う~ん、やっぱりそれほど面白くないかも?
クリポタとルドレシュ・マハンサッパの新譜は既に届いていますが紹介は後程。その前に2枚ほど紹介しておかなければいけません。そのうちの1枚。
ダヴィ・ヴィレージェスの『コンティニューム』(2012年rec. PI RECORDINGS)です。メンバーは、ダヴィ・ヴィレージェス(p,harmonium,pump organ,wurlizer organ)、ベン・ストリート(b)、アンドリュー・シリル(ds,per)、ロマン・ディアス(vo,per)、スペシャル・ゲスト:ロマン・フィリュー(as,ts)、マーク・ターナー(ts,b-cl)、ジョナサン・フィンレイソン(tp)です。ゲストのホーン陣が参加するのは1曲のみ。
このアルバム、昨年末紹介した なかなか面白い趣向の新譜です。 に参加していたピアニスト、ダヴィ・ヴィレージェスのカタカタ表記が分からずに、ネットを検索しているうちに見つけたアルバムです。さわりを試聴していい感じだったので買ってみました。先日レポートした「益子博之=多田雅範 四谷音盤茶会 vol.08」でも紹介されました。ヴィレージェスは最近アメリカで評価が高く売れっ子のキューバ人ピアニストとのこと。
このアルバムはキューバの民話を題材にしたコンセプト・アルバムです。現代音楽的な部分もあります。冒頭いきなりアフリカンなボイスが聴こえてきて何かの儀式みたいな感じです。この曲に象徴されるようにアフロ/アフリカンな匂いがアルバム中から漂ってきます。こういうアフロに回帰しているよな路線を最近ちらほら見かけますが流行りなのでしょうか?フリー・ジャズ的なサウンドもあり、シリルが参加しているあたりにアフロ/フリー・ジャズの意図を感じます。
ゲストのホーン陣が参加している唯一の曲《アワー・バースライト》はアフロ・スピリチュアル・ジャズで集団即興的な部分もあります。コンセプトとしては懐かしい感じがします。この曲以外は基本的にピアノ・トリオ。ヴィレージェスの比較的カッチリしつつ、隙間多めで何かを考えているようなピアノが聴きどころなのでしょう。音響的処理に面白いところもあります。ただしちょっと考え過ぎのような感じがしないでもありません。
シリルのドラムがそんなヴィレージェスに上手く寄り添って、繊細なドラムやパーカッションを奏でます。シリルがこんな繊細なプレーをするのはちょっと意外でした。ドラム・ソロになっても決してやみくもに叩かず、サウンド全体を意識して音をちりばめて行く感じには好感が持てます。ストリートは逞しいベースを弾いていますが、意外と目立たずサポートに徹している感じか。
コンセプトは終始一貫しています。音絵巻ではあると思います。でも通して聴くと、私にはどうもあまり面白くないんですよね~。希求力に乏しい感じ?
アルバム名:『CONTINUUM』
メンバー:
David Virelles(p, harmonium, pump organ, wurlitzer organ)
Ben Street(b)
Andrew Cyrille(ds, per)
Roman Diaz(vo,per)
スペシャル・ゲスト:
Roman Filiu(as, ts)
Mark Tunner(ts, b-cl)
Jonathan Finlayson(tp)
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