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果てしなき廉価MM型カートリッジ探究

まだまだ続きます。廉価MM型カートリッジ探究。

まずはオーディオテクニカのAT-E50/M、前の記事のレコードプレーヤーPL-380に付いていました。以前登場したAT-E30の一つ上の機種です。かなり前に製造中止。現行品の交換針はないので針が消耗すればそれでおしまい。

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本体メッキ部やマグネシウムヘッドシェルには腐食が多く、掃除してもこれ以上きれいになりませんでした。これはオーディオテクニカ・トーンと言うのでしょうか。高音が勝った音です。表現力については他のこのクラスの廉価MM型カートリッジと大差なし。私はこういう音があまり好みではないでので、処分品リストへ直行(笑)! かなりモダンなデザインもどうやら好みではありません。

同じくオーディオテクニカのAT120Eaも入手してみました。このシリーズの音が聴いてみたかったのです。本当はAT150Eaが聴きたいんですがヤフオク相場が高いのでこれでお茶を濁してみました(笑)。比較的新しい機種ですが既に製造中止になっています。交換針も入手不可。

P194

AT-100シリーズの最下位機種です。交換針はそれほど高くないのに、無垢ダイアモンド角柱の楕円針です。カンチレバーはアルミストレートパイプ。AT15Ea用のマグネシウム製ヘッドシェルに取付けてみました。シェルリード線は恒例のPCOCC。

いつもの比較試聴に行ってみましょう。2枚のリー・リトナー『オン・ザ・ライン』(ダイレクトカットディスク)を2台のプレーヤーで同時にかけて、自作フォノイコライザーの入力セレクタで瞬時切替試聴。比較の相手はこのところの私のリファレンスZ-1S。

左 : ビクターZ-1S(針:JICO現行丸針DT-Z1S)
右 : オーディオテクニカAT120Ea(針:純正品)

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出力レベルはAT120Eaの方がかなり小さいです。この2機種は質感が異なりますね。AT120EaにはZ-1Sのような中音の張りがありません。高音はきれいで良く出ています。低音も厚みがあるのですがちょっとブヨブヨの弾力系。以前使っていたMC型のAT33LTDも同傾向の低音で、この手の低音は私の好みではありません。高低音に比べて中音が引っ込み加減で全体的にはソフトな音だと思います。これも私にとってはマイナス要因。

これはクラシックに向いているような気がします。女性ボーカルにも良さそうです。松田聖子はサ行が耳触り良く、細かいニュアンスが出ます。でもジャズを聴く音ではありませんね。特に古いジャズには向かないです。なるほどね~。現代的な聴きやすい音で価格からしたら上質の音だと思いました。

とりあえず傾向が違う音なので持っていましょうか? でもこれは私のようなジャズ聴きにとっては中途半端な音ですね。結局処分リストか(笑)。

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コメント

すいません
私も、何10個かレコード・カートリッジを買ったのですが、音の違いが分かりません。AT3Sはドンシャリ、AT5も軽いドンシャリ、Grace F6Dは太い音ぐらいは分かりますが、Grace F8L, AT-E30, AT-E90, Z1E, Shure V-15 typeIII等みんな似たようにしか聞こえません。針圧を正確に合わせれば差がもっと大きくなるのでしょうか。きれいな音が出ればよいようにも思います。
接合針だと差はないといわれています。AT-35Xなど古いのは無垢針ですが、丸針ですので。
クラシックでは差が出るのでしょうか。
また、EQアンプをIC式でなく、真空管式の負帰還の少ないものに替えれば差は出るるのでしょうか。
61才と若くないので聴力が悪くなっているのかもしれません。
誰もが簡単にわかるように違いが分かるか、わからないかを教えていただけないでしょうか。
En Ideさんはいかにも違いがあるといわれますが、私にはわかりません。針を修理してまともな音も出るとは思えません。
Youtubeにアップしても、デジタル変換し、圧縮するし、カットリッジの出力も違うので差はわからないでしょう。
いかがでしょうか。

投稿: jh3lon | 2018年4月 8日 (日) 03時42分

jh3lonさん

はじめまして。こんばんは。
コメントありがとうございます。

値段が安い機器は個性を持たせる傾向があるように感じます。
一方ある程度の価格でハイファイユースとなると、同じような構造や材質となるため、似たような音になるのはやむを得ない気がします。

私は材質が持つ音には敏感で、接合ダイヤと無垢ダイヤには違いを感じます。
カンチレバーの材質も音に出やすいと思います。
丸針と楕円針の高域の伸びの違いも分かりやすいと思います。

クラシックで差が出るか私には分かりません。
クラシックはたまにしか聴かないからです。
比較する場合違いを分かりやすくするために、私は同じ音源(ジャンルは何でも良い)を利用しています。

EQアンプ自身の個性を減らしてカートリッジの差を分かりやすくするなら、負帰還が多い方が良いような気がします。
EQアンプの個性が強いと何を聴いてもEQアンプの音を聴くことになりませんか?

機器の音に特徴が強ければ誰が聴いてもその印象に大差はないでしょう。
一方特徴が少なければ違いはほとんど分からないと思います。
それでもことさら違いがあるというのは、思い込み/先入観によるものではないかと最近は思っています。

針を修理しても意外と普通に聴けてしまうのは、アナログのいい加減(曖昧)なところだと思います。
私は精神衛生上そういう修理が嫌いなので一切聴く気が起きません。
そこは人それぞれだと思います。

私は圧縮音源の音が気に障るので、その音源で差を聴く気になれません。
上の方で書いていますが、圧縮音源の音に個性がありすぎて、元の個性はマスクされてしまうのではないかと考えます。

YouTubeへのアップはゴミ(失礼)を高く売るためでしょ(笑)。
違いをことさら言うのもその次元の話だと思います。
はなから信用していません。m(_ _)m
真に受けている人がいるんですか???

投稿: いっき | 2018年4月 8日 (日) 23時14分

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