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80~90年代のJ-POPを懐かしんでみる。

AKB48の《恋するフォーチュンクッキー》は80年代というより70年代のサウンドなのではないかと、年末に書きました。では私がイメージする80年代の(歌謡/J-POP)サウンドはどういうものなのかということで、YouTubeから動画を貼っていきます。今回の映像は全てライブです。重くなりますがご容赦願います。

この曲は私のツボなのでここから行きましょう。谷村有美《2人はいきなり》。メロディー、グルーヴ、アレンジ、全て気に入ってます。

リクエストによる埋め込み無効とのことなので、下記からジャンプして見て下さい。
http://www.youtube.com/watch?v=4QvFynl7r_Q

このライブ自体は90年代に入っていると思います。80年代になるとこういう野外ライブが盛んでした。バブル前夜~バブル期ならではのこと。よくもまあ人が集まっていますよね。当時は谷村有美くらいでも(失礼)野外にこれだけの人を集められる経済状態だったのです。

バックの演奏から分かるとおりサウンドはフュージョンです。80年代のJ-POPはもうフュージョン一色だったような気がします。80年代前半のテクノもありあますが、それを取り込んだ上でのフュージョン。この間奏に入るサックスソロなんかはモロにフュージョン。リズムが4ビートにチェンジしています。私はこういうチョッパー/スラッピングベースのグルーヴが好きです。

あと当時の音を象徴するのがシンセサイザーの音。そうですYAMAHA DX-7系FM音源シンセの音です。このシンセが出てからあっという間に、シンセはほとんどこれに変わってしまいました。プリセットされている効果音も多用されました。それまでの湿った音とは違う乾いた音が私には凄く新鮮に響いたことを覚えています。今ではこの音が嫌いだと言う人が結構いますが、私は相変わらず好きです。谷村有美の歌は下手ですね。

さて、こういうサウンドの頂点は誰かということになると、私はドリムズ・カム・トゥルーを挙げます。80年代終わりに登場しヒットを飛ばし続けていきます。これはもう90年代サウンドということになると思います。私はこの曲が大好きです。《うれしい!たのしい!大好き!》。91年のライブから。

派手な演出とか大きな舞台セットとかがバブル期のライブを象徴しています。サウンドはフュージョンで、前述の谷村有美と同質のものです。ただしこのサウンドは70年代のアメリカンポップスを参照していると思います。このあたりから洋モノポップスを聴く必要性が薄れてきてしまったのではないかという気がします。ファッションのモチーフはメリー・ポピンズかな? それにしても吉田美和は歌がメチャクチャ上手い。ライブだと歌唱力がモロに分かってしまいます。

次は93年のライブ。バブル崩壊後の縮小感が出ているように思います。平松愛理《素敵なルネッサンス》。この曲のせつねー感じが良いのです。この人は《部屋とYシャツと私》が大ヒットしました。

これもやっぱりフュージョンサウンド。ライブは90年代ですがサウンドは80年代です。ラテンが入っているあたりは80年代フュージョンらしいところか。メンバー紹介の曲は松田聖子の《秘密の花園》??ギター紹介では有名なあの曲のフレーズが。私は打ち込みでないこういうサウンドがやっぱり好きです。歌は上手いかな~。

少し戻ります。90年のライブから今井美樹《雨にキッスの花束を》。この曲も好きです。作曲はKAN。KANもこの時代を象徴する人で、91年には《愛は勝つ》でレコード大賞をとっています。

凄くカワイイですよね。今井美樹。女優ならではの小芝居が入っています。ショルダーキーボードやリリコン(EWI)という時代を象徴する楽器も出てきます。しつこいですがこういうフュージョンサウンドが私は好きなのです。歌は上手いほうです。

その後の90年代J-POPサウンドを象徴するものとしては、打ち込み/ユーロビートということで安室奈美恵。96年のライブです。

このライブは凄いスケールですよね。エイベックスがお金をかけまくったスタジアムライブ。バブル崩壊後にこれですから凄い。エイベックス独り勝ちみたいな1極化時代の幕開けです。私はユーロビート&4つ打ちビートが大嫌い!! こういうJ-POPには興味がなくなってしまいました。やっぱり安室は歌が上手い。

で、更に時代を飛んで、ヒップホップに傾倒する安室の2005年ライブ。これメチャクチャカッコイイです!!初めて見てビックリしました。

ヒップホップのトラックに歌を乗せるニュー・ジャック・スイング。これを聴いてしまうと最早アメリカのポップスをわざわざ聴かなくても良いと思います。あちらのパクリだと言う人が必ずいるでしょうけれど、パクリとして片づけてしまう次元ではないでしょう。安室奈美恵の歌唱力、ダンスパフォーマンス、超一流だと思います。今更思い知りました。J-POP、バカにできないですよね。

更に最近、テクノ歌謡の最先端と言えばこの人達Perfume。これは昨年のカンヌでのパフォーマンス。今流行りのプロジェクトマッピングを使った最新エレクトロニクス演出。

動く対象にプロジェクトマッピングするという、工学系の私にはとても興味深い技術なのです。昨年末にNHKでパフュームライブの最先端演出に関する番組をやったのですが、これも流れました。クリエイターの真鍋大度が技術サポートしているそうです。世の中には才能がある人がいるんですね~。パフュームのダンスパフォーマンスも凄いと思います。残念ながら中田ヤスタカの楽曲についてはあまり魅力を感じないです。パフュームってとても日本的。こういうグループは日本にしかできないと思います。

80~90年代のサウンドを懐かしむはずが、ここまで来てしまいました(笑)。

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コメント

いっきさん。こんばんは。

久しぶりにイチャモンつけておきます(笑)。

ビヨンセの「スーパーボールライブ」みたいのを観ると、やっぱりパクリとして片づけてしまう次元だと思うよ。www
こういうのを歌唱力、ダンスパフォーマンスともに超一流というのではないでしょうか?なんと言っても美しい。

http://video.search.yahoo.co.jp/search?p=ビヨンセ+スーパーボール&tid=17c59874b094591c663a683baa2456f7&ei=UTF-8&rkf=2

投稿: tommy | 2014年1月22日 (水) 00時19分

tommyさん

こんばんは。
イチャモンありがとうございます。
ビヨンセと大して変わらないと思いますよ。
外国(アメリカ)至上主義にはいい加減うんざりです。
m(_ _)m
安室ちゃんの美しさがわからないとは・・・、残念です。

投稿: いっき | 2014年1月22日 (水) 00時44分

>外国至上主義はいい加減うんざり

そういう問題じゃないと思うよ。
いいものはいい・・・感動するものの違いだけですよ。
観て聴いて比べるものがあるのだから仕方がないことだと思います。
オレは冷静にビヨンセは感動するけど、安室奈美恵はそこまでの感動はないと思うだけですw。(大きい声で言うほどのことでもない。歌謡曲としては認めるよ)
音楽は「純国産愛用品運動」じゃないんだから広く聴くべし!!www

>ビヨンセと大して変わらないと思いますよ。

ビヨンセと安室奈美恵が大して違わないと思うのがJ-POP好きなんだよね。まぁ、そういう人が多いというのも事実だろうね。何を見て聴いて、そう思うのかオレにはまったく理解できないぜwww。

投稿: tommy | 2014年1月22日 (水) 01時46分

tommyさん

こんばんは。
ご意見ありがたく拝聴致しました。
私は安室ちゃんに凄く感動できる自分が好きです(笑)。
大いに嘲笑してやってください。

投稿: いっき | 2014年1月22日 (水) 20時50分

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