今日もクラシック
はいっ、今日もクラシックです。それも懐かしいアルバム。
ベートーヴェンの『交響曲 第5番「運命」』(1980年rec. Victor)です。演奏はロリス・チェクナボリアン指揮ロンドン交響楽団です。これは当時録音が良い盤としてオーディオ誌でしきりに紹介していました。オーディオ趣味邁進中だった当時の私としては当然押さえてしかるべきアルバム。
当時盛んに行われたデジタル録音ですね。ライナーノーツの裏にはデジタル録音の長所が書かれています。サウンド・ストリーム社製デジタル録音システムを使用しているとなっていますのでテラークと同じです。ビクター自慢の録音技術を披露した1枚。私は持っていませんが、当時オーディオ誌が絶賛したリムスキー・コルサコフの「交響組曲シェエラザード」の続編的位置づけがこの「運命」。
普通のクラシックファンならカラヤン指揮ベルリンフィルの「運命」なんでしょうけれど、オーディオファンとしてはこちら。ペーター・ギュルケの校訂による新しいスコアを用いた斬新な解釈の演奏とのことです。私はこれしか聴いていないので、どこがどう新しいのか不明。
運命というと第一楽章の”ジャジャジャジャ~ン、ジャジャジャジャ~ン”が超有名ですよね。クラシックファンでない人はほとんどここしか知らないでしょう(笑)。私なんかもここは耳タコなので、この感動的な出だしがちっとも面白くありません。続く第二楽章は静か目の演奏で、これら2楽章を収録したレコードA面は私にとってそれほど面白くありません。
私は第三楽章と第四楽章を収録したレコードB面が好きです。第三楽章はコントラバスから始まってチェロ、ヴィオラ、ヴァイオリンと進む展開があり、その部分の視覚的効果がお気に入りです。で、一番好きなのが第四楽章、第三楽章と第四楽章は続けて演奏されます。私は第三楽章が終わり第四楽章が始まる部分が特に好きです。大地から力が湧き上がってくるような勇壮なフォルテがとにかく快感なのです。
悲壮な第一楽章とは違って、人生を謳歌するような第四楽章は聴いていて気分が高揚します。第九の第四楽章「歓喜の歌」に通じる感覚だと思います。オーディオ的にはオーケストラの全奏/強奏が快感です。特に金管群の破裂音は凄いです。出来るだけ大きい音で聴きたくなります。「運命」はオーケストラのマッシブな迫力を聴く音楽だと私は思っています。
オーディオ盤ということでもう1枚紹介しておきます。
リヒャルト・シュトラウスの『交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」』(1980年rec. CBS SONY)です。演奏はズービン・メータ指揮ニューヨーク・フィルハーモニックです。この特徴的なジャケットをご記憶の方もいらっしゃるでしょう。でもクラシックファンでない人は「何それ?」だと思います。
分かりやすく言いましょう。映画「2001年宇宙の旅」の冒頭のあの曲です。”ジャ~ン、ジャ~ン、ジャ~~ン、ジャジャ~~ン、ダンドンダンドンダンドンダンドン”ってやつです(笑)。ここはオーケストラの全奏にパイプオルガンの超低音が被さっていて、その迫力がオーディオチェックに向いているというわけ。
オーディオファンなんか冒頭のこの1分ちょっとの部分しか聴いていないんじゃないでしょうか(笑)。私もその後の部分はあまり記憶に残っていません。とにかくこの冒頭なのです。演奏自体はなかなか良いようです。こちらはソニー自慢のデジタル録音。
ちなみに指揮者のズービン・メータはインド人で、ニューヨーク・フィルハーモニックの当時の音楽監督、その時ボストン交響楽団の音楽監督は小澤征爾だったわけで、アメリカの5大オーケストラの2つがアジア人の音楽監督だったというのは面白いですよね。
オーディオファンが持っているクラシックのアルバムってこんなものです(笑)。
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