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2013年9月

これまでの路線と変わったデイヴ・ホランドの新譜

新譜紹介です。この人の新譜はフォローするようにしています。

P55デイヴ・ホランド『プリズム』(2012年rec. Dare2 RECODE)です。メンバーは、デイヴ・ホランド(b)、ケヴィン・ユーバンクス(g)、クレイグ・テイボーン(p, fender rhodes)、エリック・ハーランド(ds)です。2010年の『パスウェイズ』以来、3年振りの新作ということになると思います。これまでのホーン陣にヴァイブまたはピアノを加えて、ホランドが作った現代性を帯びた楽曲を演奏するという路線から変更になりました。

今回はホーンなしというのが意外ですよね。ギターのユーバンクスを多めにフィーチャ。そこに現代ニューヨーク・ダウンタウン・シーンからメジャーなところまで、活躍目覚ましいテイボーンが加わり、ドラムは重用してきたハーランドという布陣。曲はホランドが2曲、ユーバンクスが3曲、テイボーンが2曲、ハーランドが2曲作っています。つまりメンバー全員がほぼ同じ割合で曲を持ち寄ったことになり、演奏順序もほぼ順番通りに2巡させるという構成。

ホランドが全て仕切るというのではなく、4人が対等な立場で曲を持ち寄り、メンバーが自分の個性を生かしつつ、作曲者の意図に基づいて各曲を料理していくというような作りになっているように思います。曲の作りも必ずしも現代性を強調するようなものではありません(テイボーンの曲を除く)。全体を通して聴くとちょっと時代が後戻りしたようにも感じます。

ユーバンクスの曲はロック色濃厚な2曲とバラード1曲、ホランドの曲はブルース系とフュージョン系(今回ホランドが現代性を持ち込んでいないのは意外)、テイボーンの曲は現代性濃厚な少し捻ったもの、ハーランドの曲は意外とキャッチーなメロディーで黒人性は薄いもの、といった具合になっています。それぞれの個性が出ているので、誰が作曲したのか知ってから聴くとなかなか面白いものがあります。どれも編曲を聴かせつつ各人のソロをガッツリ聴かせる構成。

私が一番気に入った曲はホランドの《ア・ニュー・デイ》。フュージョン系の曲で、ギターは全く異なるのですがパット・メセニー・グループに通じるような解放感と心地良さがあります。タイトルどおり「新しい1日」が始まるワクワク感が溢れていて、聴いていると元気が出てくるのがお気に入りポイント。ジャズとしてのカッコ良さならテイボーンの《スパイラル》が一押し。タイトルどおりの捩れたメロディーで不穏なジャズが繰り広げられます。

まあこれだけの面子が揃っているわけですから、演奏の出来不出来を云々するレベルにあるはずもなく、各演奏に安心して浸れます。特に新しさや刺激とかを期待するのではなく、現代の実力あるジャズメンが集まって、それぞれの技を出してグループ表現したらこういう風になりましたという好例として聴きましょう。もちろん出来は良好。

アルバム名:『PRISM』
メンバー:
Dave Hollando(b)
Kevin Eubanks(g)
Craig Taborn(p, fender rhodes)
Eric Harland(ds)

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ベン・モンダーのアートなジャズ

新譜紹介です。もちろんジャズ。

P54ベン・モンダー『ハイドラ』(2013年、Sunnyside)です。メンバーは、ベン・モンダー(g, b:4)、テオ・ブレックマン(voice)2,3,4,6,7,8、ジョン・パティトゥッチ(b)1,5,6,7、スクリ・スヴェリソン(b)2,3、テッド・プア(ds)2,3,4,5,6、ジアン・スレーター(voice)1,7、マーサ・クルーヴァー(voice)6,7です。注目しているギタリストのアルバムということで購入決定。

私はモンダーのリーダー作を1枚だけ(『オシアナ』)持っています。でも、この人は私が買う渋めのアルバムのサイドマンとして結構参加していて、当ブログにもそこそこの回数登場。サイドマンとして参加したアルバムでは、なかなか個性的で職人的なギターを弾いており、現代注目すべきギタリストの一人であることは間違いないと思います。

このアルバムはブレックマン他のヴォイスを全編に渡ってフィーチャしていて、モンダーのギターと共に幻想的なサウンドを展開。基本的にはこれまでのサウンドを踏襲していて、この人の個性であるアルペジオを主体としたギタープレイは独特なサウンドを紡いで行きます。アートなジャズです。

冒頭はモンダーの多重録音ギターがハープとも琴とも取れるようなサウンドを展開する上にスレーターのきれいなヴォイスが浮遊。どことなく「和」の匂いも感じさせます。「和」の意識は多分モンダーの中にあって、このアルバムの構成要素の隠し味的なもののように思います。それは中盤に収録されている《YUGEN》「幽玄」という曲名にも表れているのではないでしょうか?

タイトル曲《ハイドラ》は24分強の長尺曲で、物語性を感じさせるサウンドが展開。「ハイドラ」っていうのはTOTOのアルバム名にもなったギリシャ神話の怪物なんでしょうね。それをテーマにした物語。緩急ありますがちょっと冗長な感じも否めません。そう言えばTOTOの『ハイドラ』のアルバムジャケットもこのアルバムと似たような青色でしたね。私はこの青色が好き。

ブレックマンの美しいヴォイスとモンダーのアルペジオがきれいな調和を見せて進んで行く中、1曲だけモンダーがディストーションンを効かせたロック・ギターを披露するのが《TREDECADROME》。これも15分強の長尺曲。私、モンダーのイケイケ・ロック・ギターもかなり好きで、この曲は良い気分転換になっていると思います。

