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2014年9月

ジュエルトーンJT-311の比較試聴

先日入手したジュエルトーン/ナガオカJT-311(針:N-210C)を比較試聴したので報告します。慣らし運転を少しした後で、2枚のリー・リトナー『オン・ザ・ライン』(ダイレクトカットディスク)を2台のレコードプレーヤーで同時にかけて、自作フォノイコライザーの入力セレクタで瞬時切替試聴。比較の相手はリファレンスZ-1E。

左 : ビクター Z-1E(針:アーピス現行楕円針DT-Z1E)
右 : ジュエルトーン JT-311(針:スイング楕円針N-210C)

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出力はJT-311の方が少し小さいです。この手の廉価MM型カートリッジに共通の音色です。基本的な表現力や鳴り方はZ-1Eと同じです。JT-311の方が少し高音が控えめで帯域バランスとしてはこちらの方が普通だと思います。Z-1Eが明るく開放的に鳴るのに対して、JT-311は少し抑えた鳴り方なので安定感があります。安心して聴いていられるのですが、反面もうひとつ面白みに欠けるようなところがあります。

ヴァイタルダイヤモンドスタイラスとアルミテーパードパイプカンチレバーについては、特別仕様だからと言って特に良い音になっているとは思いませんでした。この程度のことで音がことさら良くなるようなことはないと思っていましたが案の定です。少しでも付加価値を付けて高く販売しようというメーカーの努力は買いたいと思いますが、それが音にどれほど貢献するかは微妙なところです。

それより松田聖子のサ行が僅かに擦れ気味で、チェックレコードのトレースにおいて針圧範囲の中央値1.5gでほんの少しビリつくのが気になりました。ただし針圧の上限に近付ければ解決します。ちなみにチェックレコードのトレースが少しくらい良くなくても、普通のレコードを聴く分には特に問題ないです。

ということで私はお気に入りのZ-1Eがあるので、接合ダイヤにアルミパイプカンチレバーのカートリッジはこれ以上必要ないです。それにナガオカMP-150に針JN-P110を付けて聴くことも出来ますのでこれら2個があれば十分。今の私は国産廉価品の僅かな差異を楽しむ気はないのでJT-311はリサイクルします。ほんの短いお付き合いになりました。

何度か書いていますが、このクラス(接合ダイヤ、アルミパイプカンチレバー)は現行カートリッジ/交換針で十分なのです。なぜならこれまでに20個ほど聴いた中で、古い故に良い音で鳴るというものはなく、手元に残しておきたいような魅力を持つカートリッジがなかったからです。

ただしそれは国産カートリッジではという意味で、オルトフォンVMS型の廉価品はまだ聴いていないので聴いてみたいです。それから国産カートリッジではチタンパイプカンチレバーに無垢ダイヤのテクニクスEPC-205CⅡとか、廉価品の上のクラスにはいくつか聴いてみたいものがあります。リーズナブルな価格での入手を目指しているので気長にヤフオクをチェックしていこうと思っています。

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グレースF-8Lがかなり気に入りました。

最近またジャズネタが少なくてオーディオネタばかり。ジャズファンの皆様ごめんなさい。ジャズ新譜は入手していますので新譜紹介はもうしばらくお待ち下さい。

はいっ、今日もオーディオネタ、そしていつものカートリッジです。最近入手したグレースF-8Lの音が気に入って常用しています。頻繁に使っているせいでしょうか? 調子が出てきてかなり良い具合です。ここでちょっとシュアーM95HEと直接比較してみることにしました。あっさり日本的と濃厚アメリカ的の音質差や如何に?

2枚のリー・リトナー『オン・ザ・ライン』(ダイレクトカットディスク)を2台のプレーヤーで同時にかけて、自作フォノイコライザーの入力セレクタで瞬時切替試聴。

左 : シュアー M95HE(針:純正ハイパーエリプティカル針N95HE)
右 : グレース F-8L(針:純正ルミナルトレース針G8-LL/RS-8L)

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アレッ?意外と似た感じに鳴るではありませんか。出力レベルはほぼ同じです。ほんの気持ち程度F-8Lの方が大きいように聴こえます。大きいというよりは音が前に出るような感じかも? M95HEの方が高音が僅かに控えめな分、中低音寄りのバランスになり濃厚な感じです。少々マッタリぎみの音。一方F-8Lは高音が少し良く出る分、中高音寄りのバランスになり明瞭度が上がる感じです。

そして高音の質感に少し差があります。M95HEはシンバルが”チンチン”と鳴るのに対して、F-8Lはシンバルが”ジンジン”と鳴ります。言葉にするとかなり違う感じになってしまいますがそれ程差があるわけではありません。ハイファイで繊細傾向のM95HEに対してローファイでしっかり傾向のF-8Lか? 敢えて強調すればの話であって実際には微妙な差です。

さてどちらが私好みかというと、F-8Lの方がしっかりした音なので好きです。ジャズを聴くには、特に古いジャスを聴くにはこういう音の方が向いているように思います。意外な結果でした。F-8Lってもっとしなやかなで繊細な音だと勝手に思い込んでいましたから。ジャズが聴けるカートリッジです。私には何とも良い音に聴こえます。あくまで私が入手したF-8Lの音なので他のものがこのように鳴るかは分かりません。

今回入手したF-8Lは凄く古いものだと思うのですが、よくもまあこんな音が出るものだと感心しきりです。古いと劣化してまともな音が出ないと思いがちですが聴いてみないと分かりませんよね。今回たまたま良いものが手に入ったのでしょうか?

