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井上陽水を聴いて思い出が蘇る。

相変わらずジャズを聴いているのですが、どうもジャズについて書く気になりません。ウェイン・ショーターの新譜とかも聴いているのですが、どうも心トキメキません(涙)。ということで今日は井上陽水(笑)。

P191井上陽水『陽水Ⅱセンチメンタル』です。時々レコードを買っている通販店が2月中にセールをやっていたのでつい買ってしまいました。私にとっては懐かしいレコードです。

小学校高学年の私をとりこにした陽水。当時はアイドルがいよいよい全盛期を迎えようとしていた頃で、花の中3トリオとか天地真理とか浅丘めぐみとか南沙織とかアグネス・チャンとか、普通の小学生はそういうのを聴いて喜んでいたと思うのですが、一方でちょっとませたやつらは、たぶんお兄さんやお姉さんの影響でフォークとかを聴いていたわけです。仲が凄く良かった友達はなぜか弟ばかり、なので私もしっかりフォーク方面の影響を受けてしまいました。何度か紹介しているユーミンもこの流れで聴いていました。

当時の私は友達や従兄にカセットへ録音してもらってラジカセで聴いていました。私の家には安いモジュラーステレオしかなくて、それはプレーヤーとチュナ―とアンプが一体でスピーカーだけ分離しているプラスチッキーなやつ。友達の家にあるコンポーネントステレオが羨ましくてしかたなかったです。その後聴く音楽がどんどん変わっていったので、当時のカセットテープは当然捨ててしまいました。当時陽水のどのアルバムを聴いていたかも忘れ去り、数年前に突然懐かしくなって『断絶』(陽水のファーストアルバム)だけは買いました。今回『断絶』以降の陽水のアルバムがほしくなって、これと『氷の世界』を買ったというわけです。

『断絶』については以前こちらに書きました。
自分の音楽ルーツを語っちゃおう!気まぐれ(笑)。

このアルバムを聴いて記憶がいくつか蘇ってきました。まず思い出したのが《東へ西へ》の歌詞の面白さ。彼女とのデートまでを歌った歌ですが、冒頭の「昼寝をすれば夜中に眠れないのはどういう訳だ」が強く印象づけられていました。当時「確かにそうだ。」と納得した記憶があり、こういうことを歌にしてしまう面白さに惹かれたわけです。更に「目覚し時計は母親みたいで心がかよわず」って、母親に起こされるのは心が通っていないのかという疑問?今思えば若者の反抗心みたいなものでしょう。まあ当時はそろそろ思春期の私、何となく分からないでもなかった気がします。

こんなのがあります。「電車は今日もスシヅメのびる線路が拍車をかける」、これを聴いて「都会は満員電車なんだ。」と甲府育ちの私は見知らぬ光景に思いを寄せ、なぜかそんな都会暮らしに憧れたのでした。続く「満員、いつも満員、床に倒れた老婆が笑う お情け無用のお祭り電車に呼吸を止められ」には、都会の冷たさを痛感したのでした。情けや人情がない都会(東京)ってどんな所なのか?興味は湧くばかり。

クライマックスのこの部分、これを聴くまで忘れていましたけれど、ここに強く惹かれたのだということが鮮明に蘇ってきました。「満開、花は満開、君はうれしさあまって気がふれる」、ここですよここ。「気がふれる」って狂ってしまうことです。恋人とデートするとそんなに嬉しいものなのかと、当時は何か奇異に感じていました。続く歌詞がまた面白い。「空ではカラスも負けないくらいに喜んでいるよ とまどう僕にはなんにも出来ない」と。カラスの登場が突飛で、花見の満開の花と空のカラスの対比は強烈なコントラスト。確かに戸惑って何もできないだろうと納得させられてしまいます。陽水の歌詞のセンスは素晴らしい!この部分ではバックにオーケストレーションが施され、ホルンかなんかが”パオ~ン”と鳴っているアレンジも秀逸です。

今聴いてもこれほどの歌詞が作れる人って結局あまり知りません。「南こうせつとかぐや姫」の《神田川》のいかにもなフォーク調や”戦争反対”みたいな政治的な歌詞とは一線を画す、普段を切り取る陽水の鋭い目線は好きです。フォークの押しつけがましいところが嫌いだった私も、陽水だけはなぜか聴けた理由はここらへんにあったのだと、今妙に納得しています。

《神無月にかこまれて》が好きでした。こちらは何とも風流な叙景詩。アレンジがファンキーなんですよね。間奏とラストのベースの刻みとピアノがカッコいい。私はハイハットを入れるタイミングがドツボです。「ここでハイハット開くか!」みたいなね。「青い夜の空気の中に生きてるものは 涙も見せず笑いもこらえ息をひそめて冬を待つ」。う~っ、なんじゃこのカッコ良さ!

そして私はクライマックスへと(笑)。《能古島の片思い》。30数年全く忘れていました。私はこの歌が凄く好きでした。なんなんでしょうね。このセツネーは? 情感溢れる陽水の歌い方がまたグッと来ます。涙ものです。アルバムタイトルの『センチメンタル』はこの歌のためにつけたんじゃないでしょうか? やっぱり私はこういうのが好きだったという。またまたおもい知ってしまいました(笑)。ジャズメン占いによるとパット・メセニーな私は「機械に強いロマンチスト」。全くそのとおりなのであります。

YouTubeから貼ります。歌詞があります。

ラストのニューオーリンズ風な演奏が上手く嵌ってますよね。あ~っ、陽水様、素敵過ぎます!どうだ、参ったか!余談ですが、レコードの低音のふっくらしたはずみ具合が当時の音らしくてグッド。

というわけで、ジャズを聴いても最近はこういう感動が押し寄せて来ないのです(涙)。感動すればブログもスラスラ書けます。この気持ちを君に伝えたい!

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