スヴェリソンとパティトゥッチはサポートに徹して良い仕事をしてますがそれほど目立ちません。一方ドラマーのテッド・プアはサウンドにダイナミズムを与える重要な役割を担っています。私はプアのドラミングにはブライアン・ブレイドに通じるものを感じていて、演奏にドラマティックな表情を加える技はなかなかのものだと思っています。巷ではあまり話題になりませんが良いドラマーの一人。

職人でありながらアートなサウンドを奏でるモンダー。芸術の秋にこのアルバムに浸るのは悪くないのではないでしょうか? それにしてもサニーサイド・レーベルは相変わらず私のアート心をくすぐるアルバムを出してくます。

アルバム名:『HYDRA』
メンバー:
Ben Monder(g, b:4)
Theo bleckmann(voice)2,3,4,6,7,8
John Patitucci(b)1,5,6,7
Skuli Sverrisson(b)2,3
Ted Poor(ds)2,3,4,5,6
Gian Slater(voice)1,7
Martha Cluver(voice)5,7

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等身大の音楽。実は才能満載。

1ヶ月ぶりのジャズ新譜紹介です。長らくお待たせいたしました。新譜と言っても発売されてから結構経ってます。

(注) com-post のクロスレビューでもこれが取り上げられていますが、私はそれらを一切読まない状態でこの新譜紹介を書きました。後でクロスレビューを読んでみて、「そういう理解なのか、なるほどなあ。」と思いました。(10月6日)

P53デリック・ホッジ『リヴ・トゥデイ』(2013年、BLUE NOTE)です。メンバーは、デリック・ホッジ(ac-b, el-b, fretless bass, key, syn, el-p, synth bass, vo, string arangements, etc)、クリス・デイヴ(ds, per, table beats)、マーク・コレンバーグ(ds,per, snare drums, quads)、ロバート・グラスパー(p, choir pad, fender rhodes, table beats)、アーロン・パークス(p, fender rhodes)、ジェームズ・ポイザー(key, additional key)、トラヴィス・セイルズ(syn, key, hammond B3 organ)、ジャヒ・サンダンス(turn tables)、キーヨン・ハロルド(tp, fl)、マーカス・ストリックランド(ts, ss)、コーリー・キング(tb)、コモン(vo)、ケーシー・ベンジャミン(vocoder)、アラン・ハンプトン(vo, ac-g)、ザ・アメリカン・ストリング・カルテットです。ロバート・グラスパー・イクスペリメントのベーシストの初アルバム。

黒人だから・・・とかジャズとヒップホップの融合だから・・・とかそういう主張はあまり感じられず、ホッジ自身が体験してきた音楽を素直に表現しているように思います。ベーシストというよりは、色々な素材をコーディネートして自身の音楽を作るサウンド・コーディネーターとしてのホッジに注目。素材のコーディネートぶりは相当凝っています。また、色々な楽器をこなして一人でトラックを作ってしまう才能もあります。

まずは一部で話題となっている2人のドラマーについて。最初メンバークレジットを見ずに聴いたら全部クリス・デイヴが叩いているのかと思いました。2人のビート感覚は似ていると思います。こういうビートを叩ける人は今や複数いるのでしょう。で、よく聴いてみたら、2人の違いを簡単に言ってしまうと、繊細なクリス・デイヴに対してラフなマーク・コレンバーグというところでしょう。

コレンバーグのラフな感じは、ヒップホップが求めるトラックの粗い/荒い感じを出していてこれはこれで必要性があるように思います。特に《アンセム・イン・7》でのドラミングは、アルバム中最もヒップホップ・ビートになっていて、編集したような感覚のドラミングは、ロバート・グラスパーがこの人のことを”変態ドラマー”と言う所以だと分かります。この辺りのことはヒップホップの視線がないと分からないことかも? 一方ストリングスが入る《ソリチュード》は繊細なデイヴが似合います。ホッジは2人をきちんと使い分けているのです。

曲によってメンバーや編成がコロコロ変わります。最初はロバート・グラスパー一派ならではの《ザ・リアル》。アドリブ・ソロを聴かせるのではなくサウンド交錯の妙を聴かせるものでしょう。アフリカ的なイメージのパーカッション(デイヴ、グラスパー、ホッジが鳴り物で机を叩いている)にベースが乗る短い《テーブル・ジャウン》はなかなかユニークでした。ギターのようなベース・ソロを聴かせるフュージョン調《メッセージ・オブ・ホープ》。キーヨン・ハロルドの多重録音トランペットが良い味を出すミニマル的メロー曲《ボロ・マーチ》

コモンがラップするバックでグラスパーがモロにグラスパー節を弾くタイトル曲《リヴ・トゥデイ》。これはモロにグラスパー・サウンド。似た雰囲気だけれどアーロン・パークスがピアノ/エレピを弾く《ダンシズ・ウィズ・アンセスターズ》。こういうのはグラスパーあってのサウンドだと思っていたけれど、パークスでも成り立ってしまうという発見。パークスのピアノが美し過ぎます! 似たような雰囲気を引きずりつつ、実はホッジがエレピを弾いているという!ビートはモロにヒップホップな《アンセム・イン・7》。さらに似たようなサウンドをほとんどホッジだけで作ってしまった《スティル・ザ・ワン》

この流れ、最初だけグラスパーをゲストに招き、グラスパーをパークスに変え、次にピアノを自分で弾いて、最後はほとんど一人で、グラスパー的なサウンドをやってしまうということに、かなりしたたかなホッジの戦略を見ました。ホッジはグラスパー・サウンドを完全に掌握しているのでしょう。グラスパー・グループの影の参謀ホッジ。なかなかの才能です。

こう来ておいて次はコロッと変えて、アラン・ハンプトンをゲストにカントリー調(オルタナティブ・ロック)《ホールディング・オントゥ・ユー》。弦楽四重奏はホッジのアレンジ! どんでん返しですね(笑)。次の《ソリチュード》はやはり弦楽四重奏が入って、物語性を感じさせる曲はブラッド・メルドーの『ハイウエイ・ライダー』にも通じます。ホッジのフレッドレス・ベースが美しく感動的。ピアノはパークスの良さが出ていますよね。ホッジの中はブラック・ミュージックだけではないのです。

