気に入ったカートリッジでレコードを聴くのは楽しい!
カートリッジMG-27Lに交換針A-1PHを付けたものがかなり気に入りました。細かいことをあれこれ気にせず音楽に浸れるからです。オーディオ的にどうこう考え込まずに音楽を楽しめるのが廉価なMM型カートリッジの良さかもしれませんね。
OTTOの純正シェルも悪くはないのですが、このカートリッジのデザインとはあまりマッチしていないように感じました。なので、ベスタクスのDJ向け安価ヘッドシェルに取付けることにしました。このヘッドシェル、安いけれど機能は十分です。
キャラメルのようなカートリッジがこれではっきり主張するようになりました。この色とデザインが何だか妙に気に入っています。
ところでこのPH(ラインコンタクト)針、A'pisでは以前他のカートリッジにも展開していたようです。人気のあるカートリッジにこの針を用意。最近までシュアーのM44G(N-44GPH)、ビクターのZ-1S(DT-Z1SPH)、テクニクスのEPC-270C(EPS-270PH)などにはこの針があったようです。A'pisホームページのリストにはまだ乗っています。生産中止や取扱い中止なのは残念。とくにZ-1SにこのPH針を付けて聴いてみたかったです。
このカートリッジ、古いジャズから新しいフュージョンまでいけます。今夜はこんなの聴いて悦に入ってます。
シェリー・マン&ヒズ・フレンズの『マイ・フェア・レディ』(1956年rec. CONTEMPORARY)です。メンバーは、シェリー・マン(ds)、アンドレ・プレヴィン(p)、リロイ・ヴィネガー(b)です。ステレオ盤で一応コンテンポラリー盤ですが、特にオリジナル盤という分類ではないので安く買えました。こんな盤でもコンテンポラリーのレコードは音が良いんですよね。低音から高音まで、とてもバランス良くクリヤに鳴ります。これぞハイファイ・サウンド。
インナースリーブはこんな感じ。私はレコードをこれに直接入れません。なぜなら紙とレコードの摩擦で静電気を盛大に発生し、レコードにゴミが付着しまくるからです。外盤を買った時には速攻で内袋に入れ直します。ゴミが付着するとゴミが研磨剤のようになり、レコード針がレコード溝を削ります。レコードをノイズだらけにしないためには、まずはゴミの付着を防ぐことが大事。
さて、このアルバムの内容ですが、プレヴィンの重厚なピアノとマンの軽快なスインギン・ドラムとヴィネガーの小気味良いウォーキング・ベースの絶妙なコンビネーションが聴きどころです。特に重厚なピアノと軽快なドラムの対比具合が上手くマッチしています。
プレヴィンの重厚感は、まず左手の逞しいタッチによるところ大です。それに格調あるハーモニー選びがあいまっているような気がします。格調を感じさせるようなハーモニー選びというのは、その後プレヴィンがクラシックの指揮者になることを頷かせるのですが、私には坂本龍一のサウンドに感じるものとダブります。
重くなりがちなプレビンのピアノ、たぶんスタインウェイを弾いているんでしょうけれどベーゼンドルファを弾いているように聴こえます。ここに軽快に歌うようなマンのドラムが絡むからバランスが取れるのです。ベースのヴィネガーがグングン後押ししてくれるのも◎。
クラシックの指揮者になるプレヴィン、さすがにこういうミュージカルものの解釈は上手いですよね。アドリブでもメロディーの良さがそのまま出てきます。さりげないアレンジも良いです。で、重厚な弾き方なので、ミュージカルものが安直にならない。
プレヴィンのピアノ・トリオというと自信のアルバム『キング・サイズ!』がありますが、私は『マイ・フェア・レディー』の方が好きで、こっちの方がプレーヤーに乗る頻度は高いです。
『キング・サイズ!』(1958年rec. CONTEMPORARY)はオリジナル盤を持っています。モノラル盤。メンバーは、アンドレ・プレヴィン(p)、レッド・ミッチェル(b)、フランキー・カップ(ds)です。このライオンジャケットがまた良いですよね。レコードサイズで見てこそ、その良さが出るのです。
コンテンポラリーのオリジナル盤には色々な種類があり、私はどれに価値があるのか良く分かりません。これは15年くらい前に買って、確か1万円くらいだったように記憶しています。モノラル盤のほうが中域に密度があり、濃厚で芯のある音を聴かせてくれます。こういう音を聴いてしまうと、オリジナル・モノラル盤の虜になってしまうのですよ。
お気に入りのカートリッジで好きなレコードを聴く。う~ん、贅沢やな~。
| 固定リンク
「オーディオ&アルバム紹介」カテゴリの記事
- マーカス・ミラーでオーディオ・チェック(2014.03.19)
- 気に入ったカートリッジでレコードを聴くのは楽しい!(2013.08.31)
- こんなレコードを使ってカートリッジの音質を比較(2013.08.01)
- これらのレコードが役立っています。(2013.07.30)
- チェック・レコードとしても使っています。(2013.07.22)
コメント