ネット上の写真を見るとカンチレバーの形状やスタイラスチップ(針先)の大きさが異なるものが存在するようで、どうやら私が入手したものは比較的新しい仕様の針のようです。本体はシリアル番号からいってかなり古いと思いますが、針そのものは新しいものに交換されているのではないかと思います。

今付いている針がいつまでもつか不明なので交換針がほしくなりました。今でも品川無線(グレース)は針を供給しているらしいのですが、もの凄く高いらしいので新品は買えないでしょう。ヤフオクに少し高くてもまともな針が出て来るようなら入手しようかな~。

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SUMIKOのMM型カートリッジの正体を暴く。

タイトルには”暴く”なんて大袈裟な言葉を使っていますが大したことはないです(笑)。前回に続き今回も私の好奇心に従ってくだらないことを調べてみました。

SUMIKOというアメリカのカートリッジメーカーがあります。ここは今でもMM型カートリッジを供給している貴重な存在。以前SUMIKOのPearlやOysterがOEM品だろうという記事を書きました。今回はその続編です。

以前の記事:こんなところに引き継がれていました。

その後(2016.2.13)の進展:SUMIKO Oysterの正体が分かりました。

とうとうPearl/Black PearlがどこのOEM品なのか分かりました。多分間違いないと思います。まずはこれをご覧下さい。左:CORAL 666-EX、右:SUMIKO Pearl

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形がソックリですよね。左の666-EXは「オーディオの足跡」というオーディオ資料サイトに掲載されていたもので、このカートリッジの仕様も掲載されています。コーラル(CORAL)と言えばフォステクスと並ぶスピーカーユニットのメーカーでした。アンプやチューナーやレコードプレーヤーも作っていたようですが、スピーカーユニットとスピーカーシステムが圧倒的に有名です。

私の最初のオーディオシステム(システムと呼べる程のものではないが)が自作スピーカーなので、その頃(1976年頃)からオーディオ評論家長岡鉄男さん(スピーカーの自作で有名)の本を読んでいて、その本に掲載されているコーラルのスピーカーユニットに興味がありました。自作スピーカーはモジュラーステレオのスピーカーユニットを外して、コーラルFLAT5-Ⅱ用に設計されたエンクロージャーを自作して入れたものです。

当時コーラルのカタログも持っていて、そこに掲載されていた2個のカートリッジMM型666-EX、MC型777-EXについてはよく覚えています。スピーカーメーカーなのに何故カートリッジを作っているのかと思っていたからです。さすがにデザインの詳細までは記憶していなかったので今回写真を見てビックリ。このカートリッジを製造していたのはもちろんコーラルではなく別のメーカーで、コーラルはOEM供給を受けていたのでしょう。

*その後、コーラルに555-Eというカートリッジがあることが分かり、これはSUMIKO Pearlと同じ黒色でした。仕様的にも同等品ではないかと推測します。

それにしてもそっくりそのまま使ってしまっているのが凄い。OEM供給するメーカーは、カートリッジが売れなかったから(スピーカー主力メーカーの製品ですから)金型は傷んでいないしもう会社自体もないしということで、金型の有効利用になると考えたのかもしれません。一方OEM供給を受けるSUMIKOは、新たに金型を作る費用を負担しなくて済むからコストを抑えられると考えたのかもしれません。

Pearlの元ネタは分かりました。さてこのカートリッジを作っていたのはどこのメーカーなのでしょうか? 下の写真をよくご覧下さい。上:SUMIKO Pearl、下:OTTO(三洋) MG-27L

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MG-27Lは以前私が所有していたものです。入手した時に本体シールドケース部がベース部から外れていたので写真を撮っておきました。前回の記事と同様、両者の発電機構が入っている本体シールドケース部の形に注目しました。交換針のスリーブを挿入する穴の形状や出力ピンのところのプラスチックモールド部の特徴が似ています。プラスチックモールド部だけを比較してみましょう。左:SUMIKO Pearl、右:OTTO(三洋) MG-27L。

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前回のナガオカカートリッジの場合と同様で出力ピンの極性表示までそっくり。これは同じ金型で成型していると言って良いと思います。以前にも書きましたがMG-27LはEXCEL(エクセル)のOEM品です。ということで、SUMIKOのPearl/Black PearlはエクセルのOEM品と言って良いのではないかと考えます。