ヒップホップ系の短い《ラバーバンド》。クリス・デイヴのドラムにはニュアンスを感じます。同じようなヒップホップ系の《グリッティ・フォーク》は、ハロルドのトランペットが入ってジャズを感じさせます。トランペッターがやりがちなエレクトリック・マイルスの現代版サウンド。トランペットが入るとジャズになっちゃう(笑)。《ドクソロジー》は郷愁ゴスペル風味。アルコ・ソロとオルガン・ソロに”ホロッ”。ホッジのルーツ・サウンドといった感じでしょうか。ラストの《ナイト・ヴィジョンズ》は一人で全ての楽器を演奏。ベース・ソロはマーカス・ミラーっぽいです。ホッジは現代のマーカス・ミラーかも?

とても聴きやすく柔らかいサウンドなのでスラスラ聴けてしまうのですが、実はそこにホッジの才能が満載という、なかなかしたたかなアルバムだと思いました。

1ヵ月前にアップしたのが同じベーシストのチャーネット・モヘットのアルバムでした。モフェットがあくまでジャズの中にいて、ジャズが既に取り込んだ色々な要素でサウンドを作っていたのに対し、ホッジはジャズの外から色々な要素を取り込んでサウンドを作っているところが現代的で面白いです。

アルバム名:『LIVE TODAY』
メンバー:
Derrick Hodge(ac-b, el-b, fretless bass, key, syn, el-p, synth bass, vo, string arangements, etc)

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これは結構気に入りました。

お待たせいたしました。新譜紹介です。ただしヒップホップ(笑)。

P52タイラー・ザ・クリエイター『ウルフ』(2013年、Odd Future LLC/RED)です。Amazonサイトでジャズのアルバムを探していたら、なぜかこれが出てきました。この人は前から注目していたので買ってみることに。Amazonのカスタマーレビューも買う気にさせた一因。

この人の名を知ったのはジャズ喫茶「いーぐる」で開催されたヒップホップ関連の連続講演です。長谷川町蔵さんと大和田俊之さんの著書「文化系のためのヒップホップ入門」に関する回で、現代注目のヒップホップとしてこの人が紹介されました。私は独特な雰囲気のサウンドに惹かれてしまったのです。

アルバムを聴き始めてすぐに感じたのは現代の病んだ感じ。現代社会の歪が人間の心を病ませているのはアメリカも日本も同じなのかと思いました。特に若い世代は皆、こういう雰囲気を心の中に持っているのではないでしょうか? 共感できるフィーリングがあるんじゃないかと思います。結構ポップなサウンドなのにそういうものが醸し出される不気味さ。

Amazonのカスタマーレビューによると猟奇的なものらしいのですが、歌詞は分からなくてもサウンドからそういうことは伝わってきます。ブックレットには歌詞が全部書いてありますので、英語が得意な方は是非読んでみて下さい。英語が苦手な私が見た感じですが、たぶん英語が読めるだけではその意味するところは半分くらいしか分からないだろうということ。

ちなみにタイラー自筆の歌詞も掲載されていて、その小さくてかわいい字が意外です。その破天荒な行動から”アンファンテリブル”とか言われるこの人ですが、字だけ見ると小市民(笑)。小市民の中に実はこういう才能溢れるスターがいるという面白さ。

さすがにメジャーなヒップホップなだけあって、メロディーもリズムも特別難解なものはありません。かなり聴きやすいと思います。そこに現代のヒップホップに至る要素が網羅されているように思います。ドクター・ドレー的演劇要素、ティンバランドのような南部ビート、カニエ・ウェストのような内省的なもの、エリカ・バドゥのような歌、などなど。

これを聴いて改めて英語のイントネーションのカッコ良さに気付かされました。ラップというより詩の朗読のようなトラックもあり、タイラーの低音を効かせた流暢なラップはかなりの快感を生み出します。ちょっと大袈裟ですが、例えばフランク・シナトラやメル・トーメの歌に通じるカッコ良さが、このタイラーにも感じられる瞬間があります。シナトラの歌に感じる人の声の魅力はタイラーのラップにもあると思います。でもあくまでラップで歌ではありません。

こういうのを聴くとアメリカン・ポップスの歴史の重みを感じますし、ヒップホップにまで脈々と流れるエンターテインメントの精神からは、アメリカン・ポップスの懐の深さを感ぜずにはいられません。

現代のメジャー・ヒップホップがどういうものなのか知りたい人には是非聴いてほしい1枚。踊るのではなくて聴いて楽しむ音楽としてのヒップホップの先端がここに。

YouTubeにはご覧のとおりフル・アルバムが・・・!
さすがにこれは著作権侵害で削除されました。

アルバム名:『WOLF』
メンバー:Tyler, The Creator

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空や雲の写真

そろそろジャズネタ解禁かな~。
その前にかなり久しぶりのこの企画。
早速行ってみよう!
写真をクリックすると少し大きくなります。

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楽しんでいただけましたでしょうか。
次はいよいよジャズ新譜紹介かな~。

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これも入手しました。多分これで最後。

廉価カートリッジ蒐集はこれで一旦打ち止めにする予定。

GLANZグランツ/ミタチ音響製作所のMG-2Sを入手しました。カートリッジ本体と大東京宝石の新古針DSN-34で\1,100也。奥がMG-2S、手前はビクターのZ-1Sです。

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なぜこの2つを並べて写真を撮ったかというと、MG-2Sを改良してZ-1Sになったという噂があるからです。MG-2SのOEM版にはデンオンのJM-16もあり、そちらは改良されてデンオンの多くのレコードプレーヤーに付属したDL-8になったという噂があります。JM-16用の交換針がDSN-34です。

