安心して聴けるバートンの新譜
ゲイリー・バートン・グループの新譜を紹介します。前作が気に入っていたので迷わず買いました。
ゲイリー・バートン・カルテットの『ガイデッド・ツアー』(2013年、MAC AVENUE)です。メンバーは、ゲイリー・バートン(vib)、ジュリアン・レイジ(g)、スコット・コリー(b)、アントニオ・サンチェス(ds)です。鉄壁のメンバー。
もうこれ一言で終わってしまう感じだと思います。”オーソドックスな現代バップ好アルバム”。このカルテット2作目にして既に完成形。このメンバーでバートンの意思の下に自分達の音楽性をぶつければ至極当然の帰結である気がします。なので安心してこのグループの音楽性に浸れるのです。何か新しいことや刺激を求めると物足りないことは確かなのですが、まあ良しとしましょう。
バートンの曲が2曲、レイジの曲が3曲、コリーの曲が1曲、サンチェスの曲が2曲、フレッド・ハーシュの曲が1曲に、ミシェル・ルグランの曲が1曲の全10曲構成。4人それぞれが良い曲を書いてますし、似たようなセンスで作曲していますから、全く異質感なく曲が進みます。前作に見られたほのかな暗さは払拭され、爽やかさと適度な哀愁が心地良く流れて行きます。
バートンの《ジェーン・フォンダ・コールド・アゲイン》は6/8拍子のモロにバートン節で笑ってしまいます。ハーシュの曲《ジャックアロープ》はサンチェスの曲かと思うほど、サンチェスのドラムがマッチ。レイジの曲はすっかりバートン調。コリー作《レガシー》は彼らしい素敵なバラード。ラストのサンチェス作《モンク・フィッシュ》のみは、タイトルどおりモンク的ユニークさを持っていてちょっと異色。4ビートで快適にスイングして終わるのは気分が良いですね。
バートンのヴァイブはもう説明不要。いつものバートン以外の何者でもありません。前作で感じられたレイジのクラシック寄りな音選びはあまり感じられなくなり、メセニー調もなく、こうなってくるとどうも個性が乏しくなってしまいます。ギターは上手いので個性の確立が今後の課題かも? コリー/サンチェス・コンビはもう色んなところでやってますから、何の危なげもなくいつものしなやかでアートなグルーヴを展開。
最初から最後までとにかく安定しています。クオリティは言うまでもなく高く、タイトルどおり安心して聴けます。定番ジャズでしょう。
アルバム名:『GUIDED TOUR』
メンバー:
Gary Burton(vib)
Julian Lage(g)
Scott Colley(b)
Antonio Sanchez(ds)
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コメント
フロントがヴァイブラフォンとギターという組み合わせで、皆の個性に合ったサウンド、曲というように、うまく合わさってできていて、そのあたりが心地良いのかな、と思います。全然軟弱ではなさそうですし。このメンバーで2作目だったと思いますが、もっと同じメンバーで聴きたいなあ、と思わせる1枚ではありました。
投稿: 910 | 2013年7月 8日 (月) 08時19分
910さん
こんばんは。
メンバーの音楽性/個性にフィットしたジャズをやっていますよね。
良くも悪くも安定したクオリティ。
私としてはもう少し冒険がほしい気もするのですが、贅沢な望みなのでしょう。
定番ジャズだと思いました。
TBありがとうございます。
投稿: いっき | 2013年7月 8日 (月) 20時31分