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オーレックスのMM型カートリッジはナガオカのOEM品?

タイトルの件を確かめたくてヤフオクで入手しました。ジュエルトーン(ナガオカ)のカートリッジ(ヘッドシェル付)JT-311HSとスイングの交換針N-210C。交換針の方はテーパードパイプカンチレバーとヴァイタルダイヤモンドスタイラスの音に興味があったのでこれにしました。価格は普通の針と変わらず千円也。

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JT-311はご覧のとおりカンチレバーがあらぬ方向を向いた動作未確認のジャンク品。交換針N-210CはオーレックスのカートリッジC-210M用です。まずは針を比較してみましょう。左がJT-311の針JN-311で右がN-210C。

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ノブの形は違いますが金属スリーブの長さや太さや取付け角度は同じです。N-210Cのカンチレバーは上記のとおり特別仕様なのでもちろん違います。テーパードは良いのですがカンチレバーが太く、強度は上がっても振動系の質量は増えそうです。ちなみにJN-311は”エイヤッ”とカンチレバーをできるだけ真っ直ぐにしました。N-210CはJT-311に問題なく取り付けられます。

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特殊な形状の純正ヘッドシェルはご覧のとおり腐食でボロボロ。カートリッジもクリーニングしていないので埃が薄らついたままです。”エイヤッ”と真っ直ぐにしたカンチレバーでも特に違和感なく音が出ます。ここがアナログのアバウトさ。N-210Cを付けてもトラッキングアングルがおかしくなるようなことはなく、ピッタリと収まっています。というか見た目はオーレックスのC-210Mそのものではないでしょうか。

本当にそっくりさんなのか? ネット上で拾ったC-210M画像と比較してみました。上がC-210Mで下がJT-311(針:N-210C)です。

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これは同じですよね。違いは品名銘板と出力ピンのカラースリーブのあり/なしくらい。ということで、C-210Mは某サイトではEXCELのOEM品と言っていましたが、これはナガオカのOEM品でしょう。

ここでちょっとジュエルトーン(ナガオカ)のMM型カートリッジのラインナップを見ておきましょう。左からJT-311、JT-322、JT-333、JT-555です。

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左から3つはまったく同じデザインで色を変えているだけ。針の仕様が異なります。JT-555は取付けベースと針ノブこそ異なるものの、発電機構が入っている本体シールドケース部は同じものです。ちなみにJT-555はカーボンファイバーカンチレバーで、ネット検索すれば画像が出てきます。上の写真を見る限りJT-333もカーボンファイバーカンチレバーのように見えますが、こちらはネット検索してもカンチレバーの材質がはっきりしません。

個々の仕様については下記サイトをご覧ください。このサイトはデーター重視で書いてあることも信頼できます。いつも参考にさせてもらっているありがたいサイト。写真を拝借させていただきました。m(_ _)m
http://20cheaddatebase.web.fc2.com/needie/NDnagaoka/NAGAOKA.html

更に検証を続けます。某サイトで言っているオーレックスのC-210MとC-500M/C-550M系の本体シールドケース部が同じものだという件を、JT-311で再確認してみました。

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左がC-500Mで右がJT-311、これは確かに同じですね。針ノブを挿すスリーブ穴の部分の傾斜が2段階に変化しているのが同じです。この形状は特殊なので目印になります。それから後部の出力ピンが出ているプラスチックモールド部、色こそ違いますが出力ピンの極性を示す表示までそっくりです(写真では良く見えません)。同じ金型を使って成型しています。取付けベース部は全く異なる形状。

というわけで、C-500M/C-550M系もナガオカカートリッジのOEM品でしょう。ナガオカの技術であるカーボンファイバーカンチレバーをC-550で採用しているのもナガオカのOEM品だからだと思います。東芝(オーレックス)とナガオカはウルトラC針を共同開発したとのことですが、MM型カートリッジはナガオカのOEM品。それからC-310Mも多分本体シールドケース部には同じものを使っていると思います。

ジュエルトーン(ナガオカ)のカーボンファイバーカンチレバーカートリッジはJT-120もありまして、MP型(IM型)ではありますがこれも良く見れば本体シールドケース部は同じものを使っています。ベース部分にマグネットが埋め込まれているだけの違いです。アルミパイプカンチレバーのJT-110ももちろん同じ本体シールドケース部です。

更に、ナガオカは今でもこのカートリッジを生産してます。DJ向けのDJ-03HDがそれです。

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写真のとおりスリーブ穴のところの2段階の傾斜。出力ピンのところのプラスチックモールド部は同じです。ただし取付けベース部と針ノブのデザインは変更されています。そのためC-210Mの針はこちらに取付けられないかもしれません。逆もできないかもしれません。

ちなみにネット検索して分かったのですが、テクニクスのDJ用カートリッジEPC-U1200の本体シールドケース部にも同じものが使われています。ナガオカのOEM品だったようです。ここで紹介したナガオカOEMカートリッジの系列は世界的に見ればかなりの数が売れているのではないかと思います。オーディオテクニカのOEM品には負けるとは思いますが。

こんな検証結果を発表したところで大して興味を持っていただけないでしょうね。まあ単に私の旺盛な好奇心ということでご容赦願います。ここまで読んでいたいたのでしたら感謝。

腐食でボロボロのヘッドシェルはヤスリで削って黒色塗装してみました。雑な仕事なので塗りムラがありありなのですがこれなら何とか見られるでしょう。ヴァイタルダイヤモンドスタイラスとアルミテーパードパイプカンチレバーの効果や如何に。大して期待はしていません。いつもの比較試聴は後程。

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コメント

ジュエルトーンのカートリッジについての考察、大変興味深く読ませてもらいました。私も、ジュエルトーンと東芝オーレックス
のカートリッジの音の良さを知っているからです。MP-10JとMP-11JそれにC-500Mも、所有しております。更に、深いカートリッジについての記事を楽しみにしています。

投稿: たきじん | 2014年9月24日 (水) 19時46分

たきじんさん

こんばんは。
コメントありがとうございます。
ジェルトーン(ナガオカ)/オーレックスのカートリッジをお持ちでしたか。
なかなか良いですよね。
世間ではなかなか評価してもらえないナガオカの良さを知ってもらいたいと思っています。
自己満足記事ですが興味を持っていただければ幸いです。
これからも色々発信していければと思っています。

投稿: いっき | 2014年9月24日 (水) 22時25分

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