1E 接合楕円)
3.シュアー M95HE (針:シュアー N95HE 無垢超楕円)
写真後列左から
4.オーディオテクニカ AT150Ti (針:オーディオテクニカ ATN130E 無垢楕円)
5.オーレックス C-500M (針:オーレックス N-550Ⅱ 無垢特殊楕円)
・リファレンスカートリッジはアーピスAP-25DからビクターZ-1Eに交代。
・シュアーM44-5は結局サ行の歪(高域トレース能力の低さ)を許容できず放出。代わりにバランスが良いM95HEになりました。こちらはシュアーが誇るトラッカビリティ。
・ナガオカは2個いらないのでMP-11本体を放出してMP-150のみにしました。針JN-P110は手元に残してあるので、MP-150本体に針JN-P110を挿せばMP-110の音は聴けます。
・オーディオテクニカAT-150Tiは針がATN100EからATN130Eに少しグレードアップ。
・オーレックスC-500M(C-550Ⅱ)は変更なし。
・パイオニアPC-330/Ⅱは音が気に入ったのですが、似たような音ならシュアーの方を残すべきと判断。リファレンスカートリッジをPC-330/Ⅱにとも考えましたがZ-1Eに軍配が上がりました。
というわけで、MM型カートリッジの音がかなり分かり、自分の好みも分かっているので、私としては厳選の5個になっていると思います。
ここで改めてリファレンスカートリッジZ-1Eとの比較試聴を実施しました。2枚のリー・リトナー『オン・ザ・ライン』(ダイレクトカットディスク)を2台のプレーヤーで同時にかけて、自作フォノイコライザーの入力セレクタで瞬時切替試聴。
まずはMP-150。
Z-1Eは出力が大きく明るく元気の良い音。僅かに高音寄りかもしれませんが私にとってはバランス良好です。接合ダイヤ針のためか少し雑味があって、返ってそれが元気良さに繋がっているように思います。接合ダイヤスタイラスとアルミパイプカンチレバーの組み合わせでは、これまで聴いた中でこれが一番気に入っています。古い針ではこういう音は出ませんでした。
MP-150は出力が少し小さくてZ-1Eの音に色艶を加えた感じ。無垢ダイヤなりのきれいな音の割には高音が大人しくなり過ぎず、高音が堅めなので解像度が高いように聴こえます。ナガオカの宣伝文句「広帯域のパワフルサウンドモデル」どおりの音が気に入っています。ジャズを聴くにはこういう音が似合うと思います。
MP-150はコストパフォーマンスが高い良いカートリッジだと思います。ブランド名にお金を払う人には無縁のカートリッジだとは思いますが、カートリッジ本来の価値が分かる人にはお薦めしたいです。
次はC-500M(C-550Ⅱ)。
C-500M(C-550Ⅱ)は出力が少し小さくてZ-1Eを僅かに上品にしたような音。高音が僅かに大人しくなる関係で低音はこちらの方が出ているように感じます。ハイファイ感がほしくなったらこれ。鳴り方は両者良く似ていると思います。私が求める音(好きな音)はこういう音なのでしょう。Z-1E、MP-150、C-500M(C-550Ⅱ)の3個は、ニュアンスの違いを楽しみたいと思っています。
次はM95HE。
M95HEは出力が少し小さくてZ-1Eより濃い音です。高音が少し大人しくて中低音が充実しています。この濃密な音は少し古い音なのかもしれませんし、経年により熟成された味わいがあると言えるかもしれません。これはサウンドキャラクターの違いを楽しみたいです。
最後はAT150Ti(ATN130E)。
AT150Ti(ATN130E)はZ-1Eからメリハリをなくしたような音。爽やかな高音が特徴。M95HEがアメリカ的濃厚ソース風味ならば、こちらは日本的サッパリしょう油風味か(笑)。私としてはちょっと不満な音です。この本体は色々な針が挿せるので残していますが、最終的には現行針ATN150MLXを付けて現代ハイファイMM型カートリッジとして所有することになるでしょう。
一応この5個で落ち着きましたが廉価MM型カートリッジ探究は終了ということではなく、まだいくつか検証したいことが残っていますし、聴いてみたいカートリッジもあります。
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