昔ながらの技術を現代に伝えるカートリッジがSUMIKOのPearl/Black Pearlなのです。ただし、666-EXに採用されていたベリリウムカンチレバーや無垢ダイヤモンドスタイラスはもう受け継がれていません。音のほとんどを決める針の部分がアルミカンチレバーに接合ダイヤモンドになってしまっているのは残念ですが、時代の流れなのでしょうがありません。音はこのクラスの標準的なものでしょう。

このクラスならヤフオクで廉価カートリッジ本体を入手して、A'pisやJICOの現行交換針を購入すれば同レベルの音を安く聴けます。私はSUMIKOのカートリッジに大枚を払う気は起きませんでしたが、他の似たような仕様の現行カートリッジが値上げされた昨今、新品の安心感という意味ではSUMIKOという選択肢も悪くはないと思うようになりました。

念のためMG-27L(針:アーピスA-1PH)とエクセルカートリッジの写真を載せます。これはもうそのままのデザインなので疑う余地はないでしょう。

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ちなみに現在エクセルブランドでカートリッジは販売していないようです。エクセルカートリッジについては以下のサイトを参照願います。http://20cheaddatebase.web.fc2.com/needie/NDexcel/excelindex.html

昔からMM型カートリッジを製造できるメーカーは限られていました。そして現在はその技術を持っているメーカーはほんの数社です。OEM品でもなんでも良いので、その技術を受け継いでいってほしいというのが私の願いです。

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オーレックスのMM型カートリッジはナガオカのOEM品?

タイトルの件を確かめたくてヤフオクで入手しました。ジュエルトーン(ナガオカ)のカートリッジ(ヘッドシェル付)JT-311HSとスイングの交換針N-210C。交換針の方はテーパードパイプカンチレバーとヴァイタルダイヤモンドスタイラスの音に興味があったのでこれにしました。価格は普通の針と変わらず千円也。

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JT-311はご覧のとおりカンチレバーがあらぬ方向を向いた動作未確認のジャンク品。交換針N-210CはオーレックスのカートリッジC-210M用です。まずは針を比較してみましょう。左がJT-311の針JN-311で右がN-210C。

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ノブの形は違いますが金属スリーブの長さや太さや取付け角度は同じです。N-210Cのカンチレバーは上記のとおり特別仕様なのでもちろん違います。テーパードは良いのですがカンチレバーが太く、強度は上がっても振動系の質量は増えそうです。ちなみにJN-311は”エイヤッ”とカンチレバーをできるだけ真っ直ぐにしました。N-210CはJT-311に問題なく取り付けられます。

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特殊な形状の純正ヘッドシェルはご覧のとおり腐食でボロボロ。カートリッジもクリーニングしていないので埃が薄らついたままです。”エイヤッ”と真っ直ぐにしたカンチレバーでも特に違和感なく音が出ます。ここがアナログのアバウトさ。N-210Cを付けてもトラッキングアングルがおかしくなるようなことはなく、ピッタリと収まっています。というか見た目はオーレックスのC-210Mそのものではないでしょうか。

本当にそっくりさんなのか? ネット上で拾ったC-210M画像と比較してみました。上がC-210Mで下がJT-311(針:N-210C)です。

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これは同じですよね。違いは品名銘板と出力ピンのカラースリーブのあり/なしくらい。ということで、C-210Mは某サイトではEXCELのOEM品と言っていましたが、これはナガオカのOEM品でしょう。

ここでちょっとジュエルトーン(ナガオカ)のMM型カートリッジのラインナップを見ておきましょう。左からJT-311、JT-322、JT-333、JT-555です。

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左から3つはまったく同じデザインで色を変えているだけ。針の仕様が異なります。JT-555は取付けベースと針ノブこそ異なるものの、発電機構が入っている本体シールドケース部は同じものです。ちなみにJT-555はカーボンファイバーカンチレバーで、ネット検索すれば画像が出てきます。上の写真を見る限りJT-333もカーボンファイバーカンチレバーのように見えますが、こちらはネット検索してもカンチレバーの材質がはっきりしません。

個々の仕様については下記サイトをご覧ください。このサイトはデーター重視で書いてあることも信頼できます。いつも参考にさせてもらっているありがたいサイト。写真を拝借させていただきました。m(_ _)m
http://20cheaddatebase.web.fc2.com/needie/NDnagaoka/NAGAOKA.html

更に検証を続けます。某サイトで言っているオーレックスのC-210MとC-500M/C-550M系の本体シールドケース部が同じものだという件を、JT-311で再確認してみました。

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左がC-500Mで右がJT-311、これは確かに同じですね。針ノブを挿すスリーブ穴の部分の傾斜が2段階に変化しているのが同じです。この形状は特殊なので目印になります。それから後部の出力ピンが出ているプラスチックモールド部、色こそ違いますが出力ピンの極性を示す表示までそっくりです(写真では良く見えません)。同じ金型を使って成型しています。取付けベース部は全く異なる形状。

