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今度こそ廉価カートリッジ探究は終了か?

昨年7月から廉価MM型カートリッジ探究を続けてきたのですが、今度こそ終了しそうな気分です。これにて打ち止めかな?

またまたレコードプレーヤーごと落札しました。今回は1円ではありませんが開始価格で落札。やはりここのカートリッジは人気がないんですね。他にも入札があるだろうと思って放っておいたら誰も入札しませんでした。落札したレコードプレーヤーも動作品。入手したのはナガオカ(ジュエルトーン)のMP-11。大ヒットしたらしいです。日本ではあまり売れていなかったような気がするのですが・・・。

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針は折れています。純正ヘッドシェルMg-704Jに取付けられていました。マグネシウム製ヘッドシェルです。ヤフオクの小さい写真から、アルミブロック削出しヘッドシェルAl-703Jだと思ったのですが勘違いでした。本当はAl-703Jを狙っていたのに・・・、まあこれでも良いです。しっかりした作りの良質なヘッドシェル。結構汚れていたので入念にクリーニングしました。

針が折れていたので、以前入手したMP-150の針を挿してみました。問題なく挿せました。ノブの色が本体ベースの色と異なりますがそれほど違和感はないです。MP-150の音が聴こえてきます。針の音が支配的なんですよね。

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ナガオカのこのシリーズは下からMP-10、MP-11、MP-15、MP-20、MP-30、MP-50の6機種がラインナップされていました。今はこの型番の後ろに”0”を追加して、それぞれ前の仕様を受け継いで販売されています。価格は時流を反映してUP。このMP-11だけはSP用の針をつけ、SP用カートリッジとして現在も継続販売中。

このカートリッジを入手した目的は現行品MP-110の針で聴いてみようということ。ネット上にはMP-11がなかなか良い音だという情報がありました。MP-110にも良さは継承されているはずです。なのでヨドバシ通販(ここはすぐに商品を送ってくれます)で針を入手。JN-P110は接合型楕円針としては安いです。

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ノブが山吹色なので、本体ベースの肌色とデザイン上マッチしないかと思いましたが意外とマッチしています。シェルリード線は恒例のPCOCCに交換。音は癖がなく標準的ですね。いや本当、特に高価なカートリッジを使わなくても、これで十分音楽を楽しめます。変な癖がないので何でもこなせます。

少し慣らし運転をした後でいつもの比較試聴を実施しました。2枚のリー・リトナー『オン・ザ・ライン』(ダイレクトカットディスク)を2台のプレーヤーで同時にかけて、自作フォノイコライザーの入力セレクタで瞬時切替試聴。比較の相手はZ-1S。

左 : ビクターZ-1S(針:JICO現行丸針DT-Z1S)
右 : ナガオカMP-11(針:ナガオカ現行楕円針JN-P110)

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表現力はこのクラスのMM型の標準的なもの。MP-11の方が僅かに出力が小さいです。MP-11の方が高音は良く出て低音は控えめに聴こえます。Z-1Sが開放的に明るく鳴るのに比べ、MP-11は無駄な音が鳴らない感じがします。それから松田聖子のサ行は素直でチェックレコードのトレースは優秀。

新リファレンスAP-25Dとも比較してみました。

左 : A'pisAP-25D(針:A'pis現行楕円針ST-25DED)
右 : ナガオカMP-11(針:ナガオカ現行楕円針JN-P110)

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両者楕円針ということで高音は良く出ます。出力はAP-25Dのほうが大きいです。AP-25Dが少し華やかなのに対して、MP-11(MP-110)は落ち着いた音です。実はMP-110の宣伝文には「落ち着いたサウンドを実現」とあります。そのとおりだと思います。さすがは針の専門メーカーですね。カートリッジの特徴を的確に表しています。そつが無いのですが少々面白みに欠ける音と受け取られる可能性あり。

ここまで聴いてなるほどと思ったことがあります。MP-11の音は、以前Z-1Sとの比較で聴いたXL-25A(針:ナガオカ88-25、接合型楕円)、AT10d(針:ナガオカ74-27 ELLI、接合型楕円)とほとんど同じ印象なのです。そして全てナガオカの接合型楕円針ということから、これが昔も今もナガオカの音作りなのではなかろうかと推測しました。

こうなるとわざわざ古いカートリッジや新古の代替針を買う必要はないと思えます。現行カートリッジを買えば良いのです。新品を買った方が信頼性は高いですし、当然劣化していないわけですからきちんとした音が出ます。またJICOやA'pisの現行針を使うとJICOやA'pisの音になってしまいます。廉価品はカートリッジ本体より針で音が決まってしまうからです。というわけで、私はもう古~いカートリッジ(特にレコードプレーヤーに付属していたもの)にあまり魅力を感じなくなってしまいました。廉価MM型カートリッジを使うなら現行品で十分だと思います。

私の推薦機種は、A'pisのAP-12D(=JICOのJR-525C)、JICOのJR-595E、ナガオカのMP-100またはMP-110、オーディオテクニカのAT100EまたはAT5V。それぞれの音には多少違いがありますので、どれが好みに合うかは聴いて判断するしかないでしょう。少々癖はありますがシュアーのM44Gも良いと思います。

