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AU-607のメンテナンス その4

まだまだやってまっせー。オン・セミコンダクタのパワートランジスタMJ15022/MJ15023を乗せたその後です。

これがどうもいまいちでして・・・。何かこう高音が地味というか沈むというか固いというか、とにかく気持ち良くなかったのです。ということで、ばらしたアンプPMA-701から取った東芝の2SB556/2SD426を乗せてみました。

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まあ時代が合っているというのか、高音に少々粗さが感じられるものの、特に不満なく鳴りました。これはこれれでメンテ完了としてしまうのもアリ。

中は掃除もしたので、そこそこきれいになりました。

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それにしてもガッチリしたアンプです。惚れ惚れします。もちろんスピーカー端子はバナナプラグが使えるものに交換。いつもの手法です。

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ネジ穴を開ける時に引っ掻き傷が1本。電源コードを太いものに交換するとか、好きな電源ケーブルが使えるようにACインレットを取り付ける手もありますが、今はまあそこまでやる気はありません。

さて、ここで終わりのはずが・・・。う~ん、まだやってみたいことが! パワートランジスタをLAPT(Linear Amplification Power Transistor)にしたらどうなるか試してみたくてたまらなくなったのです。LAPTはマルチエミッタ構造で非常に高い周波数までリニアに増幅できるオーディオ用トランジスタです。サンスイのアンプはこれを最後まで使っていました。特に非磁性体のNM(Non Magnetic)-LAPTを使っていました。

最初は新品が入手できると思っていなかったので、LAPTが乗っているジャンクアンプを落札してまた部品取りしよう思っていました。ところがネットを検索していると、若松通商でペア品を売っているではありませんか。これはどうなのかとネットをさらに検索していたら、こんな記事を発見。

http://www.aedio.co.jp/beppu/RG/RG2001-2pp11-17.pdf

これは昔愛読していたラジオ技術誌の記事で、凄く気になっていたものなのです。もちろんこんなに凝ったアンプを作る気はありませんでしたが、執筆者のトランジスタ選択への極度な拘りに強く惹かれました。だいたい私自信がかなりマニアックなので、このくらい強烈な人や事でないと私は惹かれません。

ここで選択されているLAPT(2SA1386/2SC3519)のAバージョンが若松通商で売っているのです。この人がこんなに良い良いと言うんだから聴いてみない手はないでしょう。エピタキシャルな石というのに惹かれます。それに安い。あまり人気がないみたいですね。オン・セミMJ15022/MJ15023の半額以下。

ちなみに上記の記事はこちらのサイトにUPされています。
「別府俊幸氏 自作のページ」
上記の記事は、AEDIO 1i ラジオ技術誌 2001年2月号、pp. 11 ~ 17
他のアンプでは2SA1386A/2SC3519Aそのものを使っています。

サンケンは未だにLAPTをカタログ品として生産しているようです!

これが現行品カタログ⇒http://yddz.net/downfile/SANKEN.PDF

日本のメーカーもなかなかやってくれるではありませんか。全て磁性体のLAPTです。さすがにサンスイ特注のような状態だったNM-LAPTは作っていませんけどね。

で、早速入手しました。こいつです。

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プラスチックモールド型ですがまあいいでしょう。問題は音ですから。定格はAU-607で使用するには十分余裕があります。

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デンカシート(熱伝導シート)を挟んで取り付けました。こうしておけば交換が楽です。

アンプに組み込んだ後、まずはアイドリング電流と出力オフセット電圧を規定値に調整します。その後オーディオ計測器とオシロスコープを使って、正弦波と矩形波を入れて出力波形に異常がないことを確認。100Hz、1KHz、10KHzの正弦波で、定格出力65W以上の70Wまでクリップなし。矩形波の応答は優秀。パワートランジスタを4種類乗せ替えましたが特性はいずれも有意差はありませんでした。

いよいよ音出しとなるわけですが、今回は最初からそこそこ良いのです。オン・セミの時は最初何かバラバラ鳴っている感じでダメだったのに今回は違います。これは良い兆し! 鳴らしていくとこれが良いのです。高音はきめ細やかで鮮やかに鳴ります。中音は程良い押し出し感で低音はこのアンプならではの量感。オーディオ的にグッドです。全然古いアンプという感じがしません。まっ、パワートランジスタは正に今の素子ですから当たり前か?やって大正解でした。

これ以上何が必要なんでしょう。これで十分高音質。正攻法な良い音。LAPTって凄い。素子の性能向上は音にそれほど貢献したとは思わないなんて前に書きましたが撤回します。サンスイがLAPTに拘った理由が分かる気がします。古いAU-607がLAPTで現代的に蘇りました!元々乗っていたパワートランジスタを壊した時はどうしようかと思いましたが、おかげで面白い結果に繋がりました。

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ということで、こいつを常用アンプとして使うことにします。フォノイコライザも使えるように接続しました。プリアンプ部は未使用。外観はそれほど醜くありません。経年を考えれば良い方だと思います。ビクターJA-S75を控えにして、トリオKA-7300Dは処分でしょうね。

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