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AU-607のメンテナンス その2

メンテナンス後、動作確認中のショートによりパワートランジスタを壊してしまったAU-607、その後の展開です。

以前AU-D607をいたぶった時に現行のパワートランジスタを使い、AU-D607を解体した後、そのパワートランジスタを保管してあることを思い出しました。取り敢えずそのパワートランジスタを乗せて遊んでみようというわけ。これをやる前に、壊したパワートランジスタの前段のトランジスタが壊れていないことは確認してあります。

東芝2SA1943/2SC5200のコンプリメンタリペアです。元々乗っていたパワートランジスタを上回る規格なので余裕で使えるでしょう。メタルキャン型のパワートランジスタを取り付けるソケットは外しました。プラスチックモールド型なのでヒートシンクの適当な穴を使ってねじ止めしてみました。熱伝導シートを挟んで取り付けますのですぐに外せます。

P73_2
次の写真はパワーアンプユニットを取り付けて下から見たところです。配線ソケットには間違わないように番号をふってあります。

P74_2
まずはアイドリング電流と出力オフセット電圧を調整します。その後オーディオ計測器とオシロスコープを使て正弦波と矩形波を入れて出力波形に異常がないことを確認。100Hz、1KHz、10KHzの正弦波で、定格出力65W以上の70Wまでクリップしませんでした。矩形波は優秀で、波形にリンギングはなくなまりも少なく、さすがにメーカー製アンプならではの特性です。

現行のプレーナ型トランジスタだから音が悪いかと言えばそんなこともなく良い音で鳴っています。このアンプは噂さ通りで良く弾む低音がかなり出ます。そのせいでバランスからいうと高音が控えめに聴こえます。古いアンプだからと言ってバカにはできません。音に古さはないです。もうこの時代にはかなりのレベルのアンプが出来てしまっていたのでしょうね。その後の色々な技術革新や素子の性能向上が音に貢献していたとしても、それ程大きなものではないように感じます。

ついでにプリアンプと爆音ノイズを発生していたフォノイコライザーの音も確認します。このアンプはプリアンプによる音の変化がわずかで、ほとんどパワーアンプの音がするように聴こえます。トーンコントロールの効きも控えめ、トーンコントロールを使ったからと言って音が曇るような現象もほとんどありません。なかなか優秀だと思います。

フォノイコライザーは初段と周辺のトランジスタを交換したので、爆音ノイズはなくなって正常動作するようになりました。トランジスタは代替品になっていますが、特に動作がおかしくなるようなことはないようです。良い音との噂でしたが、確かに特に気になるようなところはなく、レコードの良さが素直に出ているように聴こえます。

こうやってメンテナンスして聴いてみるとAU-607はなかなか良いアンプだと思います。まあ、このまま使用する気はなくて、やっぱりパワートランジスタはメタルキャン型を乗せます。パワートランジスタを取るために古いジャンクアンプを落札する手もありますが、送料込だとそれなりの値段になってしまいますよね。ここは一ひねりして現行のメタルキャン型を乗せようと思っています。

若松通商の通販ページを見ていたら、オン・セミコンダクター(モトローラの半導体部門を引き継いでいる)のMJ15022/MJ15023のコンプリメンタリペアが入手可能だからです。今でもメタルキャン型のパワートランジスタを作っていたんですね。あちらのメーカーは日本のメーカーとは違いますね。良いものはきちんと継承して作っているんですから。さて音はどうなるのでしょう。楽しみです。

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コメント

はじめまして、うりゃ~と申します。
私も仕事上アンプに触った機会がございましたが、何度やってもアンプは怖いです。特にパワー段はほんとに気を付けて作業しないと貴重なトランジスタを一瞬でだめにしてしまいますから一番怖いです。

今では趣味で触ることが多いですが、メンテ後に電源を入れる瞬間はいつやっても心臓に悪いです。

本題ですが、AU-607のパワートランジスタですが一度IDK、サンスイカスタマーセンターに在庫確認依頼されてみてはどうでしょうか?
そこではサンスイ製品の修理、保守部品の購入が出来ますのでオリジナルの部品を購入されるときはお勧めいたします。

余談ですが、私も過去、BA-3000のパワートランジスタ、メーター電球、AU-9500用のつまみを購入する際お世話になりました。
(メーターユニット交換は修理のみの受付でしたが)

URLを載せておきますので一度聞いてみるとよいかもしれません。

初対面ながら失礼なことを言ってしまい申し訳ありません。

それでは健闘を祈ります。
http://www.idkcorp.com/tokushukikijigyoubu/sansuicustomercenter.html

投稿: うりゃ~ | 2016年10月 4日 (火) 00時14分

うりゃ~さん
こんばんは。
そうですね。パワー段には貴重なトランスがありますからね。
私の場合、仕事では高額な部品や機器を扱ったりしますので、組立てた後の電源ONはかなり怖いです。
さて、貴重な情報どうもありがとうございます。
サンスイアンプを修理しているところがあるんですね。
せっかく教えていただいたのですが、このアンプはその後のブログに書いてある通り、最終的には現行サンケンLAPTに乗せ換えてしばらく楽しんだ後、ヤフオクでリサイクルしてしまい今手元にありません。
今度また別のサンスイアンプを入手して修理する機会がありましたら気に留めておきたいと思います。
私が今聴いてみたいのはAU-D607のパワー段に現行サンケンLAPTを乗せ換えたアンプです。

投稿: いっき | 2016年10月 4日 (火) 22時15分

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