そうだ! このクラスではまだオルトフォンの2M Red(ヘッドシェル付モデル以外は仕様に対して割高感あり)を聴いていないですね。現在もMM型カートリッジを自社製作している海外メーカーとしては、シュアーと双璧のオルトフォン。オルトフォンの音を検証しておかないとまずいでしょうかね? こうなると廉価MM型カートリッジ探究はまだ続くことになってしまいます。困ったものです(笑)。

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コメント

カートリッジの悟りを得たようで(笑)
国内含めMMタイプは、スタイラスチップ、カンチレバー
ダンパー構造、マグネット材質で音作りや、グレード
分けを行っていたいる物が多く、互換針を挿すと皆同じ
傾向となってしまいます。
純正針の様にコストは掛けられない上に、無垢チップや
特殊なカンチレバー材(カーボン添加アルミ、ボロン
パイプ、ボロンテーパー、ベリリウム(現在毒性で不可)
ルビー、サファイアパイプ、カーボンクラッド etc)
など、当時メーカーが音作りの肝となった部分が完全に
無くなってしまいました。
私が所有しているカートリッジをグレードで分けると

安価グレード
       STANTON-500(オリジナル&JICO)
       STANTON-680(オリジナル&JICO)
(針がディスコンとなりJICOを試したがおおらかさが少なく
 なった。STANTONはIM型の方が渋く熱く鳴る)

       shure-M44G(オリジナル)
       shure-M44GX(JICO)
(M44Gでしか出ない音がありピンポイントで使用、M44GXは
 汎用性が高いがJICO針では上品過ぎるか? しかしJICO
 のトレース性能は高くM44G純正針1gで歪む盤もJICOでは
 同じ針圧でも問題なくトレース出来る)

       VICTER Z-1S(JICO)
(丸針では眠く、シバタでは気難しい面が出てくる。
 オリジナルにはない仕様だが楕円(Z-1E)を試したい)

安価よりは上
       shure V-15TYPE3(JICO楕円)
       shure V-15TYPE4(JICO超楕円)
(どちらも交換針はJICO一択しかない、SASに力を入れる
 よりこの辺りのグレードを上げてほしい
 個人的には人気は低いが汎用性の高いTYPE4の方が好み)

       audio-technica AT-ML150(オリジナル)
(約30年前の物。すでにダンパーの硬化が進んでおり当時の
 音は出ないがベリリウムカンチレバーの押しとスピードの
 有る音は現行テクニカでは聞けない)

中価格~以上(全てオリジナル針)
       audio-technica AT150ANV
(今までサファイアパイプのカートリッジを持っていなかった
 という理由で購入。エージングに時間が掛かったが思った
 以上に渋く鳴る。AT150もずいぶん大人になった)

       GRACE F-8
       GRACE F-9
       GRACE F14
(それぞれ数個づつ有り、色々な針が付いている。以前は
 針を変えて音を楽しむスタイルをメーカーも売りにしてい
 たが、現在は、カートリッジの状態に合わせた専用チュー
 ニング針で同じF-8であっても差し替え不可。
 結局カートリッジ本体が増える事となる)

ナガオカ、JICO、アーピスと互換針メーカーは有りますが
統廃合が急速に進んでいます。
ナガオカの無理な統合、アーピス針はJICOからのOEM供給増加
JICOの直販限定品化など環境は悪化の一途です。

現行カートリッジもいつディスコンになるか分かりません。
テクニカの様に価格を上げない為、接合針仕様に変更するのも
安価にカートリッジを供給するという意味では英断だと思います。
すでに利益の出ないカートリッジ部門で、それでも安価で売り
出す事は並大抵ではない事でしょう。

さて現行カートリッジでお勧めはどれになるのでしょうか?
楽しみに待っています。

投稿: jamjam | 2014年4月21日 (月) 00時29分

jamjamさん

こんばんは。
貴重な情報をいただきありがとうございます。
カートリッジをたくさんお持ちなのですね。
私は増えては整理するという繰り返しなので手元には残していません。
10年位前にはシュアー、ピカリング、エンパイア、ADC、エラックとか昔話題になった海外MM型を一通り所有していた時期もあります。

>当時メーカーが音作りの肝となった部分が完全に
>無くなってしまいました。

そうですね。まあしょうがないと思います。

>ナガオカの無理な統合、アーピス針はJICOからのOEM供給増加
>JICOの直販限定品化など環境は悪化の一途です。

これもしょうがないでしょうね。
商売を続けるのは時世柄大変でしょう。

>すでに利益の出ないカートリッジ部門で、それでも安価で売り
>出す事は並大抵ではない事でしょう。

おっしゃるとおりだと思います。

>さて現行カートリッジでお勧めはどれになるのでしょうか?

強いてひとつあげるなら今はナガオカのMP-150です。
あくまで聴いたものの中でです。

投稿: いっき | 2014年4月21日 (月) 20時32分

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