というわけで、C-500M/C-550M系もナガオカカートリッジのOEM品でしょう。ナガオカの技術であるカーボンファイバーカンチレバーをC-550で採用しているのもナガオカのOEM品だからだと思います。東芝(オーレックス)とナガオカはウルトラC針を共同開発したとのことですが、MM型カートリッジはナガオカのOEM品。それからC-310Mも多分本体シールドケース部には同じものを使っていると思います。

ジュエルトーン(ナガオカ)のカーボンファイバーカンチレバーカートリッジはJT-120もありまして、MP型(IM型)ではありますがこれも良く見れば本体シールドケース部は同じものを使っています。ベース部分にマグネットが埋め込まれているだけの違いです。アルミパイプカンチレバーのJT-110ももちろん同じ本体シールドケース部です。

更に、ナガオカは今でもこのカートリッジを生産してます。DJ向けのDJ-03HDがそれです。

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写真のとおりスリーブ穴のところの2段階の傾斜。出力ピンのところのプラスチックモールド部は同じです。ただし取付けベース部と針ノブのデザインは変更されています。そのためC-210Mの針はこちらに取付けられないかもしれません。逆もできないかもしれません。

ちなみにネット検索して分かったのですが、テクニクスのDJ用カートリッジEPC-U1200の本体シールドケース部にも同じものが使われています。ナガオカのOEM品だったようです。ここで紹介したナガオカOEMカートリッジの系列は世界的に見ればかなりの数が売れているのではないかと思います。オーディオテクニカのOEM品には負けるとは思いますが。

こんな検証結果を発表したところで大して興味を持っていただけないでしょうね。まあ単に私の旺盛な好奇心ということでご容赦願います。ここまで読んでいたいたのでしたら感謝。

腐食でボロボロのヘッドシェルはヤスリで削って黒色塗装してみました。雑な仕事なので塗りムラがありありなのですがこれなら何とか見られるでしょう。ヴァイタルダイヤモンドスタイラスとアルミテーパードパイプカンチレバーの効果や如何に。大して期待はしていません。いつもの比較試聴は後程。

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グレースF-8Lの比較試聴

慣らし運転が終わったのでいつもの比較試聴を実施しました。2枚のリー・リトナー『オン・ザ・ライン』(ダイレクトカットディスク)を2台のレコードプレーヤーで同時にかけて、自作フォノイコライザーの入力セレクタで瞬時切替試聴。比較の相手は今の私のリファレンスZ-1E。

左 : ビクター Z-1E(針:A'pis現行楕円針DT-Z1E)
右 : グレース F-8L(針:純正楕円針G8-LL/RS-8L)

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F-8Lは出力がかなり小さいです。Z-1Eの音を上品にして滑らかにした感じです。バランス的には高音が少し静かになるので少し低音寄りのバランスに聴こえます。Z-1Eが少し高音寄りのバランスなので、F-8Lの方がフラットなバランスなのでしょう。噂どおりで癖はなく素直な音です。オーレックスのC-500M(C-550Ⅱ)に似ているように思います。松田聖子のサ行は優秀でチェックレコードのトレースは問題なし。グレースが誇るルミナルトレース針の効果が出ていると思います。

ネット上の写真を見るとカンチレバーの形状やスタイラスチップ(針先)の大きさが異なるものが存在するようで、どうやら私が入手したものは比較的新しい仕様の針のようです。本体はシリアル番号からいってかなり古いと思いますが、針そのものは新しいものに交換されているのではないかと思います。

ならばということで、オーレックスC-500M(C-550Ⅱ)との比較をしてみました。

左 : オーレックス C-500M (針:純正特殊楕円針N-550Ⅱ)
右 : グレース F-8L(針:純正楕円針G8-LL/RS-8L)

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F-8LはC-500M(C-550Ⅱ)より出力が少し小さいです。両者は少し違う音でした。C-500M(C-550Ⅱ)の方がメリハリがあってハイファイ調。一方F-8Lはあっさり風味です。あっさりなのですが音に厚みがあるので意外としっかり聴こえます。かなり感覚的な喩ですが、F-8Lは白飯の旨味のような味わいがある音です。同じような音ならC-500M(C-550Ⅱ)があれば良いと思ったのですが、F-8Lには異なる魅力があるので手元に残しておきたいです。ただ出力が小さいのでヘッドフォンの大音量試聴では、自作真空管フォノイコライザーのバルブノイズが気になるぎりぎりのところ。

カートリッジを5個に減らしたのにまた1個増えてしまいました。カートリッジをたくさん持っていてもレコードプレーヤーは2台だけなので、ローテーションの間隔が長くなってしまうのはどうかと思っています。まあ6個なら良いか。

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グレースF-8Lを入手してみました。

前から気になっていたグレースのF-8Lをヤフオクで入手しました。F-8Lは今でも根強い人気がありヤフオクでも高値推移しています。なので気になっていたにもかかわらず、これまでは入手には至りませんでした。今回なぜ入手したかというと意外と安値(送料含めて片手以内で収まりました)だったからです。