その後分かったのですがMG-2Sはもう少し販売年が遅いようです。なので、MG-2Sの前進と言える機種Lo-DのMT-23、DENONのJM-16、OPTONICAのCART-102などを改良してZ-1Sなどになったというのが正確なように思います。ちなみにその後自社ブランドで売り出したMG-2Sは更に改良されていて、出力が大きくコイルの仕様が異なるようです。むしろMG-2Sの本体は現在ベスタクスのVR-7S、VR-7Eとして販売されているものの本体と同等ではないかと考えます。⇒ カートリッジMT-23の検証

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プラスチックのベース部分の形状は異なりますが、金属のボディは似たような形状をしています。ベスタクスのシェルに取付けてみました。シェルリード線はいつものPCOCC。この2個は似た音なのかと思いきやかなり異なる音でした。いつものレコードを使って比較試聴。比較の相手はこのところ私の標準機と化したオンキョー(オーディオテクニカ)のOC-27Vです。

左 : オンキョー(オーディオテクニカ)OC-27V(針:オリジナル)
右 : グランツMG-2S(針:大東京宝石丸針DSN-34)

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MG-2Sのスマートなデザインはなかなかイケてます。まずMG-2Sは出力がかなり大きいです。これまで聴いてきた中で一番大きい。音は高音寄りでエネルギッシュ。高音がかなり耳につくのに意外とやかましく感じないのが面白いところです。この押し出しっぷりはクラブDJ向きか? テクノ系クラブミュージックをメリハリを効かせて回すのが似合う感じ。まあ相対的に低音があまり出ないですけど。

意外ですよね。これを改良して作ったビクターのZ-1Sの素直な音とは対極に位置する音です。このハイ上がりな音はひょっとすると新古針のダンパが硬化していることによって生じているのか? いやっ、チェックレコードは問題なくトレースしているからダンパが硬化しているわけではないような気もします。う~む、これは現行交換針を挿してキャラクターを再確認する必要がありそうです。(その後色々聴いた結果、高出力カートリッジの中にはハイ上がり特性のものがあることが分かりました。)

これはこれで面白い音だとは思います。

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廉価カートリッジ探究は続く。

いったいどこまでオーディオ・ネタで引っ張るのでしょうか? 

デリック・ホッジ、ベン・モンダー、ムタン・ファクトリー・カルテットの新譜は入手しています。でもジャズ/フュージョンのレコードばかり聴いているので、CD新譜紹介が書けませ~ん(涙)。で、今ブログを書きながら聴いているのは『日本の恋と、ユーミンと。』。気分転換にはグッドです。

はいっ、今日もやっぱりカートリッジの比較試聴。それも3連発! 比較に使うのレコードはリー・リトナーの『オン・ザ・ライン』。このレコードは2枚持っているので、2台のレコードプレーヤーで同時にかけて、自作フォノイコライザーの入力セレクタで瞬時切替比較できます。

まずはこの2個。

左 : オンキョー(オーディオテクニカ)OC-27V(針:オリジナル)
右 : ビクターZ-1S(針:JICO現行丸針DT-Z1S)

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OC-27Vはベスタクスのヘッドシェルに取付けました。このほうがカートリッジ全体が見えてカッコイイ! 縦長長方形のスタイルはなんとなく放送局用っぽく見えるのですがどうでしょう? PL-30のアームはカートリッジ/ヘッドシェルが軽いと調整がやりにくいので、鉛テープを張り付けて重くしてあります。

OC-27Vを基準にZ-1Sを再比較です。OC-27Vは中域を中心にしっかりした音。50、60年代ジャズを聴くにはこれが良いと思います。Z-1Sは高音が少し多めで明るく朗らかですが、MD-1016のような華やかさではないのが美点。これは何でも聴ける素直な音が魅力。出力はZ-1Sの方が少し大きく。鳴りっぷりということでもZ-1Sは魅力的。両機共に良いと思います。

続いてこの2個。

左 : オンキョー(オーディオテクニカ)OC-27V(針:オリジナル)
右 : パイオニアPC-200(針:サウンド・ジュエル楕円針PN-400)

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OC-27Vを基準に、もう一度PC-200を聴き直してみました。これがなかなか良いのです。PC-200は高音がよく伸びて繊細で澄んだ音。ハイファイ調ですね。80年代フュージョンを聴くにはこれでしょう。女性ヴォーカルも良いと思います。前はMD-1016(現行JICO針)と比較したので、これが地味目に聴こえたのですが、あれはMD-1016(現行JICO針)が華やか過ぎたからだと分かりました。このハイファイな音は捨てがたい。

針が楕円なのでこの音が出るのかもしれません。構造的にはサスペンションワイヤー1点支持が効いているかも。この交換針の値段は\8,000。当時の普通の針の倍くらいの値段なので、ひょっとすると針先のカットが凝ったものなのかもしれません(100倍顕微鏡で見たらそうではありませんでした)。良い針だと思います。たまたまこれを入手できたのはラッキーかも? PC-200は手元に置いておきたいカートリッジになりました。

最後はこの2個。

左 : オンキョー(オーディオテクニカ)OC-27V(針:オリジナル)
右 : サンヨーMG-27L(針:A'pis現行ラインコンタクト針A-1PH)

P38

OC-27Vを基準に、もう一度MG-27Lを聴き直してみました。かなり似ています。ほんのわずかですがMG-27Lの方が明るい音です。本当にわずかな差。出力はMG-27Lの方が少し大きく、ビクターZ-1Sに近い感じで○。トリオV-39MKⅡとOC-27Vはクリソツ、V-39MKⅡとMG-27Lは若干質が違うはずだったのですが、OC-27VとMG-27Lがクリソツになっていました。OC-27Vがエージングされてまろやかになったのか?

