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AU-607のメンテナンス その1

ヤフオクで落札したジャンクのサンスイAU-607をメンテナンスしました。ビクターJA-S75、トリオKA-7300Dときて3台目です。動作確認したところダメだと思っていたプリアンプも動作していました。プリアンプとメインアンプの分離スイッチが接触不良だったのです。接触不良を解消すべく何度も動かしたら問題なくなりました。フォノイコライザーはやっぱりダメで爆音ノイズが発生。

こちらにAU-607開発話があります。面白い話で今アンプをみながらそういうことだったのかと頷いています。
http://www.ishinolab.com/modules/doc_serial/audio_history_japan/serial001_010.html

こいつはかなり手の込んだコンストラクションで、入出力部とフォノイコライザー部とプリアンプ部を鉄板でシールドしています。

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写真のとおり、この価格帯でここまでやるのはなかなかないです。最初にメンテナンスしたJA-S75が\79,800で、次のKA-7300Dが\78,000、これが\69,800なのですが、これが一番お金がかかるコンストラクションです。サンスイが起死回生を狙って、採算度外視でつけた値段だと思われます。シールドを外すとこんな感じになります。

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実は次のAU-D607は価格据え置きの\69,800ではあったものの、上記シールドは全てなくなり(入出力基板の裏のみをカバー)、上の写真と同じ状態になりました。更にフレームやヒートシンクの黒色塗装もやめたのでした。つまり、最初のAU-607がシェアを取るための戦略価格であったのは明白ということです。下から見るとフレーム構造なのが分かります。

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プリアンプ基板(写真下方)は基板を外さずこのまま半田付けできます。パワーアンプ部はヒートシンクと一体化されたブロックになっていて、コネクタを抜けば簡単に外せます。一方フォノイコライザー基板と電源/保護回路基板は外すのに手間がかかります。

パワーアンプブロックはこんな感じです。

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初段はSONYのデュアルFET2SK97が使われています。これは今買うとかなり高い石です。なかなか凝った回路のDCアンプになっています。パワートランジスタはサンケンの2SA745A/2SC1403Aが間違いなく付いていました。

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パワーアンプ部は電解コンデンサと出力オフセット電圧調整用とアイドリング電流調整用の半固定抵抗を交換します。以前いたぶったAU-D607を捨てる前に電解コンデンサを外して保管してありましたのでそれを流用しました。

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出力オフセット電圧調整用の半固定抵抗は大まかな調整用と細かな調整用の2個が付いているところが異色。アイドリング電流調整用の半固定抵抗はしっかりしたものを使いました。半田付けも全てやりなおしました。ステレオなのでもう1個あります。

電源/保護回路基板をメンテするのはやっかいです。まずリレーを外さないと基板が取り出せません。その後コネクタとかを外して、やっと途中まで引っ張り出せます。基板を完全に分離するにはは半田付けした線を外さなければならずめんどう。今回はそこまでしませんでした。

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基板外に追加してあった電解コンデンサは電源ON時にリレーが動くまでの時間を長くするための容量増加で、どうやら最初から付いていたようです。ここは電解コンデンサを全て交換し、パワーアンプ部の整流用ダイオードを超高速タイプにしました。

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1個だけは無極性だったのに誤って有極性を入手。なので交換せずにそのままです。リレーはソケットを使います。ただしソケットを使うと、写真上の大型電解コンデンサの固定ネジが当たってしまうので、ネジにスペーサーを入れ裏へ飛び出すのを少なくすることにしました。リレーは現行品の新品に交換。半田付けも全てやりなおしました。

今回はプリアンプとフォノイコライザーもメンテすることにしました。ネットを検索していたら、このフォノイコライザーは音が良いと書かれているのがいくつかあったからです。使われている電解コンデンサもそれほど多くないので手間はかかりません。

プリアンプ部はネットで入手した回路図を基に、信号と直列に入っているもののみニチコンMUSEを使用しました。2個直列の物は無極性の1個に置き換えています。半田付けも全てやりなおしました。

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フォノイコライザーは爆音ノイズが発生したので、初段の差動アンプと周辺の足が真っ黒だったトランジスタを交換しました。同じ型番のものは製造中止なので入手可能なものに変えています。差動アンプの2SA906は2SA872AEへ、周辺の2SA726、2SC1400はそれぞれ2SA872AE、2SC1775AEにしました。代替品は特性が全く同じではありませんが大丈夫でしょう。若松通商でペア品を購入。電解コンデンサはプリアンプ部と同様で、信号と直列に入っているものはMUSEにしました。半田付けも増幅部は全てやりなおしました。

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フロントパネルを外して切換スイッチの延長ジョイントを外さないとここまで分解できません。入出力コネクタとはフラットケーブルで接続されています。何度も動かすとフラットケーブルの基板挿入部が折れてしまうので要注意。

メイン/プリ分離入出力基板の電解コンデンサも交換しました。音声が通るのでMUSEの無極性を使用しました。

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さて、今回は色々なところに手をつけたので分解して一挙にやりました。基板は全て組み付けていよいよ電源ONです。最初にパワーアンプのアイドリング電流が異常に流れていないことを確認します。次に電源電圧のチェック。ここで大失敗をやらかしました!!

基板の裏側にテスター棒をあてていると突然”バジッ”と火花が・・・。マイナス電源端子の近くにあったパワートランジスタの出力部にショートさせてしまったのです。ヒューズが焼き切れました。単なるショートだろうと思い、ヒューズを交換して電源ON。すぐにヒューズが焼き切れました。

う~む、これはパワートランジスタが逝ってしまったに違いありません。パワートランジスタを外して、秋月電子で売っている半導体アナライザDCA55でチェック。案の定2SC1403Aがショートサーキット(短絡)でした(涙)。貴重なパワートランジスタを逝かせてしまったのです。う~ぅぅぅ・・・。ガッカリ。

困りました。もう一度AU-607のジャンクを落札してパワートランジスタを取るか?それとも別な音が良さそうなパワートランジスタが乗ったジャンクアンプを落札してパワートランジスタを乗せ替えるか?ヤフオクに都合良くほしいアンプが出るとは限らないわけで、どうしましょ。悩みどころです。ふぅ。

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