お手頃価格だったにもかかわらず落札者なしで再出品になっていました。その理由は外観に腐食が目立ったからだと思います。スタイラス部分のアップ写真はありませんでしたが、短時間簡単なテスト済みというので思い切って落札することに。競合者はいませんでした。届いて驚いたのですが腐食は意外と目立ちません。商品状態の正確な写真を載せた出品者の誠意に拍手。だってヤフオクでは傷や汚れを目立たないようにした写真を載せて、高値で落札させようという魂胆見え見えの出品者(特に店舗)がいますから。

これが入手品。無水エタノールで清掃(表面のヤニ落し)した後の状態です。シリアル番号が少ないのでかなり古いものだと思われます。多分初期のF-8Lでしょう。このシックな佇まいは日本ならではの侘び寂びの世界か? 金メッキの本体は腐食が目立ちにくいです。針は問題なくてカンチレバーに変形はありません。

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そう言えば先日、カンチレバーに窪みがあって少し変形しているのに、競った挙句高値で落札されたF-8がありました。外観だけはきれいなものだったので高値になったのでしょう。ヘッドシェル付でしたが私の落札価格の2倍以上。多分落札を専門にしている業者が競ったもので、オーディオ的には無知だというのが明白になりました。グレースF-8というブランド名にお金を払う人達です。

カートリッジ単体を入手したので手持ちのヘッドシェルに取付けました。ベスタクスのヘッドシェルです。今の私はわざわざ昔のヘッドシェルを入手する気はないのでこれでO.K.。ベスタクスのヘッドシェルは安くて十分な性能です。赤色のベスタクスマークが気にならないわけではありませんが良しとしています。

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世間で評判の逸品。はやる気持ちを押さえつつ早速音を聴いてみました。最初に聴くアルバムは決まっています。グレイト・ジャズ・トリオの『チャプターⅡ』。ロンとトニーのやつではありません。次のメンバーによる最初のアルバム。だからアルバム名が『第二章』なのです。アル・フォスターのシンバルの金属感とドラムの配置感がチェックのしどころ。下の写真はそのアルバムではありません。

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普通に良い感じに鳴ってくれます。第一印象は良好。こういうバランス良好な音は好きです。シンバルの金属感はなかなか。バスドラやベースもしっかり出ていると思います。かなり古いものなのに問題なく鳴ります。針が減るほど聴く人ってほとんどいないんでしょうね。製造されてから40年くらい経っているかもしれないのに現役として使えるのは凄いと思います。いつもの比較試聴は慣らし運転をしてから実施します。乞うご期待!

ネット上の写真を見るとカンチレバーの形状やスタイラスチップ(針先)の大きさが異なるものが存在するようで、どうやら私が入手したものは比較的新しい仕様の針のようです。本体はシリアル番号からいってかなり古いと思いますが、針そのものは新しいものに交換されているのではないかと思います。

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今手元にあるカートリッジはこの5個

相変わらず廉価MM型カートリッジ探究は続いていて、今はこの5個が手元にあります。結局廉価品の上のクラスが残ったことになります。

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写真前列左から

1.ナガオカ MP-150 (針:ナガオカ JN-P150 無垢楕円)
2.ビクター Z-1E (針:アーピス DT-Z1E 接合楕円)
3.シュアー M95HE (針:シュアー N95HE 無垢超楕円)

写真後列左から

4.オーディオテクニカ AT150Ti (針:オーディオテクニカ ATN130E 無垢楕円)
5.オーレックス C-500M (針:オーレックス N-550Ⅱ 無垢特殊楕円)

・リファレンスカートリッジはアーピスAP-25DからビクターZ-1Eに交代。
・シュアーM44-5は結局サ行の歪(高域トレース能力の低さ)を許容できず放出。代わりにバランスが良いM95HEになりました。こちらはシュアーが誇るトラッカビリティ。
・ナガオカは2個いらないのでMP-11本体を放出してMP-150のみにしました。針JN-P110は手元に残してあるので、MP-150本体に針JN-P110を挿せばMP-110の音は聴けます。
・オーディオテクニカAT-150Tiは針がATN100EからATN130Eに少しグレードアップ。
・オーレックスC-500M(C-550Ⅱ)は変更なし。
・パイオニアPC-330/Ⅱは音が気に入ったのですが、似たような音ならシュアーの方を残すべきと判断。リファレンスカートリッジをPC-330/Ⅱにとも考えましたがZ-1Eに軍配が上がりました。

というわけで、MM型カートリッジの音がかなり分かり、自分の好みも分かっているので、私としては厳選の5個になっていると思います。

ここで改めてリファレンスカートリッジZ-1Eとの比較試聴を実施しました。2枚のリー・リトナー『オン・ザ・ライン』(ダイレクトカットディスク)を2台のプレーヤーで同時にかけて、自作フォノイコライザーの入力セレクタで瞬時切替試聴。

