久しぶりにプリメインアンプをゲットしました。
最近のオーディオ記事はカートリッジのことばかりでした。たまには気分を変えてみましょう。ということでプリメインアンプをヤフオクでゲット。ゲットしたのはソニーのTA-F222ESAです。
これはオーディオ評論家の故長岡鉄男さんが高評価していたプリメインアンプで、「FM fan」の「ダイナミック大賞」1991年「グランプリJr.」に輝きました。長岡さんをして「CPが高過ぎ怖い公取委」と言わしめた機種です。これがかなり前から聴いてみたかったのです。一応正常動作品。それほど人気はないようで¥3100でした。
傷は多少ありますがきれいな部類でしょう。ただしタバコのヤニ臭は結構あります。神経質な人はこれだけでN.G.だと思います。私はタバコを一切吸いませんがそれほど気にするわけではないので、ケースを掃除してできるだけヤニ臭を減らすようにしたいと思います。
中身は大型電源トランス、大容量コンデンサ、肉厚ヒートシンク、ジブラルタルシャーシ、強靭な構造などなど、これが当時定価¥49,800だったんですから、バブル末期のオーディオ業界の狂乱ぶりが伺えます。これを今作ったら2倍の価格で売っても採算が取れるか心配なくらいです。部品を交換した形跡はありませんが掃除はしたことがあるみたいです。
パワートランジスタはサンケンLAPT現行品2SA1215/2SC2921コンプリメンタリペアのシングルプッシュプル。このパワートランジスタが良い音の源なんですよね。
どんな音がするのでしょうか?今使っているビクターJA-S75改(電源トランス載せ替え&メンテナンス)と比較試聴してみました。ただしパワーアンプとしての使用です。この2台は発売年に15年の隔たりがあります。TA-F222ESAにはダイレクトインプット端子があり、ここへ入力するとボリュームだけを通してパワーアンプ部へ入力することができます。プリアンプの出力をここへ入力してボリュームを最大にすれば、パワーアンプ部へ直接入力しているようなものでしょう。
(注)その後分かったのですが、ダイレクトインプットは入力切替スイッチを通らないだけでした。ソースダイレクトをONにしないとプリアンプを通ります。
瞬時切替というわけにはいきませんので、配線を挿し変えて聴き慣れたアルバムを試聴。TA-F222ESAは張りのある中音の濃い音です。シンバルの金属感を良く鳴らす高音、力強く充実した中低音、量感がありつつ締まった低音、パワフルな良い音だと思います。(これはプリアンプを通った音でした。ソースダイレクトをONにするともっとクリヤで高解像度な音になります。)確かに家庭用としては十二分。ゲインが高過ぎるので、ミューティングONでちょうど良い感じです。
じゃあ比較に使ったJA-S75改がダメな音なのかというとそうでもなく、このアンプの明るく開放感のある鳴り方は魅力的。何とも爽やかでクリーンな高音、少し控えめで鮮やかな中音、少し緩いのですが軽やかな低音、私はこの音も捨てがたいと思います。TA-F222ESAと異なるキャラクターが良いのです。
さて、TA-F222ESAは古いアンプの常で、小音量にしてしばらく経つと音が出なくなってしまいます。典型的なスピーカー保護リレーの接触不良ですね。これを解消しないと私の使用環境(夜の小音量試聴時)では使えません。このタイプのパワーリレーはもう入手できないでしょうから、リレーを外して接点クリーニングします。かなり解体しないとリレーを外せそうにないので着手するのが少々億劫です。
もう1台あるヤマハのCA-800Ⅱは、最近夜の小音量試聴時に音が出なくなる現象が発生。しかしこちらは保護リレーを新品交換してスピーカー切換スイッチもクリーニング済みですから、プリ/パワー分離スイッチの接触不良なのではないかと推測しています。メンテナンス待ち状態。
以前入手してメンテナンスしたトリオKA-7300DとサンスイAU-607はもう手放しました。これら2台のDCアンプを手放して、今はACアンプであるJA-S75とCA-800Ⅱを使っています。DCアンプだから音が良い、古い機種は音が悪い、高品位な音だから良い、というような単純なものではないのがオーディオの奥深さで面白さですよね。
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