OC-27Vは当時のオリジナル針なので、今の針が摩耗して現行交換針にするとこの音が出ないだろうと心配していたのですが、ほぼ同じ音が現行交換針のMG-27Lから出ているならば問題解決。OC-27Vは現行交換針で違う音になってもそれはそれで楽しめば良いことになります。同じような音のカートリッジが3個もいらないのでV-39MKⅡは整理品リスト入り。

以上4個のカートリッジは今後じっくり楽しんでいきたいと思います。

※ その後4個全てリサイクルして手放しました。アルミパイプカンチレバーに接合ダイヤ針は音質的に大差なく、所有していたい魅力に欠けるからです。このクラスであれば現行の廉価カートリッジで十分だと思います。良い音を求めて古いカートリッジをわざわざ漁ることはないということです。懐古趣味ならば否定はしませんが。2014.7.1

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またまたカートリッジの比較試聴

カートリッジの比較試聴。今回はビクター新旧対決! 比較に使うのはいつものこれ。耳タコだとは思いますが、リー・リトナーの『オン・ザ・ライン』。同じレコード2枚を2台のレコードプレーヤーでかけて、自作ふぉのイコライザーの入力セレクタで瞬時切替試聴。

P185

左 : ビクターMD-1016(針:JICO現行楕円針DT-33SE)
右 : ビクターZ-1S(針:JICO現行丸針DT-Z1S)

P35

この2個はGLANZ/ミタチ音響製作所のOEM品とのことです。特にMD-1016の兄弟機はたくさんのメーカーに供給されています。当時はカートリッジを自社生産する状況ではなかったらしいです。MD-1016はベルトドライブ時代のビクターの代表的カートリッジで、Z-1Sはダイレクトドライブ時代のビクターの代表的カートリッジだとか。

音質は似ています。両機ともさっぱりとした明るい音です。カートリッジの音というよりJICO針の音だと思います。違いはMD-1016の方が高音が良く出ること。なので解像度は高く感じられるかもしれません。高音が良く出るのは楕円針の追従性の良さなのでしょう。しかし私に言わせればちょっと華やか。余分な響きが付帯しているようにも感じられます。私にとっては時々気に障るような音が出ます。ヘッドシェルの強度不足が影響しているのかもしれません。

そこへいくとZ-1Sは素直。高音の出方もこちらの方が適正なのではないかと思えるのです。だからと言って解像度が悪いわけではありません。高低音のバランスが良好。私にとっては標準機としての資質を感じます。サイズは小さいのにこちらのほうが出力が大きく、鳴りっぷりが良いのも○。ビクターはZ-1Sを持っていれば十分な気がします。もう少し高音を伸ばしたいならZ-1Sに楕円針を挿せば良いのです。

それにMD-1016はデザインが悪い。無用に大きいのに色が白なので余計大きく見えます。直線で構成されたボディにノブだけが流線型というアンバランスが特に気になります。色合いも悪いです。ノブを流線型にするならZ-1Sのようにボディと調和させなければいけません。まあこういうことは単に私の美意識の問題なのですが・・・。MD-1016は整理品リスト入り決定です。私にとってはどこかで褒めるほどの物ではないことが分かりました。

2個ずつしか比較できないけれど、色々な組み合わせで比較することにより、それぞれの音が確定していきます。なかなか面白いです。

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いつものネタです。m(_ _)m

いつになったらジャズについて書く気になるのでしょうか?

針がダメだったビクターのカートリッジZ-1Sの交換針が届きました。JICOの現行品です。楕円針もあるのですが普通の丸針を選択。

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純正ヘッドシェルを利用してシェルリード線はいつものPCOCC定番品に交換。

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カートリッジMD-1016用に買ったJICO交換針(楕円針)は2重パイプカンチレバーだったのですが、これは普通のストレートパイプです。丸針のほうが安いので、こういうところで差をつけているのかもしれません。アルミパイプがピカピカ! スタイラスは接合型です。

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早速音を聴いてみました。レコードの上をトレースするこのカートリッジの姿は、ビクターのレコードプレーヤーの多くに付属していただけあって、”スタンダード(標準)”という言葉が似合うと思います。”ザ・カートリッジ!!”

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音はなかなか良い感じだと思います。良く弾む暖かい中低音の上に爽やかな高音が乗った絶妙なバランス。これは”白飯”の味わいですな。何か凄く日本らしい感じがします。色々癖があるものを聴いた後で、これに戻って”ホッ”とする。そんな音に聴こえます。鳴りっぷりも良いです。私にはこの丸針で十分。楕円針やシバタ針はいらないです。

ビクターはこれ(Z-1S)だけ持っていれば良い感じです。こうなるとビクターのMD-1016は整理品リスト入りかも? MD-1016のデザインはレトロな雰囲気を醸し出してはいるけれど、不必要に大きくて間延びした感が私にとってはいまいち。オーディオは音だけでなく見た目も大事なのです。

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タンゴISOが廃業!!

今日のNHK-FMの「東京JAZZ」中継、結構楽しみました。数日前に興味が湧かないとかって言ったはずですが・・・?

さて、ここ半年くらい真空管アンプ自作から離れ、メーカー製の古いトランジスタアンプのメンテナンスを楽しんでいたので全然気づかなかったのですが、何と真空管アンプ用トランスメーカーのタンゴISOが9月20日で廃業するそうです。ビックリ仰天!

数年前から真空管アンプ自作人口の減少は感じていたのですが、まさかこんなオチが来るとは思ってもいませんでした。自作人口の減少もさることながら、自作にお金をかける人が減ったというのが要因でしょうね。秋葉原のヒノオーディオが倒産したり、この業界もキビシィーッ!

