« スティープルチェイスのレコード | トップページ | これは渋カッコいいです! »

エンリコ・ピエラヌンツィのトリオは完成形

明日はサッカワールドカップの日本×ギリシャ戦。今度こそ日本らしいサッカーを展開して気持ち良く勝ってほしいです。ガンバレ日本!

今日はジャズ新譜紹介です。

P97エンリコ・ピエラヌンツィ『ストーリーズ』(2011年rec. CAM JAZZ)です。メンバーは、エンリコ・ピエラヌンツィ(p)、スコット・コリー(b)、アントニオ・サンチェス(ds)です。このメンバーによる2作目で録音は3年前。このメンバーになってからのピエラヌンツィは溌剌とピアノを弾いていて、それが聴きどころになっています。ピエラヌンツィの曲が7曲、コリーの曲が1曲の全8曲が収録されています。

1曲目《ノー・インプロパー・ユーズ》は勇ましい感じの曲で、このトリオの勢いに溢れた演奏が楽しめます。途中リズムアウトしたり、フリーっぽい部分があったりして、ピエラヌンツィさん絶好調です! 続く2曲目《Detras Mas Alla》はピエラヌンツィらしいメロディーの抒情的な演奏。香しく匂う哀愁が心地良いです。こういう哀愁曲をコリーとサンチェスが逞しくサポート。こればかりで申し訳ないのですが「哀愁とガッツ」(笑)。

3曲目《ブルー・ワルツ》は哀愁+エキゾチックなメロディー。コリーのベース・ソロがアートですよね。哀愁&ワルツというベタな組み合わせにも俗っぽくならず、そこに気品を備えているのがこの人ならでは。1曲目でガツンとやった後、2曲続けての哀愁曲が良い流れだと思います。4曲目《ザ・スロー・ジーン》はコリーの曲で美メロバラード。こちらは絶妙に俗っぽさを含んでいるところが私は好き。優しい演奏になっています。

5曲目《ウィッチ・ウェイ・イズ・アップ》は一転して忙しく始まりフリーっぽく展開していきます。途中からテクニカルフュージョンっぽくもなったりして一筋縄ではいかないです。こういう演奏でもドッシリと構えて説得力あるピアノを演奏するピエラヌンツィに拍手。で、6曲目《ホエア・ストーリーズ・アー》ではまたピエラヌンツィ節哀愁バラード曲に戻ります。曲の並びが上手く考えられているので飽きません。

7曲目《フラワーリング・ストーンズ》は陰りのあるメロディーが気持ちを落ち着かせてくれます。何となくウェイン・ショーターの《ワイルド・フラワー》に似ているような? この手のメロディーは好きです。たまにはダウナーな気分にも浸りたい。8曲目《ザ・リアル・ユー》はコリーのベースとデュオで静かに優しくエンディング。

安心して聴いていられる良いトリオです。ジャズ・ピアノ・トリオのひとつの形における完成形ではないかと思います。メンバーが互いに理解し合い、ピエラヌンツィが目指すジャズを上手く表現しています。お薦め!

ところでCAM JAZZレーベルのCDは中にシールが入っているのですが、これがジャズファンに馴染むとは思えず不思議でしょうがありません。

アルバム名:『STORIES』
メンバー:
Enrico Pieranunzi(p)
Scott Colley(b)
Antonio Sanchez(ds)

|

« スティープルチェイスのレコード | トップページ | これは渋カッコいいです! »

ジャズ・アルバム紹介」カテゴリの記事

コメント

けっこう素晴らしいアルバムとメンバーでした。録音年が’11年と、彼の場合、録音してしばらくおいてから(熟成させてから?)出すんですね。アグレッシブな部分と美メロの部分が同居できるピアニストなので、気に入ってしまいました。ここ5枚ぐらいしか彼を聴いてないので、そのうちさかのぼって聴いてみたいと思います。

TBさせていただきます。

投稿: 910 | 2014年6月22日 (日) 06時43分

910さん

こんにちは。
このアルバムは良いですよね。
そうですね。何で録音してからしばらくおくのか謎です。
おっしゃるとおりアグレッシブな部分と美メロな部分が上手く同居しています。
絶妙なバランスですよね。
私は以前あったユーロジャズブームの頃からのお付き合いです。
以前のものでは2000年のウェイン・ショーター曲集がお気に入りです。
TBありがとうございました。

投稿: いっき | 2014年6月22日 (日) 17時18分

こちらも ありがとうございました。

わたしも やはり、美メロ と アグレッシブな演奏の両方を楽しませていただきました。最後のデュオもよかったな。。

そして、あのシールは やはり 謎のままです。。
トラバいたしますね♪

投稿: Suzuck | 2014年6月30日 (月) 17時50分

Suzucksさま

こちらこそありがとうございます。

美メロとアグレッシブのバランスがなかなか良いと思います。
ジャズは哀愁&ガッツ(笑)。
最後の静かで優しいデュオは心に染みます。良いです。

シールは、やはり、謎ですよね。
ファンは小さいアルバムジャケシールをどこかに貼って、何気なくファンであることをアピールすれば良いんでしょうかね?
「このシール何?」「エンリコ・ピエラヌンツィ。いいよ~。」みたいな・・・。会話が弾む(笑)。

トラバありがとうございました。

投稿: いっき | 2014年6月30日 (月) 22時38分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: エンリコ・ピエラヌンツィのトリオは完成形:

» Stories/Enrico Pieranunzi [ジャズCDの個人ページBlog]
このところ新譜がなかなか届かないので、とうとう手持ちの最後の1枚になってしまいま [続きを読む]

受信: 2014年6月22日 (日) 06時40分

» Stories / Enrico Pieranunzi [My Secret Room]
梅雨空のせい?めちゃ寒いんですけど。。。 前作のPermutation の時もざ [続きを読む]

受信: 2014年6月30日 (月) 17時52分

« スティープルチェイスのレコード | トップページ | これは渋カッコいいです! »