まずはMP-150。

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Z-1Eは出力が大きく明るく元気の良い音。僅かに高音寄りかもしれませんが私にとってはバランス良好です。接合ダイヤ針のためか少し雑味があって、返ってそれが元気良さに繋がっているように思います。接合ダイヤスタイラスとアルミパイプカンチレバーの組み合わせでは、これまで聴いた中でこれが一番気に入っています。古い針ではこういう音は出ませんでした。

MP-150は出力が少し小さくてZ-1Eの音に色艶を加えた感じ。無垢ダイヤなりのきれいな音の割には高音が大人しくなり過ぎず、高音が堅めなので解像度が高いように聴こえます。ナガオカの宣伝文句「広帯域のパワフルサウンドモデル」どおりの音が気に入っています。ジャズを聴くにはこういう音が似合うと思います。

MP-150はコストパフォーマンスが高い良いカートリッジだと思います。ブランド名にお金を払う人には無縁のカートリッジだとは思いますが、カートリッジ本来の価値が分かる人にはお薦めしたいです。

次はC-500M(C-550Ⅱ)。

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C-500M(C-550Ⅱ)は出力が少し小さくてZ-1Eを僅かに上品にしたような音。高音が僅かに大人しくなる関係で低音はこちらの方が出ているように感じます。ハイファイ感がほしくなったらこれ。鳴り方は両者良く似ていると思います。私が求める音(好きな音)はこういう音なのでしょう。Z-1E、MP-150、C-500M(C-550Ⅱ)の3個は、ニュアンスの違いを楽しみたいと思っています。

次はM95HE。

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M95HEは出力が少し小さくてZ-1Eより濃い音です。高音が少し大人しくて中低音が充実しています。この濃密な音は少し古い音なのかもしれませんし、経年により熟成された味わいがあると言えるかもしれません。これはサウンドキャラクターの違いを楽しみたいです。

最後はAT150Ti(ATN130E)。

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AT150Ti(ATN130E)はZ-1Eからメリハリをなくしたような音。爽やかな高音が特徴。M95HEがアメリカ的濃厚ソース風味ならば、こちらは日本的サッパリしょう油風味か(笑)。私としてはちょっと不満な音です。この本体は色々な針が挿せるので残していますが、最終的には現行針ATN150MLXを付けて現代ハイファイMM型カートリッジとして所有することになるでしょう。

一応この5個で落ち着きましたが廉価MM型カートリッジ探究は終了ということではなく、まだいくつか検証したいことが残っていますし、聴いてみたいカートリッジもあります。

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美しいメロディーに浸りたい。

ヴィレッジ・ヴァンガードでのライブアルバムが良かったのでスタジオ録音の新作を買ってみました。

P152フレッド・ハーシュ『フローティング』(2014年、Palmeto Records)です。メンバーは、フレッド・ハーシュ(p)、ジョン・エイベア(b)、エリック・マクファーソン(ds)です。ヴァンガードでのライブのアルバムと同一メンバー。最近のレギュラーグループなのでしょう。ベースのエイベアは前の記事で紹介したアルバムにも参加していました。フリージャズからこういうバップまで自在にこなせるフレキシブルなベーシストです。

美しいメロディーを聴かせることを主眼に置いていると思います。美しいと言っても単に甘くて媚びているような感じではなく、凛とした美意識によって貫かれたハーシュの中にあるアートを聴かせてくれているところが良いです。表現としてはエンリコ・ピエラヌンツィのトリオとかと共通。でもピエラヌンツィのようなエスニックはなく、エバンス系の抒情性をストレートに表現しているように思います。

1曲目とラスト2曲がスタンダードとジャズマンオリジナルで残りの7曲をハーシュが作曲。ハーシュが作曲した7曲のうちタイトル曲以外は誰かに捧げられています。どの曲も美しいメロディーを持ていて、特にバラード演奏では胸に迫って来るものがあります。ミディアムテンポの曲では軽快なリズムに乗って美しいメロディーが踊っているような感じに聴こえます。この曲順はハーシュがライブで演奏するやり方と同じとのこと。

1曲目《あなたと夜と音楽と》を聴いてビックリしました。右手左手バラバラメロディーが最初から最後までアドリブを含めて展開しているからです。この曲は名演奏が生まれやすい(テーマの旋律が良いから)とか寺島靖国さんが本に書いていましたが、この演奏は単にメロディーではなくテクニカルな面も含めてなかなかの名演。決してテクニックを聴かせているわけではなく、左右の手から折り重なるように紡がれるメロディーが心を捉えるところが良いです。

このような右手左手バラバラは他の曲でも時折顔を出して、その度に聴く者の耳を演奏に引きずり込みます。ハーシュ作の曲はどれも似たような感じなので、7曲続くと正直飽きてくるような部分はあります。で7曲聴き終わったところに現れるスタンダード《イフ・ネヴァー・アイ・ウッド・リーヴ・ユー》が新鮮に感じられます。スタンダードならではのポピュラリティあるメロディーをハーシュが可憐にピアノで紡いで行き、思わず”ホロリッ”と来ること間違いなし。