タンゴISOは比較的リーズナブルな価格でトランスを提供する良心的なメーカーでした。資材の調達コストはかさんでいたはずなのに。その価格でも今や売れないんでしょうね。最近は円安なんで辛いはずですよ。噂によればタンゴISOも値上げしたとか。同業のタムラトランスなんかは数年前に思いきり値上げしてます。タンゴISOが今の環境下ではもう営業を続けられないという判断に至ったのは十分理解できます。

どうやら6月中旬くらいにラストオーダーを受け付け、その時に凄くたくさんのオーダーがあったらしく、今は生産に追われているらしいです。今後タンゴISOのトランスはプレミアが付いてヤフオクとかで取引されるんでしょうね。そういうのを狙ってラストオーダーしている人もきっといるはず。やだねー。

かつて旧タンゴトランス(平田電機製作所)が廃業し、旧タンゴトランスの有志が集まってタンゴISOを起こし、真空管アンプファンのためにトランスを作ることになった経緯があります。そのタンゴISOがまた廃業です。時代の流れを痛感しますね。

私も去年作った真空管アンプのトランスはタンゴISOをやめ、ノグチトランスや春日無線変圧器のよりリーズナブルなものを購入しました。そういう部分には出来るだけお金をかけずに楽しめば良いと思ったからです。今回の成り行きはよく分かります。凄く寂しい状況だと思います。

私は真空管アンプの自作を当分する気はなく、実は3台持っていた真空管アンプを整理して、手元にはもうこれ1台しかありません。6V6GTプッシュプルアンプ。これは全てのトランスがノグチトランスのものです。

P30

実際このアンプも今は使っていません。ラック下段に少し見えるヤマハCA-800Ⅱ(一部メンテ済みジャンクアンプ)で音楽を楽しんでいます。私のオーディオはどんどんグレードダウン。今やどこまでコストを抑えてオーディオを楽しめるかを追及する始末(笑)。これはこれで楽しいのです。

あ~あっ、う~む。

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廉価カートリッジ探究の途中経過

今、昔の廉価カートリッジを聴き直して、レコードを新たな気持ちで楽しんでいます。カートリッジによって色々な音を奏でてくれるわけですが、ちょっとここで気に入った順に並べてみたいと思います。

P28

左手前から気に入った順に並んでいます。

1.サンヨー MG-27L(針:A'pis現行ラインコンタクトA-1PH)
2.オンキョー OC-27V(針:オリジナル新古)
3.トリオ V-39MKⅡ(針:オリジナル中古)
4.ビクター MD-1016(針:JICO現行楕円DT-33SE)
5.パイオニア PC-200(針:サウンド・ジュエル新古楕円PN-400)

1.MG-27L : 帯域バランスやMM型の持つ柔らかさが美点。ハイファイな雰囲気もあり。現行針でこの音が得られているのが◎。個人的には良い音だと思う。

2.OC-27V : 帯域バランスやしっかりした中域が聴いていて安心感あり。音の雰囲気はV-39MKⅡに近いが、こちらの方が出力が大きいのが○。今の針がダメになったら現行針でトライ。

3.V-39MkⅡ : 音質は同上。

4.MD-1016 : 明るい鳴り方は○だがちょっと華やか過ぎる感じ。楕円針を選んだが丸針のほうが良かったかも? もう少しトライの余地はありそう。そこまで手間をかけるかどうか。

5.PC-200 : 帯域バランス良好。無駄な音が出ないクリーンな感じは○だがちょっと大人しい。出番は少なそう。

以上はあくまで私のシステムで聴いて、私の好みで判断。

こちらは針がない3個。

P29

左から、ビクターZ-1S、デンオンDL-108R、シュアーV15typeⅢ。

Z-1Sの針はJICOの丸針DT-Z1Sを手配済み。近々届く予定。実はヤフオクでもう1個落としてしまいました(笑)。ミタチ/グランツのMG-2Sがそれ。まだ手元に届いていません。さすがにここまでで終了。で、入手した廉価カートリッジの探究は続きます。

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これ、一応確保しました。

こんなものを確保してみました。DENONのMM型カートリッジDL-108R。ケース入りのものです。ただし針はダメなので安かったです。ご覧のとおりでコンディション良。

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「デンオン」時代のカートリッジ。DENONと言えばMC型カートリッジが有名ですよね。特にDL-103は有名で、オーディオを趣味とする人なら知らない人はいないはず。そんなDENONですが昔はMM型もラインナップしていたのです。色々なカートリッジがありました。それが今やMC型の中級品を5機種しか販売していません。まっ、これでも頑張ってくれています。

DENONが今販売しているカートリッジ

これはレコードプレーヤーに付属していたものではなく、単品として販売されていました。いままで私が紹介してきたものより1ランク上のもの。デザインもなかなかモダンでカッコいいじゃありませんか。特に緩いカーブを描く赤色のベースが素敵だと思います。

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10数年くらい前、更にランクが上のDL-109Dを所持していたことがあります。DL-109Dは発売当時DL-103より高いMM型カートリッジ。その10数年くらい前の時も色々なカートリッジを聴き漁ったのですが、MM型がシュアーを残してヤフオクで処分してしまいました。当時はもうシュアー、エンパイア、エラック、ピカリング、ADC、オルトフォン、デンオン、ビクター、ソニー、サエク、FRなど、若い頃憧れたけれど買えなかったものを片っ端から入手して聴きました。最大10個くらい持っていました。当時はサードシステムまであってレコードプレーヤー3台体制。

今回ランク下のDL-108Rを選択したのは、今の私が廉価カートリッジで遊んでいるからです。それにDL-109D/Rはヤフオクになかなか出てこないし出て来ても高値。

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針がダメなので現行交換針を入手しないといけません。でもこいつの交換針は少し高いのでまだ入手予定はありません。なお、入手する場合は楕円針のDSN-40(DL-108D用)にします。ボディは共通なので問題なく挿せます。スタイラスチップは無垢のダイアではないかと思います。

サンヨーMG-27LとオンキョーOC-27Vがかなり気に入ってしまたので、ひょっとするとこいつの出番がやって来ない可能性も・・・?

