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気持ちが軽やかになり体が自然に揺れる。

たまにはちょっと気分を変えて、こんなのを聴いてみました。

P169ローゼンバーグ・トリオ&ティム・クリップハウス『ステファン・グラッペリに捧ぐ』(2012年、PLANKTON)です。メンバーは、ストーケロ・ローゼンバーグ(g)、モゼス・ローゼンバーグ(g)、サニ・ヴァン・ミュラン(b)、ティム・クリップハウス(vl)です。ローゼンバーグ・トリオにクリップハウスのヴァイオリンが加わって、ヴァイオリニストのステファン・グラッペリに捧げたアルバムです。

この手の音楽は”マヌーシュ・スウィング”というらしですね。ディスクユニオン・ジャズ館のホームページを見ていると新譜紹介の中に時々この文字列を見かけていたのですが、これまで素通りしていました。

ここで”マヌーシュ・スウィング”とは何なのか説明しておきます。以下コピペ。「20~30年代にジャンゴ・ラインハルトによって作り上げられたスタイルで、当時のアメリカのスウィング・ジャズをジプシー的に解釈したギター・ジャズ。」ということで、ジャズの仲間なのです。

聴いてみて最初に感心したのがストーケロの超絶ギター・テクニック。フレーズを超高速で何のストレスもなく弾き倒しているからです。溢れ出るメロディアスなフレーズが心地良い。最近はフュージョンでもここまで速弾きする人はめったにいないです。テクニックを駆使しているからと言って、それが聴きどころの音楽というわけではありません。

聴きどころは軽やかなスウィング感です。聴いていると気持ちが軽やかになって、自然と体が動き出してしまいます。超絶テクニックはそれを聴かせるわけではなく、軽やかなスウィングを生み出す手段に過ぎません。気持ち良い音楽が溢れ出してきます。

ヴァイオリンを聴くと、私の場合はどうしても寺井尚子のことが浮かんで来てしまいます。一時期結構この人を聴いていましたから。ジャズ・ヴァイオリンと言えばステファン・グラッペリではなく寺井尚子なのです(笑)。ヴァイオリンの軽妙な調べはいいですよね。その音に哀愁が漂っているところも好き。

ちょっと気が早いかもしれませんが、これから暖かくなり気分が春めいてくると、心がだんだん軽やかになりますよね。そんな心境にフィットしそうな音楽です。なぜか1曲だけポップス曲があり、それがスティービー・ワンダーの《ユー・アー・ザ・サンシャイン・オブ・マイ・ライフ》というのが素敵。私はこの曲が大好きだからです。

私はこのアルバムが気に入ってしまいました。

このアルバムは来日記念盤です。この人達が今月来日して何ヶ所かで公演します。3月3日(日)にはめぐろパーシモンホールでやるそうです。ゲストは山中千尋。興味がある方は是非。楽しい公演になると思います。

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ジャズ喫茶「いーぐる」でも2月16日(土)に以下のような関連イベントがあります。

「ジャンゴ・ラインハルトから現在のマヌーシュ・ギタリストたちまで」
ジャズ評論家の村井康司さんと音楽評論家の松山晋也さんの解説を交え、ジプシー・ギターの神様ジャンゴ・ラインハルトや、ジャズ・ヴァイオリンの父ステファン・グラッペリ、そしてストーケロをはじめとする現代のマヌーシュの演奏家まで、音源や映像をかけながら紹介。没後50年以上たった今も音楽シーンに多大な影響を与え続けるジャンゴ。なぜ彼の音楽がここまで愛され続けているのか、その魅力と秘密を紐解きます。

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