今度はこれを比較試聴。
トリオのカートリッジV-39MKⅡとサンヨーのカートリッジMG-27L(針:A-1PH)を比較試聴してみました。V-39MKⅡはオリジナルのままですからどうなりますことやら。
比較に使ったのはいつものこれ。リー・リトナーの『オン・ザ・ライン』。
左 : トリオV-39MKⅡ(オリジナルのまま)
右 : サンヨーMG-27L(針:ラインコンタクトA-1PH)
V-39MKⅡはオルトフォンのしっかりしたヘッドシェルに取付けました。カートリッジのデザインにマッチして重厚感を醸し出しているように思います。これは針が昔のものなので、比較するとボロが出るかも?
出力はMG-27Lの方が大きいです。これまでいくつか聴き比べて分かったのは、このMG-27Lの出力が大きいという事。音色はどうでしょう? この2個、高低音のバランスは良く似ています。V-39MKⅡの方が若干高音寄り。でも、ビクターのMD-1016ほど華やかではありません。なので帯域バランスは両機とも私好み。
よく聴くと微妙にニュアンスが異なります。MG-27Lの方がほのかに柔らかい音です。柔らかいと共に音が”フワッ”と広がります。現代的な繊細な録音には効果を発揮すると思います。女性ヴォーカルとかには良いでしょう。こういうニュアンスって、私が聴いてきたMCカートリッジには出せませんでした。MM型の美点。
一方V-39MKⅡはちょっぴりタイト。中音がしっかり聴こえ音に芯があります。こちらはジャズをカッチリ聴きたい時に良い感じです。これっ、トリオの普通のレコードプレーヤーの多くに付属していた廉価カートリッジなんですよ。でも今こうして聴いたら必要にして十分な音です。
この2個、甲乙付け難いですね。どちらも好き。今の私はブランド志向や成金趣味には疎くなってしまっているので、返ってまともに音そのものを判断できているような気がします。古くて安いものだって良いものはたくさんあります。こういうものに出会える喜び、B級(いやC級か?)オーディオも楽しいものです。V-39MKⅡ、送料込で¥1,200だったっけ、コスパ最高! 自分で言うのもなんですが、私はお金がかからない体質になってしまったようです(笑)。
※その後たくさん廉価MM型カートリッジを聴いて、どれも似たり寄ったりで特別良いというほどではないことが分かりました。上記の2個もリサイクルしてしまいました。このクラスは音で言うなら現行品(カートリッジ、代替針)で十分。昔のカートリッジは安く入手できることが取り柄でしょう。ヤフオクで入手する場合はコンディション等要注意。昔を懐かしんで聴きたい人はどうぞ。
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