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好例、カートリッジの比較試聴。

ここ最近ジャズのニュースを見ない私。そしたら明日から「東京JAZZ」なんですね。全く忘れていました。

ホールのプログラムを見て、最近ジャズはすっかり「大衆音楽」なんだと気付きました。だからなんでしょうね。私があまり魅力を感じないのは。マニアックな私にとって大衆音楽としてのジャズってあまり興味が湧かないのですよ。まあ、ホールでのライブが「東京JAZZ」の全てでなはく、他の会場ではマニアックなものもフォローされてます。そういう意味で日本におけるジャズ需要っていうのを、「東京JAZZ」は上手く反映していると思います。

と、ここまでは余談。本題はオーディオです。もう今週はオーディオ・ネタで毎日更新することに決めました。それも超マニアックなネタで(笑)。オーディオのことについて書いてはいるものの、こんなことに興味を持つ人は日本に十数人しかいないはず。とことんマニアックに行くのが私のブログ。読者が減ろうがおかまいなし(笑)。

好例! カートリッジの比較試聴です。トリオV-39MKⅡ対オンキョー(オーディオテクニカ)OC-27V。比較に使うレコードはいつものリー・リトナーの『オン・ザ・ライン』。

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左 : トリオV-39MKⅡ
右 : オンキョー(オーディオテクニカ)OC-27V

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両方とも”ツンツルリン”のプラスチキーな質感はレトロ感があって良いですよね。オルトフォンSPUのプラスチックシェル(プラシェル)が人気だったりしますが、同様のものだと思います。”ツンツルリン”がいいのよ!これが良い音の秘訣?

さて、問題の音ですが、これがほとんどクリソツ。ただし出力レベルが異なるので、音量を揃えた上での話。出力レベルが大きいのはOC-27Vの方。ということで両者好みの音で鳴っているということです。帯域を妙に欲張らず素直に若干タイトに音を拾い出しているところが良いと思います。今時のハイファイではないでしょう。特に解像度が高いわけでも特に音場が広いわけでもありません。今の私はそれで良いのです。

両方とも当時のオリジナルですから、針がダメになって現行の交換針にしたら多分この音では鳴らないでしょうね。今の私の方針は、現行針で鳴らすレトロなカートリッジなのですが、この2個はちょっと違う方向性でその良さに触れてしまったことになります。コンディションが良いものに当ったのはかなり得した気分。

まだまだ飽くなきカートリッジ探究は続いています。乞うご期待!

その後このクラスのカートリッジ(接合ダイヤ/アルミパイプカンチレバー)をたくさん聴いて、だいたい同じような音であることが分かりました。古い針だから魅力的な音を出すわけではないことも知りました。このクラスの音ならば現行廉価品(とは言っても最近は価格高騰)で十分。上記の2個はヤフオクでリサイクル済み。2014.11.25

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針が届きました。

最近完全に ”「いっき」のAudioあれこれ日記” と化しています(笑)。

針がダメだったカートリッジOC-27Vの針が届きました。純正交換針DN-27STの未開封品です。今回はパイオニアPN-200の時のようなまがい物ではなく一安心。きちんと封がされていました。

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遥昔のものなのでダンパが無事なのかは気になるところです。カートリッジに取付けてみました。一応おろしたてなのできれいです。

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この針がなぜほしかったかというと、スタイラスチップ(針先)の取り付け方が今では珍しい方法になっているからです。(JICOの現行品は当然こういう取り付け方にはなっていません。)

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ご覧のとおりで、カンチレバーのパイプ(アルミ)の先端をつぶさずにスタイラスチップが埋め込まれています。こうすることでパイプをつぶした場合よりカンチレバーの強度が増します。カンチレバーの強度が増せばたわみなどが減り、より正確に音溝が拾えるというわけ。

針は接合型です。金色のベース部分が金属で先の黒い部分だけがダイアモンドチップ。音溝と接するのはダイアモンドチップ部分で、実はほんの先端だけなんですよ。このスタイラスチップが全てダイアモンドでできていれば、無垢ダイアとかヌードダイアとか言われます。金属よりダイアの方が軽いので、振動系の質量が軽くなって、より高音まで拾えるようになります。

早速聴いてみました。シンプルなデザインは機能美があるように思います。

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音はですね~。なるほど~、う~む、私には十分良い音ですね~。何なんでしょう。もー、こんな廉価なカートリッジなのに、音が楽しく聴こえます。40年くらい前の物ですよ・・・。ダンパは特に問題ないようでトレースもスムーズ。CDのようにクリヤになり過ぎない、自然な風合いが心地良いです。アナログの良さってこういうことだと思うんですけどね。ハイファイな音を求めなければこれで十分です。

このカートリッジも気に入りそうです。現行針はありますが、交換してこの音が出るのかは? 取り敢えずこの針が元気なうちは存分に楽しみたいと思います。

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今度はこれを比較試聴。

トリオのカートリッジV-39MKⅡとサンヨーのカートリッジMG-27L(針:A-1PH)を比較試聴してみました。V-39MKⅡはオリジナルのままですからどうなりますことやら。

比較に使ったのはいつものこれ。リー・リトナーの『オン・ザ・ライン』。

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左 : トリオV-39MKⅡ(オリジナルのまま)
右 : サンヨーMG-27L(針:ラインコンタクトA-1PH)

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V-39MKⅡはオルトフォンのしっかりしたヘッドシェルに取付けました。カートリッジのデザインにマッチして重厚感を醸し出しているように思います。これは針が昔のものなので、比較するとボロが出るかも?