ラストはモンクの《レッツ・クール・ワン》。曲の並びの妙なのでしょう。この曲がとても可愛く聴こえます。モンクってこんなに可愛い曲を作っていんだと発見します。この曲の最初がやはり左手左手バラバラのアドリブで始まります。その後は普通の左手コード/右手旋律と右手左手バラバラが交互に現れて楽しく展開していきます。この演奏を聴いていると心が軽やかになっていきますよ。最後に静かに終わるのとは反対に、明るく楽しく終わるのも悪くないです。そうか、ライブの最後に盛り上がって終わるあの感じですね。

このアルバムの主役はあくまでハーシュ。エイベアとマクファーソンは脇役に徹してハーシュに寄り添って一体化しているのが良いと思います。このアルバムはオーソドックスなピアノトリオなので誰にでも安心してお薦めできます。良いアルバムだと思います。

アルバム名:『FLOATING』
メンバー:
Fred Hersch(p)
John Hebert(b)
Eric McPherson(ds)

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しっかりしたフリージャズピアノトリオです。

ニューヨーク・ダウンタウンのジャズをフォローしている一環でこのアルバムを買いました。リーダーにも注目していますが、どちらかと言えばメンバー買いかも。

P148クリス・デイヴィス・トリオ『ウェイティング・フォー・ユー・トゥ・グロウ』(2013年rec. clean feed)です。メンバーは、クリス・デイヴィス(p,compositions)、ジョン・エイベア(b)、トム・レイニー(ds)です。レイニーのドラムを初めて聴いた時はグルーヴに違和感があって馴染めなかったのに、今ではすっかりそのドラミングが気に入っています。パワーがありつつ柔軟さもある縦ノリグルーヴの快感です。エイベアのベースは職人的でしっかりしていつつアートな匂いがあるところが気に入っています。

タイトル「あなたが成長するのを待っている」のとおり、去年生まれた息子に捧げられているようです。ジャケットの中には可愛い息子の写真があります。ジャケットのイラストも可愛い植物(息子)を母の愛で包んでいくような感じのものになっています。アルバム収録曲を作曲した時もこのアルバムを録音した時もお腹の中に息子がいた(妊娠中)とのこと。そう言えばcom-post にアップされている昨年の「益子博之のニューヨーク放浪記 2013年6月編」にデイヴィスがお目出度だというのがありました。

アルバムに収録されている曲は、ジェロム基金がプロデュースしたジャズ・ギャラリーのために作曲したものだそうです。そういうこともあってか15分程度の長尺曲があり、曲構成や進行などは緻密に作り込まれているように聴こえます。ただしその中にあるインプロビゼーションとインタープレイは比較的自由にやっているみたいです。定型ビートの部分は少なくて曲はどちらかと言えば抽象的。そういうフリージャズの割にはそれほど難解なものにはなっていないと思います。スローテンポの部分は現代音楽のように聴こえたりします。

デイヴィスのピアノはとてもしっかりしていて力強く、低音の打鍵にはかなりの重みを感じます。母になる不安よりも決心が音になっているように聴こえるのは気のせいでしょうか? プリペアードピアノ的奏法も交えながら、どちらかと言えば打楽器的表現でリズミックなアプローチをしながら緩急織り交ぜて様々な表情を見せてくれます。力でゴリ押しするような感じではないのでそこは母の優しさなのかもしれません。レイニーのドラミング、エイベアのベースは前述のとおりのらしさを出していて、私としてはこのアルバムにおける2人の演奏に満足しています。

決してキャッチーでポップなアルバムではありません。しかしアートという部分では聴き応えのあるアルバムだと思います。浮つかず安定していて重厚な作りが好ましく聴こえます。オーディオ的にはクリヤでパワー感のある好録音が魅力。

アルバム名:『Waiting For You To Grow』
メンバー:
Kris Davis(p, compositios)
John Hebert(b)
Tom Rainey(ds)

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リファレンスカートリッジ交代

今TVの『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』を見終わったけれど、相変わらずわけが分かりません(笑)。まあこのアニメは何の説明もなく突然事が始まって、暗示めいたものがあった後に説明がくるからしょうがないんですけどね。だから前作の終わりとか前半に何が起こったのかは見ていくうちに分かる(ある程度腑に落ちる)としても、後半に起こることはよくわからない(未消化の)ままになってしまいます。次から次へと畳み掛けてくる展開のせいもあります。もう一度見れば後半部分ももう少し分かるのでしょう。この展開がエヴァの良さですから今のモヤモヤは受け入れるしかありませんね。今回録画しなかったのは失敗。もう一度見たいです。そして次作(最終作?)を見ればある程度今作の理解が深まるでしょうけれど、次作は次作で最後の最後は結局暗示で終わってまたモヤモヤ感は残るのでしょう(笑)。

