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安心して聴いていられるジャズ/フュージョン

このグループの前作が私の巡回するブログで評判が高かったので気になっていました。2作目が出て気になりつつもあまり触手は動かず、しかしとうとう買ってしまいました。去年出たアルバムのフォローです。

P131ザ・インポッシブル・ジェントルメン『インターナショナリー・レコグナイズド・エーリアンズ』(2013年、BASHO RECORDS)です。メンバーは、マイク・ウォーカー(g)、グウィラム・シムコック(p)、スティーヴ・スワロー(el-b)、スティーヴ・ロドビー(ac-b)2,7、アダム・ナスバウム(ds)です。若手2人(イギリス出身とのこと)と、爺ちゃん世代のスワロー、ナスバウムが組むという面白い構成のグループです。プロデュースはロドビー。

曲はシムコックの曲が2曲、ウォーカーの曲が2曲、シムコックとウォーカーの共作が3曲、スワローの曲が1曲の全8曲が収録されています。主に曲を提供するのがフロントの2人なので、基本的にはシムコックとウォーカーのグループと言えるのではないかと思います。どちらかと言えばロック寄りのフュージョン・ギタリストのウォーカーと、クリアなタッチで技術のしっかりしたコンテンポラリー・ピアニストのシムコックが組んで、私達世代(アラフィフ)には分かりやすくて懐かしい80年代的ジャズ寄りフュージョンをやっています。

1曲目はロック基調テクニカル・フュージョン。2曲目はフォープレイ的美メロのフュージョンでベースはロドビー。3曲目は適度にテクニカルなパット・メセニーかジョン・スコフィールド系のアメリカン・フォーク基調の軽快フュージョン。4曲目はジャズ度(アドリブ度)が高いミディアムテンポの曲。このピアノ・ソロを聴いて思ったのですが、シムコックのフレージングにはブラッド・メルドーを勉強した形跡が見え隠れします。でもやはりメルドーの内面が表出したソロには及ばないと思います。

5曲目はナレーションから始まるちょっとしたアバンギャルド風味。曲はブルージーなミディアムテンポで、ギターのフレージングはかなりジョンスコしていると思います。途中にもナレーションが入りますが、バックのピアノはキラキラなフュージョン。こういう曲のベースを弾かせたらもうスワローの独壇場で、案の定ベース・ソロがあります。ナレーションのバックのハーモニカのような音はギターで出しているのでしょうか?

6曲目はウォーカーがアコースティック・ギターを弾くバラードでギターとピアノのデュオ。ギターはメセニーっぽいかな。となるとピアノはライル・メイズ調か? 7曲目は東欧風エスニック曲。ピアノの独奏のイントロから始まって、右手と左手のバランス感などはやはりメルドーっぽいです。ベースはロドビーでソロもあります。ギター・ソロはメセニー風フレージング。ラストはスワローの曲でバラード。郷愁感のある少し《家路》に似た良い曲です。しっかりしたピアノ独奏が続き、途中から他のメンバーが入ります。ベース・ソロが染るな~。

シムコックとウォーカーの演奏はどこかで聴いたことがあるような感じ。悪い演奏ではありません。その参照先(本家)との共演をこなしてきたスワローとナスバウムは、もう全編余裕の対応です。私はこういうスワローとナスバウムの演奏が好きなので満足。プロデューサーのロドビーは2曲に参加して、1曲ではベース・ソロもとってしまうちゃっかりぶり(笑)。それにしてもスワロー爺ちゃんまだまだ現役です!

分かりにくいところはどこにもなく、聴けばすんなり懐に入ってきます。それ故私なんかにすれば少々刺激が足りません。まあ私の場合はかなりのジャズ・マニアだからそう思うわけで、フュージョン・ファンなんかには非常に受けるサウンドなのだろうと思います。

アルバム名:『Internationally Recognaised Aliens』
メンバー:
MIke Walker(g)
Gwilym Simcock(p)
Steve Swallow(el-b)
Steve Rodby(ac-b)2,7
Adam Nussbaum(ds)

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