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こういうアプローチは好きです。

先月 ジャズ喫茶「いーぐる」 で行われた 「新春ジャズ七番勝負 : 原田和典 vs 大塚広子」 の最初の対決「私の一押しトンガリ系」で原田和典さんがかけたアルバムを紹介します。面白いサウンドだったので聴いてみることにしました。

P183サン・パウロ・アンダーグラウンド『TRES CABECAS LOUCURAS』(2010年rec. CUNEIFORM RECORDS)です。メンバーは、マウリシオ・タカラ(cavaquinho,ds,per,electronics,voice)、ロブ・マズレク(cornet,electronics,voice)、ギルヘルム・グラナド(key,loops,samplers,electronics,voice)、リカルド・リベイロ(ds,voice)、スペシャル・ゲスト:キコ・ディヌッチ?(g,voice)、ジェイソン・アダシヴィッツ?(vib)5,7、ジョン・ヘーンドン(ds)5,7、マシュー・ラックス(el-b)7です。シカゴ・アンダーグラウンドのロブ・マズレクがブラジルに移住した際に、ドラム / パーカッション奏者のマウリシオ・タカラとスタートさせたのがサン・パウロ・アンダーグラウンド。

ギルヘルム・グラナドとリカルド・リベイロは、ラテンのグルーヴを生かした緊張感溢れるアヴァンなインスト・ロックのグループ「ウルトモルド」のメンバー。ゲストにはマズレクのシカゴ・コネクション、ジョン・ヘーンドンやマシューラックスが参加しています。基本的にはシカゴ音響派のサウンドです。昨年12月にマズレクの新譜を紹介していますので、こちらも参考まで。まあまあかな?まっいっか(笑)。

このアルバム、ディスクユニオンの宣伝文によると、

「コンテンポラリー・ジャズ ― フリー・ジャズ、ブラジル音楽 ― トロピカリア、ラップトップ ― エレクトロニック・ミュージック、アヴァンギャルド ― ポスト・ロックなどの要素がアーティスティックに洗練されて紡がれており、さらには各パートが緊迫しながら絡み合う様はサイケデリアの領域さえも踏み込んでしまうほど超絶的な音世界を構築。」

とのこと。まあそうなんでしょうけれど、「超絶的」とまでは思いません(笑)。刺激的ではありますが想定内。私はどうやらこの手のサウンドに慣れてしまったのかも?日本盤とLPレコードまで発売されたようです。

全8曲中の4曲をマズレクが作曲。2曲をタカラが作曲、1曲は民謡ベース、1曲はグラナドのループをベースにマズレクが作曲。タカラが作曲した2曲にはブラジル色がありますが、その他はシカゴ・サウンド。このアルバム中で一番尖がった曲はラストの《リオ・ネグロ》。これは原田さんがかけた曲で、さすがに鋭い選曲だと納得。ノイジーなエレクトロニクス音から入る不穏な展開とエフェクトを聴かせたコルネットは、ニルス・ペッター・モルヴェル辺りの北欧フューチャー・ジャズの雰囲気です。

タカラが作曲した《ピジョン》はブラジル色というか、マイルスの《カリプソ・フレリモ》との類似性がかなりあります。南米~ラテンのリズムは私の好みです。エレクトロニクス音が飛び交う感じは現代的なのですが、サウンドの骨格はマイルスの時に既に出来上がってしまっていたものですね。タカラが作曲したもう1曲《ラド・レスト》はエスニックなメロディーが、「近藤等則チベタン・ブルー・エアー・リキッド・バンド」の曲に聴こえしまわなくもない私でした。

ヘーンドンがドラムを叩いている2曲、《ジャスト・ラヴィン》と《シックス・シックス・エイト》は、ラウドに躍動するドラムがカッコいいです。こういうドラミングは好き。この2曲にはヴァイブが参加していて、浮遊するヴァイブが近未来と郷愁を感じさせてこれまた私好み。この2曲のサウンドはシカゴ・コネクションがゲスト参加した曲なので、従来通りのマズレク・サウンド。

私はこれでマズレクのアルバムを4枚聴いたわけですが、メンバーや編成が変わってもマズレクがやっていることは基本的に同じです。音をダーティーに混ぜて混沌かつ塊としてマッシブに聴かせるやり方で、私は結構好きです。

8曲で38分少々、コンパクトにまとめた演奏。気になる方はどうぞ。

アルバム名:『TRES CABECAS LOUCURAS』
メンバー:
Mauricio Takara(cavaquinho, ds, per, electronics, voice)
Rob Mazurek(cornet, electronics, voice)
Guilherme Granado(key, loops, samplers, electronics, voice)
Richard Ribeiro(ds, voice)
スペシャル・ゲスト:
Kiko Dinucci(g, voice)
Jason Adasiewicz(vib)5,7
John Herndon(ds)5,7
Matthew Lux(el-b)7

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