さて本題です。

私のリファレンスカートリッジが交代することになりました。移り気な私のことですからなかなか落ち着かないのです(笑)。今度のリファレンスカートリッジはビクターZ-1E。今のリファレンスカートリッジAP-25Dの前がZ-1Sでしたから、ビクターZ-1シリーズが返り咲いたことになります。

本体を入手して別の針を付けて遊んだことは既に報告済み。純正針はほとんど入手困難ですし、リファレンスカートリッジは現行品の針を使うべきだと思っているので現行品を購入しました。JICOとA'pisから現行代替針が出ています。もちろん安い方を選択。A'pisはポイントも使えるという事でA'pisのDT-Z1Eです。

P149

接合ダイヤの楕円針。カンチレバーはサスペンションワイヤーによるワンポイントサポート方式になっています。Z-1EにはやはりZ-1E用のこの針が似合うと思います。無垢ダイヤではありませんが今のご時世では仕方ありません。

P150

オレンジ色の透明ノブがお洒落で良い感じです。このカートリッジのデザインが好きなんですよね。

慣らしのために何枚かレコードを聴いてからいつもの比較試聴をしました。2枚のリー・リトナー『オン・ザ・ライン』(ダイレクトカットディスク)を2台のプレーヤーで同時にかけて、自作フォノイコライザーの入力セレクタで瞬時切替試聴。比較の相手は今の私のリファレンスAP-25D。

左 : A'pis AP-25D(針:A'pis現行楕円針ST-25DED)
右 : ビクター Z-1E(針:A'pis現行楕円針DT-Z1E)

P151

出力はZ-1Eの方が少し大きいです。意外と鳴りっぷりが良いです。どちらもA'pisの針ですし接合ダイヤ楕円針にアルミパイプカンチレバーという構造は共通なので、表情はほとんど同じです。しかし微妙な差はあります。AP-25Dが僅かに中音が薄いのに対してZ-1Eは中音が薄くなりません。高音がきちんと出つつ中音も割と押し出し感があって低音も不足がありません。帯域バランスとしてはZ-1Eの方が好みです。

あとZ-1Eは少し響きが整理されていて少し落ち着いています。これはワンポイントサポートが効いているように思います。ただ響きは整理されているけれど、ナガオカ針ほどではないので楽しさは残っていて、この絶妙なバランス感が私にはとても好ましく聴こえます。松田聖子のサ行は問題なく、チェックレコードのトレースはもちろん問題なし。Z-1Eの音がかなり気に入りました。デザインも気に入っていますから言う事なしです。

というわけで私のリファレンスカートリッジはZ-1Eに交代しました。そしてこのカートリッジがあれば他のカートリッジはいらないと言えばいらない感じです。

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エイミー・ワインハウスのアルバムを聴いて

早速エイミー・ワインハウスの『バック・トゥ・ブラック』を入手しました。エイミーには申し訳ないのですが中古品です。聴いて新たに気付いたことがあります。

P147

ところでこのジャケットの左下にある「PALENTAL ADVISORY」マークは「親への勧告 - 露骨な内容」という意味らしいですね。「暴力的な内容」「性的な内容」「麻薬等犯罪に繋がる内容」など露骨な表現をしているとこのマークが貼られてしまうのです。ヒップホップのアルバムにはほとんどこれが付いています。

それはさておき、新たに気付いたこととは。

このアルバム、私にとってはとにかく懐かしいサウンド満載なわけですが、《Wake Up Alone》のサウンドを聴いていたら、荒井(松任谷)由実のアルバム『ひこうき雲』が浮かんできました。(ユーミンの曲は著作権侵害になるためYouTubeにほとんど上がっていないので、比較のためにここに貼れないのが残念。)

この曲のギターのトレモロの感じは《きっと言える》とかに近い雰囲気ですし、サウンドの陰った感じは《曇り空》や《空と海の輝きに向けて》辺りに近い雰囲気を持っています。

で、ちょっと考えてみると、当時イギリスに憧れていたユーミンとアメリカンサウンドにドップリ嵌っていたキャラメル・ママ(ティン・パン・アレー)のバッキングという組み合わせが、イギリス人エイミーと古き佳きアメリカンサウンドを基にしたサウンドの組み合わせと同じ構図だということに気付きました。

やっぱりこういうところが私のツボなのだと改めて納得しました。

それから前記事で紹介した《You Know I'm No Good》。ビートの感じがヒップホップに繋がると書いたのですが、アルバム最後にオマケトラックとしてラップ入りバージョンが入っていました。これです。

やっぱりヒップホップを意識して作っていたのだと分かりました。このグルーヴ、かなりカッコいいですよね。

ヒップホップ繋がりでいけば《He Can Only Hold Her》のヒップホップ調ビートもかなり私のツボです。

サウンド全体の懐かしい感じも凄く気に入っています。ギターのフレージングは『ひこうき雲』の鈴木茂にも似た雰囲気です。

エイミーとユーミンのアルバム、約30年の時を経ているにも関わらず共通項が浮かび上がってくるところがとても面白いです。まあ少々こじつけ感はありますがご容赦願います。

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