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AU-607のメンテナンス その3&おまけ

メンテナンス中のAU-607、試してみようと思ったパワートランジスタが届いたので乗せてみました。

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乗せるパワートランジスタはこちら。オン・セミコンダクターのMJ15022/MJ15023コンプリメンタリペアです。オン・セミコンダクターはモトローラの半導体部門を引き継いでいて、この型番はモトローラのものです。これより耐圧が大きいMJ15024/MJ15025(モトローラ製)はマッキントッシュのMC300に乗っていたりします。

届いたものを見たら、型番末尾に「G」の文字が。これはRoHS指令をクリヤしたものらしいですね。製造時期が違うようです。MJ15023が”1204”なので2012年第4週、MJ15022が”1145”なので2011年第45週と思われます。モトローラ系現行パワートランジスタの音や如何に?

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光輝くパワートランジスタが眩しい。で、聴いてみました。音がさっぱり落ち着きません。何かバサバサ鳴っています。完全にパワートランジスタが浮いています。これはもうエージングしないとダメですね。現段階で音質を云々できる状態ではありません。

さてと、これで終わると面白くないので、おまけ。

こんなものを入手してしまいました。

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DENONのPMA-701、もちろんジャンクアンプです。前持ち主がジャンク品を買ってメンテナンスせずに保管していたものを整理出品。前々持ち主がメンテナンスしたらしく、トランジスタや電解コンデンサは交換してあるとか。フォノにすると保護回路が働くが、パワーアンプ部は生きているとのことでした。私の目的はパワートランジスタなので、もしかしてパワートランジスタが交換されているかもしれないと思いつつも1,100円という安さに釣られて落札(笑)。

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これまた左右独立電源トランスで、プリアンプ部の電源トランスも独立しています。このタイプが大好きな私(笑)。このアンプは構造がダメです。ボトムシャーシの強度が不足しているので、ボンネットを外すとボトムシャーシがたわみます。ヒートシンクとそれをつなぐシールドも兼ねた補強板で強度を増していたりしますが、左右方向のたわみは良いとして、前後方向のたわみには効果なし。ボトムシャーシが弱いため電源トランスはリアパネルに取り付けられています。ヒートシンクのボトムシャーシへの取付け方もラフ。う~む、こんなダメな設計もあるんですね~。

ほしいのはこれ。パワートランジスタは東芝の2SB556/2SD426三重拡散メサ型。特に名石とかではありません。当時のありふれた石。ヒートシンクも自作アンプ用に確保します。パワーアンプ部は動作確認してO.K.パワートランジスタは生きていました。

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電源トランスも確保します。2次電圧は33Vくらい。トランスは小ぶり。

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パワーアンプ部は、差動1段、レベルシフト(1石)、2段ダーリントンといった感じの簡素な回路で魅力薄。これなら迷うことなく部品取りできます。

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前々持ち主がメンテナンスして電解コンデンサを交換しています。片チャンネルは初段の差動増幅部のトランジスタが交換されていて、マッチングが悪くて出力オフセット電圧は50mVくらいありました。出力オフセット電圧の調整機能がないので、初段のマッチングがそのまま出力オフセット電圧に出てしまいます。

フォノイコライザーも簡素です。片チャンネル3石構成。ここも電解コンデンサとトランジスタが交換されていました。このアンプはフォノイコライザーとプリアンプがNPNトランジスタばかりで構成されています。それらが全て2SC2240に交換されていました。

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このアンプにはクロストーク・キャンセラーなる機能がついています。レコードのクロストークを減らす回路です。前々持ち主はここをかなりいたぶったみたいで、結果上手く治せなかったようです。ボリュームも交換してあり、規格が違うものを無理やり実装しています。トランジスタと電解コンデンサは新しいので全て部品取りさせてもらいます。

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上側の基板の右側がその回路です。フォノイコライザーは3石の大したものではないのに、このクロストーク・キャンセラーがやたら凝っているという、何かちぐはぐ感がぬぐえない設計。前述のとおりパワーアンプ部も簡素で、さらに構造が良くないという、他にも気になるところはいくつかあり、こうして見てくるとエンジニアリングのバランス感覚の悪さが露呈しています。

このアンプは定価が89,800円です。69,800円のサンスイAU-607の質の良さと比べると唖然とします。基本はおざなりでクロストーク・キャンセラーというわけのわからない機能で売るという、これは私からすると邪道な製品に見えます。長い歴史の中では時にこういう色物が出てきたりするんですよね。

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コメント

いっきさん、こんにちは。お久しぶり!

オ〜〜、かなりディープな楽しみをやっていますね。
ジャンク、パーツ取り、面白そうだ!!

いづれも懐かしいアンプです。

投稿: tommy | 2013年5月 5日 (日) 12時52分

お~っ、tommyさん、ご無沙汰です。
そうなんですよね。
何をやってもディープに嵌ってしまうという。
まっ、性分ですから(笑)。
今はこれが面白くてしょうがありません。
懐かしいアンプですよね。
私がオーディオを趣味としたころの製品ばかりです。
この頃のオーディオ製品は良いです。

投稿: いっき | 2013年5月 5日 (日) 17時30分

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