出力はMG-27Lの方が大きいです。これまでいくつか聴き比べて分かったのは、このMG-27Lの出力が大きいという事。音色はどうでしょう? この2個、高低音のバランスは良く似ています。V-39MKⅡの方が若干高音寄り。でも、ビクターのMD-1016ほど華やかではありません。なので帯域バランスは両機とも私好み。

よく聴くと微妙にニュアンスが異なります。MG-27Lの方がほのかに柔らかい音です。柔らかいと共に音が”フワッ”と広がります。現代的な繊細な録音には効果を発揮すると思います。女性ヴォーカルとかには良いでしょう。こういうニュアンスって、私が聴いてきたMCカートリッジには出せませんでした。MM型の美点。

一方V-39MKⅡはちょっぴりタイト。中音がしっかり聴こえ音に芯があります。こちらはジャズをカッチリ聴きたい時に良い感じです。これっ、トリオの普通のレコードプレーヤーの多くに付属していた廉価カートリッジなんですよ。でも今こうして聴いたら必要にして十分な音です。

この2個、甲乙付け難いですね。どちらも好き。今の私はブランド志向や成金趣味には疎くなってしまっているので、返ってまともに音そのものを判断できているような気がします。古くて安いものだって良いものはたくさんあります。こういうものに出会える喜び、B級(いやC級か?)オーディオも楽しいものです。V-39MKⅡ、送料込で¥1,200だったっけ、コスパ最高! 自分で言うのもなんですが、私はお金がかからない体質になってしまったようです(笑)。

※その後たくさん廉価MM型カートリッジを聴いて、どれも似たり寄ったりで特別良いというほどではないことが分かりました。上記の2個もリサイクルしてしまいました。このクラスは音で言うなら現行品(カートリッジ、代替針)で十分。昔のカートリッジは安く入手できることが取り柄でしょう。ヤフオクで入手する場合はコンディション等要注意。昔を懐かしんで聴きたい人はどうぞ。

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また落としました。m(_ _)m

また落としてしまいました。 ♪限りないもの それは欲望♪ m(_ _)m

オーディオテクニカの古いVM型カートリッジ。オンキョーのプレーヤーに付属するもので、オンキョー型番はOC-27V

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このボディがほしくて、またもやプレーヤーごと落札。落札価格は1円也!(笑) 送料を払っただけということになりますね。プレーヤーは大きいのでそれなりの送料にはなります。まあそれでも安い。OEMなのにオーディオテクニカマークが付いてますね。

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ひょっとすれば使えるかもと期待したのですが、カンチレバーは曲がっていました。そしてスタイラスチップには接着剤か何かがこびり付いて、これではどうしようもありませんね。針は捨てます。ヘッドシェルの指かけ部分にはアース線がとってある珍しいというか古いものです。

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ヘッドシェルにはご覧のとおり”ONKYO”の文字。オーディオテクニカは昔から多くのメーカーにカートリッジをOEM供給していたのです。当時、これとまったく同じカートリッジがソニー、日立、ヤマハ、シャープ、三菱、NECなどのプレーヤーにも付いていました。

オンキョーの純正交換針未使用品も1円でヤフオクに出ていたのですが、こちらは競合者が現れ500円少々に。古いものなのでどこまで使えるか疑問ですが、取り敢えずそれを付けてしばらく聴いてみます。現行交換針はJICO、A'pisにあるので、飽きたらそれに変える手もあり。

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またまたカートリッジの比較試聴をしてみました。

サンヨーのカートリッジMG-27L(針:A-1PH)とパイオニアのカートリッジPC-200(針:PN-400)の比較をしたら、MG-27Lは明るく鳴って出力も大きく、ビクターMD-1016に似た感じに聴こえました。ならば今度はビクターのカートリッジMD-1016と比較をしてみることに。

P185_2 比較に使ったレコードはもちろんこれ。2台のプレーヤーにセットして、フォノイコライザの入力切替スイッチで瞬時切替比較します。機器の配置の関係で、左手で入力切替スイッチを操作しつつ、右手でヘッドフォンアンプのボリュームを操作して音量を揃えます。曲の途中で何度も切替えて、2台のカートリッジを行ったり来たりの繰り返し。

左 : ビクターMD-1016(針:JICO楕円)
右 : サンヨーMG-27L(針:A'pisラインコンタクト)

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MD-1016の方がさらに華やかに鳴ります。バランス的には高音寄り。解像度とか音場とかの表現や質感は同傾向。出力はMG-27Lの方が大きく、鳴りっぷりはこれが一番良いように思います。パイオニアPC-200も加えるとこんな並びです。

華やかな順: MD-1016 > MG-27L > PC-200

PC-200は余分な音が無いクリーンな感じは良いんですけれど、バランス的には高音が少々大人しいか。私の好みからするとMG-27Lが一番良い感じです。PC-200はデザインが気に入っていますが将来の整理品リスト入りかも?

(その後MD-1016(JICO楕円針)の華やかさが耳触りになり、真っ先に手放してしまいました。このデザインは最悪ですしね(笑)。図体がデカイだけで格好が悪いんですよ。ビクターのレトロなデザインの強度不足ヘッドシェルも好みに合わず。更にその後、結局3つとも手放しました。と言うのも、このクラスの昔のカートリッジに所有していたいほどの音の魅力はないことが分かったからです。音質的にはわざわざ昔のカートリッジを買う意味はあまりないので、このクラスのカートリッジの音で満足なら現行品で十分だと思います。)

安いのを良いことに、どんどん廉価カートリッジが増えて行ってしまいます。私の場合、聴いてみたくなると一通り聴いてみないと気が済まなくなってしまい・・・。聴いてみたいものはまだいくつかあるんすよね。まっ、いくら聴きたくても私が相応価格とするものがオークションに出るとは限りませんけれど。それにしても困った性分です(笑)。

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